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日本薬局方
セファクロル複合顆粒
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)、大腸菌、クレブシエラ属、インフルエンザ菌
「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
通常、成人及び体重20kg以上の小児には、セファクロルとして1日750mg(力価)(本剤2包)を2回に分割して、朝、夕食後に経口投与する。重症の場合や分離菌の感受性が比較的低い症例には、セファクロルとして1日1500mg(力価)(本剤4包)を2回に分割して、朝、夕食後に経口投与する。なお、年齢、体重、症状等に応じ適宜増減する。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
投与量を減らすか、投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、全身潮紅、浮腫等)を起こすことがある。
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
AST、ALT、Al-Pの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱等
リンパ腺腫脹、関節痛
血液
顆粒球減少、貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少)、血小板減少、好酸球増多等
肝臓
AST上昇、ALT上昇
Al-P上昇
黄疸
腎臓
BUN上昇、血清クレアチニン上昇
消化器
悪心、下痢、腹痛
嘔吐、胃不快感、胸やけ、食欲不振等
菌交代症
口内炎、カンジダ症
ビタミン欠乏症
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他
頭痛、めまい等
原則としてSP包装のまま調剤すること。SP包装を開封して調剤すると2種類の顆粒が偏析を起こし、混合比率が変化することがあるので注意すること。
健康成人に、セファクロル複合顆粒375mg(力価)を食後単回経口投与したときの血漿中濃度及び薬物動態パラメータを図16-1及び表16-1に示す2)。L-ケフラールは、溶出pHの異なる2種のセファクロル顆粒を配合することで、血中セファクロル濃度を速く高めるとともに長く維持することができる持続性製剤である。
投与量[mg(力価)]
n
Cmax(μg/mL)
Tmax(hr)
AUC0-10(μg・hr/mL)
375
12
2.4
1.7
10.7
(測定法:bioassay)(mean)
ラット、マウス、ウサギ、イヌにセファクロルを経口投与後、大部分が未変化体のまま尿中に排泄され、主要代謝物は尿中に認められなかった5)。
主として腎より排泄され、健康成人12例に375mg(力価)食後単回経口投与後12時間の尿中回収率は約56%であった2)。
セファクロル複合顆粒375mg(力価)を食後単回経口投与したとき、障害の程度に応じてCmaxが高値を示した。また、血中からの消失が遅延していた6)。
記号
腎機能
年齢(歳)
Ccr(mL/min)
AUC0-12(μg・hr/mL)
T1/2(hr)
〇
高度障害
6
52
6.8
5.2
61.0注1
3.0注2
●
中等度障害
4
79
29.2
7.9
2.8
36.2
2.1
△
正常
3
64
74.8
4.1
11.4
0.5
注1:0~8時間注2:0~6時間(測定法:bioassay)(mean)
有効性評価対象例は456例(カプセル※投与例を含む)であり、有効率は76.5%(349例)であった4),7),8),9),10),11),12),13),14),15),16),17)。(※L-ケフラールカプセルは販売中止)臨床成績を表17-1に示す。
疾患名
有効例数/有効性評価対象例数
有効率(%)
深在性皮膚感染症リンパ管・リンパ節炎慢性膿皮症咽頭・喉頭炎扁桃炎急性気管支炎慢性呼吸器病変の二次感染中耳炎
26/360/136/4213/1784/8866/8292/12132/69
72.2-85.776.595.580.576.046.4
細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し、作用は殺菌的である。セファレキシンより低濃度・短時間で殺菌に至らしめる18),19)。
セファクロルは、試験管内で好気性グラム陽性菌のブドウ球菌属、レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)、グラム陰性菌の大腸菌、クレブシエラ属、インフルエンザ菌に対して抗菌力を示す。リケッチア属、クラミジア属、マイコプラズマ属、ウイルス、真菌及び原虫には増殖阻止効果を示さない。細菌の産生する不活化酵素セファロスポリナーゼに対して、試験管内で安定性を示す18),19),20)。
セファクロル(Cefaclor)
(6R,7R)-7-[(2R)-2-Amino-2-phenylacetylamino]-3-chloro-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylic acid
C15H14ClN3O4S
367.81
白色~黄白色の結晶性の粉末である。水又はメタノールに溶けにくく、N,N-ジメチルホルムアミド又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。
約199℃(分解)
0.017[pH7.4、1-オクタノール/緩衝液]
CCL
外箱開封後は遮光して保存すること。
100包[0.75g(SP)×100]
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) 大友正明, 他:Jpn. J. Antibiot. 1985;38(3):822-833
3) 大泉耕太郎, 他:最新医学. 1985;40(8):1747-1757
4) 高瀬善次郎, 他:Chemotherapy. 1979;27(S-7):666-672
5) 吉田正, 他:Chemotherapy. 1979;27(S-7):105-115
6) 荒川創一, 他:基礎と臨床. 1992. 26(13):5147-5155
7) 小田切繁樹, 他:Jpn. J. Antibiot. 1988;41(9):1325-1333
8) 谷本晋一, 他:Jpn. J. Antibiot. 1988;41(9):1319-1324
9) 平賀洋明, 他:Jpn. J. Antibiot. 1988;41(9):1304-1308
10) 林泉, 他:Jpn. J. Antibiot. 1988;41(9):1313-1318
11) 青沼清一, 他:Jpn. J. Antibiot. 1988;41(9):1309-1312
12) 高木健三, 他:共和薬品工業社内資料(S6472(持続性顆粒製剤)の呼吸器感染症に対する臨床的検討). 1987
13) 藤本幹夫, 他:共和薬品工業社内資料(S6472(持続性L-ケフラール顆粒)の臨床的検討). 1987
14) 藤本幹夫, 他:Jpn. J. Antibiot. 1985;38(3):849-857
15) 由良二郎, 他:Jpn. J. Antibiot. 1985;38(3):859-868
16) 守殿貞夫, 他:Jpn. J. Antibiot. 1985;38(3):869-904
17) 馬場駿吉, 他:Jpn. J. Antibiot. 1985;38(7):1750-1760
18) 吉田正, 他:Chemotherapy. 1979;27(S-7):71-97
19) 加藤博, 他:Chemotherapy. 1979;27(S-7):150-157
20) 五島瑳智子, 他:Chemotherapy. 1979;27(S-7):1-13
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