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毒薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
再発又は難治性のCD33陽性の急性骨髄性白血病
通常成人には、ゲムツズマブオゾガマイシン1回量9mg/m2(たん白質量として表記)を2時間かけて点滴静脈内投与する。投与回数は、少なくとも14日間の投与間隔をおいて、2回とする。
骨髄抑制により感染症が増悪することがある。,,,,
肺障害が増悪することがある。また、重篤な肺障害を発症するリスクが高いと考えられる。,
本剤投与前に末梢血白血球数を30,000/μL未満に抑えるよう、白血球除去を考慮すること。末梢血芽球数が多い患者は重篤な過敏症(アナフィラキシーを含む)のほか、重症肺障害を含むinfusion reactionの発現するリスクが高いと考えられる。,,,,
VODを含む肝障害の発現に注意し、肝機能検査を実施するなど患者の状態を十分に観察すること。VODを発症するリスクが高く、肝不全及びVODによる死亡例が報告されている。なお、海外の第Ⅱ相臨床試験の結果では、本剤投与前にHSCTを施行した患者におけるVOD発症リスク19%(5/27)及び本剤投与後にHSCTを施行した患者におけるVOD発症リスク16%(8/50)は、移植を施行していない患者におけるVOD発症リスク1%(2/200)よりも高かった。また、使用成績調査におけるVODの発現率は5.6%(42/753)であり、本剤投与前にHSCTを施行した患者においては11.6%(15/129)、本剤投与後にHSCTを施行した患者においては5.9%(2/34)、移植を施行していない患者においては3.6%(21/577)であった。,,,
副作用が強くあらわれるおそれがある。なお、腎障害患者を対象とする試験は実施されていない。
VODを含む肝障害の発現に注意し、肝機能検査を実施するなど患者の状態を十分に観察すること。VODを発症するリスクが高く、肝不全及びVODによる死亡例が報告されている。なお、総ビリルビンが2mg/dLを超す患者を対象とする試験は実施されていない。,,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(ラット)で胎児の外表・内臓・骨格異常、胎児毒性(体重増加抑制、初期死亡胎児数の増加等)及び母体毒性(体重減少、摂餌量の低下)が報告されている。従って、妊婦に投与すると胎児に障害が生じるおそれがある。
授乳しないことが望ましい。なお、ヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
本剤はCYP3A4により代謝される可能性が示唆されているため、CYP3A4により代謝を受ける又は阻害作用を有する薬剤と相互作用を生じる可能性がある。
副腎皮質ホルモン
マクロライド系抗生物質
ケトライド系抗生物質
ストレプトグラミン系抗生物質
抗真菌剤
臨床症状については不明である。
本剤はCYP3A4により代謝される可能性が示唆されているため、これらの薬剤が本剤の代謝に影響を及ぼす可能性がある。
悪寒、発熱、悪心、嘔吐、頭痛、低血圧、高血圧、低酸素症、呼吸困難、高血糖及び重症肺障害等があらわれることがある。ほとんどのinfusion reactionは、本剤投与開始後24時間以内に悪寒、発熱、低血圧及び呼吸困難等の症状として発現している。呼吸困難、臨床的に重大な低血圧、アナフィラキシー、肺水腫又は急性呼吸窮迫症候群があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行い、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。,,,
重篤な過敏症(アナフィラキシーショックを含む)があらわれることがあり、致命的な過敏症も報告されている。,,
汎血球減少、白血球減少、好中球減少(発熱性好中球減少症を含む)、リンパ球減少、無顆粒球症、血小板減少、貧血等があらわれることがある。,,
日和見感染症、敗血症(敗血症性ショックを含む)、肺炎、口内炎(カンジダ性口内炎を含む)及び単純ヘルペス感染等の感染症があらわれることがある。,,
脳出血、頭蓋内出血、肺出血、消化管出血、眼出血(強膜、結膜、網膜)、血尿及び鼻出血があらわれることがある。,
重篤な口内炎があらわれることがある。
静脈閉塞性肝疾患(VOD)、黄疸、肝脾腫大、高ビリルビン血症、肝機能検査値異常(AST上昇、ALT上昇、γ‒GTP上昇、AL‒P上昇等)、腹水があらわれることがある。,,,
腎障害、腎機能検査値異常(クレアチニン上昇、BUN増加等)があらわれることがある。
TLSに続発して腎障害が発現することが報告されている。
呼吸困難、肺浸潤、胸水、非心原性肺水腫、呼吸不全、低酸素症、急性呼吸窮迫症候群及び間質性肺炎等があらわれることがあり、本剤の投与により肺障害を発現し死亡に至った症例が報告されている。これらの副作用はinfusion reactionに続発して生じるものである。なお、infusion reactionの続発症とは考えにくい間質性肺炎等の肺障害も報告されている。,,,
10%以上
5〜10%未満
5%未満
皮膚
発疹
そう痒、毛包炎、爪囲炎
消化器
悪心(59.3%)、嘔吐(48.9%)、食欲不振、下痢、腹痛、便秘
歯肉出血
消化不良、歯周炎、メレナ、腹部膨満、吐血、口渇、胃炎、口唇炎、しゃっくり、血腫(口唇、口腔内)
精神・神経
めまい
不眠、しびれ(感覚鈍麻)、不安、抑うつ、浮遊感(異常感)
呼吸器
咳嗽、咽頭炎
ラ音、鼻炎、嗄声、呼吸音の変化、喉頭炎
循環器
不整脈(頻脈等)、低血圧
高血圧
心拍数減少、動悸、心電図異常、心不全、心筋虚血
血液
点状出血、凝固線溶系異常
斑状出血、紫斑、皮下出血
代謝異常
LDH上昇、低カリウム血症
低カルシウム血症、低リン酸血症、低アルブミン血症、高血糖
低蛋白血症、尿酸減少、低ナトリウム血症、低マグネシウム血症、尿酸増加、高トリグリセリド血症、高カリウム血症、高コレステロール血症、低コレステロール血症、低血糖、BUN減少、高カルシウム血症、低クロール血症、低トリグリセリド血症、高クロール血症、高ナトリウム血症、高リン酸塩血症
生殖器
腟出血、不正子宮出血
その他
発熱(77.0%)、悪寒(60.6%)、頭痛、脱力感、倦怠感
浮腫、体重減少、疼痛(耳痛、四肢痛、肛門周囲痛)、筋痛、胸痛、投与部位反応(炎症、感染、出血)、背部痛、体重増加、味覚異常、関節痛、ほてり、顔面腫脹、冷感
本剤は透析によって除去できない。
1バイアルに日局注射用水5mLを加え1mg/mLとし、泡立てないように静かに回転させながら溶解する。本剤が完全に溶解していることを確認した後、速やかに希釈すること。希釈前にやむを得ず溶解液を保存する場合は、2〜8℃で16 時間、あるいは30℃未満で3 時間まで保存することができる。凍結を避けること。
必要量を日局生理食塩液100mLで希釈する。溶液を混和する際は点滴バッグを激しく振とうしないこと。希釈後、異物及び変色がないことを確認し、速やかに点滴バッグを遮光すること。希釈後は速やかに使用すること。やむを得ず希釈液を保存する場合は、希釈から投与終了までの時間注1)を2〜8℃で24 時間以内とすること。あるいは、希釈から投与終了までの時間注2)を30℃未満で6 時間以内とすること。凍結を避けること。
**注1)投与前に常温に戻す時間及び投与時間を含む。
**注2)投与時間を含む。
18歳から60歳までの未治療の急性骨髄性白血病患者を対象とした海外第Ⅲ相臨床試験において、標準的な初回寛解導入療法(ダウノルビシン塩酸塩とシタラビンの併用療法)への本剤の上乗せ投与時の有用性、並びに、地固め療法(大量シタラビン療法)後の本剤追加投与時の有用性を検討したところ、本剤の寛解導入療法への上乗せ投与、並びに、地固め療法後の追加投与による有効性は認められず、寛解導入期に生じた治療との関連が否定できない致死的有害事象の発現率は、本剤上乗せ群で有意に高かったため、当該試験が早期中止された(本剤上乗せ群5.7%(16/283)、対照群1.4%(4/281)、p=0.01、2010年4月データ固定時)。
CD33陽性の再発又は難治急性骨髄性白血病患者11例に本剤9mg/m2を2時間静脈内持続投与したときの総カリケアマイシン誘導体、非結合カリケアマイシン誘導体及びhP67.6濃度を測定した。血漿中hP67.6濃度推移及びその薬物動態パラメータを以下に示す1)。
投与回数
Cmax(mg/L)
tmax(hr)
AUC0〜∞(mg・hr/L)
t1/2(hr)
1回目
3.248±1.195
2.02(中央値)
133.4±94.0
51±25
2回目
3.640±0.859
3.02(中央値)
223.1±135.9
59±36
平均±標準偏差(1回目:n=11,2回目:n=6)
CD33陽性の初回再発急性骨髄性白血病患者4例について本剤9mg/m2の2時間静脈内持続投与後の尿中代謝物を調査した結果、主要尿中代謝物は不活性なカリケアマイシンの誘導体であった2)(海外データ)。
再発又は難治性の急性骨髄性白血病を対象として、本剤と他の治療法と、臨床症状の改善や生存期間の延長などについて比較した試験はない。
CD33陽性の再発又は難治急性骨髄性白血病に対する第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を国内で実施した。Ⅰ相部分においては、本剤の9mg/m2までの忍容性を確認することを目的に実施され、6注1)、7.5注1)又は9mg/m2を2時間点滴静脈内投与した(計20例)。Ⅱ相部分においては、Ⅰ相部分で確認された至適投与量(9mg/m2)を計20例に2時間点滴静脈内投与し、本剤の有効性及び安全性を検討した。Ⅰ相部分及びⅡ相部分において、投与は少なくとも14日間隔で最高2回とした。Ⅱ相部分において、9mg/m2投与症例の完全寛解率は、25%(5/20)であった。安全性評価対象症例40例全例に副作用が発現した。主な副作用は、発熱38例(95.0%)、血小板減少38例(95.0%)、白血球減少37例(92.5%)、ヘモグロビン減少36例(90.0%)、悪心35例(87.5%)、AST上昇35例(87.5%)、LDH上昇34例(85.0%)、リンパ球減少32例(80.0%)、倦怠感31例(77.5%)、ALT上昇29例(72.5%)、食欲不振28例(70.0%)、フィブリンDダイマー増加27例(67.5%)、嘔吐26例(65.0%)、悪寒25例(62.5%)、好中球減少25例(62.5%)、フィブリン分解産物増加23例(57.5%)、AL‒P上昇23例(57.5%)、頭痛20例(50.0%)、血中フィブリノゲン増加19例(47.5%)、高血糖17例(42.5%)、血中アルブミン減少17例(42.5%)、鼻出血15例(37.5%)、体重減少15例(37.5%)、感染14例(35.0%)、APTT延長14例(35.0%)、頻脈13例(32.5%)、血中ビリルビン増加12例(30.0%)であった3)。
CD33陽性の初回再発急性骨髄性白血病に対する第Ⅱ相臨床試験(計3試験:試験番号201、202、203)を海外で実施した。9mg/m2を2時間点滴静脈内投与し(計277例)、本剤の有効性及び安全性を検討した。投与は少なくとも14日間隔で最高3回とした。海外第Ⅱ相臨床試験において、完全寛解率は13%(35/277)であった。
試験番号
201
202
203
合計
N
84
95
98
277
完全寛解症例数(%)
14(17%)
13(14%)
8(8%)
35(13%)
95%信頼区間
9-26%
7-22%
4-15%
9-17%
安全性評価対象症例277例中、主な有害事象(本剤との因果関係の有無にかかわらず発現した事象)は、発熱(82%)、悪心(68%)、悪寒(66%)、嘔吐(58%)、血小板減少(50%)、白血球減少(47%)、頭痛(37%)、脱力感(36%)、下痢(32%)及び腹痛(32%)であった。主な臨床検査の異常変動(グレード3又は4注2))は、血小板減少(99%)、好中球減少(98%)、白血球減少(96%)、血色素減少(52%)、総ビリルビン変動(29%)、AST変動(18%)及びALT変動(9%)であった3)。注1)本剤の承認用法及び用量は1回量9mg/m2を2時間かけて点滴静脈内投与である。注2)グレード分類はNCI‒CTCver.1.0を基準とした。
本剤はヒト化抗CD33抗体hP67.6と抗腫瘍性抗生物質であるカリケアマイシンの誘導体を結合した抗悪性腫瘍薬で、CD33抗原を発現した白血病細胞に結合し細胞内に取り込まれた後に、遊離したカリケアマイシン誘導体が殺細胞活性を発揮して抗腫瘍作用を示す。
CD33陽性のヒト急性前骨髄球性白血病HL‒60細胞に対して、殺細胞活性が認められている。また、CD33を発現しているその他のヒト白血病細胞であるNOMO‒1、NB4、NKM‒1細胞に対しても殺細胞活性が認められている4),5)。
HL‒60細胞をヌードマウスに皮下移植した異種移植モデルにおいて静脈内投与により抗腫瘍効果を示した。
ゲムツズマブオゾガマイシン(遺伝子組換え)(Gemtuzumab Ozogamicin(Genetical Recombination))
Immunoglobulin G4(human‒mouse monoclonal hP67.6γ4‒chain anti‒human antigen CD33), disulfide with human‒mouse monoclonal hP67.6κ‒chain, dimer, conjugate with methyl(1R,4Z,8S,13E)‒13‒[2‒[[2‒[[[p‒(3‒carbamoylpropoxy)‒α‒methylbenzylidene]hydrazino]carbonyl]‒1,1‒dimethylethyl]dithio]ethylidene]‒8‒[[4,6‒dideoxy‒4‒[[[2,6‒dideoxy‒4‒S‒[4‒[(6‒deoxy‒3‒O‒methyl‒α‒L‒mannopyranosyl)oxy]‒3‒iodo‒5,6‒dimethoxy‒o‒toluoyl]‒4‒thio‒β‒D‒ribo‒hexopyranosyl]oxy]amino]‒2‒O‒[2,4‒dideoxy‒4‒(N‒ethylacetamido)‒3‒O‒methyl‒α‒L‒threo‒pentopyranosyl]‒β‒D‒glucopyranosyl]oxy]‒1‒hydroxy‒11‒oxobicyclo[7.3.1]trideca‒4,9‒diene‒2,6‒diyne‒10‒carbamate
ヒト免疫グロブリンG4の不変領域(κ鎖及びγ4鎖)及び可変領域フレーム配列並びにマウス抗CD33モノクローナル抗体の相補性決定領域からなるヒト化マウス抗CD33モノクローナル抗体に由来するcDNAの発現によりマウス骨髄腫細胞(NS0細胞)で産生される1,322個のアミノ酸残基からなる糖タンパク質(分子量:約150,000)とMicromonospora echinospora ssp. Calichensis菌から単離された細胞傷害性抗腫瘍抗生物質カリケアマイシンとの抱合体(分子量:約153,000)
本剤は光の影響を受けやすいため、本剤の包装を開封後も、バイアルを箱に入れて保存すること。
1バイアル
1) 社内資料:血漿中濃度(2005年7月25日承認、申請資料概要へ2.1.1)[L70010000054]
2) 社内資料:代謝と排泄(2005年7月25日承認、申請資料概要へ2.2.2.4)[L70010000055]
3) 社内資料:副作用集計[L70010000056]
4) Hamann Philip R. et al.:Bioconjug Chem.2002;13(1):47-58
5) Naito K. et al.:Leukemia.2000;14(8):1436-1443
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