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プレポダインソリューション1%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
12.臨床検査結果に及ぼす影響
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2殺菌効果
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

プレポダインソリューション1%

添付文書番号

2612706Q2039_1_08

企業コード

730119

作成又は改訂年月

2023年12月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872612

薬効分類名

外用殺菌消毒剤

承認等

プレポダインソリューション1%

販売名コード

YJコード

2612706Q2039

販売名英語表記

PREPODYNE solution 1%

販売名ひらがな

ぷれぽだいんそりゅーしょん1%

承認番号等

承認番号

22000AMX01037

販売開始年月

1987年1月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ヨードホール製剤

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤又はヨウ素に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

プレポダインソリューション1%

有効成分100mL中 日局ヨウ素1g
(有効ヨウ素として1g)  
添加剤ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ヨウ化ナトリウム、pH調節剤

3.2 製剤の性状

プレポダインソリューション1%

性状暗赤かっ色の澄明な液で、特異なにおいがある。
水、メタノール、エタノール(95)又はアセトンと混和する。
本品1mLはイソプロパノール15mL以下と混和するが、イソプロパノールの量を増加するとき混濁する。エーテル又はクロロホルムにはほとんど溶けない。
比重約1.03

4. 効能又は効果

  • 手術部位(手術野)の皮膚の消毒
  • 手術部位(手術野)の粘膜の消毒
  • 皮膚・粘膜の創傷部位の消毒
  • 熱傷皮膚面の消毒

6. 用法及び用量

  • 〈手術部位(手術野)の皮膚の消毒、手術部位(手術野)の粘膜の消毒〉

    本剤を塗布する。

  • 〈皮膚・粘膜の創傷部位の消毒、熱傷皮膚面の消毒〉

    本剤を患部に塗布する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 甲状腺機能に異常のある患者

    血中ヨウ素の調節ができず甲状腺ホルモン関連物質に影響を与えるおそれがある。

  2. 9.1.2 重症の熱傷患者

    ヨウ素の吸収により、血中ヨウ素値が上昇することがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。長期にわたる広範囲の使用を避けること。本剤を妊婦の膣内に長期間使用し、新生児に一過性の甲状腺機能低下があらわれたとの報告がある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。長期にわたる広範囲の使用を避けること。本剤を膣内に使用し、乳汁中の総ヨウ素値が一過性に上昇したとの報告がある1)。また、授乳中の女性への使用に関連した甲状腺機能低下症の乳児の報告がある2)

9.7 小児等

新生児に使用し、甲状腺機能低下を起こしたとの報告がある3)

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 アナフィラキシー(0.1%未満)

    呼吸困難、潮紅、蕁麻疹等があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

0.1%未満

過敏症

発疹

皮膚

そう痒感、灼熱感、皮膚潰瘍、皮膚変色、接触皮膚炎

甲状腺

血中甲状腺ホルモン値(T3、T4値等)の上昇あるいは低下などの甲状腺機能異常

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

酸化反応を利用した潜血試験において、本剤が検体に混入すると偽陽性を示すとの報告がある4)

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意

  1. 14.1.1 眼に入らないように注意すること。入った場合には直ちに水でよく洗い流すこと。
  2. 14.1.2 石けん類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石けん分を洗い落としてから使用すること。
  3. 14.1.3 電気的な絶縁性をもっているので、電気メスを使用する場合には、本剤が対極板と皮膚の間に入らないよう注意すること。
  4. 14.1.4 大量かつ長時間の接触によって皮膚変色、接触皮膚炎があらわれることがあるので、溶液の状態で長時間皮膚と接触させないこと。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

本剤を膣内に使用し、血中無機ヨウ素値及び血中総ヨウ素値が上昇したとの報告がある5)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈手術部位(手術野)の皮膚の消毒、手術部位(手術野)の粘膜の消毒〉
    1. 17.1.1 国内比較試験

      産婦人科手術の手術部位(手術野)の皮膚に本剤(21例)又はポビドンヨード(10例)を適用した結果、本剤の減菌率は消毒直後で約96.3%、手術終了直後で95.8%であった。副作用はみられなかった6)

    2. 17.1.2 国内比較試験

      腹部及び胸部手術の手術部位(手術野)の皮膚に本剤(20例)又はポビドンヨード(10例)を適用した結果、本剤の消毒後の減菌率は94.15%であった。皮膚炎や過敏症などはみられなかった7)

  • 〈皮膚・粘膜の創傷部位の消毒、熱傷皮膚面の消毒〉
    1. 17.1.3 国内比較試験

      産婦人科手術の手術創に本剤(66例)又はポビドンヨード(17例)を適用した結果、著効(創傷部の完全癒合)64例、有効(癒合は良好であるが抜糸時創部に軽度の浮腫又は発赤の認められたもの)2例であった。副作用について、本剤群で1.5%(1/66例)に認められ、創部の軽い発赤1例であった8)

    2. 17.1.4 国内試験

      75例の創傷部位(熱傷、剥皮創、手術創等)に本剤を適用した結果、著効(本剤単独治療による創の完全治癒)10例、有効(本剤単独治療で創の瘢痕を得たもの)5例、良好(他の局所薬剤併用により創の治癒を得たもの)60例であった。副作用はみられなかった9)

    3. 17.1.5 国内比較試験

      熱傷皮膚面に本剤(27例)又はポビドンヨード(10例)を適用した結果、本剤の消毒効果率で軽快以上であった割合は、浅い第2度では100%(13/13例)、深い第2度では77.8%(7/9例)、第3度以上では80%(4/5例)であった。感作性皮膚炎等の重篤な副作用はみられなかった10)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

アミノ酸、ヌクレオチドに対する酸化作用などが考えられている11)

18.2 殺菌効果

  1. 18.2.1 グラム陽性菌、グラム陰性菌、結核菌、ウイルス、かび類に有効である11)
  2. 18.2.2 In vitro試験における細菌および真菌に対する殺菌時間は次の通りであった12)

    被検菌

    殺菌時間

    Staphylococcus aureus IFO 13276

    60秒以内

    Bacillus pumilus IFO 12089

    30秒以内

    Streptococcus pneumoniae IID 554

    60秒以内

    Escherichia coli NIHJC

    30秒以内

    Salmonella typhimurium IFO 13245

    30秒以内

    Proteus vulgaris IFO 3045

    30秒以内

    Pseudomonas aeruginosa IID 1117

    30秒以内

    Pseudomonas cepacia IID 1340

    30秒以内

    Serratia marcescens IFO 12648

    30秒以内

    Alcaligenes faecalis RIMD 0114002

    30秒以内

    Achromobacter xylosoxidans RIMD 010001

    30秒以内

    Citrobacter freundii IFO 12681

    30秒以内

    Flavobacterium meningosepticum RIMD 0614002

    30秒以内

    Candida albicans IFO 1061

    60秒以内

  3. 18.2.3 In vitro試験において、喀痰中の結核菌を10分間の接触で完全に不活性化させた13)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ヨウ素(Iodine)

分子式

I

分子量

126.90

性状

灰黒色の板状又は粒状の重い結晶で、金属性の光沢があり、特異なにおいがある。
ジエチルエーテルに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、クロロホルムにやや溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
ヨウ化カリウム試液に溶ける。
常温で揮散する。

20. 取扱い上の注意

容器開封後は、直射日光を避けて保存すること。

22. 包装

270mL[ポリ容器]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

丸石製薬株式会社 学術情報部

〒538-0042 大阪市鶴見区今津中2-4-2

TEL.0120-014-561

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

丸石製薬株式会社

大阪市鶴見区今津中2-4-2

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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