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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与を開始すること。
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
通常、成人にはアキシチニブとして1回5mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回10mg1日2回まで増量できる。
高血圧が悪化するおそれがある。,
甲状腺機能障害が悪化するおそれがある。,
血栓塞栓症が悪化もしくは再発するおそれがある。,
脳出血があらわれるおそれがある。
創傷治癒遅延があらわれることがある。,
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇する。また、重度の肝機能障害を有する患者を対象とした臨床試験は実施していない。
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(マウス3mg/kg/日)において胚・胎児死亡及び奇形の発生が報告されている1)。,,,
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の母乳中への移行は不明である。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
注意して投与すること。一般に高齢者では、生理機能が低下している。
CYP3A4/5阻害剤
グレープフルーツジュース
ケトコナゾールと併用投与したとき、単独投与時と比べ、本剤のCmax及びAUC0-∞がそれぞれ50%及び106%増加した2)。本剤の血中濃度が上昇し、副作用の発現頻度及び重症度が増加するおそれがあるので、CYP3A4/5阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず併用する際には本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
これらの薬剤等がCYP3A4/5の代謝活性を阻害するため、本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。
CYP3A4/5誘導剤
セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
リファンピシンと併用投与したとき、単独投与時と比べ、本剤のCmax及びAUC0-∞がそれぞれ71%及び79%低下した3)。本剤の血中濃度が低下し、本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A4/5誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。
これらの薬剤等がCYP3A4/5の代謝活性を誘導するため、本剤の血漿中濃度が低下する可能性がある。
必要に応じて降圧剤の投与を行うなど、適切な処置を行うこと。管理できない重症の高血圧が認められた場合は休薬すること。,
大動脈解離を含む動脈解離があらわれることがある4)。
一過性脳虚血発作(0.4%)、網膜動脈閉塞(0.1%)、脳卒中(頻度不明)、心筋梗塞(頻度不明)等の動脈血栓塞栓症があらわれることがある。
肺塞栓症(0.8%)、深部静脈血栓症(0.3%)、網膜静脈閉塞(0.1%)、網膜静脈血栓症(0.1%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。
鼻出血(5.9%)、血尿(0.8%)、直腸出血(0.9%)、喀血(0.6%)、脳出血(0.1%)、下部消化管出血(0.3%)、胃出血(0.4%)等の出血があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されている。
消化管穿孔(頻度不明)、瘻孔(0.1%)があらわれることがあり、消化管穿孔により死亡に至った例も報告されている。
甲状腺機能低下症(21.6%)、甲状腺機能亢進症(3.2%)があらわれることがある。,
創傷治癒遅延があらわれた場合には、創傷が治癒するまで本剤の投与を中止すること。,
可逆性後白質脳症症候群の症候又は症状(頭痛、痙攣発作、嗜眠、錯乱、盲目、視覚障害、神経障害)があらわれた場合は、休薬又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
AST(6.7%)、ALT(8.1%)の上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
10%以上
1%以上~10%未満
1%未満
頻度不明
内分泌
TSH増加、甲状腺炎、副腎機能不全
コルチコトロピン増加、T4増加、T3減少、TSH減少、T3増加
精神神経系
味覚異常(11.6%)、頭痛(10.1%)
浮動性めまい、末梢性ニューロパチー、不眠症、錯感覚、傾眠、知覚過敏、振戦、記憶障害
不安、感覚鈍麻、うつ病、失神、味覚消失、失語症、睡眠障害、注意力障害、失神寸前の状態、片頭痛、落ち着きのなさ
眼
視力低下、霧視、流涙増加、羞明、眼瞼浮腫
耳
耳鳴
回転性めまい、難聴、耳の障害、耳不快感
循環器
浮腫、低血圧、徐脈、動悸
潮紅、頻脈、トロポニン増加、不整脈、ほてり、QT延長、顔面浮腫
呼吸器
発声障害(27.1%)
呼吸困難、咳嗽、口腔咽頭痛、鼻炎、労作性呼吸困難、鼻漏、上気道感染、肺炎
鼻閉、しゃっくり、鼻部障害
消化器
下痢(52.7%)、悪心(26.2%)、口内炎(18.6%)、嘔吐(12.8%)
便秘、腹痛、消化不良、口内乾燥、口腔内痛、上腹部痛、鼓腸、舌痛、胃食道逆流性疾患、歯肉痛、腹部不快感、痔核、腹部膨満、嚥下障害、肛門の炎症、腸炎
肛門周囲痛、口腔知覚不全、口腔内潰瘍形成、舌炎、アフタ性口内炎、胃炎、歯肉炎、変色便、下腹部痛、歯痛、裂肛、嚥下痛、歯の障害、舌障害
膵臓
リパーゼ増加、アミラーゼ増加
腎臓
蛋白尿、クレアチニン増加、尿酸増加、腎不全
頻尿、クレアチニンクリアランス減少、尿意切迫、尿路感染、排尿困難
血液
血小板減少、貧血、好中球減少
白血球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン減少
ヘモグロビン増加、赤血球増加
代謝
食欲減退(23.7%)
脱水、高脂血症、低リン酸血症、低マグネシウム血症、カリウム減少、高コレステロール血症、高血糖、低ナトリウム血症、カリウム増加
カルシウム増加、アルブミン減少、カルシウム減少
皮膚
手足症候群(30.4%)、発疹(18.6%)、そう痒症(10.8%)
皮膚乾燥、皮膚障害、脱毛症、紅斑、過角化、ざ瘡、皮膚炎、皮膚剥脱、水疱、湿疹、寝汗、爪の障害
擦過傷、皮膚感染、爪破損、皮膚刺激、毛髪変色、多汗症、爪囲炎、爪色素沈着
筋骨格系
関節痛(10.3%)
四肢痛、筋肉痛、背部痛、CPK増加、筋力低下、筋痙縮、筋骨格痛
筋骨格系胸痛、関節炎、頚部痛、側腹部痛、骨痛、筋固縮
その他
疲労(35.4%)、粘膜の炎症(13.9%)、体重減少(13.5%)、無力症(12.8%)
悪寒、発熱、γ-GTP増加、疼痛、胸痛、ALP増加、インフルエンザ様疾患、倦怠感
体重増加、全身健康状態低下、カンジダ感染、粘膜乾燥、温度変化不耐症、乳頭痛、転倒、免疫応答低下、冷感、敗血症
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
固形癌患者6例に本剤5、7及び10mgを単回投与注)(食後)したとき、4.00~4.10時間(中央値)で最高血漿中濃度に到達し、消失半減期は4.8~5.9時間であった。5、7及び10mg単回投与後のCmax及びAUC0-∞は投与量の増加に概ね比例して増加した6)(日本人データ)。
投与量(mg)
Cmax(ng/mL)
AUC0-∞(ng・h/mL)
tmaxa)(h)
t1/2(h)
5
平均値(CV%)
17.0(69.9)
142(85.9)
4.10(3.95,6.02)
4.8(58.9)
7
23.3(88.2)
181(80.2)
4.00(0.983,9.88)
5.1(50.9)
10
34.9(114.7)
288(91.1)
4.02(2.05,6.00)
5.9(58.8)
被験者数:6例Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-∞:投与後0から無限大時間までの血漿中濃度-時間曲線下面積、tmax:最高血漿中濃度到達時間、t1/2:消失半減期、CV%:変動係数(%)、Cmax及びAUC0-∞は幾何平均値、t1/2は算術平均値a)中央値(最小値、最大値)
固形癌患者12例に本剤5mgを1日2回反復経口投与(食後)したときの累積係数(Rac)の平均値(変動係数)は1.48(32%)であった7)(日本人データ)。
日数(被験者数)
AUCτ(ng・h/mL)
Rac
1日目(n=12)
幾何平均値(CV%)
20.7(45.9)
111(61.4)
3(2,4)
-
15日目(n=11)
27.0(56.1)
150(66.7)
4(1,4)
1.48(32)
Cmax:最高血漿中濃度、AUCτ:投与後0から12時間(投与間隔)までの血漿中濃度-時間曲線下面積、tmax:最高血漿中濃度到達時間、Rac:AUCから算出した累積係数、CV%:変動係数(%)a)中央値(最小値、最大値)
本剤の絶対バイオアベイラビリティの平均値(変動係数)は58%(45%)であった8)(外国人データ)。
健康成人30例に本剤5mgをクロスオーバー法により空腹時又は食後(中脂肪食及び高脂肪食)に単回経口投与注)した。空腹時と比較して、中脂肪食摂取後のCmax及びAUC0-∞はそれぞれ0.843及び0.895倍、高脂肪食摂取後のCmax及びAUC0-∞はそれぞれ1.11及び1.19倍であった9)(外国人データ)。
健康成人16例にアキシチニブを静脈内投与注)(1mg)したときの分布容積の平均値(変動係数)は68L(23%)であった。アキシチニブの血漿蛋白結合率(平衡透析法、0.2~20μg/mL)に関して、濃度依存性は認められず、99.5%であった(in vitro試験)。アキシチニブ(14C-標識アキシチニブ添加濃度:0.4μg/mL及び4μg/mL)の血液/血漿中濃度比は、0.8であった(in vitro試験)8),10)(外国人データ)。
本剤は主にCYP3A4/5、一部はCYP1A2、CYP2C19又はUGT1A1によって代謝される(in vitro試験)。血漿中の主代謝物は、グルクロン酸抱合体及びスルホキシド体であった。In vitro試験において、グルクロン酸抱合体及びスルホキシド体のVEGFR-2のリン酸化阻害作用は、未変化体のそれぞれ約1/8000及び1/400倍であった。健康成人にアキシチニブを静脈内投与注)(1mg)したときの全身クリアランスの平均値(変動係数)は21L/h(44%)であった8),11),12)(外国人データ)。
健康成人男性8例に14C-標識アキシチニブ5mgを単回経口投与したとき、投与後13日までに、投与した放射能の33.5%及び22.0%が、それぞれ糞便及び尿中に回収された。未変化体は糞便中に主な放射能成分として、投与量の12%が回収されたが、尿中には検出されなかった13)(外国人データ)。
本剤に関して、腎機能低下者を対象にした薬物動態試験は実施していない。健康成人及び癌患者を対象に母集団薬物動態解析を実施している(590例)。腎機能をCLcr(mL/min)に基づいて90mL/min以上(正常腎機能、381例)、60~89mL/min(軽度腎機能低下、139例)、30~59mL/min(中等度腎機能低下、64例)、15~29mL/min(重度腎機能低下、5例)、15mL/min未満[末期腎疾患(ESRD)1例]に分類したとき、アキシチニブの全身クリアランスの中央値はそれぞれ14.0、10.7、12.3、7.81及び12.6L/hであり、腎機能低下は本剤のクリアランスにほとんど影響を与えなかった(日本人及び外国人データ)。
本剤5mgを肝機能が正常な被験者(n=8)軽度及び中等度(Child-Pugh分類A及びB)の肝機能障害を有する被験者(各8例)に単回投与注)した。軽度の肝機能障害を有する被験者におけるアキシチニブのCmax及びAUC0-∞は、健康被験者のそれぞれ0.89及び0.78倍であったが、中等度の肝機能障害を有する被験者におけるアキシチニブのCmax及びAUC0-∞は、健康被験者のそれぞれ1.28及び1.95倍に上昇した。重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害を有する被験者を対象とした臨床試験は実施していない14)(外国人データ)。注)本剤の承認用法用量は1回5mg1日2回経口投与である。
一次治療としての全身療法(スニチニブ、ベバシズマブ、テムシロリムス又はサイトカインを含むレジメン)による1レジメンの治療歴のある転移を有する腎細胞癌(淡明細胞癌)患者715例(日本人患者54例を含む)を対象として、アキシチニブ(開始用量として1回5mgを1日2回食後経口投与)とソラフェニブ(1回400mgを1日2回空腹時経口投与)の有効性及び安全性を検討することを目的とした、無作為化、非盲検、国際共同第Ⅲ相試験を実施した。主要評価項目は無増悪生存期間であり、盲検下で独立効果判定委員会による評価を行った。アキシチニブは主要評価項目である無増悪生存期間においてソラフェニブに対して優越性を示した15)。
有効性評価項目
アキシチニブ(358例)
ソラフェニブ(357例)
無増悪生存期間注1,2)
中央値(月)(95%信頼区間)
6.8(6.3,8.6)
4.7(4.6,6.3)
ハザード比(95%信頼区間)
0.66(0.54,0.81)
p値注3)
<0.0001
全生存期間
20.1(16.8,23.4)
19.2(17.4,21.6)
0.95(0.78,1.15)
p値注4)
0.2992
注1)無作為割付から腫瘍の進行又は死亡(原因を問わない)のいずれかが最初に認められるまでの期間注2)RECISTに基づいた独立効果判定委員会による評価注3)ECOGパフォーマンスステータス及び前治療による層別ログランク検定におけるp値(片側)。p値(片側)が0.023未満であれば統計学的に有意差ありとした。注4)ECOGパフォーマンスステータス及び前治療による層別ログランク検定におけるp値(片側)
アキシチニブが投与された356例(日本人25例を含む)中322例(90.4%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、下痢181例(50.8%)、高血圧140例(39.3%)、疲労124例(34.8%)、悪心100例(28.1%)、食欲減退99例(27.8%)、発声障害98例(27.5%)、手足症候群96例(27.0%)、甲状腺機能低下症65例(18.3%)、無力症60例(16.9%)、嘔吐59例(16.6%)、体重減少58例(16.3%)、粘膜の炎症52例(14.6%)、口内炎51例(14.3%)、発疹45例(12.6%)、便秘42例(11.8%)、頭痛38例(10.7%)、蛋白尿38例(10.7%)、皮膚乾燥36例(10.1%)、味覚異常36例(10.1%)であった。
化学療法歴のない、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌(淡明細胞癌)患者886例(日本人患者67例を含む)を対象として、アキシチニブ(開始用量として1回5mgを1日2回経口投与)とアベルマブ(10mg/kgを2週間間隔で静脈内投与)の併用投与とスニチニブ(50mg1日1回を4週間経口投与し、2週間休薬)の有効性及び安全性を比較することを目的とした、無作為化、非盲検、国際共同第Ⅲ相試験を実施した。主要評価項目はPD-L1陽性※患者における無増悪生存期間及び全生存期間であり、副次評価項目としてPD-L1の発現を問わない全患者における無増悪生存期間及び全生存期間を評価した。事前に計画した中間解析(2018年6月20日データカットオフ)において、アキシチニブとアベルマブの併用投与はPD-L1陽性患者における無増悪生存期間及びPD-L1の発現を問わない全患者における無増悪生存期間のいずれについてもスニチニブに対して統計学的に有意な延長を示した16)。※:腫瘍組織における免疫細胞のPD-L1発現率1%以上
PD-L1陽性患者集団
全患者集団
アキシチニブ+アベルマブ(270例)
スニチニブ(290例)
アキシチニブ+アベルマブ(442例)
スニチニブ(444例)
無増悪生存期間注1)
13.8(11.1, NE)
7.2(5.7, 9.7)
8.4(6.9, 11.1)
ハザード比注2)(95%信頼区間)
0.61(0.47, 0.79)
0.69(0.56, 0.84)
0.0001
NE(21.3, NE)
NE(21.0, NE)
NE(NE, NE)
0.82(0.53, 1.28)
0.78(0.55, 1.08)
0.1911
0.0679
NE:推定不能注1)独立効果判定に基づく注2)ECOGパフォーマンスステータス(0、1)及び地域(米国、カナダ/西ヨーロッパ、その他の地域)による層別Cox比例ハザードモデルによるスニチニブとの比較注3)ECOGパフォーマンスステータス(0、1)及び地域(米国、カナダ/西ヨーロッパ、その他の地域)による層別ログランク検定におけるp値(片側)
アキシチニブとアベルマブの併用投与を受けた434例(日本人33例を含む)中414例(95.4%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢235例(54.1%)、高血圧208例(47.9%)、疲労156例(35.9%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群144例(33.2%)、発声障害116例(26.7%)、悪心107例(24.7%)、甲状腺機能低下症105例(24.2%)、口内炎96例(22.1%)、食欲減退86例(19.8%)であった。
化学療法歴のない、根治切除不能又は転移性の腎細胞癌(淡明細胞癌)患者861例(日本人患者94例を含む)を対象として、アキシチニブ(開始用量として1回5mgを1日2回経口投与)とペムブロリズマブ(200mgを3週間間隔で静脈内投与)の併用投与の有効性及び安全性を、スニチニブ(50mg1日1回を4週間経口投与し、2週間休薬)を対照として検討した。なお、画像評価で疾患進行が認められた場合に、疾患進行を示す症状が認められない等の臨床的に安定している患者では、次回以降の画像評価で疾患進行が認められるまでアキシチニブとペムブロリズマブの併用投与を継続することを可能とした。主要評価項目は全生存期間及び無増悪生存期間であり、アキシチニブとペムブロリズマブの併用投与は、スニチニブ単独投与と比較して全生存期間及び無増悪生存期間を有意に延長した。
アキシチニブ+ペムブロリズマブ(432例)
スニチニブ(429例)
全生存期間注1)
0.53(0.38, 0.74)
0.00005
無増悪生存期間注1,4)
15.1(12.6, 17.7)
11.0(8.7, 12.5)
0.00012
NE:推定不能注1)中間解析時のデータ:2018年8月24日カットオフ注2)層別Cox比例ハザードモデルによるスニチニブとの比較注3)層別ログランク検定におけるp値(片側)注4)RECISTガイドライン1.1版に基づく盲検下独立中央判定
アキシチニブとペムブロリズマブの併用投与を受けた429例(日本人44例を含む)中413例(96.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢210例(49.0%)、高血圧179例(41.7%)、甲状腺機能低下症135例(31.5%)、疲労130例(30.3%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群119例(27.7%)、ALT増加102例(23.8%)、発声障害98例(22.8%)、AST増加97例(22.6%)、食欲減退94例(21.9%)、悪心91例(21.2%)であった。
ヒト腎細胞癌由来SN12C細胞株を移植したマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した17)。
アキシチニブ(Axitinib)
N-Methyl-2-({3-[(1E)-2-(pyridin-2-yl)ethen-1-yl]-1H-indazol-6-yl}sulfanyl)benzamide
C22H18N4OS
386.47
アキシチニブは白色~淡黄色の粉末である。N,N-ジメチルアセトアミドに溶けやすく、エタノール(99.5)及び0.1mol/L塩酸に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
3.5(pH6.5、1-オクタノール/水)
50錠[10錠(PTP)×5]
10錠[10錠(PTP)×1]
1) 社内資料:胚・胎児発生に関する試験(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.6.6.6)[L20120329001]
2) 社内資料:ケトコナゾールとの相互作用試験(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.2.2.2.3.1)[L20120329011]
3) 社内資料:リファンピシンとの相互作用試験(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.2.2.2.3.2)[L20120329012]
4) * NDBを用いた調査結果の概要(VEGF/VEGFR阻害作用を有する薬剤の動脈解離に関するリスク評価):https://www.pmda.go.jp/files/000266521.pdf
5) 社内資料:反復投与毒性試験(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.6.6.3、2.6.6.9)[L20120329002]
6) 社内資料:国内第Ⅰ相試験(単回投与)(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.6(A4061044))[L20120329003]
7) 社内資料:国内第Ⅰ相試験(反復投与)(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.2.2.2.5.3、2.7.6(A4061022))[L20120329004]
8) 社内資料:海外静脈内投与試験(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.1.2.2.1、2.7.6(A4061007))[L20120329005]
9) 社内資料:海外最終製剤食事の影響試験 (承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.1.2.1.2、2.7.6(A4061053))[L20120329006]
10) 社内資料:in vitro蛋白結合率、血球移行率(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.6.4.4)[L20120329007]
11) 社内資料:in vitroにおける代謝に関わる分子種の同定(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.2.3.4.3、2.6.4.5)[L20120329008]
12) 社内資料:代謝物の薬理作用(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.6.2.2)[L20120329010]
13) 社内資料:放射性標識体投与試験(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.2.2.2.1.1、2.7.6(A4061003))[L20120329009]
14) 社内資料:肝機能低下者試験(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.2.3.4.5.5)[L20120329013]
15) 社内資料:第Ⅲ相国際共同試験(腎細胞癌)(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.7.6(A4061032))[L20120329014]
16) 社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(B9991003試験)(バベンチオ点滴静注200mg:2019年12月20日承認、CTD2.7.3.3、2.7.6.1)
17) 社内資料:薬効薬理試験(承認年月日:2012年6月29日、CTD2.6.2.2)[L20120329016]
18) Mancuso MR, Davis R, et al.:J Clin Invest. 2006;116(10):2610-2621[L20111109024]
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