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劇薬
処方箋医薬品注)
躁病、統合失調症の興奮及び幻覚・妄想状態
スルトプリドとして、通常、成人1日300~600mgを分割経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、1日1,800mgまで増量することができる。
一過性の血圧低下があらわれることがある。
QT延長が悪化するおそれがある。
QT延長が発現するおそれがある。
痙攣閾値が低下することがある。
症状が悪化するおそれがある。
鎮静作用により、特に躁うつ病患者ではうつ転を来しやすい。
錐体外路症状が起こりやすい。
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。
類似化合物であるスルピリドの投与により急激な昇圧発作があらわれたとの報告がある。
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。
高い血中濃度が持続するおそれがある。
副作用が強くあらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット、ウサギ)において本剤の催奇形性は認められていない1)。また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある(新生児薬物離脱症候群)。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行がみられている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
副作用(過剰鎮静、錐体外路症状等)の発現に注意し、少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。
QT延長を起こすことが知られている薬剤イミプラミン(トフラニール)ピモジド(オーラップ)等,
QT延長、心室性不整脈等の重篤な副作用を起こすおそれがある。
本剤及びこれらの薬剤でQT延長、心室性不整脈が報告されており、併用によりQT延長作用が増強するおそれがある。
中枢神経抑制剤バルビツール酸誘導体、麻酔剤等
相互に中枢神経抑制作用が増強することがあるので、減量するなど注意すること。
ともに中枢神経抑制作用を有する。
アルコール(飲酒)
アドレナリン
アドレナリンの作用を逆転させ、重篤な血圧低下を起こすことがある。
アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧低下作用が増強される。
ドパミン作動薬レボドパ等
これらの薬剤のドパミン作動薬としての作用が減弱することがある。
ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、他の抗精神病剤で高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。
長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ投与中止後も持続することがある。
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抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
循環器
頻脈・動悸、血圧低下
血圧上昇、徐脈、顔面潮紅、心電図変化
肝臓
肝障害
錐体外路症状
パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、流涎、寡動、歩行障害、仮面様顔貌等)、アカシジア(静坐不能)
ジスキネジア(口周部、四肢等の不随意運動、舌のもつれ等)、ジストニア(痙攣性斜頸、顔面及び頸部の攣縮、構音障害、眼球上転発作等)、嚥下障害
眼
眼の調節障害
羞明、散瞳
皮膚
発疹
そう痒感
血液
貧血
白血球減少、白血球増加、顆粒球増加
消化器
便秘、悪心・嘔吐、食欲不振、口渇、下痢、食欲亢進、胃症状(胸やけ、胃部不快感等)
吐血、腹痛、鼓腸、口内炎
内分泌
月経異常、乳汁分泌
女性型乳房、射精不能
精神神経系
眠気・傾眠、不眠、不安・焦燥、うつ状態、過剰鎮静、脱力・倦怠感、意欲減退・無力症、頭痛・頭重、意識障害、四肢しびれ感、めまい・ふらつき、立ちくらみ
衝動行為、健忘、知覚異常、眼瞼下垂、自殺企図、せん妄
その他
体重増加、体重減少、胸部痛・苦悶感、CK(CPK)上昇、排尿障害、尿失禁、発汗、発熱
浮腫、腰痛、鼻閉、呼吸困難、頻尿、流涙、失神
発熱、意識障害、頸部及び上下肢の筋強直があらわれることがある。また、心電図異常(Torsades de pointes)が報告されている。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人(12名)に経口投与したときの消化管吸収は速やかで、投与後1.0~1.1時間で最高血中濃度(0.4μg/mL)に達した2)。また、健康成人(6名)に経口投与したときの半減期は約3.0時間であった3)。健康成人(12名)に錠剤又は細粒剤50mgを経口投与したときの血中スルトプリド濃度(スルトプリド塩酸塩に換算)の推移2)
Tmax(hr)
Cmax(μg/mL)
AUC(μg・hr/mL)
錠
1.0±0.4
0.4±0.1
2.0±0.5
細粒
1.1±0.4
1.9±0.4
平均値±標準偏差
反復経口投与時の血中濃度の推移は、単回経口投与時と比較して変化はみられず、蓄積性は認められなかった3)。
健康成人に100mgを経口投与したとき、72時間までに尿中に投与量の88%が未変化体として、約4%が代謝物のオキソスルトプリド(ピロリジン環のα位の酸化体)として排泄された4)。
躁病における中等度改善以上の改善率は75.1%(148/197)であり、日本語版BPRSは、感情安定性(刺激性)93.5%(116/124)、行動量93.3%(112/120)、話し方と音声92.5%(111/120)、制禦度91.5%(119/130)等に高い改善率が認められた。
統合失調症の興奮及び幻覚・妄想状態における中等度改善以上の改善率は45.9%(354/772)であり、日本語版CPRGは、疑惑76.4%(159/208)、興奮76.3%(148/194)、幻覚71.8%(140/195)、敵意71.0%(130/183)等に高い改善率が認められた。
抗精神病剤の作用機序は、抗ドパミン作用と密接に関連していると推定されており、本剤も行動薬理学的方法及び神経化学的方法によって、中枢性抗ドパミン作用を示すことが認められている22),23),24)。
スルトプリド塩酸塩(Sultopride Hydrochloride)
(±)-N-[(1-Ethyl-2-pyrrolidinyl)methyl]-5-ethylsulfonyl-o-anisamide hydrochloride
C17H26N2O4S・HCl
390.93
本品は白色又は帯微黄白色の粉末である。本品は水に溶けやすく、メタノール又は酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、無水酢酸に極めて溶けにくい。本品の水溶液(1→10)は旋光性を示さない。
100錠[10錠(PTP)×10]
100錠[10錠(PTP)×10]1000錠[瓶、バラ]
100g[瓶、バラ]
1) 井上仁志, 他:応用薬理. 1984;28(4):663-674
2) 社内資料:村崎光邦, 他:薬物動態. 1990
3) 村崎光邦, 他:臨床評価. 1981;9(3):577-627
4) Kobari, T., et al.:Xenobiotica. 1985;15(6):469-476
5) 工藤義雄, 他:臨床評価. 1987;15(1):15-36
6) 澤原光彦, 他:診療と新薬. 1990;27(10):1867-1890
7) 早野泰造, 他:薬理と治療. 1990;18(11):4623-4642
8) 工藤義雄, 他:薬理と治療. 1985;13(9):5251-5270
9) 中川一広, 他:薬理と治療. 1984;12(10):4847-4870
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12) 森温理, 他:臨床精神医学. 1989;18(1):141-148
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14) 森温理, 他:臨床評価. 1986;14(2):409-436
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17) 村崎光邦, 他:薬理と治療. 1990;18(11):4597-4622
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20) 南部知幸, 他:薬理と治療. 1985;13(7):4287-4297
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23) Kitano, T., 他:応用薬理. 1983;26(2):173-190
24) 社内資料:水智彰, 他:Dopamine 代謝. 1982
25) 社内資料:水智彰, 他:Adenylate cyclase 活性. 1981
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