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ジメチコン内用液2%「ホリイ」/ジメチコン錠40mg「ホリイ」/ジメチコン錠80mg「ホリイ」

添付文書番号

2318001F1241_1_02

企業コード

710068

作成又は改訂年月

2023年12月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872318

薬効分類名

胃内有泡性粘液除去剤
消化管内ガス駆除剤

承認等

ジメチコン内用液2%「ホリイ」

販売名コード

YJコード

2318001Q1145

販売名英語表記

Dimethicone Oral Solution

販売名ひらがな

じめちこんないようえき2ぱーせんとほりい

承認番号等

承認番号

30200AMX00522000

販売開始年月

1972年3月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

ジメチコン錠40mg「ホリイ」

販売名コード

YJコード

2318001F1241

販売名英語表記

Dimethicone Tablets

販売名ひらがな

じめちこんじょう40みりぐらむほりい

承認番号等

承認番号

30200AMX00523000

販売開始年月

1976年9月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

ジメチコン錠80mg「ホリイ」

販売名コード

YJコード

2318001F3040

販売名英語表記

Dimethicone Tablets

販売名ひらがな

じめちこんじょう80みりぐらむほりい

承認番号等

承認番号

30200AMX00524000

販売開始年月

2011年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ジメチコン製剤

3. 組成・性状

3.1 組成

ジメチコン内用液2%「ホリイ」

有効成分1mL中 ジメチルポリシロキサン   20mg
添加剤カルメロースナトリウム、キサンタンガム、モノラウリン酸ソルビタン、含水二酸化ケイ素、D-ソルビトール液、サッカリンナトリウム水和物、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、プロピレングリコール、香料

ジメチコン錠40mg「ホリイ」

有効成分1錠中 ジメチルポリシロキサン   40mg
添加剤無水リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、結晶セルロース、含水二酸化ケイ素、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム

ジメチコン錠80mg「ホリイ」

有効成分1錠中 ジメチルポリシロキサン   80mg
添加剤無水リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム

3.2 製剤の性状

ジメチコン内用液2%「ホリイ」

剤形乳剤
性状乳白色の不透明な液体で、レモン臭を有する。

ジメチコン錠40mg「ホリイ」

剤形素錠
色調白色
外形表面
裏面
側面
大きさ直径8.0mm
厚さ3.9mm
質量260mg
識別コードHR204(PTPシート)

ジメチコン錠80mg「ホリイ」

剤形素錠
色調白色
外形表面
裏面
側面
大きさ直径10.0mm
厚さ5.0mm
質量450mg
識別コードHR208(PTPシート)

4. 効能又は効果

  • 胃腸管内のガスに起因する腹部症状の改善
  • 胃内視鏡検査時における胃内有泡性粘液の除去
  • 腹部X線検査時における腸内ガスの駆除

6. 用法及び用量

  • 〈胃腸管内のガスに起因する腹部症状の改善に使用する場合〉

    ジメチルポリシロキサンとして、通常成人1日120~240mgを食後又は食間の3回に分割経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈胃内視鏡検査時における胃内有泡性粘液の除去に使用する場合〉

    検査15~40分前にジメチルポリシロキサンとして、通常成人40~80mgを約10mLの水とともに経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈腹部X線検査時における腸内ガスの駆除に使用する場合〉

    検査3~4日前よりジメチルポリシロキサンとして、通常成人1日120~240mgを食後又は食間の3回に分割経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

消化器

軟便、胃部不快感、下痢、腹痛

嘔吐、嘔気、食欲不振、胃部重圧感

その他

頭痛

注)発現頻度は、再評価結果を含む。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

  • 〈錠〉
    • 14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
  • 〈内用液〉
    • 14.1.2 振とう後使用すること。

16. 薬物動態

16.2 吸収

Wistar系雄性ラットにジメチルポリシロキサンを500mg/kg経口投与した場合、血中には検出されなかった1)

16.3 分布

Wistar系雄性ラットにジメチルポリシロキサンを500mg/kg経口投与した場合、投与1~3時間後に肝臓中に痕跡量検出されたのみで血中及び他の臓器中には検出されなかった1)

16.4 代謝

ラット糞中の代謝物を検討すると、糞中に含まれるのはジメチルポリシロキサンそのものであり、未変化のままで排泄されている1)

16.5 排泄

Wistar系雄性ラットにジメチルポリシロキサンを500mg/kg経口投与した場合、ジメチルポリシロキサンの胃・小腸の通過はすみやかであり、投与後6時間以内に約50%、12~24時間で約90%が糞中に排泄された。尿中からは検出されず、ほとんどすべて糞中へ排泄される1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈胃腸管内のガスに起因する腹部症状の改善〉
    1. 17.1.1 国内比較臨床試験

      腹部膨満感などの胃腸の不定愁訴を有する患者を対象に、ジメチルポリシロキサン錠240mg/日(1回80mgを1日3回)投与群57例とプラセボ投与群58例の二重盲検比較試験を行った。全般改善度を、著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、悪化の5段階区分にて評価した結果、中等度改善以上の改善率は投与1週後でジメチルポリシロキサン群46.3%、プラセボ群19.6%、投与2週後でジメチルポリシロキサン群50.0%、プラセボ群33.3%であり、投与1週後における改善率はプラセボ群と比較してジメチルポリシロキサン群が有意に高かった。副作用発現割合はジメチルポリシロキサン群1.8%(1/57例)、プラセボ群3.5%(2/58例)であった。認められた副作用は下痢1例であった2)

  • 〈胃内視鏡検査時における胃内有泡性粘液の除去〉
    1. 17.1.2 国内比較臨床試験
      1. (1) 胃カメラ撮影を行う患者を対象に、ジメチルポリシロキサンドロップ2mL(ジメチルポリシロキサンとして40mg(水10mLにて服用))投与群100例及び非投与群100例における比較試験を行った。その結果、投与群では非投与群に比し顕著な消泡効果を認めた。胃内有泡性粘液に対しては、服用後30~40分で顕著な効果が現れた。レンズ面粘液付着防止に関しては、服用後30分~40分が最も有効で、時間の経過とともにその効果は減退の傾向にあった。副作用は認められなかった3)
      2. (2) 胃内視鏡検査を行う患者を対象に、ジメチルポリシロキサンドロップ2mL(ジメチルポリシロキサンとして40mg)投与群100例及び非投与群100例における比較試験を行った。胃内有泡性粘液の妨害がほとんどなかったものは、非投与群48%に対し、投与群97%であった。レンズ面の粘液付着のほとんどなかったものは、非投与群56%に対し、投与群92%であった。副作用は認められなかった4)
      3. (3) 胃カメラ撮影を行う患者を対象に、ジメチルポリシロキサン錠40mg投与群126例及び非投与群597例における比較試験を行った。胃内有泡性粘液が全く認められないものは、非投与群46.2%に対し、投与群85.7%であった。レンズ面の粘液付着率は、非投与群14.5%に対し、投与群5.6%であった5)
  • 〈腹部X線検査時における腸内ガスの駆除〉
    1. 17.1.3 国内比較臨床試験
      1. (1) 胃レントゲン検査を行う患者を対象に、ジメチルポリシロキサンドロップ2~6mL(ジメチルポリシロキサンとして40~120mg)投与群1)63例及び非投与群60例における比較試験を行った。レリーフ現出能において良好なものの比率は仰臥位像では非投与群38.3%に対し、投与群57.1%で有意差が認められた。腹臥位像では非投与群45.0%に対し、投与群60.3%で有意差はなかった。円形透亮像については両像ともに非投与群に比し有意差が認められた6)
      2. (2) 経口胆嚢造影患者を対象に、ジメチルポリシロキサン錠240mg1回投与群26例及びジメチルポリシロキサン錠320mg/日(分4)3日間投与群1)35例における比較試験を行った。気泡の数及び大きさの変化よりみた腸内気泡の減少のみられた症例の割合は3日投与群57.1%に対し、1回投与群0%であった。胆嚢像と気泡の重なりのみられなかったものは、3日投与群82.8%に対し、1回投与群61.6%であった。副作用は認められなかった7)

        1) 腹部X線検査時における腸内ガスの駆除に使用する場合の本剤の承認されている用法及び用量は、「検査3~4日前よりジメチルポリシロキサンとして、通常成人1日120~240mgを食後又は食間の3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」である。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

本剤の主成分であるジメチルポリシロキサンは、その表面活性作用によりガス気泡の表面張力を低下させて破泡させる性質を有する。
本剤を経口投与することにより胃腸内に存在する有泡性の微小気泡はこわれていくつかの大きなガス体に遊離合体し、体外に排泄されやすくなる8),9)

18.2 消泡作用

人工起泡液にジメチルポリシロキサンを添加した結果、消泡作用が認められた10)

18.3 胃内有泡性粘液除去作用

アカゲザル胃表面の走査電顕による観察において胃内壁付着粘液の除去作用が報告されている(in vitro11)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ジメチコン(Dimeticone)

化学名

Dimethylpolysiloxane

分子式

(CH33SiO[(CH32SiO]nSi(CH33

性状

無色澄明の液で、におい及び味はない。ジエチルエーテル又は四塩化炭素に極めて溶けやすく、水にほとんど溶けない。

化学構造式

22. 包装

  • ジメチコン内用液2%「ホリイ」

    300mL[ポリプロピレン容器]

  • ジメチコン錠40mg「ホリイ」

    120錠[10錠(PTP)×12]、1,200錠[10錠(PTP)×120]

  • ジメチコン錠80mg「ホリイ」

    120錠[10錠(PTP)×12]、1,200錠[10錠(PTP)×120]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

堀井薬品工業株式会社 安全性情報部

〒540-0038 大阪市中央区内淡路町1丁目2番6号

TEL 06-6942-3487
FAX 06-6942-1505

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

堀井薬品工業株式会社

大阪市中央区内淡路町1丁目2番6号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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