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生物学的製剤基準
組織培養不活化ダニ媒介性脳炎ワクチン
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
ダニ媒介性脳炎の予防
初回免疫の場合、1回0.25mLを3回、筋肉内に接種する。2回目接種は、1回目接種の1~3ヵ月後、3回目接種は、2回目接種の5~12ヵ月後に接種する。免疫の賦与を急ぐ場合には、2回目接種を1回目接種の2週間後に行うことができる。追加免疫の場合、1回0.25mLを筋肉内に接種する。
1歳以上16歳未満の者
必要に応じて、3回目接種の3年後に追加免疫を行い、以降は5年ごとの追加免疫を行うこと。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
ベネフィットとリスクを考慮した上で接種の要否を判断すること。本剤接種により自己免疫疾患が悪化する、もしくはその経過に悪影響を及ぼす可能性がある。
本剤接種の必要性について十分に検討すること。
本剤接種後に出血があらわれることがある。
接種要注意者である。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。生殖発生毒性試験は実施していない。
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明である。
1歳未満を対象とした臨床試験は実施していない。
10%以上a)
10%未満a)
頻度不明
局所症状(注射部位)
注射部位疼痛(27.9%)
注射部位そう痒感、注射部位出血、注射部位発赤・紅斑、注射部位硬結、注射部位腫脹
感染症
上気道感染
血液
リンパ節症
免疫系
過敏症
精神神経系
傾眠(37.5%)b)、易刺激性(25.0%)b)、頭痛
感覚鈍麻、無感情、概日リズム睡眠障害、不眠症、睡眠障害、落ち着きのなさ、浮動性めまい
痙攣、熱性痙攣、感覚異常、運動機能障害(不全片麻痺、片麻痺、第7脳神経麻痺、顔面不全麻痺、麻痺、不全麻痺、神経炎)、多発ニューロパチー、髄膜症
感覚器
回転性めまい
視力障害、羞明、眼痛、耳鳴
呼吸器
咳嗽
呼吸困難
消化器
下痢(21.1%)c)
嘔吐、小腸炎、消化不良、腹痛、悪心、食欲減退
皮膚
多汗症、発疹(紅斑性皮疹、斑状丘疹状皮疹)、蕁麻疹
小水疱性皮疹、そう痒症、紅斑
筋・骨格系
筋肉痛、関節痛、四肢痛
頚部痛、筋骨格硬直
その他
発熱
悪寒、無力症、倦怠感、疲労
インフルエンザ様疾患、歩行障害、浮腫
ダニ媒介性脳炎ウイルスに対して感染歴のない1歳以上16歳未満の健康小児を対象に、本剤を3回筋肉内接種(1回目接種の21~35日後に2回目接種、2回目接種の5~12ヵ月後に3回目接種)したときの免疫原性及び安全性を検討した。65例を対象に、主要な免疫原性評価項目である3回目接種後1ヵ月時の抗体陽性率を評価した結果、表1のとおり事前に規定された、主要な免疫原性評価項目の達成基準(抗体陽性率の95%信頼区間の下限が90%を上回る)を満たした。
%(n/N)
95%信頼区間c)
100.0(65/65)
(94.5, 100.0)
a)抗体陽性は中和抗体価が1:10以上(ダニ媒介性脳炎ウイルスNeudoerfl株)と定義した1)。b)3回目接種後21~35日後に採血した。c)Clopper-Pearson法に基づく正確な両側検定による信頼区間を算出した。
安全性は、65例(全例3回目を接種)を対象に、本剤接種後7日間の事前に規定した局所反応及び全身性反応を電子日誌で収集し評価した。主な局所反応は注射部位疼痛であり、それぞれ1回目接種後28例(43.1%)、2回目接種後17例(26.2%)、3回目接種後23例(35.4%)が報告された。全ての局所反応の重症度は軽度又は中等度であり、持続期間は2回目接種後の発赤(中央値3日;2例)と腫脹(中央値3日;1例)を除き、1~2日(中央値)であった。全身性反応について、3~15歳(3~6歳 28例、7~15歳 29例)において1回目接種後には頭痛[3~6歳 3例(10.7%)、7~15歳 3例(10.3%)]、疲労[3~6歳 1例(3.6%)、7~15歳 5例(17.2%)]及び下痢[3~6歳 3例(10.7%)、7~15歳 2例(6.9%)]が主に報告された。2回目接種後には発熱[3~6歳 2例(7.1%)、7~15歳 2例(6.9%)]及び下痢[3~6歳 2例(7.1%)、7~15歳 2例(6.9%)]が主に報告され、3回目接種後には発熱[3~6歳 3例(10.7%)、7~15歳 3例(10.3%)]、頭痛[3~6歳 2例(7.1%)、7~15歳 3例(10.3%)]及び下痢[3~6歳 3例(10.7%)、7~15歳 2例(6.9%)]が主に報告された。3~15歳の小児における全身性反応の多くは軽度又は中等度であった。1~2歳の小児(8例)における全身性反応はいずれも軽度又は中等度であった。1~2歳の小児において報告された全身性反応は、1回目接種後には発熱2例(25.0%)、食欲減退1例(12.5%)、傾眠2例(25.0%)、易刺激性2例(25.0%)、2回目接種後には傾眠1例(12.5%)、3回目接種後には発熱1例(12.5%)、食欲減退1例(12.5%)、傾眠2例(25.0%)であった。全身性反応の持続期間は1~2.5日(中央値)であった2)。
690601試験では、ダニ媒介性脳炎ウイルスに対する感染歴がなく、通常のスケジュールよりも短い接種間隔(1回目及び2回目接種は14日の間隔)で本剤を2回接種した16歳以上の健康成人を対象に、1回目接種から6ヵ月後に本剤を1回接種(3回目接種)したときの免疫原性及び各回接種の安全性を検討した。297例を対象に、有効性評価項目である3回目接種後3週時の抗体陽性率を評価した結果、表2のとおりであった。
年齢層
16~49歳
100.0(144/144)
(97.5, 100.0)
50歳以上
98.7(151/153)
(95.4, 99.8)
a)抗体陽性は中和抗体価が1:10以上(ダニ媒介性脳炎ウイルスNeudoerfl株)と定義した1)。b)3回目接種21日後に採血した。c)Clopper-Pearson法に基づく正確な両側検定による信頼区間を算出した。
安全性は、340例(16~49歳群は1回目接種170例、2回目接種167例、3回目接種158例、50歳以上群は1回目接種170例、2回目接種168例、3回目接種164例)を対象に、本剤接種後4日間の事前に規定した局所反応及び全身性反応を収集し評価した。主な局所反応は、注射部位疼痛[いずれかの接種回後に16~49歳群で19~25例(11.2~15.8%)、50歳以上群で12~15例(7.1~8.9%)]及び圧痛[いずれかの接種回後に16~49歳群で13~20例(8.2~12.0%)、50歳以上群で9~20例(5.5~11.9%)]が報告された。主な全身性反応は、1回目接種後及び2回目接種後に16~49歳群で頭痛、リンパ節腫脹、倦怠感及び疲労が、50歳以上群では頭痛、リンパ節腫脹及び倦怠感が報告された[それぞれいずれかの接種回後で6~8例(3.6~4.7%)]。3回目接種後の主な全身性反応は16~49歳群で頭痛[5例(3.2%)]及び倦怠感[4例(2.5%)]が、50歳以上群でリンパ節腫脹、関節痛及び筋肉痛[各2例(1.2%)]が報告された3)。
700401試験では、本剤の海外臨床試験において通常の接種スケジュールにより3回目接種(初回免疫)を完了した、初回免疫時1~15歳の健康小児のうち、本剤の3回目接種から3年後に評価した免疫持続性の結果に応じて本剤を4回目接種(1回目の追加免疫)した者を対象に、免疫原性及び安全性を検討した。137例を対象に、有効性評価項目である4回目接種の21~35日後の抗体陽性率を評価した結果、表3のとおりであった。
初回免疫時の年齢層
1~2歳
100.0(25/25)
(86.3, 100.0)
3~6歳
100.0(24/24)
(85.8, 100.0)
7~15歳
100.0(88/88)
(95.9, 100.0)
a)抗体陽性は中和抗体価が1:10以上(ダニ媒介性脳炎ウイルスNeudoerfl株)と定義した1)。b)4回目接種者のうち、4回目接種21~35日後の採血が得られた者を対象とした。c)Clopper-Pearson法に基づく正確な両側検定による信頼区間を算出した。
安全性は、3回目接種3年後に4回目を接種した138例を対象に、本剤接種後4日間の事前に規定した局所反応及び全身性反応を収集し評価した。主な局所反応は、注射部位疼痛[19例(13.8%)]及び圧痛[14例(10.1%)]が報告された。主な全身性反応は、頭痛[4例(2.9%)]及び筋肉痛[2例(1.4%)]が報告された3)。
700401試験では、本剤の海外臨床試験において通常の接種スケジュールにより3回目接種(初回免疫)を完了した、初回免疫時1~15歳の健康小児を対象に、本剤の3回目接種から24、34、46及び58ヵ月後の抗体価を検討した。700802試験では、700401試験で4回目接種(1回目の追加免疫)を完了した、初回免疫時1~15歳の健康小児を対象に、本剤の4回目接種の38ヵ月後から1年おきに118ヵ月後までの免疫持続性を検討した。初回免疫後の抗体持続性については、表4のとおり、いずれの年齢層でも抗体陽性率が3年間にわたり高い値を維持した。1回目の追加免疫完了後の抗体持続性については、表5のとおり、いずれの年齢層でも抗体陽性率が5年間にわたり高い値を維持した3)。
初回免疫時1~2歳
初回免疫時3~6歳
初回免疫時7~15歳
95%信頼区間b)
100(73/73)
(95.1, 100.0)
98.5(67/68)
(92.1, 100.0)
97.2(206/212)
(93.9, 99.0)
a)抗体陽性は中和抗体価が1:10以上(ダニ媒介性脳炎ウイルスNeudoerfl株)と定義した1)。b)Clopper-Pearson法に基づく正確な両側検定による信頼区間を算出した。
96.6(28/29)
(82.2, 99.9)
100.0(102/102)
(96.4, 100.0)
本剤接種により、ダニ媒介性脳炎ウイルスに対する中和抗体の産生が誘導されることで、ダニ媒介性脳炎ウイルスによる感染症の予防に寄与すると考えられている。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1シリンジ0.25mL 1本
1) Adner N, et al.:Scand J Infect Dis. 2001;33(11):843-847
2) 国内第Ⅲ相試験(B9371039試験)(2024年3月26日承認、CTD2.7.3.1、CTD2.7.3.2、CTD2.7.4.2、CTD2.7.6.17)
3) 海外臨床試験(690601試験、700401試験、700802試験)(2024年3月26日承認、CTD2.7.3.1、CTD2.7.3.2、CTD2.7.4.2、CTD2.7.6)
ファイザー株式会社Pfizer Connect/メディカル・インフォメーション
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
TEL 0120-664-467
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7
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