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日本薬局方
テルビナフィン塩酸塩液
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
下記の皮膚真菌症の治療
1日1回患部に塗布する。
アルコール性基剤(エタノール等)が局所刺激作用を有するため、注意して使用すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
0.1%~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒症、紅斑
-
発疹、蕁麻疹、血管浮腫
適用部位
接触皮膚炎、発赤、刺激感
鱗屑、落屑、皮膚亀裂
湿疹、皮膚乾燥、疼痛、色素沈着、皮膚灼熱感
角質層の主要構成成分であるヒトケラチンへのテルビナフィン塩酸塩の吸着性を検討したところ、73~98%の吸着率が得られた。一方、一旦ケラチンに吸着された本剤は、緩衝液で洗浄することにより遊離され、ほぼ100%の薬剤活性が回収されたことから、ケラチンが本剤の貯蔵器として活性型薬剤の濃度維持に役立っていると考えられる(in vitro)1)。
白癬(足部白癬、体部白癬、股部白癬)、皮膚カンジダ症(指間びらん、間擦疹)、癜風患者63例を対象としてテルビナフィン塩酸塩外用液1%の1日1回塗布による有効性及び安全性を検討した結果、有効率は足白癬68.6%(24/35例)、体部白癬89.9%(8/9例)、股部白癬100%(3/3例)、カンジダ性指間びらん100%(2/2例)、カンジダ性間擦疹80.0%(8/10例)、癜風66.7%(2/3例)であった。副作用発現率は3.2%(2/63例)であり、副作用は刺激感3.2%(2/63例)であった2)。
白癬(足部白癬、体部白癬、股部白癬)、皮膚カンジダ症(指間びらん、間擦疹)、癜風患者49例を対象としてテルビナフィン塩酸塩外用液1%の1日1回塗布による有効性及び安全性を検討した結果、有効率は足白癬71.0%(22/31例)、体部白癬33.3%(1/3例)、股部白癬100%(4/4例)、カンジダ性指間びらん100%(1/1例)、カンジダ性間擦疹100%(1/1例)、癜風75.0%(3/4例)であった。副作用発現率は4.1%(2/49例)であり、副作用は刺激感4.1%(2/49例)であった3)。
健康成人の無傷背部皮膚表面にテルビナフィン塩酸塩外用液1%及び基剤を用いたパッチテスト並びに光パッチテストの結果では、皮膚感作性は認められていない4)。
テルビナフィン塩酸塩は真菌細胞内のスクアレンエポキシダーゼを選択的に阻害し、スクアレンの蓄積並びにエルゴステロール含量の低下をもたらし抗真菌作用を示す5),6)。皮膚糸状菌に対しては低濃度で細胞膜構造を破壊し、殺真菌的に作用する6),7)。また、C.albicansに対しては低濃度から部分的発育阻止効果を示し、高濃度では直接的細胞膜障害作用により抗真菌活性をあらわす8)。
モルモットのT.mentagrophytes感染に対しテルビナフィン塩酸塩1%外用剤1日1回塗布により、治療開始4日目には明らかな症状の改善がみられ、2週間後には優れた真菌学的治療効果が認められている10)。また、テルビナフィン塩酸塩1%外用剤をT.mentagrophytes接種1~3日前に局所に単回塗布した場合、感染後14日間経過する期間を通して発症は全くみられなかったことから、薬効の持続性が示された。これはテルビナフィン塩酸塩の良好な皮膚貯留性に基づくものと考えられる11)。
テルビナフィン塩酸塩外用液1%「MYK」またはラミシール外用液1%をそれぞれモルモットのT.mentagrophytes感染に対し1日1回14日間塗布し、症状の推移を観察した。テルビナフィン塩酸塩外用液1%「MYK」塗布群は治療開始4日目から症状の改善がみられ、9日後には優れた真菌学的治療効果が認められた。塗布終了日(塗布14日後)の菌陽性率は7.0%であり、無処置群(陽性率83.0%)と比較し有意な菌陰性化が認められた。テルビナフィン塩酸塩外用液1%「MYK」とラミシール外用液1%との比較においては、両剤の間に有意差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された12)。
テルビナフィン塩酸塩(Terbinafine Hydrochloride)
(2E)-N,6,6-Trimethyl-N-(naphthalen-1-ylmethyl)hept-2-en-4-yn-1-amine monohydrochloride
C21H25N・HCl
327.89
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。メタノール、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすく、水に溶けにくい。1.0gを水1000mLに溶かした液のpHは3.5~4.5である。
約205℃(分解)
火気を避けて保存すること。
ポリエチレン製容器:10g×10
1) 内田勝久ほか:日本医真菌学会雑誌,1993,34(2),207-212
2) テルビナフィン液剤研究班:西日本皮膚科,1996,58(4),676-683
3) テルビナフィン液研究班:西日本皮膚科,1996,58(4),684-690
4) 庄司昭伸ほか:西日本皮膚科,1996,58(4),629-634
5) Ryder, N. S.:Antimicrob. Agents Chemother.,1985,27(2), 252-256
6) Ryder, N. S.:Clin. Exp. Dermatol.,1989,14(2),98-100
7) 西山彌生ほか:日本医真菌学会雑誌,1991,32(2),165-175
8) 平谷民雄ほか:日本医真菌学会雑誌,1992,33(1),9-18
9) 平谷民雄ほか:日本医真菌学会雑誌,1991,32(4),323-332
10) 内田勝久ほか:日本医真菌学会雑誌,1991,32(4),333-342
11) 内田勝久ほか:日本医真菌学会雑誌,1993,34(2),199-206
12) 前田薬品工業(株)社内資料:生物学的同等性試験
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