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処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
血液凝固第Ⅷ因子又は第Ⅸ因子に対するインヒビターを保有しない先天性血友病患者における出血傾向の抑制
通常、12歳以上かつ体重35kg以上の患者には、マルスタシマブ(遺伝子組換え)として初回に300mgを皮下投与し、以降は1週間隔で1回150mgを皮下投与する。なお、体重50kg以上で効果不十分な場合には、1週間隔で1回300mgに増量して皮下投与できる。
投与に際しては有益性と危険性を十分考慮すること。,,,,
組織因子が過剰に発現している状態(進行したアテローム性疾患、癌、挫滅、敗血症、炎症病態等)では、本剤投与により血栓塞栓性事象又は播種性血管内凝固症候群(DIC)のリスクが高まる可能性がある。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。雌動物を用いた生殖発生毒性試験は実施していない。一般にヒトIgGは胎盤を通過することが知られている。本剤を妊婦に投与した場合、胎児及び出生児における血栓形成リスクが否定できない。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行性は不明であるが、一般にヒトIgGはヒト乳汁中に移行することが知られている。
12歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下していることが多い。
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発疹、そう痒、呼吸困難、喘鳴、血圧低下等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3%以上
3%未満
頻度不明
神経系
頭痛
消化器
痔核
皮膚
そう痒症
発疹a)
筋・骨格
関節痛
全身障害及び投与部位の状態
注射部位反応(紅斑、そう痒感、腫脹、出血、浮腫、硬結、疼痛等)(11.2%)
挫傷、疲労、末梢腫脹
臨床検査
プロトロンビンフラグメント1・2増加、フィブリンDダイマー増加
インヒビター非保有の血友病A又は血友病B患者を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験(B7841005試験)において、抗薬物抗体(ADA)の評価が可能な116例中23例(19.8%)でADAの発現が認められ、このうち6例(5.2%)は中和抗体(NAb)陽性であった。ADA及びNAbの発現は大部分が一過性で、試験終了時にADA陽性であった1例を除き、ADA及びNAbの発現は試験終了時までに消失した1)。B7841005試験を完了した患者を対象とした国際共同第Ⅲ相臨床試験(B7841007試験)では、ADAの評価が可能な44例中1例(2.3%)でADAの発現が認められたが、NAb陰性であった1)。,
ラットを用いたマルスタシマブの6ヵ月間反復投与毒性試験において、AUC比較で臨床曝露量(本剤300mgを週1回皮下投与時)の7.6倍に相当する用量から血栓形成が認められ、血栓形成に対する無影響量及び安全域は得られていない。,,,,
日本人又は外国人健康成人男性16例に本剤100又は300mgを単回皮下投与したときのマルスタシマブの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す2)。
投与量(mg)
例数
Cmax(µg/mL)
AUClast(µg・h/mL)
AUCinf(µg・h/mL)
Tmax(h)
t1/2(h)
外国人
100
6a)
1.18(287)
81.89(391)
257.7(34)
48(48.0-72.0)
33.3±5.4
300
6b)
16.49(63)
3120(68)
2799(83)
72(48.0-144)
65.8±18.0
日本人
4c)
18.5(25)
3551(28)
4240, 5670
108(72.0-144)
74.7, 122
Cmax、AUClast及びAUCinfは幾何平均値(幾何変動係数%)、Tmaxは中央値(最小値-最大値)、t1/2は平均値±標準偏差、2例以下は個別値a)AUCinf及びt1/2は4例、b)AUCinf及びt1/2は3例、c)AUCinf及びt1/2は2例
成人(18歳以上)及び青年(12~18歳未満)血友病A又は血友病B患者に初回に本剤300mgを皮下投与し、以降は150mgを週1回皮下投与したときの平均Cmin,ss、Cmax,ss及びAUCssの母集団薬物動態解析注1)に基づく推定値を以下に示す。定常状態時の累積係数の平均値は約4であった。本剤投与後の血漿中濃度は、初回投与から約60日後、すなわち8回目又は9回目の皮下投与までに定常状態に達すると考えられる3)。
薬物動態パラメータ
成人
青年
Cmin,ss(µg/mL)
8.32(166%)
23.4(66.3%)
Cmax,ss(µg/mL)
12.8(113%)
30.5(59.3%)
AUCss(µg・h/mL)
1910(122%)
4720(60.6%)
Cmin,ss:定常状態時の最小血漿中濃度、Cmax,ss:定常状態時の最高血漿中濃度、AUCss:定常状態時の血漿中濃度-時間曲線下面積値はすべて幾何平均値(幾何変動係数%)
18歳以上65歳未満の血友病A又は血友病B患者20例に本剤150~450mgを週1回反復皮下投与注2)したときのTmaxの中央値は23~59時間であった(外国人データ)4)。母集団薬物動態解析注1)の結果から、皮下投与後のマルスタシマブのバイオアベイラビリティは約71%と推定され、投与部位(腕、大腿部、腹部)による差異は見られなかった5)。
血友病患者における定常状態時のマルスタシマブの分布容積は、母集団薬物動態解析注1)の結果から8.6Lであり6)、血管外への分布は限定的であると考えられる。注1)健康成人、成人及び青年の血友病A又は血友病B患者213例から得られた血漿中マルスタシマブ濃度及び総TFPI濃度を用いて母集団薬物動態解析を実施した。注2)本剤の承認された用量は、初回に300mg、以降は1週間隔で1回150mgである。
成人及び青年(男性、12歳以上75歳未満、体重35kg以上)のインヒビター非保有の重症血友病A又は中等症~重症注)血友病B患者を対象とし、6ヵ月間の観察期間後に、本剤を初回に300mg皮下投与し、以降は1週間隔で1回150mgを皮下投与した。用量増量基準(体重50kg以上等)を満たした患者は、本剤投与6ヵ月後以降に300mg週1回皮下投与に増量可とした。観察期間における治療は血液凝固第Ⅷ因子又は第Ⅸ因子製剤による出血時補充療法又は定期補充療法とした。主要評価項目は治療を要した出血の年換算出血率とし、6ヵ月間の観察期間と12ヵ月間の本剤投与期間の治療を要した出血の年換算出血率を比較した。観察期間に出血時補充療法を受けた33例(外国人データ)の成績は下表のとおりであり、年換算出血率の比(本剤投与期間/観察期間)の95%信頼区間の上限値は、事前に設定された評価基準である0.5を下回った。注)血液凝固第Ⅸ因子の活性値が2%以下
観察期間(33例)6ヵ月間の血液凝固因子製剤による出血時補充療法
本剤投与期間(33例)12ヵ月間の本剤定期投与
年換算出血率の最小二乗平均値a)[95%信頼区間](回/年)
39.86[33.05, 48.07]
3.20[2.10, 4.88]
年換算出血率(最小二乗平均値a))の比(本剤投与期間/観察期間)[95%信頼区間]、p値b)
0.080[0.057, 0.113]、<0.0001
a)出血回数に負の二項分布を仮定して、リンク関数をlogとし、治療群を因子、観察期間(対数年)をオフセット項とした一般化推定方程式(分散共分散構造は無構造)b)年換算出血率の比=0.5を帰無仮説とした両側検定、有意水準5%
観察期間に定期補充療法を受けた83例(日本人患者4例を含む)の成績は下表のとおりであった。
観察期間(83例)6ヵ月間の血液凝固因子製剤による定期補充療法
本剤投与期間(83例)12ヵ月間の本剤定期投与
7.90[5.14, 10.66]
5.09[3.40, 6.78]
年換算出血率(最小二乗平均値a))の差(本剤投与期間-観察期間)[95%信頼区間](回/年)
-2.81[-5.42, -0.20]
a)出血回数に負の二項分布を仮定して、リンク関数をidentityとし、観察期間(年)、観察期間(年)と治療群の交互作用を因子、切片なしとした一般化推定方程式(分散共分散構造は無構造)
本剤が投与された全患者での副作用発現頻度は19.8%(23/116例)であり、主な副作用は、注射部位そう痒感、そう痒症が各3.4%(4/116例)、注射部位紅斑、プロトロンビンフラグメント1・2増加が各2.6%(3/116例)であった7)。
B7841005試験を完了した成人及び青年の男性血友病A又は血友病Bの患者を対象とし、本剤を定期投与したときの長期の安全性及び忍容性を主要目的として評価する実施中の非盲検延長試験である。本剤を投与された全患者での投与期間の中央値は193日、副作用発現頻度は3.4%(3/87例)であり、注射部位内出血、注射部位硬結、注射部位腫脹が各1.1%(1/87例)であった8)。
マルスタシマブは外因系凝固経路を阻害する組織因子経路インヒビター(TFPI)のKunitzドメイン2(K2)を標的とするヒトモノクローナルIgG1抗体である。TFPIはK2を介して活性型血液凝固第Ⅹ因子の活性部位に結合し、これを阻害する9)。マルスタシマブは、TFPIによる活性型血液凝固第Ⅹ因子の阻害を抑制することにより外因系凝固経路を増強する。
マルスタシマブは、プラズモン共鳴法によるin vitroタンパク質結合測定系においてヒトTFPI K2及びTFPI K1K2に結合したが、ヒトTFPI K1への結合はみられなかった10)。また、酵素発色法によるin vitro酵素反応測定系において、マルスタシマブは、TFPIによる活性型血液凝固第Ⅹ因子の阻害活性を抑制した11)。
マルスタシマブは、インヒビター保有患者を含む血友病A患者及び血友病B患者から採取した血漿のいずれにおいても、in vitro添加により希釈プロトロンビン時間の短縮及びトロンビン生成の増加を示し、止血作用を示した12)。
雄の血友病A(血液凝固第Ⅷ因子欠損)及び血友病B(血液凝固第Ⅸ因子欠損)モデルマウスを用いた重度の尾部出血モデルにおいて、マルスタシマブ投与による出血量の減少がみられた13)。
マルスタシマブ(遺伝子組換え)Marstacimab(Genetical Recombination)(JAN)
マルスタシマブは、遺伝子組換え抗組織因子経路インヒビター(TFPI)モノクローナル抗体であり、ヒトIgG1に由来する。H鎖の3つのアミノ酸残基が置換(L237A、L238A、G240A)され、C末端のK450は除去されている。マルスタシマブは、CHO細胞により産生される。マルスタシマブは、449個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2本及び218個のアミノ酸残基からなるL鎖(λ鎖)2本で構成される糖タンパク質(分子量:約146,000)である。
1mL×1本
1) 免疫原性(2024年12月27日承認、CTD2.5.3.5)
2) B7841001試験:単回投与後の薬物動態(2024年12月27日承認、CTD2.7.2.2.1.1)
3) 社内資料:反復投与後の薬物動態
4) 吸収(2024年12月27日承認、CTD2.7.2.3.1.1.1)
5) バイオアベイラビリティ(2024年12月27日承認、CTD2.7.2.3.3.3)
6) 分布(2024年12月27日承認、CTD2.7.2.3.1.1.2)
7) B7841005試験(2024年12月27日承認、CTD2.7.3.2.3、CTD2.7.4.2.1.1.3)
8) B7841007試験(2024年12月27日承認、CTD2.7.4.1.2.2.1、CTD2.7.4.2.1.1.3、CTD2.5.5.1)
9) Broze GJ Jr, Girard TJ. Tissue factor pathway inhibitor:structure-function. Front Biosci(Landmark Ed)2012;17:262-80.
10) 効力を裏付ける薬理試験(2024年12月27日承認、CTD2.6.2.2.1.2)
11) 効力を裏付ける薬理試験(2024年12月27日承認、CTD2.6.2.2.1.3)
12) 効力を裏付ける薬理試験(2024年12月27日承認、CTD2.6.2.2.1.6)
13) 効力を裏付ける薬理試験(2024年12月27日承認、CTD2.6.2.2.2.1)
ファイザー株式会社Pfizer Connect/メディカル・インフォメーション
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
TEL 0120-664-467
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2026年3月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされています。
ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7
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