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生物学的製剤基準
組換えRSウイルスワクチン
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
抗原製剤を専用溶解用液全量で溶解後、妊娠24~36週の妊婦に、1回0.5mLを筋肉内に接種する。
抗原製剤を専用溶解用液全量で溶解後、1回0.5mLを筋肉内に接種する。
本剤は妊娠28~36週の間に接種することが望ましい。本剤の臨床試験において、妊娠28~36週に本剤を接種した場合に有効性がより高い傾向が認められている。
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
筋肉内接種部位の出血のおそれがある。
,
接種要注意者である。
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への本剤の移行は不明である。
*接種にあたっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。一般に、生理機能が低下している。
百日せき菌の防御抗原を含有するワクチン
百日せき菌の防御抗原を含有するワクチンの単独接種と比べて本剤との同時接種で百日せき菌の防御抗原に対する免疫応答が低下するとの報告がある1)。
機序及び臨床的影響は不明である。
10%以上注1)
10%未満注1)
局所症状(注射部位)
疼痛(40.6%)
紅斑、腫脹
精神神経系
頭痛(31.0%)
筋・骨格系
筋肉痛(26.5%)
10%以上注2)
1%~10%未満注2)
1%未満注2)
疼痛注3)
紅斑注3)、腫脹注3)
免疫系
過敏症
C3671008試験は、妊娠中に本剤を接種された健康な母親から出生した乳児において、本剤のRSウイルス(RSV)を原因とする医療機関の受診に至った下気道疾患(MA-LRTI)の予防に対する有効性、安全性及び免疫原性、並びに母親において本剤の安全性及び免疫原性を評価する第Ⅲ相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験である。妊娠24週~36週の単胎妊娠であり妊娠合併症を伴わない49歳以下の健康な妊婦を1:1の比で無作為に割り付け、本剤又はプラセボを単回接種した2)。安全性データカットオフ日時点(2022年9月2日)で、無作為割り付けされ治験薬の接種を完了した母親参加者は日本からの参加者462例を含む7358例(本剤群:3682例、プラセボ群:3676例)、治験薬の接種を完了した母親から出生した乳児参加者は日本からの参加者434例を含む7128例(本剤群:3570例、プラセボ群:3558例)であった。治験薬接種時の母親参加者の年齢の中央値は29.0歳(範囲:14歳~47歳)、妊娠週数の中央値は31.30週(範囲:24.0週~36.9週)であった。有効性:乳児参加者の評価可能有効性集団注1)において、2つの主要有効性評価項目のうち、RSVを原因とするMA-LRTI注2)の減少に対するワクチン有効性(VE)注3)は生後90日時点で統計的な成功基準注4)を満たさなかった。RSVを原因とする高度のMA-LRTI注2)の減少に対するVEは、生後180日までのすべての評価時点で統計的な成功基準注4)を満たした。VEを表1及び表2に示した。,注1)本治験参加に適格である、分娩14日前までに無作為割り付けされた治験薬の接種を受けた母親参加者から出生した、パリビズマブ又はその他のRSVを標的とするモノクローナル抗体を使用していない、治験実施計画書からの重大な逸脱がない、生後180日未満に20mL/kgを超える輸血を受けていない、のすべての条件を満たす乳児参加者を含めた。注2)RSVを原因とするMA-LRTIを、医療機関の受診を要し、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)でRSV陽性が確定し、呼吸器症状(速い呼吸、SpO2<95%、陥没呼吸)のいずれか1つ以上を有すると定義した。RSVを原因とする高度のMA-LRTIは、RSVを原因とするMA-LRTIの基準を満たし、さらに、非常に速い呼吸、SpO2<93%、高流量鼻カニュラ又は人工呼吸器装着、4時間を超えるICUへの収容又は無反応/意識不明のいずれか1つ以上を有すると定義した。注3)VEを本剤の単回接種を受けた母親参加者から出生した乳児参加者における評価項目のプラセボ群に対する本剤群の相対リスク減少率と定義した。注4)主要有効性評価項目の統計的な成功基準:信頼区間の下限が20%を上回る。なお、表1及び表2は2回目の中間解析の結果であり、2回目の中間解析では2つの主要評価項目の生後90日時点の結果のうちいずれかで当該成功基準を満たした場合に試験成功と判断することとされた。
評価時点
本剤群(例)解析対象例数3495
プラセボ群(例)解析対象例数3480
VE(%)(信頼区間)a)
生後90日
24
56
57.1(14.7, 79.8)
生後120日
35
81
56.8(31.2, 73.5)b)
生後150日
47
99
52.5(28.7, 68.9)b)
生後180日
57
117
51.3(29.4, 66.8)b)
a)中間解析の実施及び2つの主要評価項目の設定による評価の多重性を考慮し、生後90日時点では両側99.5%信頼区間、それ以降の評価時点では両側97.58%信頼区間を示した。b)生後90日時点のVEが事前に規定した統計的な成功基準を満たさなかったため、生後120日以降のVEの解析は事後解析である。
6
33
81.8(40.6, 96.3)
12
46
73.9(45.6, 88.8)
16
55
70.9(44.5, 85.9)
19
62
69.4(44.3, 84.1)
a)中間解析の実施及び2つの主要評価項目の設定による評価の多重性を考慮し、生後90日時点では両側99.5%信頼区間、それ以降の評価時点では両側97.58%信頼区間を示した。
副次有効性評価項目である生後210日~360日のすべての評価時点でのRSVを原因とするMA-LRTIの減少に対するVEを表3に示した。
VE(%)(99.17%信頼区間)
生後210日
70
127
44.9(17.9, 63.5)
生後240日
76
133
42.9(16.1, 61.6)
生後270日
82
137
40.1(13.0, 59.2)
生後360日
92
156
41.0(16.2, 58.9)
治験薬接種時の母親参加者の妊娠週数に基づく部分集団での乳児参加者における生後6ヵ月までのRSVを原因とするMA-LRTI及び高度のMA-LRTIの減少に対するVEを表4及び表5に示した。
治験薬接種時の母親参加者の妊娠週数a)
本剤群(例)
プラセボ群(例)
VE(%)(95%信頼区間)
24週以上28週未満
13
55.1(-26.6, 86.0)
28週以上32週未満
4
22
81.1(44.4, 95.3)
32週以上36週以下
14
21
34.7(-34.6, 69.3)
10
20
51.3(-8.9, 79.7)
7
26
72.0(33.8, 89.8)
18
49.7(8.7, 73.2)
17
23
28.1(-40.7, 63.9)
31
66.5(29.9, 85.3)
45
56.5(24.8, 75.7)
27
20.7(-44.6, 57.0)
11
67.4(34.2, 85.0)
57.3(29.8, 74.7)
a)治験薬接種時の母親参加者の妊娠週数に基づく各部分集団の解析対象例数は24週以上28週未満:本剤群890例、プラセボ群866例、28週以上32週未満:本剤群1030例、プラセボ群1070例、32週以上36週以下:本剤群1572例、プラセボ群1539例、36週超え:本剤群3例、プラセボ群5例であった。治験薬接種時の妊娠週数が36週超えの母親参加者から出生した乳児参加者においてRSVを原因とするMA-LRTIの発現はなくVEは算出されなかった。
64.6(-19.4, 91.8)
1
90.6(35.0, 99.8)
91.1(38.8, 99.8)
15
54.6(-18.3, 84.3)
2
84.0(29.4, 98.2)
3
83.7(44.1, 96.9)
42.8(-32.4, 76.6)
87.0(44.8, 98.6)
82.2(47.6, 95.5)
43.7(-24.6, 75.8)
88.5(51.8, 98.7)
25
76.5(41.3, 92.1)
a)治験薬接種時の母親参加者の妊娠週数に基づく各部分集団の解析対象例数は24週以上28週未満:本剤群890例、プラセボ群866例、28週以上32週未満:本剤群1030例、プラセボ群1070例、32週以上36週以下:本剤群1572例、プラセボ群1539例、36週超え:本剤群3例、プラセボ群5例であった。治験薬接種時の妊娠週数が36週超えの母親参加者から出生した乳児参加者においてRSVを原因とする高度のMA-LRTIの発現はなくVEは算出されなかった。
安全性:母親参加者より電子日誌に報告された注射部位反応及び全身性の事象を表6に示した。注射部位反応及び全身性の事象の重症度の大部分は軽度から中等度であり、発現から2~3日で消失した。乳児参加者で副反応は同定されなかった。
発現例数(発現割合[%])
本剤群(評価例数:3663)
プラセボ群(評価例数:3639)
注射部位疼痛a)
1488(40.6)
369(10.1)
注射部位紅斑a)
264(7.2)
8(0.2)
注射部位腫脹a)
227(6.2)
38℃以上の発熱
94(2.6)
107(2.9)b)
疲労
1688(46.1)
1594(43.8)
頭痛a)
1134(31.0)
1004(27.6)
悪心
732(20.0)
700(19.2)
筋肉痛a)
972(26.5)
623(17.1)
関節痛
424(11.6)
382(10.5)
嘔吐
287(7.8)
254(7.0)
下痢
412(11.2)
417(11.5)
a)副反応として特定された事象b)評価例数:3638
C3671013試験は、60歳以上の成人において、本剤のRSVを原因とする下気道疾患(LRTI-RSV)の予防に対する有効性、免疫原性及び安全性を評価する第Ⅲ相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験である。健康な成人及び安定した慢性疾患を有する成人を1:1の比で無作為に割り付け、本剤又はプラセボを単回接種した3)。安全性データカットオフ日時点(2022年7月14日)で、無作為割り付けされ治験薬の接種を完了した治験参加者は日本からの参加者2315例を含む34284例(本剤群:17215例、プラセボ群:17069例)であった。事前に規定した注射部位反応及び全身反応を米国(6708例)及び日本(461例)の一部の治験実施医療機関の参加者7169例(本剤群:3630例、プラセボ群:3539例)で評価した。有効性:事前に計画した中間解析において、2つの主要有効性評価項目のうち、最初のRSV流行期に報告された2つ以上の症状を有するLRTI-RSV注1)の減少に対するVE注2)は、統計的な成功基準(初発例に対するVEの信頼区間の下限が20%を上回る)を満たした。主要有効性評価項目である最初のRSV流行期に報告された2つ以上の症状を有するLRTI-RSV(初発例)及び3つ以上の症状を有するLRTI-RSV注1)(初発例)並びに副次有効性評価項目の1つである最初のRSV流行期に報告されたRSVを原因とする急性呼吸器疾患(ARI-RSV)注3)(初発例)の減少に対するVEを表7に示した。注1)LRTI-RSVを、症状発現日から7日以内に次の呼吸器症状[咳嗽、喘鳴、喀痰産生、息切れ又は頻呼吸/多呼吸(1分間に25回以上の呼吸、又は休息時ベースラインの呼吸数から15%以上の増加)の新規発現又は増悪]のいずれか2つ以上又は3つ以上を有する、RT-PCRでRSV陽性が確定された下気道疾患で、同じ疾患罹患期間に呼吸器症状が1日を超えて継続すると定義した。注2)VEを最初のRSV流行期に報告された評価項目初発例のプラセボ群に対する本剤群の相対リスク減少率と定義した。注3)ARI-RSVを、症状発現日から7日以内に次の呼吸器症状(咽喉痛、鼻閉、鼻汁、咳嗽、喘鳴、喀痰産生又は息切れの新規発現又は増悪)のいずれか1つ以上を有する、RT-PCRでRSV陽性が確定された急性呼吸器疾患で、同じ疾患罹患期間に呼吸器症状が1日を超えて継続すると定義した。
評価項目
本剤群(例)解析対象例数16306
プラセボ群(例)解析対象例数16308
主要有効性評価項目
2つ以上の症状を有するLRTI-RSV初発例
66.7 (28.8, 85.8)
3つ以上の症状を有するLRTI-RSV初発例
85.7 (32.0, 98.7)
副次有効性評価項目
ARI-RSV初発例
58
62.1 (37.1, 77.9)
a)中間解析の実施による評価の多重性を考慮し、LRTI-RSVは両側96.66%信頼区間を示した。ARI-RSVは両側95%信頼区間を示した。
安全性:60歳以上の成人より電子日誌に報告された注射部位反応及び全身性の事象を表8に示した。注射部位反応及び全身性の事象の重症度の大部分は軽度から中等度であり、発現から1~2日で消失した。
本剤群
プラセボ群
評価例数
3621
382 (10.5)
3539
212 (6.0)
3619
97 (2.7)
3532
23 (0.7)
88 (2.4)
16 (0.5)
51 (1.4)
562 (15.5)
508 (14.4)
頭痛
465 (12.8)
415 (11.7)
124 (3.4)
132 (3.7)
筋肉痛
367 (10.1)
297 (8.4)
272 (7.5)
244 (6.9)
32 (0.9)
30 (0.8)
213 (5.9)
183 (5.2)
a)副反応として特定された事象
*本剤に含まれるRSVの2つの主要なサブグループであるRSV-A及びRSV-Bの安定化融合前Fタンパク質を筋肉内接種することで、RSVの膜融合前構造のFタンパク質に対する免疫応答が誘導され、中和抗体が産生される4)。RSVの膜融合前構造のFタンパク質に対する中和抗体はRSV感染阻害能を有する5),6),7),8)。妊婦における本剤の接種により産生された中和抗体は移行抗体として、新生児及び乳児のRSVによる下気道疾患の予防に寄与し9)、60歳以上の者においては、本剤の接種により誘導された免疫応答がRSVによる下気道疾患の予防に寄与する10)。
凍結させないこと。誤って凍結させたものは、使用しないこと。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1バイアル[専用溶解用液(日局注射用水 0.5mL)入りプレフィルドシリンジ 1シリンジ付き]
1) 外国第Ⅱ相試験(C3671004試験)(2024年1月18日承認、CTD2.7.6.7)
2) 国際共同第Ⅲ相試験(C3671008試験)(2024年1月18日承認、CTD2.7.6.1)
3) *社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(C3671013試験)
4) 非臨床試験緒言(2024年1月18日承認、CTD2.6.1)
5) McLellan J. S. et al.:Science. 2013;340:1113-1117
6) Liljeroos L. et al.:Proc Natl Acad Sci USA. 2013;110:11133-11138
7) Ngwuta J. O. et al.:Sci Transl Med. 2015;7(309):309ra162
8) Walsh E. E. et al.:J Infect Dis. 2004;190:373–378
9) 製品開発の根拠(2024年1月18日承認、CTD2.5.1.3.3)
10) *社内資料:臨床的有効性
ファイザー株式会社Pfizer Connect/メディカル・インフォメーション
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
TEL 0120-664-467
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7
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