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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
*慢性骨髄性白血病
*通常、成人にはボスチニブとして1日1回500mgを食後経口投与する。ただし、初発の慢性期の慢性骨髄性白血病の場合には、1回投与量は400mgとする。なお、患者の状態により適宜増減するが、1日1回600mgまで増量できる。
副作用
処置
好中球数が1,000/mm3未満又は血小板数が50,000/mm3未満
好中球数が1,000/mm3以上及び血小板数が50,000/mm3以上に回復するまで休薬する。休薬後2週間以内に回復した場合は、回復後は休薬前と同一投与量で投与を再開する。2週間以降に回復した場合は、1回量を100mg減量した上で再開する。これらの血球減少症が再発した場合、回復後1回量を100mg減量した上で再開する。
肝トランスアミナーゼが施設正常値上限5倍超
施設正常値上限の2.5倍以下に回復するまで休薬する。回復後は1日1回400mgで投与を再開する。休薬後4週間以内に回復しない場合は投与を中止する。
肝トランスアミナーゼが施設正常値上限3倍以上、ビリルビン値が施設正常値上限2倍超及びALPが施設正常値上限2倍未満
投与を中止する。
グレード注)3又は4の下痢
グレード注)1以下に回復するまで休薬する。回復後は、1日1回400mgで投与を再開する。
上記以外の非血液系中等度又は重度の副作用
回復するまで休薬する。回復後は、1回量を100mg減量した上で投与を再開する。必要に応じて開始用量へ増量する。
注)グレードはNCI-CTCAE ver4.0による。
心疾患が悪化することがある。
QT間隔延長が起こるおそれがある。
前治療薬の副作用の内容を確認してから投与すること。本剤を投与する際には、慎重に経過観察を行い、副作用発現に注意すること。前治療薬の投与中止の原因となった副作用と同様の副作用が起こるおそれがある。
本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。Bcr-Ablチロシンキナーゼ阻害剤の投与によりB型肝炎ウイルスの再活性化があらわれることがある。
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇することがある。
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び最終投与後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物試験(ラット、ウサギ)において臨床曝露量と同等以下の曝露量で生存胎児数の減少、催奇形性等が認められた。,
*授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)において、ボスチニブ又はその代謝物が乳汁中に移行することが報告されている。また、動物実験(ラット)において、臨床曝露量の2.5倍以上の曝露量で出生児への影響(授乳早期での全出生児死亡、出産から生後4日までの生存率低下、出生児の体重及び体重増加量の減少、離乳直後の出生児死亡等)が認められた。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
CYP3A阻害剤
グレープフルーツ含有食品,
本剤の血中濃度が上昇し、副作用の発現頻度及び重症度が増加するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず併用する際には本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
これらの薬剤等がCYP3Aの代謝活性を阻害するため、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
CYP3A誘導剤
セイヨウオトギリソウ含有食品
本剤の血中濃度が低下し、本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。
これらの薬剤等がCYP3Aの代謝活性を誘導するため、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
胃内pHに影響を及ぼす薬剤
本剤の血中濃度が低下し、本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、プロトンポンプ阻害剤との併用は可能な限り避けること。
これらの薬剤等が胃内pHをあげるため、本剤の吸収が低下し、血中濃度が低下する可能性がある。
肝炎、AST、ALT、γ-GTP、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害等があらわれることがある。
血小板減少(33.9%)、貧血(17.1%)、白血球減少(8.8%)、好中球減少(15.2%)、顆粒球減少(0.2%)等があらわれることがある。
心嚢液貯留(1.6%)、胸水(4.1%)、肺水腫(0.1%)、末梢性浮腫(頻度不明)等があらわれることがある。急激な体重の増加、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、利尿剤を投与する等、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシーを含む過敏症があらわれることがある。
QT間隔延長(0.5%)、心房細動(0.3%)、不整脈(0.1%)、心不全(0.3%)、狭心症(0.3%)、心筋梗塞(0.1%)等があらわれることがある。
鼻咽頭炎(2.1%)、胃腸炎(1.4%)、肺炎(1.0%)、尿路感染(0.5%)、敗血症(0.2%)等の感染症があらわれることがある。
脳出血(頻度不明)、胃腸出血(0.1%)、膣出血(頻度不明)、眼出血(0.1%)、口腔内出血(0.5%)等があらわれることがある。[8.6参照]
異常が認められた場合には投与を中止するとともに、他の病因(胸水、肺水腫等)との鑑別診断を実施した上で、適切な処置を行うこと。
異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
5%以上
1~5%未満
1%未満
*皮膚
発疹(25.5%)、そう痒症(7.0%)
丘疹、皮膚乾燥、ざ瘡、紅斑、脱毛症、蕁麻疹、皮膚病変
湿疹、光線過敏性反応、皮膚色素過剰、脂漏性皮膚炎、皮膚炎、皮膚剥脱、薬疹、剥脱性発疹、皮脂欠乏性湿疹、皮膚色素減少、色素沈着障害、白斑、過角化、手足症候群、全身紅斑、爪破損
*精神神経系
頭痛(8.7%)
浮動性めまい、味覚異常、不眠症
錯感覚、傾眠、嗜眠、記憶障害、末梢性ニューロパチー、不安、末梢性感覚ニューロパチー、可逆性後白質脳症症候群、肋間神経痛
循環器
浮腫、高血圧
末梢冷感
感染症
呼吸器感染、毛包炎
気管支炎、感染、帯状疱疹、膀胱炎、百日咳、癜風
*感覚器
眼部腫脹
眼乾燥、回転性めまい、結膜炎、結膜充血、メニエール病、視神経乳頭浮腫、耳鳴、難聴、網膜色素沈着
呼吸器
呼吸困難、咳嗽
口腔咽頭痛、発声障害、呼吸不全、鼻閉、鼻漏
心血管系
心膜炎、心拡大、心室性期外収縮、僧帽弁閉鎖不全症
血液
リンパ球減少
好酸球増加症、フィブリノゲン増加、発熱性好中球減少症、プロトロンビン時間延長、白血球増加、INR減少、INR増加、プロトロンビン時間短縮
*消化器
下痢(77.1%)、悪心(37.3%)、嘔吐(28.0%)、腹痛(22.8%)
便秘、消化不良、腹部膨満、腹部不快感、鼓腸、胃炎、口内炎
消化器痛、食道炎、口内乾燥、肛門周囲痛、歯痛、歯肉炎、口唇炎、歯周炎、裂肛、口腔内白斑症、消化管びらん、舌炎、便潜血
*代謝
食欲減退(9.6%)
低リン酸血症、カリウム減少、カルシウム減少
脱水、アルブミン減少、高カリウム血症、ナトリウム減少、マグネシウム減少、ナトリウム増加、高血糖、高脂血症、カルシウム増加、クロール減少、総蛋白減少、アルブミン増加、コリンエステラーゼ減少、抗利尿ホルモン不適合分泌
膵臓
リパーゼ増加(8.5%)
アミラーゼ増加
アミラーゼ減少
腎臓
クレアチニン増加、尿酸増加
腎機能障害、BUN増加、尿中蛋白陽性、尿中糖陽性、尿比重異常
*筋骨格系
関節痛、筋肉痛、クレアチンホスホキナーゼ増加、四肢痛、骨痛、筋痙縮、背部痛、筋骨格痛
筋力低下、クレアチンホスホキナーゼ減少、骨壊死、変形性関節症
*その他
疲労(13.4%)、発熱(6.2%)、無力症(5.3%)
体重減少、胸痛、疼痛、インフルエンザ、悪寒、LDH増加、挫傷、顔面浮腫
血尿、薬物過敏症、粘膜の炎症、感覚消失、体重増加、多汗症、鼻出血、結膜出血、寝汗、喀血、関節リウマチ、胸膜炎、耳新生物、皮下出血、膀胱癌
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
日本人慢性期慢性骨髄性白血病患者17例に本剤400mg、500mg、又は600mgを食後単回及び反復経口投与したとき注)、本剤は緩やかに吸収されTmax4時間でCmaxに達した。Cmax及びAUC0-24は500mgまでは概ね用量増加に伴い増加した。定常状態(15日目)における累積係数(R)は1.7~2.5であった1),2) 。
投与量(mg)
投与日
N
Cmaxa)(ng/mL)
Tmaxb)(h)
AUC0-24a)(ng・h/mL)
Rc)
400
1日目
7
131(23)
4.0
1503(21)
15日目
5
129(19)
2235(10)
1.7
500
128(18)
1617(16)
4
226(22)
3690(26)
2.2
600
3
155(29)
1692(33)
2
214(NC)
3371(NC)
2.5
NC=Not calculated.a)算術平均値(変動係数%)b)中央値c)AUCから算出した累積係数
本剤の絶対的バイオアベイラビリティは34%であった3) (外国人データ)。
健康成人24例に本剤400mgをクロスオーバー法により、空腹時又は食後単回経口投与した注)。食後のCmax及びAUCは空腹時に比較してそれぞれ、1.5倍及び1.4倍であった4) (外国人データ)。
*日本人慢性期慢性骨髄性白血病患者7例に本剤500mgを食後単回経口投与したときの見かけの分布容積は平均約4570Lであった2) 。本剤のヒト血漿中タンパク結合率はin vitroで94%、及び健康成人のex vivoで96%であり、濃度に依存しなかった5) 。
* In vitro及びin vivo試験より、本剤は主に肝で代謝を受ける。本剤400mg又は500mgを単回又は反復投与後注)のヒト血漿中の主要代謝物は酸化的脱クロル体(M2)及びN-脱メチル体(M5)であり、N-オキサイド体(M6)はわずかであった。M5の血漿中曝露量は本剤の25%でM2は19%であった。これらの3つの代謝物の活性は本剤の5%以下であった。糞中には主にM5及び未変化体が存在した。ヒト肝ミクロソームによるin vitro試験より、本剤の代謝に関与する主な薬物代謝酵素はCYP3A4であった6),7) (外国人データ)。
*健康成人男性6例に14Cで標識した本剤を単回経口投与したとき、投与後9日までに、投与放射能の94.6%が回収され、投与放射能の91.3%が糞中に、3.29%が尿中に排泄された。健康成人に本剤を単回経口投与したとき、尿中に排泄された未変化体は投与量の約1%であった8) (外国人データ)。
腎機能障害(軽度:クレアチニンクリアランス(CrCL)51~80mL/min以下、中等度:CrCL 30~50mL/min以下、重度:CrCL 30mL/min未満)を有する被験者26例及び健康被験者8例に本剤200mgを食後単回経口投与した注)。中等度及び重度の腎機能障害を有する被験者のAUCはそれぞれ、健康被験者に比較し35%及び60%上昇した。軽度の腎機能障害を有する被験者のAUCは変化しなかった。また、腎機能障害を有する被験者のt1/2は健康被験者と類似していた9) (外国人データ)。
肝機能障害(軽度:Child-Pugh分類A、中等度:Child-Pugh分類B、重度:Child-Pugh分類C)を有する被験者18例及び健康被験者9例に本剤200mgを食後単回経口投与した注)。本剤のCmaxはChild-Pugh分類A、B、及びCの被験者でそれぞれ、142%、99%、及び52%上昇し、AUCは125%、100%及び91%上昇した。また、肝機能障害を有する被験者ではt1/2が健康被験者よりも延長した10) (外国人データ)。
健康成人24例に本剤100mgをクロスオーバー法により、単独又はケトコナゾール400mg 5日間反復投与との併用で単回空腹時投与した注)。本剤とケトコナゾールを併用投与したとき、単独投与時と比べ、本剤のCmax及びAUCがそれぞれ5.2倍及び8.6倍増加した11) (外国人データ)。
健康成人20例に本剤500mgをクロスオーバー法により、単独又はアプレピタント125㎎との併用で単回食後投与した。本剤とアプレピタントを併用投与したとき、単独投与時と比べ、本剤のCmax及びAUCがそれぞれ1.5倍及び2倍増加した12) (外国人データ)。
健康成人24例に本剤500mgをクロスオーバー法により、単独又はリファンピシン600mg 6日間反復投与との併用で単回食後投与した。本剤とリファンピシンを併用投与したとき、単独投与時と比べ、本剤のCmax及びAUCがそれぞれ86%及び94%減少した13) (外国人データ)。
健康成人24例に本剤400mgをクロスオーバー法により、単独又はランソプラゾール60mg 2日間反復投与との併用で単回空腹時投与した注)。本剤とランソプラゾールを併用投与したとき、単独投与時と比べ、本剤のCmax及びAUCがそれぞれ46%及び26%減少した14) (外国人データ)。
本剤はP-糖タンパク(P-gp)、乳癌耐性タンパク(BCRP)の基質であり、P-gp、有機カチオントランスポーター(OCT)1及び消化管のBCRPを阻害した(in vitro試験)15)。注)本剤の承認された用法及び用量は1日1回500mg又は1日1回400mg(初発の慢性期慢性骨髄性白血病の場合)の食後経口投与である。
初発の慢性期の慢性骨髄性白血病患者注)(536例)に、本剤400mg又はイマチニブ400mgを1日1回経口投与した。主要評価項目である12ヵ月時点の分子遺伝学的大寛解(MMR)率は以下のとおりであり、イマチニブ群に対する本剤群の優越性が検証された(2016年8月11日データカットオフ)。
本剤群
イマチニブ群
例数a)
246
241
MMRb)達成例
116
89
MMRb)率[95%信頼区間](%)
47.2[40.9, 53.4]
36.9[30.8, 43.0]
オッズ比[95%信頼区間]c)
1.547[1.072,2.233]
p値(片側)c), d)
0.010
a)評価対象:b2a2又はb3a2の転写産物を有するPh+慢性骨髄性白血病患者(487例)b)MMR:ABLのコピー数が3000以上検出され、かつ末梢血中のBCR-ABL転写量比が標準化されたベースライン値の0.1%以下に低下c)無作為割り付け時のSokalスコア及び地域で層別化したCochran-Mantel-Haenszel検定より算出d)有意水準片側0.025
また、本剤群の安全性評価対象例268例中、250例(93.3%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。その主な副作用は下痢176例(65.7%)、悪心82例(30.6%)、ALT上昇76例(28.4%)等であった16)。
初発の慢性期の慢性骨髄性白血病患者注)(60例)に、本剤400mgを1日1回経口投与した。主要評価項目a)である12ヵ月時点のMMRb)率[90%信頼区間]は55.0%[44.4, 65.6]であった。また、安全性評価対象例60例中、59例(98.3%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。その主な副作用は下痢52例(86.7%)、ALT上昇33例(55.0%)、AST上昇28例(46.7%)等であった17)。a)評価対象は、b2a2又はb3a2の転写産物を有するPh+慢性骨髄性白血病患者b)ABLのコピー数が3000以上検出され、かつ末梢血中のBCR-ABL転写量比が標準化されたベースライン値の0.1%以下に低下
他のチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性又は不耐容の慢性期/移行期/急性転化期慢性骨髄性白血病患者注)に、本剤500mgを1日1回経口投与した。主要評価項目であるイマチニブ抵抗性又は不耐容の慢性期慢性骨髄性白血病患者を対象とした本剤の投与開始から24週までの累積細胞遺伝学的大寛解(MCyR)及び各副次評価項目の成績は以下のとおりであった。
対象
評価項目
寛解例数/評価例数
病期
前治療
前治療の反応性
慢性期
IM
抵抗性又は不耐容
24週までの累積MCyR
35.7%(10/28)
移行期又は急性転化期
42.9%(3/7)
慢性期、移行期又は急性転化期
IM及び(NI又はDA)
18.2%(2/11)
IM=イマチニブ、DA=ダサチニブ、NI=ニロチニブMCyR(細胞遺伝学的大寛解):CCyR(細胞遺伝学的完全寛解)とPCyR(細胞遺伝学的部分寛解)両方を含む。CCyR:Ph+分裂中期細胞<1%PCyR:Ph+分裂中期細胞1%~35%
また、安全性評価対象例63例中、63例(100%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。その主な副作用は下痢59例(93.7%)、発疹30例(47.6%)、ALT上昇24例(38.1%)等であった2)。
他のチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性又は不耐容の慢性期/移行期/急性転化期慢性骨髄性白血病患者注)に、本剤500mgを1日1回経口投与した。主要評価項目であるイマチニブ抵抗性の慢性期慢性骨髄性白血病患者を対象とした本剤の投与開始24週時点の細胞遺伝学的大寛解(MCyR)及び各副次評価項目の成績は以下のとおりであった。
抵抗性
24週時点のMCyR
35.5%(66/186)
不耐容
30.0%(24/80)
IM及びDA
25.7%(9/35)
25.6%(11/43)
IM及びNI
26.9%(7/26)
50.0%(2/4)
IM、NI及びDA
移行期
48週までの累積OHR
64.1%(25/39)
43.3%(13/30)
急性転化期
36.4%(12/33)
18.5%(5/27)
IM=イマチニブ、DA=ダサチニブ、NI=ニロチニブMCyR(細胞遺伝学的大寛解):CCyR(細胞遺伝学的完全寛解)とPCyR(細胞遺伝学的部分寛解)両方を含む。CCyR:Ph+分裂中期細胞<1%PCyR:Ph+分裂中期細胞1%~35%OHR(全般的血液学的寛解):CHR(血液学的完全寛解)、NEL(白血病の証拠なし)、慢性期への回帰及び血液学的軽度寛解を含む。
また、安全性評価対象例570例中、560例(98.2%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。その主な副作用は下痢453例(79.5%)、悪心237例(41.6%)、嘔吐196例(34.4%)等であった18)。注)臨床試験では、病勢進行中のB型及びC型肝炎の患者は除外された。
ボスチニブは、Abl及びSrcチロシンキナーゼ活性を阻害することにより、BCR-ABL融合遺伝子陽性の腫瘍の増殖を抑制すると考えられる。
ボスチニブは、in vitroにおいて、BCR-ABL融合遺伝子陽性のヒト慢性骨髄性白血病由来細胞株(KU812、K562、Meg-01、Lama 84及びKCL22)の増殖を阻害した。また、K562細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、ボスチニブ投与により腫瘍増殖抑制作用及び生存期間の延長が認められた。
ボスチニブ水和物(Bosutinib Hydrate)
4-[(2,4-Dichloro-5-methoxyphenyl)amino]-6-methoxy-7-[3-(4-methylpiperazin-1-yl)propyloxy]quinoline-3-carbonitrile monohydrate
C26H29Cl2N5O3・H2O
548.46
本品は白色~黄褐色の粉末である。本品はジメチルスルホキシドに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、アセトニトリル、メタノールに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
3.1(pH7.4、1-オクタノール/水)
*医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
50錠[10錠(PTP)×5]
1) Nakaseko C,et al.:Int J Hematol.2015;101(2):154-164
2) 社内資料:国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(B1871007試験)(2014年9月26日承認、CTD2.7.6.17)[L20140908169]
3) 社内資料:バイオアベイラビリティ試験(B1871044試験)[L20150903011]
4) 社内資料:最終製剤を用いた食事の影響試験(2014年9月26日承認、CTD2.7.6.2.1)[L20140908174]
5) 社内資料:血漿タンパク結合試験(2014年9月26日承認、CTD2.6.4.4.2)[L20140908179]
6) 社内資料:in vitro代謝試験(2014年9月26日承認、CTD2.6.2.2.2、2.6.4.5.2、2.7.2.3.5.1)[L20140908183]
7) 社内資料:in vivo代謝試験(2014年9月26日承認、CTD2.6.2.2.2、2.6.4.5.1、2.7.2.2.2.1)[L20140908184]
8) 社内資料:[14C]ボスチニブ単回投与試験(2014年9月26日承認、CTD2.7.2.2.2.6、2.7.6.6)[L20140908185]
9) 社内資料:慢性腎機能障害患者における試験(2014年9月26日承認、CTD2.7.6.10)[L20140908173]
10) 社内資料:慢性肝機能障害患者における試験(2014年9月26日承認、CTD2.7.6.9)[L20140908172]
11) 社内資料:ケトコナゾールとの薬物相互作用試験(2014年9月26日承認、CTD2.7.6.11)[L20140908175]
12) 社内資料:アプレピタントとの薬物相互作用試験[L20150526227]
13) 社内資料:リファンピシンとの薬物相互作用試験(2014年9月26日承認、CTD2.7.6.12)[L20140908176]
14) 社内資料:ランソプラゾールとの薬物相互作用試験(2014年9月26日承認、CTD2.7.6.13)[L20140908177]
15) 社内資料:in vitro膜透過試験(2014年9月26日承認、CTD2.6.4.3.1)[L20140908178]
16) *社内資料:海外第Ⅲ相試験(B1871053/AV001試験)
17) *社内資料:国内第Ⅱ相試験(B1871048試験)
18) 社内資料:海外第Ⅰ/Ⅱ相試験(B1871006試験)(2014年9月26日承認、CTD2.7.6.18)
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