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妊婦又は妊娠している可能性のある女性
通常、成人にはベネキサート塩酸塩 ベータデクスとして、1回400mgを1日2回朝食後及び就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
in vitro で抗プラスミン作用が報告されている1)。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物試験(ラット)で臨床用量の150倍(2000mg/kg)投与により催奇形作用が報告されている2)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
0.1~5%未満
0.1%未満
皮膚
そう痒感、発疹
消化器
便秘、下痢
口渇、悪心・嘔吐、腹部不快感・膨満感
肝臓
ASTの軽度上昇、ALTの軽度上昇
精神神経系
頭痛、頭重感
その他
胸部絞扼感、浮遊感、歯が浮く感じ
浮腫
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
胃切除患者6例にベネキサート塩酸塩 ベータデクスカプセル400mgを経口投与したとき、HPLC にて測定された投与30分後の摘出胃の胃体部正常部位におけるベネキサート塩酸塩濃度(μg/g)は、胃粘液:102.7~945.6、胃粘膜:2.1~66.4(ただし、1例は検出されず)、筋層:1.8~9.1であった3)。
健康成人男性3例にベネキサート塩酸塩 ベータデクスカプセル600mgを空腹時又は軽食後単回経口投与したとき、血漿中及び尿中に有効成分であるベネキサート塩酸塩は検出されず、速やかに代謝された。代謝物として、血漿中ではサリチル酸が、尿中ではサリチル尿酸及びグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸が多く排泄された4)。(1回600mgは承認外用量であり、承認用量は、通常、1回400mgである。)
内視鏡検査により急性胃炎または慢性胃炎と診断され、びらん、出血、発赤、浮腫のいずれかの所見を有している患者292例を対象として、本剤の有効性及び安全性について塩酸セトラキサートを対照に多施設二重盲検比較試験を実施した。投与期間は4週間とした。その結果、4週投与後の全般改善度評価対象例255例の改善率(中等度改善以上)は、本剤群81.1%(103/127)、塩酸セトラキサート群75.8%(97/128)であり、両群間に有意な差は認められなかった。4週投与後の内視鏡総合改善度(中等度改善以上)は、本剤群79.5%(101/127)、塩酸セトラキサート群73.4%(94/128)であり、両群間に有意な差は認められなかった。副作用発現率は、本剤群では2.2%(3/137)であり下痢、心窩部痛・嘔吐・嘔気、肝機能異常が各1例認められた。
内視鏡検査により急性胃炎または慢性胃炎と診断され、びらん、出血のいずれかの所見を有している患者77例を対象として、至適用量を検討することを目的とした用量検討試験を二重盲検にて実施した。投与期間は4週間とした。その結果、4週投与後の全般改善度評価対象例65例の改善率(中等度改善以上)は、1日400mg投与群79.4%(27/34)、1日800mg投与群80.6%(25/31)であり、両群間に有意な差は認められなかった。4週投与後の内視鏡総合改善度(中等度改善以上)は、1日400mg投与群79.4%(27/34)、1日800mg投与群80.6%(25/31)であり、両群間に有意な差は認められなかった。副作用発現率は1日800mg投与群では2.6%(1/38)であり白血球減少1例が認められた。
内視鏡検査により胃潰瘍が確認された患者416例を対象として、ベネキサート塩酸塩 ベータデクスの有効性及び安全性について塩酸セトラキサートを対照に多施設二重盲検比較試験を実施した。投与期間は8週間とした。その結果、8週投与後の全般改善度評価対象例363例の改善率(中等度改善以上)は、本剤群73.0%(135/185)、塩酸セトラキサート群64.6%(115/178)であり、両群間に有意な差は認められなかった。8週投与後の内視鏡治癒判定(治癒率)は、本剤群58.9%(86/146)、塩酸セトラキサート群54.6%(71/130)であり、両群間に有意な差は認められなかった。副作用発現率は、本剤群では3.6%(7/192)であり悪心、便秘、頬部しびれ感・頭痛、掻痒感・胸部絞扼感が各1例、肝機能異常が3例認められた。
内視鏡検査により胃潰瘍が確認された患者を対象として、有効性及び安全性を検討することを目的とした臨床試験を実施した。投与期間は8週間とした。その結果、8週投与後の全般改善度評価対象例183例の改善率(中等度改善以上)は87.4%(160/183)であり、8週投与後の内視鏡治癒判定(治癒率)は70.8%(102/144)であった。
胃粘膜に直接作用し、胃粘膜の血流量を増加させるほか、種々の胃粘膜防御機能を増強させる。
ラットにベネキサート塩酸塩 ベータデクス300mg/kg、1000mg/kgを胃内に注入したとき、インドメタシンあるいは拘束水浸ストレス負荷により低下した胃粘膜の内因性プロスタグランジンE2及びI2をほぼ用量依存性に増加させた20)。
ラットにベネキサート塩酸塩 ベータデクス300mg/kgをアスピリン(胃粘膜関門障害物質)と併用して胃内に注入留置したとき、留置15分後の時点でアスピリンによって起こる胃粘膜への水素イオンの逆拡散を有意に抑制した21)。
ベネキサート塩酸塩 ベータデクスはラットを用いた各種実験潰瘍22)、実験胃粘膜病変23)において幅広い抗潰瘍作用、病変発生抑制作用を示し、特に水浸ストレス潰瘍、アスピリン潰瘍、インドメタシン潰瘍、エタノール潰瘍及び塩酸エタノール潰瘍に対して著明な抑制効果を示した22)。
ベネキサート塩酸塩 ベータデクス(Benexate Hydrochloride Betadex)
Benzyl 2-[trans-4-(guanidinomethyl)cyclohexylcarbonyloxy]benzoate monohydrochloride β-cyclodextrin clathrate
C23H27N3O4・HCl・C42H70O35
1580.92
白色の粉末で、においはなく、味は苦い。水にやや溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けにくく、アセトニトリル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
約221℃(分解)
0.24[pH7.0、酢酸エチル/緩衝液]
100カプセル[10カプセル(PTP)×10]
1) 村松睦, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2142-2152
2) 小林文彦, 他:社内資料(ラットにおける器官形成期投与試験、1986)
3) 板東隆文:Prog. Med. 1995;15(5):641-644
4) 菅野浩一, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2229-2237
5) 三好秋馬, 他:Prog. Med. 1989;9(3):1094-1117
6) 三好秋馬, 他:Prog. Med. 1989;9(2):609-620
7) 三好秋馬, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2273-2295
8) 三好秋馬, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2259-2272
9) 佐藤正伸, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2296-2305
10) 褚贊発, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2307-2314
11) 山本義樹, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2315-2322
12) 田中延善, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2323-2330
13) 佐藤茂範, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2331-2339
14) 野村喜重郎, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2341-2350
15) 宮井満久, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2352-2360
16) 原澤茂, 他:Prog. Med. 1993;13(4):811-819
17) 佐藤初夫, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2085-2091
18) 青野充, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2077-2084
19) 安海義曜, 他:Prog. Med. 1986;6(Supple.1):2092-2098
20) 荒川哲男, 他:日本消化器病学会雑誌. 1984;81(7):1554-1558
21) 大江慶治, 他:臨牀と研究. 1986;63(5):1687-1692
22) 岡部進, 他:応用薬理. 1984;27(5):829-836
23) 田中郁夫, 他:Prog. Med. 1989;9(2):601-607
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