当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
〈適応菌種〉本剤に感性のマイコバクテリウム属〈適応症〉結核症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症、HIV感染患者における播種性MAC症の発症抑制
本剤は、リファンピシンの使用が困難な場合に使用すること。
通常、成人にはリファブチンとして150mg~300mgを1日1回経口投与する。多剤耐性結核症にはリファブチンとして300mg~450mgを1日1回経口投与する。
通常、成人にはリファブチンとして300mgを1日1回経口投与する。
,
本剤の用量の減量を考慮すること。肝機能を悪化させるおそれがある。,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラット胎児で、骨格変異(過剰肋骨の発生頻度増加)及び生存胎児数の減少、ウサギ胎児で骨化遅延が認められたが、ラット及びウサギともに催奇形性は示さなかった。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行は不明である。
小児等に対する臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
ボリコナゾール(ブイフェンド),
本剤の作用が増強するおそれがある。また、ボリコナゾールの作用が減弱するおそれがある。
ボリコナゾールは本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A4)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させる。また、本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、ボリコナゾールの代謝を促進し、ボリコナゾールの血中濃度を低下させる。
本剤の作用が増強するおそれがある。
これらの薬剤は本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させる。
グラゾプレビル(グラジナ)エルバスビル(エレルサ)チカグレロル(ブリリンタ)
これらの薬剤の作用が減弱するおそれがある。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、これらの薬剤の代謝を促進し、これらの薬剤の血中濃度を低下させるおそれがある。
アルテメテル・ルメファントリン(リアメット配合錠)
本剤の肝代謝酵素(CYP3A)誘導作用により、これらの薬剤の代謝を促進し、これらの薬剤の血中濃度を低下させるおそれがある。
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの作用が減弱するおそれがある。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A)誘導作用により、リルピビリンの代謝を促進し、血中濃度を低下させるおそれがある。本剤のP-糖蛋白質の誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの代謝を促進し、血中濃度を低下させるおそれがある。
イサブコナゾニウム(クレセンバ)
イサブコナゾニウムの作用が減弱するおそれがある。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A)誘導作用により、イサブコナゾニウムの活性本体であるイサブコナゾールの代謝を促進し、血中濃度を低下させるおそれがある。
プロテアーゼ阻害薬+リトナビルアタザナビル+リトナビルインジナビル+リトナビルサキナビル+リトナビルダルナビル+リトナビルTipranavir+リトナビルホスアンプレナビル+リトナビルロピナビル・リトナビル
本剤の作用が増強するおそれがあり、本剤の投与量を少なくとも1/4に減量することを考慮する。
これらの薬剤は本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A4)を阻害することにより、本剤又は活性代謝物の血中濃度を上昇させる。また、本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、インジナビル、サキナビル及びホスアンプレナビルの代謝を促進し、これらの薬剤又は活性代謝物の血中濃度を低下させる。
プロテアーゼ阻害薬リトナビル
本剤の作用が増強するおそれがある。リトナビルを、1回600mg1日2回の用法・用量で使用する場合には、本剤との併用を避けること。他の抗レトロウィルス薬とリトナビルと本剤を併用する場合には、国内外のガイドラインを参考にして、リトナビル及び本剤の用量調節を行うこと(「プロテアーゼ阻害薬+リトナビル」の項を参照)。
これらの薬剤は本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A4)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させる。
プロテアーゼ阻害薬アタザナビル
本剤の作用が増強するおそれがあり、本剤の投与量を1/4に減量することを考慮する。
プロテアーゼ阻害薬インジナビルネルフィナビルホスアンプレナビル
本剤の作用が増強するおそれがあり、本剤の投与量を少なくとも半減することを考慮する。また、これらの薬剤の作用が減弱するおそれがある。
これらの薬剤(ホスアンプレナビルの場合、活性本体のアンプレナビル)は、本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A4)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させる。また、本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、これらの薬剤の代謝を促進し、これらの薬剤又は活性代謝物の血中濃度を低下させる。
*エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド
本剤の作用が増強するおそれがある。また、エルビテグラビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの作用が減弱するおそれがある。
コビシスタットは、本剤の肝代謝酵素(CYP3A)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させるおそれがある。また、本剤の肝代謝酵素(CYP3A 等)及びP-糖蛋白質の誘導作用により、エルビテグラビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの代謝を促進し、血中濃度を低下させるおそれがある。
カボテグラビル(水懸筋注)
カボテグラビルの作用が減弱するおそれがある。
本剤のUGT1A1 誘導作用により、カボテグラビルの代謝を促進し、カボテグラビルの血中濃度を低下させる。
ソホスブビル、レジパスビル及びベルパタスビルの作用が減弱するおそれがある。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A 等)及びP-糖蛋白質の誘導作用により、ソホスブビル、レジパスビル及びベルパタスビルの代謝を促進し、血中濃度を低下させるおそれがある。
エトラビリン
本剤及びエトラビリンの作用が減弱するおそれがある。
本剤又はエトラビリンの主たる肝代謝酵素(CYP3A4)誘導作用により、本剤又はエトラビリンの血中濃度を低下させる。プロテアーゼ阻害薬+リトナビルとエトラビリンが併用された場合、リファブチンは使用すべきでない。
デラビルジン
本剤の作用が増強するおそれがあり、また、これらの薬剤の作用が著しく減弱するおそれがあることから、他の薬剤への変更を考慮する。
これらの薬剤は、本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A4)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させる。また、本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、これらの薬剤の代謝を促進し、これらの薬剤又は活性代謝物の血中濃度を低下させる。
ネビラピン
本剤の作用が増強するおそれがある。また、これらの薬剤の作用が減弱するおそれがある。
エファビレンツ,
本剤の作用が減弱するおそれがある。
エファビレンツの肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、本剤の代謝を促進し、本剤又は活性代謝物の血中濃度を低下させる。
マラビロク
マラビロクの作用が減弱するおそれがある。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、マラビロクの代謝を促進し、マラビロクの血中濃度を低下させる。
ドラビリン
ドラビリンの作用が減弱するおそれがある。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A4)誘導作用により、ドラビリンの代謝を促進し、ドラビリンの血中濃度を低下させる。
アゾール系抗真菌薬(ポサコナゾールを除く)イトラコナゾールフルコナゾール等
本剤の作用が増強するおそれがあり、本剤の投与量を少なくとも半減することを考慮する。また、これらの薬剤(フルコナゾールを除く)の作用が減弱するおそれがある。
これらの薬剤は、本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A4)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させる。また、本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、これらの薬剤(フルコナゾールを除く)の代謝を促進し、これらの薬剤又は活性代謝物の血中濃度を低下させる。
ポサコナゾール
本剤の作用が増強するおそれがあり、また、ポサコナゾールの作用が減弱するおそれがあることから、治療上の有益性が危険性を上回る場合を除き、ポサコナゾールとの併用は避けること。やむを得ず併用する場合は、真菌症の発症の有無、全血球数の推移及び本剤の血中濃度上昇に伴う副作用(ぶどう膜炎等)を注意深くモニタリングするなど患者の状態を慎重に観察すること。
ポサコナゾールは、本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A4)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させる。また、本剤はポサコナゾールのクリアランスを亢進させ、ポサコナゾールの血中濃度を低下させる。本剤のUGT1A4又はP-糖蛋白質の誘導作用が関与している可能性がある。
マクロライド系抗生剤エリスロマイシンクラリスロマイシンロキシスロマイシン等
本剤の作用が増強するおそれがあり、本剤の投与量を半減することを考慮する。また、これらの薬剤の作用が減弱するおそれがある。
これらの薬剤は、本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A4)を阻害することにより、本剤の血中濃度を上昇させる。本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、これらの薬剤の代謝を促進し、これらの薬剤の血中濃度を低下させる。
経口避妊薬(ノルエチステロン・エチニルエストラジオール)
経口避妊薬の作用が減弱し、不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、経口避妊薬の代謝を促進し、経口避妊薬の血中濃度を低下させる。
ジアフェニルスルホン
ジアフェニルスルホンの作用が減弱するおそれがある。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、ジアフェニルスルホンの代謝を促進し、ジアフェニルスルホンの血中濃度を低下させる。
タクロリムス
タクロリムスの血中濃度が低下し、拒絶反応が出現する可能性がある。タクロリムスの血中濃度のモニターを行い、必要に応じ増量等の処置を行う。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により、タクロリムスの代謝を促進し、タクロリムス又は活性代謝物の血中濃度を低下させる。
リルピビリンの作用が減弱するおそれがある。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A)誘導作用により、リルピビリンの代謝を促進し、血中濃度を低下させるおそれがある。
*ベダキリン
ベダキリンの作用が減弱するおそれがある。本剤との併用はリスクとベネフィットを考慮して慎重に判断すること。
本剤の肝代謝酵素(CYP3A4)誘導作用により、ベダキリンの代謝を促進し、ベダキリンの血中濃度を低下させるおそれがある。
ビクテグラビルナトリウム・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド
ビクテグラビル及びテノホビル アラフェナミドの作用が減弱し、ビクテグラビル及びテノホビル アラフェナミドに対する耐性が発現するおそれがある。
本剤の主たる肝代謝酵素(CYP3A4)及びP-糖蛋白質の誘導作用により、ビクテグラビル及びテノホビル アラフェナミドの代謝を促進し、これらの成分又は活性代謝物の血中濃度を低下させる。
,,
偽膜性大腸炎、クロストリジウム・ディフィシル性下痢等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
ぶどう膜炎が疑われる場合には、患者に眼科医の診察を受けさせ、必要に応じて本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2%以上
2%未満
頻度不明
血液及びリンパ系
好酸球増加症、溶血、血小板障害
肝胆道系
Al-P増加、AST増加、ALT増加、肝腫大、Al-P減少
胃腸障害
悪心、嘔吐
腹痛、下痢、胃腸炎、消化不良、腹部膨満、おくび、便秘、膵炎、嚥下障害、アフタ性口内炎、胃腸障害、口腔カンジダ症
循環器
起立性低血圧、心電図での非特異的T波変化
皮膚及び皮下組織
発疹
そう痒症、皮膚変色、脱毛症、色素沈着障害、皮膚炎、蕁麻疹、紅斑性皮疹、乾癬、ざ瘡
筋骨格系及び結合組織
筋痛、関節痛、筋炎
神経系
頭痛、錯感覚、ニューロパシー、浮動性めまい、筋緊張亢進、昏睡、回転性めまい、失語症
精神
不眠症、錯乱状態、不安、うつ病、会話障害、思考異常、感情不安定
代謝及び栄養
食欲不振、体重減少、悪液質、アミラーゼ増加、高尿酸血症
泌尿・生殖器
尿変色
頻尿、勃起不全、尿毒症、腎臓痛、血尿
呼吸器、胸郭及び縦隔
呼吸困難、咳嗽、肺炎、喀血、鼻出血、気胸、気管支痙攣
感覚器障害
味覚異常、難聴、視覚障害、網膜炎、弱視、耳鳴、視野欠損、結膜炎
角膜沈着物
その他
発熱
疲労、無力症、胸痛、疼痛、浮腫、悪寒、背部痛、倦怠感、副腎機能不全、単純ヘルペス、過敏症、口内乾燥、インフルエンザ様症状
本剤の投与により、尿、糞、皮膚、唾液、痰、汗、涙液が橙赤色となることがある。コンタクトレンズ、特にソフトコンタクトレンズは着色することがある。
健康成人(男性4例、女性5例)にリファブチン300、450及び600mg注)を単回経口投与した後、3.1~3.5時間で最高血漿中濃度(Cmax)に到達し(375~724ng/mL)、終末相の半減期(t1/2)は、17~20時間であった。リファブチンの血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)及びCmaxは投与量に比例して増加した。また、リファブチンの活性代謝物である25脱アセチル体は、3.8~4.2時間で最高血漿中濃度に達した(53~103ng/mL)(図)5)(外国人データ)。注)本剤の承認用量は150~450mgを1日1回経口投与である。
男性HIV感染患者(5例)にリファブチンを経口及び静脈内投与注)したとき、絶対的バイオアベイラビリティは20%であった6)(外国人データ)。注)本剤の承認投与経路は経口投与のみである。
健康成人男性(12例)にリファブチンを高脂肪食摂取直後に投与したとき、リファブチンの最高血漿中濃度到達時間(Tmax)は有意に遅れ、空腹時及び食後投与時の平均値はそれぞれ、3.0及び5.4時間であった。AUC及びCmaxに有意差は認められなかった7)(外国人データ)。
リファブチンの肺及び胆嚢組織中濃度は、血漿中濃度の2~10倍であり、ヒト好中球及び単球における細胞内濃度は細胞外濃度のそれぞれ9及び15倍であった。リファブチンの血漿蛋白結合率は100~10000ng/mLの範囲で一定値を示し、平均値は93%であった8),9),10),11)(外国人データ)。(参考)リファブチンは、ラットにおいて広範囲な組織に分布し、特に、肝臓、肺、腎臓及び脾臓等に高濃度に分布したが、脳内濃度は低かった12)。
ヒトにおける血漿中及び尿中の主要な代謝物として、リファブチンと同程度の抗菌活性を示す25脱アセチル体及び抗菌活性を示さない31水酸化体が検出された13),14)(外国人データ)。
健康成人男性(3例)に14C-リファブチン約300mgを単回経口投与後、尿中及び糞中にそれぞれ53%及び29%の放射能が回収された。未変化体の尿中排泄率は8.3%であった14)(外国人データ)。
腎機能障害患者(男性12例、女性6例)にリファブチン300mgを単回経口投与したとき、AUC及びCmaxはクレアチニンクリアランスの低下に伴い、増加傾向を示した15)(外国人データ)。,
腎機能障害(CLcr)
Cmax(ng/mL)
AUC0-∞(ng・hr/mL)
Tmax(hr)
t1/2(hr)
軽度(>50-80mL/min)
386±42
3710±462
3.3±0.7
11±2.7
中等度(30-50mL/min)
471±78
5236±974
2.8±0.7
26±7.2
重度(<30mL/min)
470±64
6328±635
2.3±0.3
23±4.1
アルコール性肝機能障害患者(男性8例、女性4例)にリファブチン300mgを単回経口投与したときのAUC(8159ng・hr/mL)及びCmax(472ng/mL)は、健康成人のAUC(4298~8851ng・hr/mL)及びCmax(375~577ng/mL)と大きく異ならなかった5),16)(外国人データ)。,,
健康高齢者(71~80歳、男性5例、女性7例)にリファブチン300mgを単回経口投与したときのAUC及びCmaxは、健康非高齢者(健康成人、25~60歳)に比べてそれぞれ1.0~2.1倍及び0.9~1.4倍高値を示した5),17),18),19)(外国人データ)。
健康成人男性にボリコナゾール400mgを1日2回及びリファブチン300mgを1日1回7日間反復併用経口投与したとき、リファブチンのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ331%及び195%増加した。また、健康成人男性にボリコナゾール200mgを1日2回及びリファブチン300mgを1日1回7日間反復併用経口投与したとき、ボリコナゾールのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ78%及び69%減少した20)(外国人データ)。
健康成人に、リトナビル500mgを1日2回及びリファブチン150mgを1日1回10日間反復併用経口投与したとき、リファブチンのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ約300%及び約150%増加した21)(外国人データ)。
健康成人に、ロピナビル400mg/リトナビル100mgを1日2回及びリファブチン150mgを1日1回10日間反復併用経口投与したとき、非併用投与時(リファブチン300mg)と比べてリファブチンのAUC及びCmaxは203%及び112%増加した。
ホスアンプレナビルは、経口投与後、主に消化管上皮において速やかにアンプレナビルと無機リン酸に加水分解される。アンプレナビルにおいては、健康成人男性に1200mgを1日2回及びリファブチン300mgを1日1回10日間反復併用経口投与したとき、リファブチンのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ193%及び119%増加した。アンプレナビルのAUC及びCmaxは、それぞれ15%及び7%減少した22)(外国人データ)。
健康成人に、インジナビル800mgを1日3回及びリファブチン300mgを1日1回10日間反復併用経口投与したとき、インジナビルのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ34%及び25%減少し、リファブチンのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ173%及び134%増加した23)(外国人データ)。
ネルフィナビル750mgを1日3回及びリファブチン300mgを1日1回7~8日間反復併用経口投与したとき、ネルフィナビルのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ32%及び24%減少し、リファブチンのAUC及びCmaxは、それぞれ207%及び146%増加した(外国人データ)。
HIV感染患者に、イトラコナゾール200mgを1日1回及びリファブチン300mgを1日1回14日間反復併用経口投与したとき、イトラコナゾールのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べていずれも70~75%減少した24)(外国人データ)。また、イトラコナゾール900mgを1日1回及びリファブチン300mgを1日1回、反復併用経口投与したとき、リファブチンのトラフ濃度が約200%増加したという報告がある25)(外国人データ)。
ジドブジン100mg、1日5回投与による維持療法を受けているHIV感染患者に、リファブチン300mgを1日1回及びフルコナゾール200mgを1日1回14日間反復併用経口投与したとき、リファブチンのAUCは、非併用投与時と比べて約80%増加した26)(外国人データ)。リファブチンは、フルコナゾールの薬物動態に影響を及ぼさなかった27)(外国人データ)。
健康成人に、アタザナビル400mgを1日1回及びリファブチン150mgを1日1回14日間反復併用経口投与したとき、アタザナビルのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べて15%及び34%増加した。また、アタザナビル600mgを1日1回及びリファブチン150mgを1日1回10日間反復併用経口投与したとき、リファブチンのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べて110%及び18%増加した28)(外国人データ)。
HIV感染患者に、リファブチン300mgを1日1回及びデラビルジン400mgを1日3回15日間反復併用経口投与したとき、デラビルジンの経口クリアランスは、非併用投与時と比べて約400%上昇した。また、リファブチンのAUCは、非併用投与時と比べて100%以上増加した29)(外国人データ)。
HIV感染患者に、リファブチン300mgを1日1回及びクラリスロマイシン500mgを1日2回28日間反復併用経口投与したとき、リファブチンのAUCは非併用投与時と比べて77%増加した。また、クラリスロマイシンのAUCは非併用投与時と比べて55%減少した30),31)(外国人データ)。
HIV感染患者に、リファブチン300mgを1日1回及びサキナビル1200mgを1日3回10日間反復併用経口投与したとき、サキナビルのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ47%及び39%減少し、一方、リファブチンのAUC及びCmaxは、それぞれ44%及び45%増加した32)(外国人データ)。
リファブチン300mg(又は150mg)を1日1回及びネビラピン200mgを1日1回14日間反復併用経口投与し、その後、リファブチン300mg(又は150mg)を1日1回及びネビラピン200mgを1日2回14日間反復併用経口投与したとき、リファブチンのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ17%及び28%増加した。また、ネビラピンの全身クリアランスが9%増加したという報告がある。
リファブチン300mgを1日1回及びエファビレンツ600mgを1日1回2週間反復併用経口投与したとき、リファブチンのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ38%及び32%減少した。リファブチンは、エファビレンツの薬物動態には、影響を及ぼさなかった。,
少なくとも2ヵ月間経口避妊薬(1日あたり35μgのエチニルエストラジオールと1mgのノルエチステロン)を服用していた健康成人女性に、リファブチン300mgを1日1回10日間反復併用経口投与したとき、非併用投与時と比べてエチニルエストラジオールのAUC及びCmaxはそれぞれ35%及び20%減少し、ノルエチステロンでは、それぞれ46%及び32%減少した33)(外国人データ)。
リファブチンによりタクロリムスの血中トラフ濃度が低下するとの報告がある34)(外国人データ)。
HIV感染患者(アセチル代謝亢進者及び低下者)にリファブチン300mgを1日1回及びジアフェニルスルホン50mgを1日1回14日間反復併用経口投与したとき、ジアフェニルスルホンのAUCは、非併用投与時と比べて約27~40%減少した35)。
少なくとも6週間ジドブジンを服用していたHIV感染患者にジドブジン200mg又は100mgを1日6回及びリファブチン450mg又は300mgを1日1回12日間反復併用経口投与したとき、ジドブジンのAUC及びCmaxは、非併用投与時と比べてそれぞれ32%及び48%減少した36)(外国人データ)。ジドブジンは、リファブチンの薬物動態には影響を及ぼさなかった37)(外国人データ)。
HIV感染患者にリファブチン300mgを1日1回及びスルファメトキサゾール・トリメトプリムを1日2回14日間反復併用経口投与したとき、トリメトプリムのAUCは非併用投与時と比べて14%、Cmaxは6%減少したが、臨床的意義はないと考えられた38)。スルファメトキサゾール・トリメトプリムはリファブチンの薬物動態には影響を及ぼさなかった39)(外国人データ)。
肺結核症と診断された初回治療患者を対象とした非盲検比較試験3試験において、174例にリファブチン150mg、171例にリファブチン300mg、175例に対照群としてリファンピシン600mgを1日1回6ヵ月間経口投与した。いずれにおいてもイソニアジド(INH)、エタンブトール(EB)及びピラジナミドを併用した。最終観察日におけるリファブチンの細菌学的効果(菌消失率)は、150mg投与群で94%、300mg投与群で92%であり、対照群の89%と同程度であった40)。
リファブチン(mg)
リファンピシン(mg)
150
300
600
菌消失率a)
94%(162/173)
92%(156/169)
89%(153/171)
%(菌を消失した患者/評価患者総数)a)最終観察日における菌消失率
肺結核症でリファンピシン又は他の抗結核薬(INH、ストレプトマイシン、EB)に耐性を示す結核菌に罹患した患者を対象に下記の試験を実施した41)。
投与12週目
投与期間終了時
最終観察日
34%(76/221)
21%(46/221)
33%(74/221)
%(多剤耐性結核菌が消失した患者/評価患者総数)a)ベースライン時の培養結果が陽性であり、かつ各評価時における細菌学的評価が行われた症例
リファブチン投与量(mg)
450
11%(3/28)
35%(16/46)
46%(6/13)
%(多剤耐性結核菌が消失した患者/評価患者総数)a)ベースライン時の培養結果が陽性であり、各投与量に割り付けられた症例
注)多剤耐性結核症に対する承認用量は300~450mgを1日1回投与である。
HIV非感染者を対象とした非盲検試験1試験において、460例にリファブチン150mg注)、300mg又は450mgを1日1回6~24ヵ月間経口投与し、INH、EB及びサイクロセリンとの併用療法を行った結果、リファブチンの投与量の増加に伴い、細菌学的効果(菌消失率)は高くなる傾向を示した42)。注)非結核性抗酸菌症に対する承認用量は300mgを1日1回投与である。
合計
12%(11/93)
14%(18/133)
16%(7/44)
13%(36/270)
%(NTM菌が消失した患者/評価患者総数)a)最終観察日を含め、連続して2回の培養成績が陰性を示した場合、有効と判定した。
HIV感染(エイズ)患者を対象とした非盲検試験5試験において、1,163例にリファブチン150mg注)、300mg、450mg又は600mgを1日1回6~24ヵ月間経口投与し、INH、EB等を含む併用療法を行った結果、リファブチンの投与量の増加に伴い、細菌学的効果(菌消失率)は高くなる傾向を示した43)。注)非結核性抗酸菌症に対する承認用量は300mgを1日1回投与である。
7%(7/103)
16%(15/93)
54%(19/35)
55%(17/31)
22%(58/262)
%(菌が消失した患者/評価患者総数)a)最終観察日を含め、連続して2回の培養成績が陰性を示した場合、有効と判定した。
HIV感染(エイズ)患者を対象とした二重盲検比較試験2試験において、566例にリファブチン300mg、580例にプラセボを1日1回12ヵ月間経口投与した場合、播種性MAC症の発現頻度は表のとおりであった44)。
リファブチン群
プラセボ群
P値a)
播種性MAC症発現頻度
8.7%(48/549)
17.9%(102/571)
<0.001
%(MAC陽性の患者数/評価患者総数)a)χ2検定
播種性MAC症が発現するまでの期間及び播種性MAC症非発症生存率(MAC陰性の患者数/評価した患者総数)は表のとおりであった。
ハザード比a)
P値b)
播種性MAC症発現までの期間
2.22(1.58~3.13)
播種性MAC症非発症生存率
1.99(1.50~2.65)
a)ハザード比 プラセボ:リファブチン(95%信頼限界)b)Log-Rank検定
リファブチンは、DNA依存性RNAポリメラーゼに作用し、RNA合成を阻害する。さらに、リファブチンはリファンピシン耐性M. tuberculosisのDNAへのチミジンの取り込みを阻害した。このことから、リファブチンはDNA合成も阻害し、リファンピシン耐性菌に対しても有効であることが示唆された45),46)。
リファブチン(Rifabutin)
(9S,12E,14S,15R,16S,17R,18R,19R,20S,21S,22E,24Z)-6,18,20-Trihydroxy-14-methoxy-7,9,15,17,19,21,25-heptamethyl-1'-(2-methylpropyl)-5,10,26-trioxo-3,5,9,10-tetrahydrospiro[9,4-(epoxypentadeca[1,11,13]trienimino)-2H-furo[2',3':7,8]naphtho[1,2-d]imidazole-2,4'-piperidine]-16-yl acetate
C46H62N4O11
847.00
本品は赤紫色の粉末である。本品はメタノールにやや溶けやすく、エタノールにやや溶けにくく、水に溶けにくい。
RBT
100カプセル[瓶]
1) Griffith, D. E. et al.:Am J Respir Crit Care Med. 2007;175(4):367-416
2) Blumberg, H. M. et al.:Am J Respir Crit Care Med. 2003;167(4):603-662
3) 日本結核病学会非定型抗酸菌症対策委員会:結核. 1998;73(10):599-605
4) DHHS Panel on Antiretroviral Guidelines for Adults and Adolescents:Guidelines for the Use of Antiretroviral Agents in HIV-1-Infected Adults and Adolescent. 2008:1-127
5) 社内資料:健康成人における単回投与による用量比例性試験[L20080425008]
6) 社内資料:HIV感染患者における経口及び静脈内投与後の薬物動態[L20080425018]
7) 社内資料:食事の影響[L20080425009]
8) Mozzi, E. et al.:13th International Congress of Chemotherapy-Vienna. 1983:48-52
9) Ungheri, D. et al.:14th International Congress of Chemotherapy Kyoto. 1985:1919-1920
10) Van der Auwera, P. et al.:J Antimicrob Chemother. 1988;22(2):185-192
11) 社内資料:In vitro蛋白結合[L20080425010]
12) Battaglia, R. et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1991;35(7):1391-1396
13) Ungheri, D. et al.:14th International Congress of Chemotherapy Kyoto. 1985:1917-1918
14) 社内資料:健康成人における放射性標識体投与時の薬物動態[L20080425011]
15) 社内資料:腎機能障害患者における薬物動態[L20080425012]
16) 社内資料:アルコール性肝機能障害患者における薬物動態[L20080425013]
17) 社内資料:30歳から60歳の健康成人における単回投与時の薬物動態[L20080425014]
18) 社内資料:健康成人における単回及び反復投与時の薬物動態[L20080425015]
19) 社内資料:高齢者における薬物動態[L20080425016]
20) 社内資料:ボリコナゾールとの薬物相互作用[L20080425017]
21) Cato, A. Ⅲ et al.:Clin Pharmacol Ther. 1998;63(4):414-421
22) Polk, R. E. et al.:Antimicrob Agents Chemother. 2001;45(2):502-508
23) Kraft, W. K. et al.:J Clin Pharmacol. 2004;44(3):305-313
24) Smith, J. A. et al.:2nd National Conference on Human Retroviruses and Related Infections Washington The American Society for Microbiology in collaboration with NIH and CDC Session 21. 1995:77(Abst. 126)
25) Lefort, A. et al.:Ann Intern Med. 1996;125(11):939-940
26) Trapnell, C. B. et al.:Ann Intern Med. 1996;124(6):573-576
27) Trapnell, C. B. et al.:Clin Pharmacol and Ther. 1993;53:196(Abst. PⅡ-106)
28) Agarwala, S. et al.:9th Conference on Retroviruses and Opportunistic Infections, Seattle Session 63. 2002:221(Abst. 445-W)
29) Borin, M. T. et al.:Antiviral Res. 1997;35(1):53-63
30) DATRI 001 Study Group:1st National Conference on Human Retroviruses and Related Infections, Washington Session 43. 1993:106(Abst. 291)
31) DATRI 001 Study Group:34th Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy, Orlando Session 5. 1994:3(Abst. A2)
32) Moyle, G. J. et al.:Br J Clin Pharmacol. 2002;54(2):178-182
33) LeBel, M. et al.:J Clin Pharmacol. 1998;38(11):1042-1050
34) Busuttil, R. W. et al.:Transplantation. 1996;61(5):845-847
35) Salcedo, J. et al.:Clin Pharmacol Ther. 1996;59(2):158(Abst. OI-B-3)
36) Narang, P. et al.:8th International Conference on AIDS/3rd STD World Congress, Amsterdam. 1992:B239(Abst. PoB3888)
37) Li, R. C. et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1996;40(6):1397-1402
38) Lee, B. L. et al.:35th Interscience Conference on Antimicrobial Agents and Chemotherapy, San Francisco Session 23. 1995:7(Abst. A36)
39) Colbom, D. et al.:Clin Pharmacol Ther. 1996;59(2):141(Abst. PI-49)
40) Gonzalez-Montaner, L. J. et al.:Tuber Lung Dis. 1994;75(5):341-347
41) 社内資料:結核治療効果(多剤耐性結核症)(2008年7月16日承認、CTD2.5.4.3.3.2)[L20080425021]
42) 社内資料:HIV非感染者における非結核性抗酸菌症(NTM症)の治療効果(2008年7月16日承認、CTD2.5.4.3.2.2)[L20080425019]
43) 社内資料:HIV感染患者における非結核性抗酸菌症(NTM症)の治療効果(2008年7月16日承認、CTD2.5.4.3.2.1)[L20080425020]
44) 社内資料:HIV感染患者における播種性MAC症発症抑制効果(2008年7月16日承認、CTD2.5.4.3.1)[L20080707002]
45) Rothstein D. M.:Cold Spring Harb Perspect Med. 2016;6(7):a027011
46) Ungheri, D. et al.:Drugs Exp Clin Res. 1984;10(10):681-689
47) Saito, H. et al.:Tubercle. 1988;69(3):187-192
48) 社内資料:マウスM. tuberculosis感染モデルに対する効果[L20080425022]
ファイザー株式会社Pfizer Connect/メディカル・インフォメーション
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
TEL 0120-664-467
本製剤をHIV感染患者における播種性MAC症の発症抑制及び治療のために使用した場合は、本製剤を使用した患者に係る診療報酬明細書等の取扱いにおいては、当該患者の秘密の保護に十分配慮すること。
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.