当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
処方箋医薬品注)
下記の状態で他の抗不整脈薬が使用できないか、または無効の場合頻脈性不整脈(心室性)
本剤は他の抗不整脈薬が使用できないか、又は無効の場合にのみ適用を考慮すること。
通常、成人にはピルメノール(遊離塩基)として1回100mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
半減期及び血中濃度曲線下面積は、腎機能正常例に比し、それぞれ約1.5倍、約2倍に延長・増大する。
半減期及び血中濃度曲線下面積は、腎機能正常例に比し、それぞれ約1.5倍、約3倍に延長・増大する。
少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。開始後1~2週間は入院させること。陰性変力作用により、心不全をきたすことがある。また、催不整脈作用により、不整脈を誘発又は悪化させることがあり、開始後1~2週間は心室頻拍、心室細動が発現するおそれが高い。
陰性変力作用により、心不全をきたすおそれがある。また、催不整脈作用により、不整脈を誘発又は悪化させることがある。
刺激伝導抑制作用により、刺激伝導障害をさらに増悪させるおそれがある。
刺激伝導抑制作用により、洞房ブロックに移行させるおそれがある。
QT延長等の心電図異常が生じるおそれがある。
,
抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。併用時の有効性、安全性が確立していない。
少量から開始するなど用法・用量を調整するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。本剤は主に腎臓より排泄される薬剤であり、腎機能の低下している患者では、半減期が延長又は血中濃度が予想以上に上昇する可能性がある,,,
本剤は肝臓で代謝されるため、肝機能障害のある患者において薬物動態を変化させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳中の女性には、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットで母乳中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
入院させて投与を開始することが望ましい。低用量(例えば、1回50mg)から投与を開始し、投与量に十分注意するとともに、頻回に心電図検査を実施すること。高齢者では肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど、副作用が発現しやすい。,,,,
バルデナフィル
モキシフロキサシン
アミオダロン(注射剤)
トレミフェンクエン酸塩
心室性頻拍(Torsade de pointesを含む)、QT延長を起こすおそれがある。
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。
糖尿病用剤
低血糖があらわれるおそれがある。
本剤で低血糖があらわれることがあり、併用により血糖の低下が増強される。
ジゴキシン
ジゴキシンの血中濃度が上昇することがあるので、用量を調節するなど注意すること。
機序は不明である。
リファンピシン
本剤の血中濃度が低下することがあるので、用量を調節するなど注意すること。
リファンピシンにより代謝酵素が賦活され、本剤の血中濃度が低下すると考えられる。
QT延長を起こすことが知られている薬剤
QT延長作用が増強するおそれがある。
低血糖症状があらわれた場合には、投与を中止し、ブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。,
1~2%未満
1%未満
頻度不明
循環器
動悸、胸部不快感
QT延長、徐脈、心室性期外収縮、脚ブロック
血液
リンパ球増多、好中球減少
好酸球増多、血小板減少
肝臓
AST・ALT・ALP・γ-GTP・LDH・ビリルビン上昇等の肝機能障害
腎臓
クレアチニンの上昇
BUNの上昇
消化器
胃部不快感、悪心、胸やけ、腹痛
便秘、口渇、下痢、食欲不振、嘔吐、腹部膨満感、口内炎
泌尿器
排尿困難
尿閉、排尿障害、尿量減少
視覚器
霧視、複視
精神神経系
頭痛、不眠
めまい、手足のしびれ
頭重感、ふらつき、眠気
過敏症
発疹、蕁麻疹
その他
全身倦怠感
口中苦味、疲労感、気分不快感、血糖値の上昇、ほてり
本剤の過量投与により、QT延長、心室細動、心室頻拍(Torsade de pointesを含む)、徐脈、失神、痙れん、血圧低下等を引き起こすおそれがある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
心室性期外収縮患者6例に100mgを1回経口投与した場合、血漿中未変化体濃度は以下のとおりであった1)。
投与量(mg)
Tmax(h)
Cmax(μg/mL)
t1/2β(h)
AUC(μg・h/mL)
100
2.83±0.28
0.78±0.14
11.63±1.43
11.23±3.45
平均値±標準誤差
健康成人各5例に50mg又は100mgを1回経口投与した場合、血漿中未変化体濃度は以下のとおりであった2)。
50
1.3±0.1
0.35±0.05
7.4±0.7
2.99±0.57
1.3±0.2
0.86±0.10
9.1±0.5
7.35±0.94
健康成人に1回100mgを1日2回7日間反復経口投与(食後30分)した場合、血漿中未変化体濃度は3日目で定常状態に達し、7日目の最高血漿中濃度は初回投与時の約1.6倍であった2)。
心室性期外収縮患者に経口投与した場合、吸収率は約83%であった3)(外国人データ)。
健康成人に100mgを1回投与した場合、吸収に及ぼす食事の影響はほとんど認められなかった2)。
心室性期外収縮患者に100mgを1回投与した場合、限外ろ過法による血漿蛋白結合率は約80%であった1)。
ラット、イヌにおける主な代謝物はピペリジン環脱水素体であった。
主として尿中に排泄される。
健康成人に50mg又は100mgを1回経口投与した場合、投与後48時間の尿中には、投与量の17~25%が未変化体として排泄された2)。
クレアチニンクリアランス(Ccr)が50≦Ccr<70mL/minの軽度腎機能障害患者3例、30≦Ccr<50mL/minの中等度腎機能障害患者4例、Ccr<30mL/minの高度腎機能障害患者4例(腎機能障害患者はいずれも老年者)に100mgを1回経口投与した場合の薬物動態は以下のとおりであった4)。,,
患者群
軽度障害例
1.74±0.31
1.13±0.08
13.70±2.71
15.07±1.18
中等度障害例
1.70±0.63
1.07±0.15
13.12±1.60
13.63±3.35
高度障害例
3.21±1.35
1.55±0.40
13.34±1.33
24.70±3.99
心室期外収縮患者161例を対象に、ピルメノール群としてピルメノールカプセル100mg1日2回、ピルメノールに対応するプラセボ1日1回及びジソピラミドに対応するプラセボ1日3回、又はジソピラミド群としてピルメノールに対応するプラセボ1日3回及びジソピラミドカプセル100mg1日3回を治療期として14日間投与した。治療期終了時の不整脈改善度、自覚症状改善度及び全般改善度が「中等度改善」以上の割合は以下のとおりであり、いずれも両群間に有意差は認められなかった5)。
評価方法
「中等度改善」以上の割合
ピルメノール群
ジソピラミド群
不整脈改善度
56.5%(39/69例)
53.8%(35/65例)
自覚症状改善度
59.5%(25/42例)
53.1%(17/32例)
全般改善度
58.0%(40/69例)
56.9%(37/65例)
ピルメノール群で認められた副作用発現頻度は8.9%(7/79例)であり、症状としてめまい1.3%(1/79例)、不眠1.3%(1/79例)、嘔心1.3%(1/79例)、胸やけ1.3%(1/79例)、上腹部痛1.3%(1/79例)、おくび1.3%(1/79例)、肝機能障害1.3%(1/79例)、動悸の出現1.3%(1/79例)、不整脈の感じ1.3%(1/79例)、前胸部の締めつけられる感じ1.3%(1/79例)、全身倦怠感1.3%(1/79例)及び発疹が1.3%(1/79例)、臨床検査値異常としてAST上昇2.5%(2/79例)、ALT上昇2.5%(2/79例)、LDH上昇1.3%(1/79例)、γ-GTP上昇1.3%(1/79例)及び総ビリルビン上昇1.3%(1/79例)であった。
心室期外収縮患者28例に、ピルメノールカプセル100mg1日2回を治療期として14日間投与した。治療期終了時の不整脈改善度、自覚症状改善度及び全般改善度が「中等度改善」以上の割合は、以下のとおりであった6)。
70.8%(17/24例)
93.3%(14/15例)
副作用発現頻度は11.1%(3/27例)であり、症状として皮疹3.7%(1/27例)、臨床検査値異常としてALT上昇3.7%(1/27例)、γ-GTP上昇3.7%(1/27例)及び血清クレアチニン上昇3.7%(1/27例)であった。
心室期外収縮患者25例に、ピルメノールカプセル100mg1日2回、効果不十分で忍容性が良好な場合には150mg注)1日2回を治療期として14日間投与した。治療期終了時の不整脈改善度、自覚症状改善度及び全般改善度が「中等度改善」以上の割合は、以下のとおりであった7)。注)承認用量は100mg1日2回
100mg1日2回
150mg1日2回
63.6%(14/22例)
0%(0/3例)
66.7%(8/12例)
0%(0/2例)
副作用発現頻度は100mg1日2回投与群で20.8%(5/24例)及び150mg1日2回投与群で0%(0/3例)であった。100mg1日2回投与群で発現した副作用は、不眠8.3%(2/24例)、頭痛4.2%(1/24例)、手のしびれ4.2%(1/24例)、胃部不快感4.2%(1/24例)、心室頻拍悪化4.2%(1/24例)及び蕁麻疹4.2%(1/24例)であった。
心室期外収縮患者38例に、ピルメノールカプセル100mg1日2回、効果不十分で忍容性が良好な場合には150mg注)1日2回を治療期として14日間投与した。治療期終了時の不整脈改善度、自覚症状改善度及び全般改善度が「中等度改善」以上の割合は、以下のとおりであった8)。注)承認用量は100mg1日2回
76.9%(20/26例)
73.3%(11/15例)
50.0%(5/10例)
副作用発現頻度は100mg1日2回投与群で13.5%(5/37例)及び150mg1日2回投与群で10.5%(2/19例)であり、100mg1日2回投与群で発現した副作用は、症状として頭痛2.7%(1/37例)、胸部不快感2.7%(1/37例)、心窩部不快感2.7%(1/37例)、排尿困難2.7%(1/37例)及び口唇しびれ感2.7%(1/37例)、並びに臨床検査値異常として好中球減少2.7%(1/37例)、リンパ球増加2.7%(1/37例)及び単球増加2.7%(1/37例)であり、150mg1日2回投与群で発現した副作用は、症状として排尿困難5.3%(1/19例)及び心電図異常として3連発以上の増加が5.3%(1/19例)であった。
本剤は心筋細胞の活動電位の最大立ち上がり速度(Vmax)を抑制し、また活動電位持続時間(APD)を延長させる。
ピルメノール塩酸塩水和物(Pirmenol Hydrochloride Hydrate)
(±)-4-(cis-2,6-dimethylpiperidino)-1-phenyl-1-(2-pyridyl)butanol monohydrochloride monohydrate
C22H30N2O・HCl・H2O
392.97
白色~淡黄白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。メタノール又は氷酢酸に極めて溶けやすく、エタノールに溶けやすく、水又はクロロホルムにやや溶けやすく、無水酢酸にやや溶けにくく、エーテルにほとんど溶けない。
約172℃(分解)
(1-オクタノール/水系溶媒、室温)
pH
3.0
5.0
7.0
分配比
0.00
0.03
1.25
100カプセル[10カプセル(PTP)×10]
1) 加藤 林也ほか:臨床薬理. 1992;23(2):495-505
2) 新 博次ほか:臨床薬理. 1992;23(2):475-493
3) Hammill S. C. et al.:Clin Pharmacol Ther. 1982;32(6):686-691
4) 坂井 誠ほか:心臓ペーシング. 1992;8(5):578-585
5) 加藤 和三ほか:臨床医薬. 1992;8(5):1127-1148
6) 松浦 秀夫ほか:臨床医薬. 1991;7(11):2471-2484
7) 諸江 一男ほか:臨床医薬. 1992;8(1):123-139
8) 北畠 顕ほか:臨床医薬. 1991;7(11):2451-2469
9) Mertz T. E. et al.:J Cardiovasc Pharmacol. 1980;2:527-541
10) Hashimoto K. et al.:Jpn J Pharmacol. 1988;48(2):273-282
11) Steffe T. J. et al.:J Pharmacol Exp Ther. 1980;214(1):50-57
12) Nitta J. et al.:J Cardiovasc Pharmacol. 1991;17(1):54-60
13) Sawanobori T. et al.:J Cardiovasc Pharmacol. 1990;16(6):975-983
14) Nakaya H. et al.:Jpn J Pharmacol. 1988;48(4):423-434
15) Hashimoto H. et al.:J. Electrocardiol. 1991;24(4):379-385
16) Reder R. F. et al.:Eur J Pharmacol. 1980;61:321-333
17) 井野 威ほか:臨床薬理. 1991;22(4):745-756
ファイザー株式会社 製品情報センター
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
学術情報ダイヤル 0120-664-467FAX 03-3379-3053
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.