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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
血液透析患者におけるそう痒症の改善(既存治療で効果不十分な場合に限る)
通常、成人にはジフェリケファリンとして、下表に示す用量を週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側に注入する。
ドライウェイト
投与量
45kg未満
17.5μg
45kg以上65kg未満
25.0μg
65kg以上85kg未満
35.0μg
85kg以上
42.5μg
眠気、めまい等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において、胎盤通過が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において、乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
オピオイド系薬剤
本剤の作用が増強あるいは減弱されるおそれがある。
両剤の薬理学的な相互作用(増強又は拮抗)が考えられる。
2~5%未満
1~2%未満
1%未満
頻度不明
精神障害
精神状態変化
神経系障害
浮動性めまい、傾眠
頭痛
血管障害
ほてり
胃腸障害
便秘
下痢
悪心
一般・全身障害および投与部位の状態
倦怠感
臨床検査
血圧低下
甲状腺ホルモン減少、血中甲状腺刺激ホルモン減少、血中プロラクチン増加
血中カリウム増加
本剤は血液透析により除去される。
使用時には、以下の点に注意すること。
他剤との混注を行わないこと。
シリンジの再滅菌・再使用はしないこと。開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
日本人血液透析患者を対象に、本剤0.5及び1μg/kg注1)を週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側から1週間投与したときの1回目及び3回目投与における血漿中ジフェリケファリン濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。透析後の血漿中ジフェリケファリン濃度は透析前の値から76%低下した1)。
例数
Cmax(ng/mL)
AUC0-inf(ng·h/mL)
t1/2(h)
0.5μg/kg
5
1回目
4.38±1.31
97.38±35.02
34.1±7.2
3回目
5.38±1.84
151.34±48.55
40.0±10.1
1μg/kg
4
8.95±2.24
240.05±87.23
39.0±14.5
8.69±2.45
316.85±106.67
49.3±28.1
平均値±標準偏差
日本人血液透析患者を対象に、本剤0.5μg/kgをベースとしたドライウェイトに基づく体重区分ごとの投与量※を週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側から8週間投与したとき、週はじめの透析前の血漿中トラフ濃度は以下のとおりであった2)。※45.0kg未満:17.5μg、45.0kg以上65.0kg未満:25.0μg、65.0kg以上85.0kg未満:35.0μg、85.0kg以上:42.5μg
1週時
4週時
7週時
0.43±0.17(5)
0.46±0.23(4)
0.61±0.19(4)
0.55±0.22(36)
0.66±0.25(32)
0.63±0.24(32)
0.52±0.20(15)
0.59±0.21(15)
0.56±0.20(15)
0.69、0.79(2)a)
0.75、0.85(2)a)
0.75(1)a)
平均値±標準偏差(例数)a)個別値(例数)
血液透析患者6例に14C-ジフェリケファリン230μg(1.7~3.0μg/kg)注1)を単回静脈内投与したとき、投与した放射能の58.8%が糞中、19.5%が透析液中及び11.2%が尿中に排泄された7)(外国人データ)。
腎機能正常(eGFR 90mL/min/1.73m2以上)被験者又は軽度(eGFR 60~89mL/min/1.73m2)、中等度(eGFR 30~59mL/min/1.73m2)若しくは重度(eGFR 15~29mL/min/1.73m2)腎機能障害を有する被験者(腎機能正常被験者12例、軽度、中等度又は重度腎機能障害被験者各8例)を対象に、本剤3μg/kg注1)を単回静脈内投与したときの血漿中ジフェリケファリンの薬物動態パラメータは以下のとおりであった8)(外国人データ)。
腎機能
評価例数
t1/2(h)
AUC0-inf(ng·h/mL)
CLa)(mL/min)
正常
12
40.5±15.4
3.11±0.805
61.5±10.2
70.0±11.2
軽度障害
8
47.0±19.8
3.67±0.741
76.6±15.9
63.2±12.9
中等度障害
32.9±7.08
5.96±1.22
121±28.7
36.6±10.4
重度障害
41.1±16.8
10.7±1.84
234±48.4
19.6±4.15
平均値±標準偏差a)実投与量(投与前後のシリンジの重量差×投与された溶液の濃度)に基づき算出
保湿剤、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬等の既存治療で効果不十分なそう痒症注2)を有する血液透析患者178例を対象に、既存治療に加え、本剤0.5μg/kgをベースとしたドライウェイトに基づく体重区分ごとの投与量注3)又はプラセボを週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側から6週間投与した。4週時の平均かゆみNRSスコアのベースラインからの変化量は以下のとおりであり、本剤のプラセボに対する優越性が検証された。
投与群
平均かゆみNRSスコア
群間差a)[95%信頼区間]
P値a)b)
ベースライン
4週時の変化量
調整済み平均値±標準誤差a)
プラセボ群
88
6.40±1.28
-1.09±0.20
-
本剤群
85
6.57±1.29
-2.06±0.20
-0.97 [-1.52,-0.42]
<0.001
a)平均かゆみNRSスコアのベースラインからの変化量を目的変数、投与群、観測時点及び投与群と観測時点の交互作用を固定効果、ベースラインの平均かゆみNRSスコア及び割付因子(ナルフラフィン塩酸塩による治療歴の有無)を共変量、被験者を変量効果としたMixed effects model for repeated measures(MMRM)解析に基づくb)有意水準両側5%
副作用発現割合は、本剤群14.6%(13/89例)及びプラセボ群3.4%(3/89例)であった。本剤群における主な副作用は、便秘(4.5%)及び血圧低下(2.2%)であった9)。
6週間の二重盲検期を完了した血液透析患者168例を対象に、本剤0.5μg/kgをベースとしたドライウェイトに基づく体重区分ごとの投与量注4)を週3回、透析終了時の返血時に透析回路静脈側から52週間(二重盲検期開始から58週間)投与した。平均かゆみNRSスコアは、二重盲検期にプラセボ群であったプラセボ-本剤群及び二重盲検期に本剤群であった本剤-本剤群いずれも、非盲検継続投与期に移行後さらに低下し、投与58週時まで維持された。
二重盲検期を含む58週間の副作用発現割合は、プラセボ-本剤群で13.3%(11/83例)、本剤-本剤群で18.8%(16/85例)であった。いずれかの投与群で2%以上に認められた副作用は、浮動性めまい(プラセボ-本剤群2.4%及び本剤-本剤群1.2%、以下同順)、傾眠(2.4%及び2.4%)及び便秘(0.0%及び4.7%)であった。本剤の投与により明らかな精神依存性、身体依存性及び耐性を示す症例は認められなかった9)。
ジフェリケファリンは、κオピオイド受容体選択的な作動薬であり、κオピオイド受容体に作用することにより抗そう痒作用を示す。
ヒトκ、μ及びδオピオイド受容体におけるリガンド結合に対する阻害率は、ジフェリケファリン10μmol/Lの濃度で、それぞれ95%、14%及び<10%であった。また、ヒトκ、μ及びδオピオイド受容体を発現させた細胞における50%作用濃度は、それぞれ、0.16、>10000及び>10000nmol/Lであった10)11)(in vitro)。
マウスを用いたヒスタミン、サブスタンスP、Compound 48/80及び5'-Guanidinonaltrindole(GNTI)誘発そう痒モデルにおいて抗そう痒作用を示した12)。
マウスへのLPS投与により誘発されたTNFα、IL-1β、IL-2、MIP-1β及びIL-12(p40/p70)の放出を減少させた。また、ラットを用いたカラゲニン誘発足浮腫モデルにおける足浮腫を減少させた13)。
ラットを用いた依存性試験において報酬及び強化効果は認められず、自覚効果は低レベルであった。また、長期投与による退薬症状及び身体依存性は認められなかった14)。
ジフェリケファリン酢酸塩(Difelikefalin Acetate)(JAN)
4-Amino-1-(D-phenylalanyl-D-phenylalanyl-D-leucyl-D-lysyl)piperidine-4-carboxylic acid acetate
C36H53N7O6・xC2H4O2
白色~灰白色の粉末
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
〈コルスバ静注透析用シリンジ17.5μg〉0.7mL×10シリンジ〈コルスバ静注透析用シリンジ25.0μg〉0.7mL×10シリンジ〈コルスバ静注透析用シリンジ35.0μg〉0.7mL×10シリンジ
1) 社内資料:臨床薬理試験(日本人血液透析患者)(2023年9月25日承認、CTD2.7.2.2.2.2.1)
2) 社内資料:後期第II相臨床試験(日本人血液透析患者)(2023年9月25日承認、CTD2.7.6.13)
3) 社内資料:in vitro血漿蛋白結合試験(2023年9月25日承認、CTD2.6.4.4.5.1)
4) 社内資料:海外薬物動態試験(外国人血液透析患者、単回投与)(2023年9月25日承認、CTD2.7.2.2.2.2.3)
5) 社内資料:組織分布試験(2023年9月25日承認、CTD2.6.4.4.3)
6) 社内資料:in vitro代謝試験(2023年9月25日承認、CTD2.6.4.5.1)
7) 社内資料:海外マスバランス試験(2023年9月25日承認、CTD2.7.2.2.2.3.4)
8) 社内資料:海外薬物動態試験(腎機能障害患者)(2023年9月25日承認、CTD2.7.2.2.2.3.1)
9) 社内資料:第III相臨床試験(2023年9月25日承認、CTD2.7.6.14)
10) 社内資料:オピオイド受容体選択性試験(2023年9月25日承認、CTD2.6.2.2.1.1)
11) 社内資料:オピオイド受容体アゴニスト作用(2023年9月25日承認、CTD2.6.2.2.1.2)
12) 社内資料:抗そう痒作用試験(2023年9月25日承認、CTD2.6.2.2.2.1)
13) 社内資料:抗炎症作用試験(2023年9月25日承認、CTD2.6.2.2.2.2)
14) 社内資料:依存性試験(2023年9月25日承認、CTD2.6.6.8.3)
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