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劇薬
処方箋医薬品注)
真性多血症(既存治療が効果不十分又は不適当な場合に限る)
臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
通常、成人には、ロペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)(インターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)として)1回100μg(他の細胞減少療法薬を投与中の場合は50μg)を開始用量とし、2週に1回皮下投与する。
患者の状態により適宜増減するが、増量は50μgずつ行い、1回500μgを超えないこと。
副作用
程度注1)
用量調節及び処置
好中球減少
好中球数750/mm3未満
用量を50μg減量することを考慮する。
好中球数500/mm3未満
グレード1以下に回復するまで休薬する。回復後に投与を再開する場合、休薬前の用量から50μg減量する。
上記以外の副作用
グレード2
グレード3以上
中枢・精神神経障害が増悪することがある。
症状が増悪することがある。
甲状腺機能障害が悪化することがある。
重度の白血球減少、血小板減少を起こすことがあり、感染症や出血傾向を合併しやすい。
糖尿病が増悪又は発症するおそれがある。
心疾患が増悪することがある。
間質性肺炎が増悪又は再発することがある。
定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、慎重に投与すること。疾患が増悪又は顕性化することがある。
脳出血等の脳血管障害があらわれることがある。
腎障害が悪化するおそれがある。
肝障害が悪化するおそれがある。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後一定期間は適切な避妊法を用いるように指導すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤のカニクイザルを用いた胚・胎児発生に関する実験において、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量から流産及び胚死亡が認められている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。他のインターフェロン製剤においてラットで乳汁中への移行が認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
小柴胡湯(ツムラ小柴胡湯、クラシエ小柴胡湯、テイコク小柴胡湯エキス等)
他のインターフェロン製剤で、間質性肺炎があらわれることが報告されている。
作用機序は不明であるが、間質性肺炎の発現例には小柴胡湯との併用例が多い。
CYP1A2の基質
テオフィリン
チザニジン
イミプラミン等
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがある。
ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)はCYP1A2の阻害作用を有することから、本剤の併用によりこれらの薬剤の代謝が抑制され、これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
CYP2D6の基質
メトプロロール
アミトリプチリン
メトクロプラミド等
ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)はCYP2D6の阻害作用を有することから、本剤の併用によりこれらの薬剤の代謝が抑制され、これら薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
アンチピリン
ワルファリン
他のインターフェロン製剤との併用で左記薬剤の血中濃度が高まることが報告されている。
肝臓での各種医薬品の代謝を抑制することがある。
ジドブジン
他のインターフェロン製剤との併用で骨髄機能抑制作用が増強され、白血球減少等の血球減少が増悪することがある。
作用機序は不明であるが、ともに骨髄機能抑制作用を有するためと考えられている。
免疫抑制療法
他のインターフェロン製剤との併用で移植患者(腎・骨髄移植等)における免疫抑制療法の効果が弱まることがある。
移植片に対する拒絶反応が誘発されると考えられている。
抑うつ、自殺企図があらわれることがある。また、躁状態、攻撃的行動があらわれ、他害行為に至ることがある。不眠、不安、焦燥、興奮、攻撃性、易刺激性等があらわれた場合には投与を中止するなど、投与継続の可否について慎重に検討すること。また、これらの症状が認められた場合には、投与終了後も観察を継続することが望ましい。
甲状腺機能亢進(0.1%未満)又は低下(2.6%)が増悪又は発症することがある。甲状腺機能の管理が難しい場合には、投与の中止を考慮すること。
糖尿病が増悪又は発症することがあり、糖尿病性ケトアシドーシス、昏睡に至ることがある。
心筋症、心不全、心筋梗塞、狭心症、不整脈(心房細動、心室性頻脈等)等があらわれることがある。
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状、また、胸部X線異常があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
網膜症(頻度不明)等があらわれることがあるので、網膜出血、軟性白斑及び糖尿病網膜症の増悪に注意すること。
黄疸や著しいトランスアミナーゼの上昇を伴う肝機能障害があらわれた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎障害、ネフローゼ症候群等があらわれることがある。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis: TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)等の重篤な皮膚障害があらわれることがある。
易感染性となり、敗血症、肺炎等があらわれることがある。
消化管出血(下血、血便等)、消化性潰瘍、虚血性大腸炎等があらわれることがある。
白血球数減少(3.2%)、血小板数減少(1.9%)、汎血球減少症(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少症(7.0%)、血小板減少症(12.1%)、貧血(6.4%)等があらわれることがある。
脳出血(頻度不明)等があらわれることがある。
脳梗塞、肺塞栓症等があらわれることがある。
自己免疫現象によると思われる症状・徴候[肝炎、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、潰瘍性大腸炎、関節リウマチ、乾癬、全身性エリテマトーデス、血管炎、フォークト・小柳・原田病等]があらわれることがある。
血小板減少、貧血、腎不全を主徴とするHUS、TTPがあらわれることがある。
ショック(頻度不明)等があらわれることがあるので、不快感、口内異常、ぜん鳴、眩暈、便意、発汗、血圧低下等があらわれた場合には投与を直ちに中止すること。
5%以上
1~5%未満
1%未満
全身症状
インフルエンザ様疾患(9.6%)、疲労(11.5%)、発熱(6.4%)
倦怠感
悪寒、疼痛
精神・神経系
気分動揺、頭痛、浮動性めまい、傾眠
感情的苦悩、気分変化、神経根障害
肝臓
γ-GTP上昇(9.6%)
血中アルカリフォスファターゼ上昇
循環器
動悸、心室壁運動低下
消化器
下痢(5.8%)
腹痛、悪心、便秘
上腹部痛、口内乾燥
皮膚
脱毛症(14.1%)、そう痒症(6.4%)
発疹、湿疹、紅斑、乾皮症
多汗症、光線過敏性反応、全身性そう痒症
神経・筋
筋肉痛(8.3%)、関節痛(6.4%)
四肢痛、筋骨格痛
骨痛、筋骨格系胸痛
呼吸器
咳嗽、咽喉刺激感、労作性呼吸困難
眼
ドライアイ、霧視
投与部位
注射部位疼痛、注射部位そう痒感
その他
尿中β2ミクログロブリン増加(20.7%)
血中甲状腺刺激ホルモン増加、抗甲状腺抗体陽性
血中乳酸脱水素酵素増加、血中尿酸増加、無痛性甲状腺炎
臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
日本人健康成人男子18名に本剤100、200及び300μgを単回皮下投与した際の血清中濃度及び薬物動態パラメータ、並びに血清中濃度の推移を以下に示す3)。
投与量
Cmax(ng/mL)
AUC0-inf(ng·h/mL)
Tmax注2)(h)
t1/2(h)
100μg(N=6)
8.421±2.980
1927±1046
110.73(95-170.73)
68.95±44.91
200μg(N=6)
35.21±11.19
6517±2251
108.07(36-168.28)
67.11±51.46
300μg(N=6)
41.40±15.47
7843±1345
108.08(36-239.77)
66.52±48.75
平均±標準偏差
標準的な治療が困難な真性多血症患者注3)を対象とした、非盲検非対照試験において、本剤100μg(ヒドロキシカルバミド(HU)による治療下の場合は50μg)を開始用量として2週に1回皮下投与し、その後は血液学的完全奏効(CHR)注4)を達成するよう50~500μgの範囲で2週に1回皮下投与することとされ注5)、最大12カ月投与することとされた。主要評価項目とされた本剤投与9及び12カ月の両時点において中央判定によるCHRを達成した患者の割合[95%信頼区間](%)は27.6[12.7、47.2](8/29例)であった。副作用発現頻度は、100%(29/29例)であった。主な副作用は、脱毛症55.2%(16/29例)、疲労27.6%(8/29例)、インフルエンザ様疾患27.6%(8/29例)、ALT増加20.7%(6/29例)等であった。
ロペグインターフェロン アルファ-2bは、Ⅰ型インターフェロン(IFN)受容体に結合し、ヤヌスキナーゼ(JAK)1及びチロシンキナーゼ(TYK)2の活性化を介して、下流のシグナル伝達分子のリン酸化を増加し、IFN誘導遺伝子の発現を増加させ、細胞周期の停止及びアポトーシス誘導を引き起こすこと等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと推測されている。しかし、真性多血症(PV)患者での効果の発現機序については不明である。
ロペグインターフェロン アルファ-2bは、in vitroにおいて、変異型JAK2(V617F)を有するヒトPV患者由来造血前駆細胞により産生される赤血球数を減少させた。
ロペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)[Ropeginterferon Alfa-2b (Genetical Recombination)](JAN)
C865H1356N230O256S9(タンパク質部分)
約61,000タンパク質部分:19,362分枝ポリエチレングリコール:約43,000
ロペグインターフェロン アルファ-2bは、インターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)類縁体であり,N末端にProが付加され,2本のメトキシポリエチレングリコール鎖(分子量:約43,000)がリンカーを介して結合している(PEG結合部位:Pro1残基)。ロペグインターフェロン アルファ-2bは、166個のアミノ酸残基からなるPEG化タンパク質(分子量:約61,000)である。
外箱開封後は遮光して保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
〈ベスレミ皮下注250μgシリンジ〉シリンジ1本、30G注射針1本〈ベスレミ皮下注500μgシリンジ〉シリンジ1本、30G注射針1本
1) 社内資料:生殖発生毒性(2023年3月27日承認、CTD 2.6.6.6)
2) 社内資料:国内第II相試験(A19-201試験)(2023年3月27日承認、CTD 2.7.3~2.7.4)
3) 社内資料:海外第I相試験(A17-102試験)(2023年3月27日承認、CTD 2.7.2.2)
4) 社内資料:海外第III相試験(PROUD-PV試験)(2023年3月27日承認、CTD 2.7.3~2.7.4)
ファーマエッセンシアジャパン株式会社 医薬品情報センター
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