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処方箋医薬品注)
通常1日4~8錠(2~4g)を4~6回に分服する。症状により初回毎日16錠(8g)を用いても差しつかえない。この場合3週間を過ぎれば次第に減量し、1日3~4錠(1.5~2g)を用いる。ステロイド療法を長期間継続した症例については、サラゾピリン4錠(2g)を併用しながら、徐々にステロイドを減量することが必要である。
本剤の投与により、軽度の悪心が発現した場合には、半量に減じ、高度の悪心が発現した場合には、2~3日投与を中止後、次第に増量して元の量に戻すこと。
急性発作が起こるおそれがある。
溶血が起こるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。本剤の動物実験では催奇形作用は認められていないが、他のサルファ剤(スルファメトピラジン等)では催奇形作用が認められている。また、本剤の代謝物の胎盤通過により新生児に高ビリルビン血症を起こすことがある。
授乳を避けさせること。母乳中に移行し、乳児に血便又は血性下痢があらわれたとの報告がある。
投与しないこと。高ビリルビン血症を起こすことがある。
臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
スルホンアミド系経口糖尿病用剤
スルホニルウレア系経口糖尿病用剤
低血糖を発症するおそれがあるので、これらの薬剤の用量を調節するなど注意すること。
代謝抑制又は蛋白結合の置換により、作用が増強される。
クマリン系抗凝血剤
併用薬の血中濃度が上昇し、プロトロンビン時間が延長するおそれがあるので、これらの薬剤の用量を調節するなど注意すること。
併用薬の代謝が抑制される。
葉酸
葉酸の吸収が低下し、大赤血球症、汎血球減少を来す葉酸欠乏症を起こすおそれがあるので、葉酸欠乏症が疑われる場合は、葉酸を補給すること。
機序不明
ジゴキシン
ジゴキシンの吸収が低下するおそれがある。
アザチオプリンメルカプトプリン
白血球減少等の骨髄抑制があらわれるおそれがある。
本剤はこれらの薬剤の代謝酵素であるチオプリンメチルトランスフェラーゼを阻害するとの報告がある。
初期症状として発疹、発熱、感冒様症状がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害、肝腫、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う重篤な過敏症状が遅発性にあらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、これらの症状は、薬剤を中止しても再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
発熱、咳嗽、喀痰、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線検査、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
意識障害、痙攣等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
頸部(項部)硬直、発熱、頭痛、悪心、嘔吐あるいは意識混濁等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
呼吸困難、胸部痛、胸水等があらわれた場合には投与を中止し、速やかに心電図検査、胸部X線検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
AST、ALTの著しい上昇等を伴う肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれることがある。また、肝不全、劇症肝炎に至るおそれがある。
発疹、血圧低下、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
頻度不明
血液
顆粒球減少、白血球減少、異型リンパ球出現、免疫グロブリン減少、好酸球増多
肝臓
AST・ALTの上昇
腎臓
尿路結石、腫脹、浮腫、糖尿、蛋白尿、BUN上昇、血尿
皮膚
脱毛
消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、腹部膨満感、口内炎、口唇炎、舌炎、腹痛、胃不快感、胸やけ、膵炎、口渇、便秘、下痢、口腔咽頭痛
過敏症
発疹、そう痒感、光線過敏症、血清病、紅斑、顔面潮紅、蕁麻疹
精神神経系
頭痛、末梢神経炎、うとうと状態、めまい、耳鳴、抑うつ
その他
精子数及び精子運動性の可逆的な減少a)、倦怠感、胸痛、筋肉痛、関節痛、心悸亢進、発熱、味覚異常、嗅覚異常
本剤投与中の患者において、ALT、AST、CK-MB、GLDH、血中アンモニア、血中チロキシン及び血中グルコース等の測定値がみかけ上増加又は減少することがあるため、これらの検査結果の解釈は慎重に行うこと。サラゾスルファピリジン並びに代謝物5-アミノサリチル酸及びスルファピリジンは、NAD(H)又はNADP(H)を使用した340nm付近の紫外線吸光度測定に干渉する可能性があり、検査方法により検査結果に及ぼす影響が異なることが報告されている。
悪心・嘔吐、胃腸障害、腹痛、精神神経系症状(傾眠、痙攣等)
症状に応じて、催吐、胃洗浄、寫下、尿のアルカリ化、強制利尿(腎機能が正常な場合)、血液透析等を行う。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
本剤の成分により皮膚、爪及び尿・汗等の体液が黄色~黄赤色に着色することがある。また、ソフトコンタクトレンズが着色することがある。
動物実験(ラット)で甲状腺腫及び甲状腺機能異常を起こすことが報告されている。
ラットにカルボキシル14C-サラゾスルファピリジンを経口投与して血中濃度を調べた。経口投与後7時間経って最高血中濃度を示し、以後漸減した1)。
ラットにカルボキシル14C-サラゾスルファピリジンを経口投与して分布を調べた。回腸、結腸、直腸に多く分布がみられ、次いで肝に比較的多い分布がみられた。腎にも少量の分布がみられたが、肺、脾、心筋、膵、脳その他の臓器にはほとんど認められなかった1)。
ラットにカルボキシル14C-サラゾスルファピリジンを経口投与して代謝を調べた1)。薄層クロマトグラフィーによる検索の結果、サラゾスルファピリジンの主代謝産物は、サリチル酸部分に由来するアセチルアミノサリチル酸と、スルファピリジン部分に由来するアセチル・スルファピリジン・グルクロナイド及びスルファピリジン・グルクロナイドであった。
ラットにカルボキシル14C-サラゾスルファピリジンを経口投与して排泄を調べた。尿中へは全投与量の10%前後が排泄され、残余は糞中に排泄された。胆汁排泄量はわずかであった。なお尿での主代謝産物は5-アセチルアミノサリチル酸が90%を占めた1)。
全国11施設で潰瘍性大腸炎と診断された患者56例を対象にした群間比較試験を実施した。本剤を1日6錠、3回に分服し4週間投与後注)臨床症状、内視鏡所見を総合判定した結果、効果判定の対象となった16例中、有効13例(有効率81%)で、対照薬剤サラゾピリン坐剤等とほぼ同等の効果を示した。本剤の副作用調査の対象となった17例において、副作用は認められなかった2)。注:本剤の承認された用法及び用量は、「通常1日4~8錠(2~4g)を4~6回に分服する。症状により初回毎日16錠(8g)を用いても差しつかえない。この場合3週間を過ぎれば次第に減量し、1日3~4錠(1.5~2g)を用いる。ステロイド療法を長期間継続した症例については、サラゾピリン4錠(2g)を併用しながら、徐々にステロイドを減量することが必要である。」である。
潰瘍性大腸炎はその病因がいまだに不明で、サラゾピリンの作用機序についても明快な結論は得られていない。
投与されたサラゾスルファピリジンの約3分の1は小腸でそのままの形で吸収されるが、大部分は大腸に運ばれ、そこで腸内細菌の作用をうけて5-アミノサリチル酸とスルファピリジンに分解・吸収される。その治療活性部分は5-アミノサリチル酸であることが明らかにされている。5-アミノサリチル酸は組織学的に変化の認められる粘膜上皮下の結合組織に対して特異な親和力を示し、この5-アミノサリチル酸の抗炎症作用により効果をあらわすのであろうと推定されている3),4),5),6),7),8),9),10)。
サラゾスルファピリジン(Salazosulfapyridine)
2-Hydroxy-5-[4-(pyridin-2-ylsulfamoyl)phenylazo]benzoic acid
C18H14N4O5S
398.39
黄色~黄褐色の微細な粉末で、におい及び味はない。ピリジンにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、水、クロロホルム又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。
240~249℃(分解)
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]
1) 小野 泰蔵ほか:基礎と臨床.1983;17(8):2553-2567
2) 松永 藤雄ほか:基礎と臨床.1980;14(9):2486-2496
3) 吉田 豊ほか:日本臨床.1977;35(5):1872-1876
4) Schroder H,et al.:Clin Pharmacol Ther.1972;13(4):539-551
5) Campbell D E S.:Z Gastroenterol.1981;19(Suppl.):15-20
6) Azad Khan A K,et al.:Lancet.1977;310(8044):892-895
7) Van Hees P A M,et al.:Lancet.1978;311(8058):277
8) Helander S.:Acta Physiol Scand.1945;10(Suppl.29):11-16
9) Hanngren A,et al.:Acta Med Scand.1963;173(fasc.1):61-72
10) Hanngren A,et al.:Acta Med Scand.1963;173(fasc.4):391-399
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