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フェルデン軟膏0.5%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.4代謝
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗炎症作用
18.3鎮痛作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
25.保険給付上の注意
26.製造販売業者等

フェルデン軟膏0.5%

添付文書番号

2649730M1077_3_05

企業コード

672212

作成又は改訂年月

2024年10月改訂(第2版)
2022年4月改訂

日本標準商品分類番号

872649

薬効分類名

経皮鎮痛・抗炎症剤

承認等

フェルデン軟膏0.5%

販売名コード

YJコード

2649730M1077

販売名英語表記

Feldene Ointment 0.5%

販売名ひらがな

ふぇるでんなんこう0.5%

承認番号等

承認番号

22100AMX01350

販売開始年月

1986年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

5年

一般的名称

ピロキシカム

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤な喘息発作を誘発又は再発させるおそれがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

フェルデン軟膏0.5%

有効成分1g中
日局ピロキシカム   5.0mg
添加剤カルボキシビニルポリマー、プロピレングリコール、エタノール、ベンジルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、pH調節剤

3.2 製剤の性状

フェルデン軟膏0.5%

性状淡黄色澄明/ゲル状軟膏剤/特異なにおい

4. 効能又は効果

下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
変形性関節症
肩関節周囲炎
腱・腱鞘炎、腱周囲炎
上腕骨上顆炎(テニス肘等)
筋肉痛(筋・筋膜炎等)
外傷後の腫脹・疼痛

6. 用法及び用量

本品の適量を1日数回患部に塗擦する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
  2. 8.2 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者は除く)

    喘息発作を誘発させるおそれがある。

  2. 9.1.2 皮膚感染症のある患者

    感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。

9.5 妊婦

*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ使用すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に使用すること。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~1%未満

0.1%未満

頻度不明

皮膚a)
(局所)

湿疹・皮膚炎、そう痒感

発赤、発疹、粃糠様落屑

過敏症b)

光線過敏症

a:症状が強い場合には使用を中止すること。
b:発現した場合には使用を中止すること。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意

  1. 14.1.1 眼及び粘膜に使用しないこと。
  2. 14.1.2 表皮が損傷している場合に使用すると一過性の刺激感を起こすことがあるので注意すること。
  3. 14.1.3 密封包帯法で使用しないこと。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回投与

    健康成人8名の背部に本剤3g(ピロキシカム15mg相当量)を塗擦した場合、血中濃度は23時間後に最高に達し、最高血中濃度は147ng/mLで、ピロキシカム15mg相当量を経口投与した時の約1/15であった。
    また、血中濃度半減期は47.5時間であった。

16.3 分布

本剤を手術予定部位周辺の皮膚に塗擦し、患部組織を摘出してピロキシカム濃度を測定した試験では、血漿中濃度に比べ皮膚、皮下脂肪、筋肉、滑膜等にピロキシカムが高濃度に認められた1)

16.4 代謝

経皮吸収後の尿中代謝物は、主に5′-ヒドロキシピロキシカム及びそのグルクロン酸抱合体であった2)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    変形性関節症に対する二重盲検比較試験並びに筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛、腱・筋の炎症性疾患に対する比較試験及び一般臨床試験において、本剤の有用性が認められている3),4),5),6),7)
    本剤の比較臨床試験及び一般臨床試験における疾患別改善率は次のとおりであった。

    改善率
    疾患名

    中等度改善以上

    軽度改善以上

    変形性関節症

    57.3%(204/356)

    82.3%(293/356)

    肩関節周囲炎

    47.4%(64/135)

    82.2%(111/135)

    腱・腱鞘炎、腱周囲炎

    60.8%(76/125)

    85.6%(107/125)

    上腕骨上顆炎(テニス肘等)

    47.5%(58/122)

    77.9%(95/122)

    筋肉痛(筋・筋膜炎等)

    60.0%(84/140)

    82.9%(116/140)

    外傷後の腫脹・疼痛

    72.6%(85/117)

    94.0%(110/117)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ピロキシカムの作用はアラキドン酸代謝におけるシクロオキシゲナーゼを阻害し、炎症・疼痛に関与するプロスタグランジンの生合成を抑制することによるものと考えられている8)

18.2 抗炎症作用

ピロキシカム0.5%軟膏はカラゲニン足蹠浮腫(ラット)、紫外線紅斑(モルモット)、打撲浮腫(ラット)などの急性炎症に対し、インドメタシン1%軟膏とほぼ同等の抗炎症作用を示す。
また、綿球法による肉芽形成(ラット)、アジュバント関節炎(ラット)などの亜急性・慢性炎症に対してもインドメタシン1%軟膏と同等の抗炎症作用を示す9)

18.3 鎮痛作用

ピロキシカム0.5%軟膏は酢酸ライシング(マウス)、ラット足蹠の炎症性疼痛(Randall-Selitto法)及びアジュバント関節痛(ラット)に対しインドメタシン1%軟膏と同等の鎮痛作用を示す9)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ピロキシカム(Piroxicam)

化学名

4-Hydroxy-2-methyl-N-(pyridin-2-yl)-2H-1,2-benzothiazine-3-carboxamide 1,1-dioxide

分子式

C15H13N3O4S

分子量

331.35

性状

ピロキシカムは白色~淡黄色の結晶性の粉末である。アセトニトリル又はエタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。

化学構造式

融点

約200℃(分解)

22. 包装

10本[25g(チューブ)×10]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

ファイザー株式会社
Pfizer Connect/メディカル・インフォメーション

〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7

TEL 0120-664-467

25. 保険給付上の注意

本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

ファイザー株式会社

東京都渋谷区代々木3-22-7

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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