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劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
根治切除不能な進行・再発の食道癌
フルオロウラシル及びシスプラチンとの併用において、通常、成人には、チスレリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔で60分かけて点滴静注する。がん化学療法後に増悪した根治切除不能な進行・再発の食道癌に対しては、本剤を単独投与することもできる。なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分まで短縮できる。
本剤投与により副作用が発現した場合には、下表を参考に、本剤の休薬等を考慮すること。
副作用
程度*
処置
間質性肺疾患
Grade 2の場合
Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する注1)。
Grade 3以上又は再発性のGrade 2の場合
本剤を中止する。
肝機能障害
AST若しくはALTが基準値上限(ULN)の3倍超~5倍以下、又は総ビリルビンがULNの1.5倍超~3倍以下に増加した場合
AST若しくはALTがULNの5倍超、又は総ビリルビンがULNの3倍超に増加した場合
皮膚障害
大腸炎・下痢
Grade 2又は3の場合
Grade 4又は再発性のGrade 3の場合
筋炎
副腎機能不全、下垂体炎
ホルモン補充療法によりコントロールされるまで本剤の休薬を検討する。
上記以外の場合は再投与しない。
甲状腺機能亢進症
Grade 3以上の場合
甲状腺機能低下症
高血糖
Grade 3以上又はケトアシドーシスを伴う糖尿病の場合
腎機能障害
血清クレアチニンがULN又はベースラインの1.5倍超~3倍以下まで増加した場合
血清クレアチニンがULN又はベースラインの3倍超まで増加した場合
心筋炎
Grade 2以上の場合
神経障害
膵炎
Grade 4の場合
Infusion reaction
Grade 1の場合
上記以外の副作用
Grade 3の場合
*:GradeはNCI-CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)v4.0に準じる。注1)副腎皮質ホルモン剤を投与する場合は漸減後に本剤投与を再開すること。副腎皮質ホルモン剤の投与開始から12週間以内にGrade 1以下に回復しない場合、又は副腎皮質ホルモン剤をプレドニゾロン換算で10mg/日相当量以下まで12週間以内に減量できない場合は、投与を中止すること。
免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。,,
本剤の投与により移植臓器に対する拒絶反応又は移植片対宿主病が発現するおそれがある。
結核を発症するおそれがある。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施していないが、妊娠マウスに抗PD-1抗体又は抗PD-L1抗体を投与すると、流産率が増加することが報告されていることから、妊娠中の女性に対する本剤の投与は、胎児に対して有害な影響を及ぼす可能性がある。また、ヒトIgGは母体から胎児へ移行することが知られている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行に関するデータはないが、ヒトIgGは乳汁中に移行することから、本剤も移行する可能性がある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
肝不全(頻度不明)、AST、ALT、γ-GTP、Al-P、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害(2.8%)、肝炎(0.7%)があらわれることがある。
持続する下痢、腹痛、血便等の症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。
甲状腺機能低下症(0.2%)、甲状腺機能亢進症(頻度不明)、甲状腺炎(頻度不明)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。
副腎機能不全(0.7%)等の副腎機能障害があらわれることがある。
下垂体炎(頻度不明)、下垂体機能低下症(0.3%)等の下垂体機能障害があらわれることがある。
1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)(0.5%)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には、本剤の投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。
腎不全(0.7%)、尿細管間質性腎炎(頻度不明)、糸球体腎炎(頻度不明)等の腎障害があらわれことがある。
重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。
末梢性ニューロパチー(0.2%)、ギラン・バレー症候群(0.9%)等の神経障害があらわれることがある。
免疫性血小板減少症(頻度不明)、溶血性貧血(頻度不明)、無顆粒球症(4.0%)、発熱性好中球減少症(頻度不明)等の重篤な血液障害があらわれることがある。
深部静脈血栓症(0.2%)、肺塞栓症(頻度不明)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。
Infusion reactionが認められた場合には、本剤の投与中止等の適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
10%以上
1~10%未満
1%未満
血液およびリンパ系障害
ヘモグロビン減少(68.4%)、白血球減少(47.2%)、リンパ球減少(58.4%)、好中球減少(44.7%)、血小板減少(29.9%)
ヘモグロビン増加、リンパ球増加
代謝および栄養障害
眼障害
ぶどう膜炎
呼吸器、胸郭および縦隔障害
咳嗽、呼吸困難
胃腸障害
口内炎
肝胆道系障害
ALT増加(27.6%)、AST増加(34.7%)、Al-P増加(32.2%)、血中ビリルビン増加
皮膚および皮下組織障害
発疹
そう痒症
尋常性白斑
筋骨格系および結合組織障害
関節痛、筋肉痛
関節炎
一般・全身障害および投与部位の状態
疲労
臨床検査
アルブミン減少(46.6%)、CK増加(20.3%)、クレアチニン増加(22.6%)、カリウム減少(26.2%)、カリウム増加(22.2%)、ナトリウム減少(56.8%)
ナトリウム増加
化学療法歴のある根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(BGB-A317-302試験)及び化学療法歴のない根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌患者を対象とした国際共同第Ⅲ相試験(BGB-A317-306試験)において、それぞれ32/221例*(12.5%)及び66/300例*(22.0%)に抗チスレリズマブ抗体が認められ、1/221例(0.4%)及び1/300例(0.3%)に抗チスレリズマブ中和抗体が認められた。抗チスレリズマブ抗体及び中和抗体陽性例では陰性例と比較して本剤の血漿中濃度が低下する傾向が認められた。*チスレリズマブが少なくとも1回投与された患者のうち、ベースラインの抗チスレリズマブ抗体の測定結果があり、かつ、ベースライン後の抗チスレリズマブ抗体の測定結果が少なくとも1回得られた患者を解析の対象とした。
日本人の食道扁平上皮癌患者10例に、本剤200mgを3週間間隔で反復静脈内投与したときの、初回投与後の血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった2)。
薬物動態パラメータ
初回投与後
Cmax(µg/mL)
73.3(21.9)
AUC0-21day(µg·day/mL)
672.9(23.8)
Tmax(hour)
1.29(1.13~1.62)
T1/2(day)
18.8(27.3)
CL(L/day)
0.161(34.9)
幾何平均(幾何CV%)、Tmaxについては中央値(最小~最大)
化学療法歴のある根治切除不能な進行・再発の日本人食道扁平上皮癌患者25例に、本剤200mgを3週間間隔で反復静脈内投与したときの血清中濃度は以下のとおりであった3)。
日
採血時点
n
血清中濃度(µg/mL)
Cycle1 Day1
投与後
25
63.17(23.9)
Cycle2 Day1
投与前
24
17.61(26.0)
Cycle5 Day1
13
43.67(30.6)
115.11(21.4)
Cycle9 Day1
9
57.29(33.2)
Cycle17 Day1
7
33.93(121.5)
幾何平均(幾何CV%)、1サイクルは21日間
化学療法歴のない根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌患者649例(日本人66例を含む)を対象に、本剤と化学療法との併用(T+C)投与注1,2)の有効性及び安全性がプラセボと化学療法との併用(P+C)投与注1,2)を対照とした無作為化二重盲検試験で検討された。主要評価項目である全生存期間(OS)は、P+C群と比較してT+C群で統計学的に有意な延長を示した。副作用は安全性評価対象324例中313例(96.6%)(日本人33例中31例を含む)に認められ、主な副作用(20%以上)は、貧血173例(53.4%)、好中球数減少153例(47.2%)、白血球数減少143例(44.1%)、食欲減退116例(35.8%)、悪心112例(34.6%)、末梢性感覚ニューロパチー73例(22.5%)であった4)。(データカットオフ日:2022年2月28日)
T+C (326例)
P+C(323例)
OS†
中央値[月](95%信頼区間)
17.2(15.8, 20.1)
10.6(9.3, 12.1)
ハザード比‡(95%信頼区間)P値§
0.66(0.54,0.80)<0.0001
-
†:中間解析時のデータ:2022年2月28日カットオフ‡:層別Cox比例ハザードモデルによるP+Cとの比較§:層別log-rank検定
TAP[腫瘍領域のうち、細胞膜に染色が認められる腫瘍細胞及び腫瘍関連免疫細胞が占める腫瘍領域(腫瘍及び線維形成性間質)の割合から算出されるPD-L1発現率]に関する部分集団に基づき、PD-L1発現状況別に解析を行った(中間解析時のデータ:2022年2月28日データカットオフ)。
PD-L1発現*1
投与群
例数
中央値(月)(95%信頼区間)
ハザード比*2(95%信頼区間)
TAP < 1
T+C
36
11.8(6.2, 16.3)
1.34(0.73, 2.46)
P+C
16.1(10.4, 28.9)
1 ≤ TAP < 5
59
13.0(10.8, 18.3)
0.93(0.61, 1.41)
64
9.6(7.9, 13.7)
5 ≤ TAP < 10
56
26.8(16.4, -)
0.44(0.28, 0.70)
79
9.8(8.0, 13.0)
TAP ≥ 10
116
16.6(15.3, 24.4)
0.67(0.49, 0.94)
107
10.0(8.6, 13.3)
-:推定不能、*1:PD-L1判定不能であった患者は除外された、*2:非層別Cox比例ハザードモデルによるP+Cとの比較注1)本剤200mg又はプラセボ3週間間隔と以下の化学療法(治験担当医師が患者ごとに選択)のいずれかを併用した。・白金製剤+フルオロウラシル:シスプラチン60-80mg/m2又はオキサリプラチン130mg/m2、及びフルオロウラシル 750-800mg/m2/day(5日間持続点滴投与)を3週間間隔投与。・白金製剤+カペシタビン:シスプラチン60-80mg/m2又はオキサリプラチン130mg/m2を3週間間隔で投与し、カペシタビン1000mg/m2を1日2回、2週間経口投与後に1週間休薬。・白金製剤+パクリタキセル:シスプラチン60-80mg/m2又はオキサリプラチン130mg/m2、及びパクリタキセル175mg/m2を3週間間隔投与。注2)本邦ではシスプラチン+フルオロウラシルのみが選択された。
化学療法歴注3)のある根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌患者512例(日本人50例を含む)を対象に、本剤200mg 3週間間隔の有効性及び安全性が治験担当医師が選択した化学療法(パクリタキセル、ドセタキセル又はイリノテカン)を対照として無作為化非盲検試験で検討された。主要評価項目である全生存期間(OS)は化学療法群と比較して本剤群で統計学的に有意な延長を示した。副作用は安全性評価対象255例中187例(73.3%)(日本人25例中17例を含む)に認められ、主な副作用(10%以上)は、AST増加29例(11.4%)、貧血28例(11.0%)、甲状腺機能低下症26例(10.2%)であった5)。(データカットオフ日:2020年12月1日)
本剤群(256例)
化学療法群(256例)
8.6(7.5, 10.4)
6.3(5.3, 7.0)
0.70(0.57, 0.85)0.0001
†:最終解析時のデータ:2020年12月1日カットオフ‡:化学療法群との比較§:層別log-rank検定
注3)根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮癌に対して、1つの化学療法歴のある患者が対象とされた。ただし、術前又は術後補助療法(化学療法又は化学放射線療法)中又は終了後6カ月以内に進行が認められた患者は適格とされた。なお、免疫チェックポイント阻害剤による治療歴がある患者は組み入れられなかった。
チスレリズマブは、ヒトPD-1に対する抗体であり、PD-1とそのリガンド(PD-L1及びPD-L2)との結合を阻害することにより、がん抗原特異的なT細胞の増殖、活性化及び腫瘍細胞に対する細胞傷害活性を亢進し、腫瘍増殖を抑制すると考えられる。
チスレリズマブ(遺伝子組換え)Tislelizumab(Genetical Recombination)(JAN)
約147,000
チスレリズマブは、遺伝子組換え抗PD-1モノクローナル抗体であり、その相補性決定部はマウス抗体に由来し、その他はヒトIgG4に由来する。H鎖の6個のアミノ酸残基が置換(S226P、E231P、F232V、L233A、D263A、R407K)されている。CHO細胞により産生される。チスレリズマブは、445個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ4鎖)2本及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質(分子量:約147,000)である。
凍結を避けること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
10mL[1バイアル]
1) 社内資料:チスレリズマブの免疫原性の概要(2025年3月27日承認、CTD2.7.2.4.1)
2) 社内資料:国内第Ⅰ相試験(302試験日本substudy)におけるチスレリズマブの薬物動態(2025年3月27日承認、CTD2.7.2.2.3.7)
3) 社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(302試験)におけるチスレリズマブの薬物動態(2025年3月27日承認、CTD2.7.2.3.3.2.1)
4) 社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(306試験)(2025年3月27日承認、CTD 2.7.4、2.7.6.4.1.1)
5) 社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(302試験)(2025年3月27日承認、CTD 2.7.4、2.7.6.4.1.2)
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