当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
片頭痛
通常、成人にはロメリジン塩酸塩として1回5mgを1日2回、朝食後及び夕食後あるいは就寝前に経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減するが、1日投与量として20mgを超えないこと。
類似化合物(塩酸フルナリジン等)で錐体外路症状の発現が報告されており、本剤においても症状が悪化するおそれがある。
症状が悪化又は再発することがある。
本剤は主として肝臓で代謝され、また、胆汁へ排泄されるため、高い血中濃度が持続するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で催奇形作用(骨格・外形異常)が報告されている。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
降圧剤
併用により相互の作用を増強するおそれがある。
本剤によってもまた、血圧低下があらわれることがある。
,
1~5%未満
0.1~1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気、頭痛、頭重、めまい、頭がボーッとする、ふらつき
消化器
悪心、腹痛、下痢、軟便、便秘、食欲不振、心窩部痛、腹部不快感、胃腸障害、口内炎、口唇粘膜浮腫、口腔粘膜浮腫
嘔吐
肝臓
AST、ALT、γ-GTP、LDHの上昇
Al-Pの上昇
過敏症
発疹
循環器
血圧低下
動悸
泌尿器
排尿障害、頻尿
その他
ほてり感、胸痛、倦怠感、気分不良、背部つっぱり感、発汗、浮腫、悪寒、発熱、乳頭腫大
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健常成人6名にロメリジン塩酸塩10mgを食後に単回経口投与したとき、血漿中ロメリジン濃度は投与4.8時間後に最高値に達し、投与後12時間までの消失半減期は3.4時間であった。なお、空腹時の投与では、食後の投与と比べ最高血漿中濃度到達時間は短縮したが、他の薬動力学的パラメータに影響はみられなかった1),2)。
投与量(mg)
例数
Cmax(ng/mL)
Tmax(h)
T1/2(-12h)a)
AUC0-12h(ng・h/mL)
10
6
7.7±2.7
4.8±1.3
3.4±0.6
45.5±15.1
a)投与後12時間までの消失半減期
健常成人5名にロメリジン塩酸塩10mgを1日1回14日間反復経口投与したときの血漿中ロメリジン濃度は10日目前後から定常状態に達し、α相及びβ相の消失半減期はそれぞれ3.0時間、108.3時間であった1),2)。
14C-ロメリジン塩酸塩を単回経口投与した場合、消化管から速やかにかつ良好に吸収された(ラット、イヌ)3),4)。
肺、肝臓、脂肪、副腎、膵臓などの組織に高濃度に分布した(ラット)。胎児及び乳汁への移行が認められた(ラット)3),5)。
健常成人6名にロメリジン塩酸塩40mg注)を単回経口投与したときの血漿中にはロメリジンのほかに、代謝物として主にトリメトキシベンジル基のO-脱メチル体及びそのグルクロン酸抱合体、ピペラジン環の4位N-脱アルキル化によるベンズヒドリルピペラジン体が認められた6)。注)本剤の承認最大用量は20mgである。
単回投与後5日間で約10%が尿中に、約85%が糞中に排泄された(ラット、イヌ)3),4)。単回投与後48時間までの胆汁中への排泄率は約70%であり、その約80%が消化管から再吸収された(ラット)3)。
本剤の臨床試験では国際頭痛学会による頭痛分類及び診断基準7)に基づく片頭痛を対象とした。二重盲検比較試験を含む324例での有効率は55%(179例/324例)であった。また、プラセボを対照とした二重盲検比較試験において本剤の有効性が認められた8),9),10),11)。承認時までに実施した片頭痛、脳血管障害、群発頭痛を対象とした臨床試験の副作用発現症例(臨床検査値の変動を除く)は4.0%(39/972例)であり、副作用発現件数は延べ52件であった。その主なものは、眠気、めまい、ふらつき、悪心、ほてり感各3件(0.3%)等、また、臨床検査値の変動は、ALT上昇2.2%(18/822件)、AST上昇1.7%(14/821件)、γ-GTP上昇1.4%(11/759件)、LDH上昇1.1%(9/793件)、Al-P上昇0.9%(7/804件)等であった。
イヌ摘出脳動脈において高濃度K+及びセロトニンによる収縮を抑制し、麻酔イヌの脳血流量を増加した。これらの作用は末梢血管よりも脳血管に対して選択的であった15),16)。
ラットにおいてspreading depressionにより誘発される大脳皮質血流量の低下及びc-fos様免疫活性の発現に対して抑制作用を示した。ラット摘出海馬切片の低酸素負荷により誘発されるspreading depressionの発現時間を延長した17),18)。
ラットにおいて三叉神経逆行性刺激による眼瞼及び鼻周囲の血管透過性の亢進を抑制したが、ヒスタミン、ブラジキニン及びサブスタンスPの皮内投与による皮膚の血管透過性の亢進には影響しなかった19)。
ロメリジン塩酸塩(lomerizine hydrochloride)
1-[bis(4-fluorophenyl)methyl]-4-(2,3,4-trimethoxybenzyl)piperazine dihydrochloride
C27H30F2N2O3・2HCl
541.46
白色の結晶性の粉末である。メタノールに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、無水酢酸又は水に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
140錠[14錠(PTP)×10]
1) 酒井 孝範ほか:薬理と治療.1994;22(11):4657-4662
2) 中島 光好ほか:臨床医薬.1989;5(9):1791-1811
3) 川島 恒男ほか:薬物動態.1990;5(5):723-737
4) 社内資料:イヌにおける体内動態 [L20091109143]
5) 粟田 則男ほか:薬物動態.1994;9(4):522-535
6) 粟田 則男ほか:薬理と治療.1994;22(11):4663-4673
7) Headache Classification Committee of the International Headache Society:Cephalagia.1988;8(Suppl.7):9
8) 後藤 文男ほか:薬理と治療.1994;22(12):5031-5047
9) 後藤 文男ほか:臨床評価.1995;23(1):13-37
10) 後藤 文男ほか:臨床評価.1995;23(2):183-214
11) 後藤 文男ほか:薬理と治療.1995;23(5):1445-1460
12) Iwamoto, T. et al.:Jpn J Pharmacol.1988;48(2):241-247
13) Iwamoto, T. et al.:J Pharm Pharmacol.1991;43(8):535-539
14) Watano, T. et al.:Jpn J Pharmacol.1997;75(2):209-213
15) 原田 研吾ほか:薬理と治療.1997;25(3):785-796
16) 山田 親臣ほか:薬理と治療.1997;25(3):797-802
17) Shimazawa, M. et al.:Br J Pharmcol.1995;115:1359-1368
18) 高木 啓ほか:日本薬理学雑誌.1998;11:309-316
19) Hashimoto, M. et al.:Res Commun Mol Pathol Pharmacol.1997;97(1):79-94
ファイザー株式会社 製品情報センター
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
学術情報ダイヤル 0120-664-467FAX 03-3379-3053
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.