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最適使用推進ガイドライン対象品目
劇薬
処方箋医薬品注)
敗血症、肺炎、真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。,,,,,,,,
ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤において、播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(脊椎、リンパ節等)を含む結核が報告されている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する患者及び結核の感染が疑われる患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与すること。ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者に投与後活動性結核が認められた例も報告されている。,,,
既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎
通常、成人及び12歳以上の小児には、アブロシチニブとして100mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて200mgを1日1回投与することができる。
,,,,
肝機能検査値やHBV DNAのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。JAK阻害剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者において、B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。
HCV抗体陽性、HCV RNA陽性の患者は臨床試験から除外されている。
感染症を発現するリスクが高い。,,,,
深部静脈血栓症及び肺塞栓症が報告されている。
好中球減少が更に悪化するおそれがある。,,
リンパ球減少が更に悪化するおそれがある。,,
ヘモグロビン減少が更に悪化するおそれがある。,,
血小板減少が更に悪化するおそれがある。,,
定期的に問診を行うなど、注意すること。間質性肺炎があらわれるおそれがある。
消化管穿孔があらわれるおそれがある。
減量し、慎重に投与すること。腎機能が正常な患者に比べ、活性成分の曝露量が増加するため、副作用が強くあらわれるおそれがある。,
本剤投与の適否を慎重に検討した上で減量し、慎重に投与すること。腎機能が正常な患者に比べ、活性成分の曝露量が増加するため、副作用が強くあらわれるおそれがある。,
投与しないこと。重度の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。,
妊娠可能な女性は、本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。ラットを用いた受胎能試験において、妊娠率の低下、黄体数及び着床数の減少、着床後胚損失率の上昇を含めた受胎能への影響が認められ、このときの血漿中薬物濃度はアトピー性皮膚炎患者に本剤200mgを1日1回投与したときの血漿中濃度と比較したとき7倍程度であった1)。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。ラットの胚・胎児発生試験において、器官形成期の経口投与で胎児毒性が認められ、このときの血漿中薬物濃度はアトピー性皮膚炎患者に本剤200mgを1日1回投与したときの血漿中濃度と比較したとき17倍であった。ラットの出生前及び出生後の発生に関する試験では、出生後生存率及び出生児体重が低下し、このときの血漿中薬物濃度はアトピー性皮膚炎患者に本剤200mgを1日1回投与したときの血漿中濃度と比較したとき11倍以上であった1)。,
本剤投与中は授乳しないことが望ましい。ラットで乳汁中へ移行することが報告されている2)。
12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら、用量に留意して慎重に投与すること。臨床試験において65歳以上の患者では帯状疱疹、リンパ球減少及び血小板減少の発現割合が高かった。,,,,,,,,
CYP2C19の強い阻害薬
,
本剤の作用が増強する可能性があるので、これらの薬剤は可能な限り他の類薬に変更する、又はこれらの薬剤を休薬する等を考慮すること。
これらの薬剤がCYP2C19の代謝活性を阻害するため、アブロシチニブの血中濃度が上昇する可能性がある。
**CYP2C19及びCYP2C9の強い又は中程度の誘導薬
本剤の効果が減弱する可能性があるので、これらの薬剤は誘導作用のない又は弱い他の類薬に変更する等を考慮すること。
これらの薬剤がCYP2C19及びCYP2C9の代謝活性を誘導するため、アブロシチニブの血中濃度が低下する可能性がある。
P-gpの基質となる薬剤
これらの薬剤の作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
本剤がP-gpを阻害することにより、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。
**クロピドグレル
クロピドグレルの作用が減弱されるおそれがあるので、併用する際には注意すること。
本剤がCYP2C19 を阻害することにより、クロピドグレルの活性代謝物の血中濃度が低下する。
単純ヘルペス(3.2%)注1)、帯状疱疹(1.6%)注2)、肺炎(0.2%)、結核(頻度不明)等の重篤な感染症があらわれ、致死的な経過をたどることがある。重篤な感染症、敗血症、日和見感染を発現した場合には、感染症がコントロールできるようになるまで本剤を休薬すること。,,,,,,,,,,,,,注1)口腔ヘルペス、単純ヘルペス、眼部単純ヘルペス、ヘルペス眼感染、ヘルペス性皮膚炎、鼻ヘルペスを含む注2)帯状疱疹、眼帯状疱疹を含む
肺塞栓症(0.1%未満)及び深部静脈血栓症(0.1%未満)を含む静脈血栓塞栓症があらわれることがある。
血小板数:本剤投与開始後、50,000/mm3未満になった場合には、投与を中止すること。ヘモグロビン値:本剤投与開始後、8g/dL未満になった場合には、8g/dL以上に回復するまで休薬すること。リンパ球数:本剤投与開始後、500/mm3未満になった場合には、500/mm3以上に回復するまで休薬すること。好中球数:本剤投与開始後、1,000/mm3未満になった場合には、1,000/mm3以上に回復するまで休薬すること。,,,,,,,,,
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線検査、胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにニューモシスチス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行うこと。
ALT(0.8%)、AST(0.6%)の上昇等を伴う肝機能障害(頻度不明)があらわれることがある。
異常が認められた場合には投与を中止するとともに、腹部X線、CT等の検査を実施するなど十分に観察し、適切な処置を行うこと。
1%以上
1%未満
胃腸障害
悪心(11.0%)、腹痛、嘔吐、下痢
消化不良、腹部不快感、胃食道逆流性疾患、腹部膨満
一般・全身障害及び投与部位の状態
疲労
無力症、発熱
感染症及び寄生虫症
上咽頭炎、上気道感染、毛包炎
尿路感染、結膜炎、ヘルペス性状湿疹、膿痂疹、インフルエンザ、咽頭炎、副鼻腔炎、気管支炎、膀胱炎、せつ、膿瘍、皮膚感染、胃腸炎、下気道感染、感染性湿疹、皮膚真菌感染
血液及びリンパ系障害
白血球減少、リンパ節症、赤血球減少、白血球増加
血管障害
高血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
咳嗽、鼻出血
心臓障害
動悸、心室内伝導障害
神経系障害
頭痛(4.4%)、浮動性めまい
傾眠
代謝及び栄養障害
体重増加、高脂血症(脂質異常症を含む)
皮膚及び皮下組織障害
ざ瘡(3.6%)
脱毛症、蕁麻疹、そう痒症
良性、悪性及び詳細不明の新生物(嚢胞及びポリープを含む)
皮膚乳頭腫(疣贅等)
臨床検査
血中CK増加
NK細胞減少、LDH増加、γ-GT上昇、尿中蛋白陽性、プロトロンビン時間延長
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
ラットのがん原性試験(24ヵ月投与)において、10mg/kg/日以上の雌で良性胸腺腫の発現頻度の上昇が認められ、このときの血漿中薬物濃度はアトピー性皮膚炎患者に本剤200mgを1日1回投与したときの血漿中濃度と比較したとき1.9倍であった3)。また、本剤はJAK阻害作用を有することから免疫系及び造血系へ影響を及ぼす可能性があり、非臨床試験ではリンパ球数及び赤血球数の減少等に加えて、免疫抑制に起因する二次的な作用(日和見感染症など)がみられた4)。
健康成人に本剤100mg及び200mgを空腹時単回投与したときのアブロシチニブの薬物動態パラメータは以下の通りである5),6)(外国人データ)。
投与量
例数
Cmax(ng/mL)
Tmax(h)a)
AUCinf(ng・h/mL)
t½(h)b)
100mg
12
420(50)
1.0(0.5-2.0)
1580(21)
4.33±2.79
200mg
757(60)
1.0(0.5-4.0)
3900(26)
5.91±3.08
幾何平均値(%変動係数)a)中央値(範囲)b)算術平均値±標準偏差
母集団薬物動態モデルを用いたシミュレーションの結果、日本人アトピー性皮膚炎患者に本剤100mg及び200mgを1日1回反復投与したときのアブロシチニブのAUCtauはそれぞれ3680及び8280ng・h/mL、Cmaxはそれぞれ740及び1580ng/mLであった7)。
健康成人6例に本剤200mgを単回経口投与及び80µgを単回静脈内投与したときのアブロシチニブの絶対的バイオアベイラビリティは約60%(90%信頼区間:46%~78%)であった8)(外国人データ)。
健康成人15例に本剤200mgを食後(高脂肪食)投与したとき、空腹時投与と比較して、アブロシチニブのAUCinf及びCmaxはそれぞれ約26%及び29%増加した9)(外国人データ)。
健康成人5例にアブロシチニブ80µgを単回静脈内投与したときの分布容積は約100Lであった8)(外国人データ)。アブロシチニブ、活性代謝物のM1及びM2のタンパク結合率はそれぞれ約64%、37%及び29%であった10)(in vitro)。
アブロシチニブは主に肝代謝により消失し、CYP2C19(約53%)及びCYP2C9(約30%)が主要な代謝酵素であった11)(in vitro)。健康成人6例に14C-アブロシチニブ80µgを単回経口投与したとき、血漿中では未変化体が最も多く(26%)、他M1(3-ヒドロキシプロピル体、11%)、M2(2-ヒドロキシプロピル体、12%)及びM4(ピロリジノンピリミジン体、14%)が同定された8)(外国人データ)。M1及びM2は未変化体と同等の薬理活性を有する。,
健康成人6例に14C-アブロシチニブ80µgを単回経口投与したとき、投与放射能の約85%が尿中、約10%が糞中に排泄された。未変化体の尿中排泄率は1%未満であった8)(外国人データ)。代謝物のM1、M2及びM4はOAT3の基質であり、主に尿中に排泄された12)。
中等度(30≦eGFR〔mL/分〕<60:7例)の腎機能障害を有する被験者に本剤200mgを単回経口投与したとき、腎機能正常被験者(eGFR≧90:8例)と比較して、アブロシチニブ、活性代謝物のM1及びM2、ならびにこれらの活性成分の非結合型曝露量(それぞれの相対力価で補正)の総和(以下、活性成分)のAUCinfはそれぞれ約83%、54%、170%及び110%増加した。重度(eGFR<30:8例)の腎機能障害を有する被験者に本剤200mgを単回経口投与したとき、腎機能正常被験者と比較して、アブロシチニブ、M1及びM2、ならびに活性成分のAUCinfはそれぞれ約21%、187%、471%及び191%増加した(外国人データ)。これらの結果から、軽度(60≦eGFR<90)の腎機能障害を有する被験者のeGFRが60の場合、アブロシチニブ、M1及びM2、ならびに活性成分のAUCinfは約29%、61%、138%及び70%増加すると推定された13)。,,
軽度(Child-Pugh分類A:8例)の肝機能障害を有する被験者に本剤200mgを単回投与したとき、肝機能正常被験者(8例)と比較して、アブロシチニブ、M1及びM2、ならびに活性成分のAUCinfはそれぞれ約33%増加、68%、22%及び4%減少した。中等度(Child-Pugh分類B:8例)の肝機能障害を有する被験者に本剤200mgを単回投与したとき、肝機能正常被験者(8例)と比較して、アブロシチニブ、M1及びM2、ならびに活性成分のAUCinfはそれぞれ約54%増加、51%減少、14%減少及び15%増加した14)(外国人データ)。,
アブロシチニブ、M1及びM2、ならびに活性成分の曝露量に及ぼす併用薬の影響を下表に示す(外国人データ)。,
併用薬投与量
400mg(1日目)200mg(2~7日目)
本剤投与量
100mg単回
薬物動態パラメータ調整済み幾何平均値の比(%)[90%信頼区間]併用/単独
活性成分a)
Cmax
123.46 [107.58, 141.70]
AUCinf
254.86 [241.75, 268.67]
アブロシチニブ
192.10 [154.15, 239.39]
482.86 [383.94, 607.26]
M1
9.50 [7.81, 11.55]
25.87 [22.87, 29.27]
M2
23.83 [19.97, 28.42]
61.19 [37.56, 99.69]
a)アブロシチニブ、活性代謝物M1及びM2の非結合型曝露量(それぞれモル単位で相対力価で調整)の総和。
50mg1日1回9日間
133.08 [99.58, 177.86]
191.24 [173.81, 210.43]
184.44 [133.27, 255.24]
275.22 [238.77, 317.24]
41.62 [32.30, 53.63]
78.96 [72.75, 85.70]
71.30 [58.60, 86.75]
112.79 [105.59, 120.49]
600mg1日1回8日間
200mg単回
68.91 [50.28, 94.46]
43.86 [40.94, 46.98]
20.86 [14.31, 30.41]
12.45 [9.33, 16.60]
168.36 [115.54, 245.32]
94.80 [80.11, 112.19]
145.45 [102.97, 205.45]
72.95 [68.39, 77.83]
1000mg1日2回3日間
130.13 [104.10, 162.65]
165.54 [152.00, 180.29]
121.38 [92.93, 158.52]
127.60 [114.97, 141.61]
136.69 [116.33, 160.61]
177.17 [164.48, 190.84]
134.60 [115.08, 157.44]
224.85 [207.95, 243.12]
In vitro試験において、アブロシチニブはCYP3A、CYP2C19及びCYP2D6に対して弱い時間依存的阻害作用16)を示し、CYP3A4に対して弱い誘導作用を示した17)。アブロシチニブはOATP1B1/1B3、OAT1、OCT2及びBSEPを阻害しなかったが、OAT3、P-gp、BCRP、OCT1、MATE1及びMATE2Kを阻害した18)。薬物相互作用を検討した臨床試験の結果、アブロシチニブはP-gp及びCYP2C19を阻害した。アブロシチニブが併用薬の薬物動態に及ぼす影響を下表に示す(外国人データ)。,
併用薬
併用薬の薬物動態パラメータ調整済み幾何平均値の比(%)[90%信頼区間]併用/単独
Cmaxa)
エチニルエストラジオール(経口避妊薬)19)
30µg単回
200mg1日1回11日間
15
107.17[99.17, 115.82]
118.78[111.98, 125.99]
レボノルゲストレル(経口避妊薬)19)
150µg単回
86.02[75.75, 97.67]
97.57b)[86.56, 109.99]
ミダゾラム(CYP3A4及びCYP3A5の基質)20)
2mg単回(2日目投与)
200mg1日1回7日間
25、24c)
86.29[77.27, 96.36]
84.28[78.95, 89.97]
2mg単回(7日目投与)
93.54[83.76, 104.46]
92.29[86.45, 98.52]
ダビガトランエテキシラート(P-gpの基質)21)
75mg単回
20
140.10[92.20, 212.90]
152.86[108.79, 214.80]
ロスバスタチン(BCRP及びOAT3の基質)22)
10mg単回
200mg1日1回3日間
91.27[82.67, 100.77]
101.94[92.89, 111.88]
メトホルミン(OCTs、MATE1及びMATE2Kの基質)23)
500mg単回
200mg1日1回2日間
98.50[82.09, 118.20]
94.25b)[88.19, 100.73]
カフェインd)(CYP1A2の基質)24)
200mg1日1回10日間
13
101.22[92.21, 111.12]
139.59e)[121.98, 159.74]
エファビレンツd)(CYP2B6の基質)24)
50mg単回
97.26[83.25, 113.62]
110.10b)[103.45, 117.17]
オメプラゾール(CYP2C19の基質)24)
234.16[170.19, 322.17]
288.81[240.56, 346.73]
a)ロスバスタチン及びメトホルミンについては腎クリアランスの比(90%信頼区間)を示している。b)AUClastの結果を示している。c)単独投与25例;併用投与24例。d)投与前の濃度で補正して算出したCmax及びAUCの結果。e)被験者12例。
ステロイド外用剤又はタクロリムス外用剤等の外用剤治療で効果不十分、又は外用薬治療が医学的に不適切、あるいは疾患コントロールのために全身療法を必要とする12歳以上の中等症から重症注1)のアトピー性皮膚炎(AD)患者391例(日本人患者44例を含む)を対象に、本剤200mg、本剤100㎎又はプラセボを1日1回、12週間投与した注2)。主要評価項目とした投与後12週時点のIGA改善達成注3)及びEASI-75達成注4)において、本剤の両用量群はプラセボ群に比べて統計的に有意な改善効果を示した。注1)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、及び体表面積に占めるAD病変の割合が10%以上、そう痒の重症度のNRSスコアが4以上注2)投与期間中は保湿剤の併用は許容されており、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法及び光線療法の併用を禁止した注3)IGAスコアが「消失」(スコア0)又は「ほぼ消失」(スコア1)と判定され、かつベースライン時から2段階以上の改善達成注4)EASIスコアのベースライン時からの75%以上の改善達成
本剤100㎎群
本剤200㎎群
プラセボ群
IGA改善達成
12週時点のIGA改善達成率a)
28.4(44/155)
38.1(59/155)
9.1(7/77)
プラセボ群との差[95%信頼区間]b)調整p値c),d)
19.3[9.6, 29.0]0.0008
28.7[18.6, 38.8]<0.0001
-
EASI-75達成
12週時点のEASI-75達成率a)
44.5(69/155)
61.0(94/154)
10.4(8/77)
33.9[23.3, 44.4]<0.0001
50.5[40.0, 60.9]<0.0001
PP-NRS4達成e)
12週時点のPP-NRS4達成率f)
45.2
55.3
11.5
プラセボ群との差[95%信頼区間]b)
33.7[22.8, 44.7]
43.9[32.9, 55.0]
%(例数)a)試験中止後の欠測にノンレスポンダー補完法を用いて推定した達成率b)割り付け時の層別因子(重症度及び年齢)に基づく層毎の達成率の差の重み付き平均値に対して正規近似法を用いて算出した95%信頼区間c)割り付け時の層別因子(重症度及び年齢)で調整したCochran-Mantel-Haenszel検定d)有意水準両側5%として、グラフィカルアプローチにより多重性を調整したp値e)Peak Pruritus Numerical Rating Scale(PP-NRS)スコア(重症度)について、ベースライン時からの4ポイント以上の改善達成。かゆみの重症度測定(スコアの最大は10)f)試験中止後の欠測にノンレスポンダー補完法、試験途中における欠測に多重補完法を用いて推定した達成率
副作用発現頻度は、本剤200㎎投与群で34.8%(54/155例)及び本剤100㎎投与群では19.6%(31/158例)であった。主な副作用は本剤200㎎投与群では悪心13.5%(21/155例)及び頭痛5.8%(9/155例)、本剤100㎎投与群では悪心4.4%(7/158例)及び頭痛2.5%(4/158例)であった25)。
ステロイド外用剤又はタクロリムス外用剤等の外用剤治療で効果不十分、あるいは疾患コントロールのために全身療法を必要とする18歳以上の中等症から重症注1)のAD患者837例(日本人患者76例を含む)を対象に、ステロイド外用剤併用下で、本剤200mg、本剤100㎎を1日1回とデュピルマブに対応するプラセボを隔週投与、デュピルマブ300㎎の隔週投与(初回用量は600㎎)と本剤に対応するプラセボを1日1回、又は第1日から16週間本剤に対応するプラセボを1日1回とデュピルマブに対応するプラセボを隔週投与で16週間投与した注2)。主要評価項目とした投与後12週時点のIGA改善達成注3)及びEASI-75達成注4)において、本剤の両用量群はプラセボ群に比べて統計的に有意な改善効果を示した。注1)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、及び体表面積に占めるAD病変の割合が10%以上、そう痒の重症度のNRSスコアが4以上注2)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法及び光線療法の併用を禁止した注3)IGAスコアが「消失」(スコア0)又は「ほぼ消失」(スコア1)と判定され、かつベースライン時から2段階以上のIGAスコアの改善達成注4)EASIスコアのベースライン時からの75%以上の改善達成
デュピルマブ群
36.6(86/235)
48.4(106/219)
36.5(88/241)
14.0(18/129)
23.1[14.7, 31.4]<0.0001
34.8[26.1, 43.5]<0.0001
58.7(138/235)
70.3(154/219)
58.1(140/241)
27.1(35/129)
31.9[22.2, 41.6]<0.0001
43.2[33.7, 52.7]<0.0001
12週時点のPP-NRS4達成率a)
47.5(105/221)
63.1(137/217)
54.5(122/224)
28.9(35/121)
18.5[8.0, 28.9]
33.7[23.4, 44.1]
%(例数)a)試験中止後の欠測にノンレスポンダー補完法を用いて推定した達成率b)割り付け時の層別因子(重症度)に基づく層毎の達成率の差の重み付き平均値に対して正規近似法を用いて算出した95%信頼区間c)割り付け時の層別因子(重症度)で調整したCochran-Mantel-Haenszel検定d)有意水準両側5%として、グラフィカルアプローチにより多重性を調整したp値e)Peak Pruritus Numerical Rating Scale(PP-NRS)スコア(重症度)について、ベースライン時からの4ポイント以上の改善達成。かゆみの重症度測定(スコアの最大は10)
副作用発現頻度は、本剤200㎎投与群で29.6%(67/226例)及び本剤100㎎投与群では19.7%(47/238例)であった。主な副作用は本剤200㎎投与群では悪心10.2%(23/226例)、頭痛3.5%(8/226例)及びざ瘡3.5%(8/226例)、本剤100㎎投与群では上咽頭炎3.8%(9/238例)及び悪心2.1%(5/238例)であった26)。
ステロイド外用剤又はタクロリムス外用剤等の外用剤治療で効果不十分、あるいは疾患コントロールのために全身療法を必要とする12歳以上18歳未満の中等症から重症注1)のAD患者285例(日本人患者26例を含む)を対象に、ステロイド外用剤併用下で、本剤200mg、本剤100㎎又はプラセボを1日1回、12週間投与した注2)。主要評価項目とした投与後12週時点のIGA改善達成注3)及びEASI-75達成注4)において、本剤の両用量群はプラセボ群に比べて統計的に有意な改善効果を示した。注1)IGAスコアが3以上、EASIスコアが16以上、及び体表面積に占めるAD病変の割合が10%以上、そう痒の重症度のNRSスコアが4以上注2)投与期間中は保湿剤の併用を必須とし、経口シクロスポリン、経口ステロイド等の全身療法及び光線療法の併用を禁止した注3)IGAスコアが「消失」(スコア0)又は「ほぼ消失」(スコア1)と判定され、かつベースライン時から2段階以上のIGAスコアの改善達成注4)EASIスコアのベースライン時からの75%以上の改善達成
41.6(37/89)
46.2(43/93)
24.5(23/94)
16.7[3.5, 29.9]0.0147
20.6[7.3, 33.9]0.0030
68.5(61/89)
72.0(67/93)
41.5(39/94)
26.5[13.1, 39.8]0.0002
29.4[16.3, 42.5]<0.0001
52.6(40/76)
55.4(41/74)
29.8(25/84)
22.8[8.0, 37.7]
25.6[10.6, 40.6]
副作用発現頻度は、本剤200㎎投与群で33.0%(31/94例)及び本剤100㎎投与群では20.0%(19/95例)であった。主な副作用は本剤200㎎投与群では悪心16.0%(15/94例)、浮動性めまい6.4%(6/94例)及び頭痛6.4%(6/94例)、本剤100㎎投与群では悪心5.3%(5/95例)及び毛包炎3.2%(3/95例)であった27)。
アブロシチニブはATPとの結合を遮断することにより、JAKを選択的かつ可逆的に阻害する経口投与が可能な低分子である。
単離酵素を用いて4種類のJAKアイソフォームに対するアブロシチニブの阻害能を測定したところ、JAK1、JAK2、JAK3及びTYK2に対するIC50値はそれぞれ29.2nmol/L、803nmol/L、10,000nmol/L超及び1250nmol/Lであった28)(in vitro)。JAKアイソフォームが介在してシグナル伝達が行われる細胞内では、JAK1が介在する種々のSTATのリン酸化を阻害(IC50値:32.5~1690nmol/L)し、JAK2のみが介在するSTAT5のリン酸化を阻害(IC50値:794~7780nmol/L)した29)(in vitro)。未変化体と2つの活性代謝物のサイトカインシグナル伝達の阻害は同等であった30)。
アブロシチニブ(Abrocitinib)
N-{cis-3-[Methyl(7H-pyrrolo[2,3-d]pyrimidin-4-yl)amino]cyclobutyl}propane-1-sulfonamide
C14H21N5O2S
323.41
白色~微紫紅色の粉末である。N,N-ジメチルアセトアミドに溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
1.66(1-オクタノール/水)
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
14錠[7錠(PTP)×2]
1) 生殖発生毒性試験(2021年9月27日承認CTD2.4.4.8、2.6.6.7)
2) 乳汁排泄試験(2021年9月27日承認CTD2.6.4.6.3)
3) ラットがん原性試験(2021年9月27日承認CTD2.4.4.8、2.6.6.6.2.1)
4) 反復投与毒性試験(2021年9月27日承認CTD2.6.6.4、2.6.6.10)
5) フルコナゾール及びフルボキサミンとの薬物相互作用(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.3.1)
6) プロベネシドとの薬物相互作用(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.3.3)
7) 日本人と外国人AD患者の薬物動態の比較(2021年9月27日承認CTD2.7.2.3.3.4.2)
8) マスバランス及び絶対的バイオアベイラビリティ(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.2.1)
9) 食事の影響(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.2.3)
10) ヒト血漿タンパク結合率(In vitro)(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.1.2)
11) ヒトにおける代謝(In vitro)(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.1.3)
12) 排泄(2021年9月27日承認CTD2.7.2.3.1.4)
13) 腎機能障害の影響(2021年9月27日承認CTD2.7.2.3.3.2)
14) 肝機能障害の影響(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.5.1)
15) リファンピシンとの薬物相互作用(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.3.2)
16) CYP阻害作用(In vitro)(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.1.4.1)
17) CYP誘導作用(In vitro)(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.1.4.3)
18) トランスポータを介した相互作用(In vitro)(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.1.4.6)
19) 経口避妊薬との薬物相互作用(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.4.1)
20) ミダゾラムとの薬物相互作用(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.4.2)
21) ダビガトランとの薬物相互作用(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.4.3)
22) ロスバスタチンとの薬物相互作用(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.4.4)
23) メトホルミンとの薬物相互作用(2021年9月27日承認CTD2.7.2.2.2.4.5)
24) **社内資料:カフェイン、エファビレンツ及びオメプラゾールとの薬物相互作用
25) 国際共同第Ⅲ相試験単剤投与試験(B7451013試験)(2021年9月27日承認CTD2.7.6)
26) 国際共同第Ⅲ相試験外用剤併用投与試験(成人)(B7451029試験)(2021年9月27日承認CTD2.7.6)
27) 国際共同第Ⅲ相試験外用剤併用投与試験(青少年)(B7451036試験)(2021年9月27日承認CTD2.7.6)
28) 効力を裏付ける試験(2021年9月27日承認CTD2.6.2.2.1.1.1)
29) ヒト全血及び各種細胞におけるサイトカイン誘発性STATリン酸化に対する阻害活性(2021年9月27日承認CTD2.6.2.2.1.2、2.6.2.2.1.3、2.6.2.2.1.4、2.6.2.2.1.5、2.6.2.2.1.6)
30) アブロシチニブ代謝物の細胞レベルでの阻害活性(2021年9月27日承認CTD2.6.2.2.1.10)
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