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向精神薬
習慣性医薬品注)
処方箋医薬品注)
呼吸及び循環動態の連続的な観察ができる設備を有し、緊急時に十分な措置が可能な施設において、本剤の薬理作用を正しく理解し、小児の麻酔前投薬での鎮静における患者管理に熟練した医師のもとで使用すること。呼吸抑制及び呼吸停止を引き起こすことがあり、速やかな処置が行われないために死亡又は低酸素脳症に至った症例が報告されている。,,,,
麻酔前投薬
生後6ヵ月未満の小児における有効性及び安全性は確立していない。
通常、小児にはミダゾラムとして1回0.25~1.0mg/kg(最大用量20mg)を麻酔開始前に経口投与する。
酸素飽和度をモニターし、酸素吸入器、吸引器具、挿管器具等の人工呼吸のできる器具及び昇圧剤等の蘇生に必要な薬剤を準備したうえで使用すること。本剤の投与により、呼吸状態が悪化するおそれがある。,,
気道閉塞を起こしやすく、無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下等が発現した場合、マスク換気や気管挿管による気道確保の操作が困難であることから、本剤の投与の可否を慎重に判断すること。,,
必ず動脈圧及び心電図をモニターし、昇圧剤等の蘇生に必要な薬剤を準備したうえで使用すること。本剤の投与により症状の悪化又は急激な血圧低下を来すことがある。,,
作用が強くあらわれるおそれがある。
作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。
十分な補液・輸液が行われるまで本剤の投与を行わないこと。脱水等により体液が不足している患者では、本剤の投与により血圧低下を来しやすい。
血圧低下及び心電図異常を来しやすい。
代謝・排泄が遅延し、作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。
代謝・排泄が遅延し、作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。,
授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中への移行が認められている。
HIVプロテアーゼ阻害剤
コビシスタットを含有する薬剤
(ゲンボイヤ、プレジコビックス、シムツーザ)
ニルマトレルビル・リトナビル
(パキロビッドパック)
ロナファルニブ
(ゾキンヴィ)
過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそれがある。
これらの薬剤によるCYP3Aに対する阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することが考えられている。
中枢神経抑制剤
モノアミン酸化酵素阻害剤
アルコール(飲酒)
鎮静・麻酔作用が増強されたり、呼吸数、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下するおそれがある。
相加的に中枢神経抑制作用(鎮静・麻酔作用、呼吸及び循環動態への作用)を増強する可能性がある。
主にCYP3Aで代謝される薬剤
本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤との併用により、代謝が阻害され、本剤及びこれらの薬剤の血中濃度が上昇することが考えられている。
CYP3Aを阻害する薬剤
中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤によるCYP3Aに対する阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
抗悪性腫瘍剤
骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。
本剤がCYP3Aを阻害し、これらの薬剤の代謝を阻害し血中濃度が上昇することが考えられている。
プロポフォール
麻酔・鎮静作用が増強されたり、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下することがある。
相互に作用(麻酔・鎮静作用、血圧低下作用)を増強させる。また、CYP3Aに対する阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
CYP3Aを誘導する薬剤
本剤の作用を減弱させることがある。
CYP3Aが誘導され、本剤の代謝が促進される。
無呼吸、呼吸困難、呼吸停止、舌根沈下等があらわれるおそれがある。,,,
0.1~5%未満
頻度不明注1)
呼吸器
しゃっくり、咳、喀痰
循環器
不整脈、徐脈、頻脈、心房細動、血圧低下、血圧上昇、血圧変動
精神神経系
覚醒遅延
悪夢、めまい、頭痛、不穏、興奮、ふるえ、不随意運動、視覚異常、せん妄
消化器
悪心、嘔吐、嘔気
肝臓
AST上昇、ALT上昇、ALT低下、γ-GTP上昇、総ビリルビン上昇、LDH上昇、Al-P上昇
過敏症
紅斑、蕁麻疹、発疹、そう痒感
その他
高カリウム血症
体動、発汗、顔面浮腫、体温低下、白血球数上昇、CK上昇
過量投与により、過鎮静、傾眠、錯乱、昏睡等が起こる可能性がある。
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合には、必要に応じてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)の投与を考慮すること。なお、フルマゼニルの作用持続時間は本剤よりも短く、鎮静等の本剤の作用が再度あらわれるおそれがある。
投与された薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静作用が変化、遅延するおそれがある。
生後6ヵ月以上~16歳未満の全身麻酔施行下での日本人予定手術患者14例に本剤0.5mg/kg(最大用量20mg)を麻酔開始前に単回経口投与したときの年齢区分ごとの血漿中ミダゾラムの濃度推移及び薬物動態パラメータは次の通りであった1)。
年齢区分
Cmax(ng/mL)
Tmax(h)
T1/2(h)
AUC0-inf(ng・h/mL)
CL(L/h/kg)
生後6ヵ月以上2歳未満
84.94±59.14(n=5)
0.32(0.30-0.37)(n=5)
2.56±1.14(n=4)
122.6±54.4(n=4)
4.54±1.42(n=4)
2歳以上12歳未満
90.27±66.29(n=7)
0.32(0.30-0.33)(n=7)
1.62±0.36(n=5)
166.9±79.5(n=5)
3.80±2.34(n=5)
12歳以上16歳未満
69.80±2.40(n=2)
0.92(0.33-1.50)(n=2)
2.57±0.38(n=2)
162.5±104.0(n=2)
3.87±2.48(n=2)
平均値±標準偏差、Tmaxは中央値(最小-最大)
小児患者6例にミダゾラムシロップ0.5mg/kgを単回経口投与したときの絶対的バイオアベイラビリティ(平均値±標準偏差)は36±24%であった2)(外国人データ)。
ミダゾラムの血漿蛋白結合率は約96%であった3)(外国人データ)。
日本人小児患者(11例)に本剤0.5mg/kg(最大用量20mg)を麻酔開始前に単回経口投与したときの分布容積は12.9L/kgであった1)。
帝王切開時に麻酔導入を目的として妊産婦に静脈内投与した試験から胎盤通過性及び胎児循環への移行が確認された4),5)(外国人データ)。
静脈内投与後の授乳婦の乳汁中にミダゾラムが検出された6)。
ヒト肝小胞体を用いたin vitro代謝試験において、1-ヒドロキシ体及び4-ヒドロキシ体の2つの代謝物が生成され、いずれの水酸化反応にもCYP3A4が関与することが確認された7)(外国人データ)。
健康成人男性6例(静脈内0.3mg/kgのみ3例)にミダゾラムを単回静脈内(0.1、0.2、0.3mg/kg)注2)あるいは筋肉内(0.2mg/kg)注2)投与したとき、投与後24時間までに投与量の66.1~87.8%が1-ヒドロキシメチル体として尿中に排出された8)。
うっ血性心不全患者に冠動脈造影の前投薬としてミダゾラム5mgを静脈内投与注2)したときの半減期は健康被験者群の約2倍(6.5 vs 2.8時間)に延長し、CLは変わらなかった(0.48 vs 0.37L/hr/kg)9)(外国人データ)。,
成人の慢性腎不全患者15例にミダゾラム0.2mg/kgを単回静脈内投与注2)したとき、健康被験者群に対して結合型+非結合型薬物のCL及びVdは2倍に増加したが、半減期に変化は認められなかった。一方、非結合型薬物のCL及びVdは健康被験者群と変わらなかった10)(外国人データ)。
成人の慢性肝疾患(肝硬変)患者7例にミダゾラム7.5mgを静脈内投与注2)したとき、健康被験者群に対して、CLは低下し(3.34 vs 5.63mL/min/kg)、半減期は延長した(7.36 vs 3.80時間)。また、同じ肝硬変患者6例にミダゾラム15mgを経口投与注2)したとき、健康被験者群に対してバイオアベイラビリティが高かった(76 vs 38%)11)(外国人データ)。,
マスク導入による全身麻酔を必要とする手術施行予定の生後6ヵ月以上16歳未満の患者72例を対象に、本剤0.25、0.5又は1.0mg/kg(最大用量20mg)を麻酔前投薬として術前(マスク導入30分以上前)に単回経口投与する非盲検非対照試験が実施された。主要評価項目とされた本剤投与終了後30分以内に鎮静度スコアが3以上(落ち着いた、うとうとした、眠っている)に達した被験者の割合[95%信頼区間]は、3投与群を併合したすべての被験者で97.2[90.3, 99.7]%(70/72例)であり、95%信頼区間の下限値は事前に規定した有効性に関する閾値である65%を上回った。また、用量群及び年齢区分別での本剤投与終了後30分以内に鎮静度スコアが3以上に達した被験者の割合は下表のとおりであった。副作用は、0.5mg/kg群の2例に高カリウム血症及び麻酔からの覚醒遅延が各1例認められた12)。,
0.25mg/kg群
0.5mg/kg群
1.0mg/kg群
全体
全年齢
21/22(95.5)
24/24(100)
25/26(96.2)
70/72(97.2)
4/5(80.0)
6/6(100)
7/7(100)
17/18(94.4)
2歳以上6歳未満
11/11(100)
12/12(100)
13/13(100)
36/36(100)
6歳以上16歳未満
5/6(83.3)
該当例数/評価例数(%)
脳は活性化と抑制との動的な相互作用で成り立っており、抑制を調節する最大の神経伝達物質はGABA(γ-アミノ酪酸)である。GABAは神経終末から放出され、その受容体に結合すると、イオンチャンネルを介してクロルイオンが細胞内に流入し、神経細胞の興奮性が低下する。GABA機構はGABA受容体、ベンゾジアゼピン受容体及びクロルイオンチャンネルの複合体を形成している。本薬はベンゾジアゼピン受容体に働き、ベンゾジアゼピン受容体とGABA受容体との相互作用によりGABA受容体でのGABA親和性を増し、間接的にGABAの作用を増強するとされている13),14)。
各種動物実験(マウス、ラット、カニクイザル)において、本薬の単回静脈内投与により他のベンゾジアゼピン系薬剤と同様の薬理学的スペクトラム(鎮静・睡眠・麻酔増強・筋弛緩作用等)を示した。これらの作用の発現は早く、かつ持続時間は短かった。なお、本薬はジアゼパムの約2倍のベンゾジアゼピン受容体への親和性を示した15)。また、ラットにおいて本薬は単回静脈内投与時と同様に皮下持続投与によっても用量依存的な鎮静作用を発現した。本薬の皮下持続投与による鎮静作用は2週間の投与期間中ほぼ一定のレベルで推移した16)。
ミダゾラム(Midazolam)
8-Chloro-6-(2-fluorophenyl)-1-methyl-4H-imidazo[1,5-a][1,4]benzodiazepine
C18H13ClFN3
325.77
白色の結晶性の粉末である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
10mL×5本[褐色ガラス瓶]
1) 社内資料:国内薬物動態試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.1)
2) 社内資料:海外薬物動態試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.2)
3) Amrein, R. et al.:Acta Anaesthesiol. Scand., 1990;34(Suppl.92):6-15[DMC0900091]
4) Wilson, C. M. et al.:Anaesthesia, 1987;42(10):1057-1062[DMC0870038]
5) Wilson, C. M. et al.:Ir. J. Med. Sci., 1986;155(9):322[DMC0860016]
6) Koitabashi, T. et al.:J. Anesth., 1997;11(3):242-243[DMC0970152]
7) Kronbach, T. et al.:Mol. Pharmacol., 1989;36(1):89-96[DMC0890032]
8) 花岡一雄 他:臨床薬理, 1983;14(4):573-591[DMC0830019]
9) Blumenthal, P. et al.:J. Clin. Phamacol., 1984;24:400[DMC0840017]
10) Vinik, H. R. et al.:Anesthesiology, 1983;59(5):390-394[DMC0830013]
11) Pentikäinen, P. J. et al.:J. Clin. Pharmacol., 1989;29(3):272-277[DMC0890050]
12) 社内資料:国内第Ⅱ/Ⅲ相試験(2025年9月19日承認、CTD2.7.6.3)
13) 髙折修二 他監訳:グッドマン・ギルマン薬理書 第12版[上巻](廣川書店), 2013;568-575
14) Costa, E.:Life Sci., 1988;42(15):1407-1417[DMC0880009]
15) 矢島 孝 他:薬理と治療, 1985;13:1061-1089[DMC0850019]
16) 鈴木雅徳 他:応用薬理, 1999;58(2):45-51[DMC0990530]
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