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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
汎発性血管内血液凝固症
通常成人1日量ガベキサートメシル酸塩として20~39mg/kgの範囲内で24時間かけて静脈内に持続投与する。
本剤は高濃度で血管内壁を障害し、注射部位及び刺入した血管に沿って静脈炎や硬結、潰瘍・壊死を起こすことがあるので、末梢血管から投与する場合、本剤100mgあたり50mL以上の輸液(0.2%以下)で点滴静注することが望ましい。,
ショック、アナフィラキシーショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、十分な問診と救急処置のとれる準備を行い、投与にあたっては観察を十分に行い、血圧低下、発赤、そう痒、不快感、嘔気等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、大量投与は避けること。大量(100mg/kg/日)投与でマウスに胎児体重の増加の抑制が認められている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
ショック、アナフィラキシーショック(血圧低下、呼吸困難、意識消失、咽・喉頭浮腫等)があらわれることがある。
アナフィラキシー(呼吸困難、咽・喉頭浮腫等)があらわれることがある。
本剤の濃度が高くなると、血管内壁を障害し、注射部位及び刺入した血管に沿って静脈炎や硬結、潰瘍・壊死を起こすことがある。注射部位の血管痛、発赤、炎症等があらわれた場合には投与部位の変更又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。,
0.1~1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、そう痒感等
出血傾向
出血傾向亢進
血液
好酸球増多、顆粒球減少
循環器
血圧降下
肝臓
黄疸、ASTの上昇等
総ビリルビン上昇、ALTの上昇等
その他
悪心
顔面潮紅、発熱、低ナトリウム血症
健康成人4例に2mg/kg/時間で持続静脈内投与すると、血中濃度は投与開始後5~10分で定常状態に達し、その未変化体血中濃度は109ng/mLを示す。また、ヒト新鮮血に14C-ガベキサートメシル酸塩を添加した時、その半減期は約60秒を示す2)。 健康成人2例に10mg/kgを静脈内に投与すると血中濃度は指数的に減少し、その半減期は約55秒である3)。
本剤は血液中でエステラーゼにより、ε-グアニジノカプロン酸(GCA)と4-ハイドロキシ安息香酸エチル(EPHB)に加水分解される4)。
14C-ガベキサートメシル酸塩をラットに静脈内投与すると、投与24時間以内に尿中に約70.8%、糞中に約3.6%が排泄される。また、GCAはそのまま、EPHBはグルクロン酸抱合され、尿中に排泄される4)。
汎発性血管内血液凝固症を対象として比較臨床試験を行い、本剤による出血症状の改善及び凝固因子の消費抑制が認められている5)。
比較臨床試験を含む臨床試験において有効率は57.5%(77/134例)を示す6)。また、承認時の臨床試験において安全性評価対象となった254例中20例(7.9%)に20件の副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な副作用は、血管痛・静脈炎等注射部位に関するもの19例(7.5%)であった。
本剤は血液凝固系に対して阻害作用を有し、アンチトロンビンⅢの存在を必要とせずトロンビン及び活性型第Ⅹ因子を阻害するとともに血小板凝集を抑制し、汎発性血管内血液凝固症に効果が認められている。
トリプシン、プラスミン、カリクレイン、トロンビン、C1-エステラーゼに対し阻害作用を示す(in vitro)7)8)9)。
血液凝固線溶系酵素に阻害作用を有し、トロンビン及びプラスミンに対する50% 阻害濃度はそれぞれ10μM、100μMであり、トロンビンに対して強い阻害作用を示す。また、トロンビン、活性型第Ⅹ因子に対する阻害作用にアンチトロンビンⅢの存在を必要としない(in vitro)10)。
トロンビン、トロンボプラスチンあるいはエンドトキシン投与による実験的DICにおいて、血中凝固因子の消費の抑制(ウサギ11)、ラット12))と臓器内の血栓形成抑制(ラット13))が認められている。
ADP、トロンビン、コラーゲンによるヒト血小板の凝集を抑制する(in vitro)14)。
ガベキサートメシル酸塩(Gabexate Mesilate)
Ethyl 4-(6-guanidinohexanoyloxy)benzoate monomethanesulfonate
C16H23N3O4・CH4O3S
417.48
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすい。
90~93℃
10バイアル
1) 藤田常夫 他:応用薬理,1975;9(5):743-760[FOY0750001]
2) 社内資料:イヌおよびヒトにおける静脈内持続投与時の血中濃度
3) Nishijima J.et al.:Thromb. Res.,1983;31(2):279-284[FOY0830097]
4) 杉山正康 他:応用薬理,1975;9(5):733-742[FOY0750005]
5) 神前五郎 他:医学のあゆみ,1983;124(2):144-154[FOY0830041]
6) 社内資料:〈汎発性血管内血液凝固症〉臨床成績集計
7) 加山直宏 他:現代医療,1974;6(8):1010-1016[FOY0740005]
8) Tamura Y.et al.:Biochim. Biophys. Acta.,1977;484(2):417-422[FOY0770004]
9) 藤井節郎 他:代謝,1977;14:1087-1098[FOY0770005]
10) 大野博之 他:Thromb. Res.,1980;19(4,5):579-588[FOY0800010]
11) 磯部淳一:現代医療,1979;11(4):521-530[FOY0790005]
12) 吉川敏一 他:日本血液学会雑誌,1982;45(3):633-640[FOY0820098]
13) 大野博之 他:Thromb. Res.,1981;24(4, 5):445-450[FOY0810010]
14) 野村 孝:血液と脈管,1980;11(3):512-522[FOY0800011]
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