当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
医療器具の化学的滅菌または殺菌消毒
ステリハイドL2W/V%液1Lに対し、緩衝化剤(液体)30mLを加えて混和し、黄緑色~淡黄色の液として製する。この液を用いる。
使用濃度
用途
対象器具
ステリハイドL
実用液2W/V%液
微生物若しくは有機物により高度に汚染された器具又は皮下組織、粘膜に直接適用される器具の化学的滅菌、及びHBウイルスの汚染が予想される器具の消毒に使用する。
レンズ装着の装置類、内視鏡類、麻酔装置類、人工呼吸装置類、人工透析装置類、メス・カテーテルなどの外科手術用器具、産科・泌尿器科用器具、歯科用器具又はその補助的器具、注射筒、体温計及び加熱滅菌できないゴム・プラスチック器具、リネン等。
実用液0.5W/V%液
上記以外の器具の殺菌消毒に使用する。
麻酔装置類、人工透析装置類等。
〇被消毒物を液に完全に浸漬して行う。細孔のある器具類は注意して液と十分接触させること。〇通常、次の時間浸漬する。・体液等の付着した器具 1時間以上・体液等の付着しない器具 30分以上〇浸漬後、とり出した器具類は、付着物があれば除き、多量の滅菌水で十分に洗浄すること。なお、使用目的により水を使用することもできる。また、細孔のある器具類は内孔を注意して洗うこと。
頻度不明
過敏症注1)
発疹、発赤等の過敏症状
皮膚注1)
接触皮膚炎
グルタラールには一般に、たん白凝固性がみられるので、器具に付着している体液等を除去するため予備洗浄を十分に行ってから薬液に浸漬すること。
グルタラールを取り扱う医療従事者を対象としたアンケート調査では、眼、鼻の刺激、頭痛、皮膚炎等の症状が報告されている。また、グルタラール取り扱い者は非取り扱い者に比べて、眼、鼻、喉の刺激症状、頭痛、皮膚症状等の発現頻度が高いとの報告がある。
グルタラール分子[OHC-(CH2)3-CHO]の両端に位置するアルデヒド基が菌体構成アミノ酸のスルフヒドリル基(-SH)あるいはアミノ基(-NH2)と反応し、また、微生物のDNA合成・蛋白合成を阻害し、死滅させると考えられている。
本剤の実用液(2W/V%)は、in vitroの試験において、クロルヘキシジン耐性菌10株を含むグラム陰性菌、グラム陽性菌及び真菌をほぼ15秒以内に殺菌する。また、枯草菌芽胞(108/mL)に対する殺芽胞効果では、25℃、15分間接触後、生存する芽胞を極端に減少させる1),2),3)。
本剤の実用液(2W/V%)は、in vitroの試験において、インフルエンザウイルスA型、B型、単純ヘルペスウイルス1型、2型、ポリオウイルス2型及びエンテロウイルス70型を10分以内に、その感染価を測定し得る最低値以下にする4) 。
(1)本剤の実用液(2W/V%)及びその希釈液(0.5W/V%)のHBs抗原陽性血清に対する不活化効果をR-PHA法により測定するとき、15分以内に測定し得る最低値以下にする5)。(2)HBウイルスの感染性粒子Dane particle(8試料)に対するグルタラール2W/V%実用液及びその希釈液(1W/V%)の作用をDNA-Polymeraseの活性を指標として測定した結果、3分後には全試料が失活へ進むことが報告されている6)。
グルタラール2W/V%実用液を50%チンパンジー感染量10-8以上のHBe抗原陽性血清の希釈液と等容混和して5分間作用させ、チンパンジーに感染実験を行ったところ、HBウイルス感染性は消失した7),8)。
殺菌剤の有効濃度評価方法として英国公衆衛生研究所の採用している改良Kelsey-Sykes法による試験の結果、本剤実用液の有効濃度は、清浄な状態では0.06W/V%、汚染の状態では0.1W/V%である9)。
グルタラール(Glutaral)
グルタルアルデヒド(Glutaraldehyde)
C5H8O2
100.12
無色~淡黄色澄明の液で、そのガスは粘膜を刺激する。水、エタノールまたはアセトンと混和する。
1L[プラスチックボトル](緩衝化剤30mL添付)5L[プラスチックボトル](緩衝化剤150mL添付)
500mL[プラスチックボトル](緩衝化剤150mL添付)
1) 社内資料:各種細菌に対する殺菌効果-1
2) 社内資料:各種細菌に対する殺菌効果-2
3) 社内資料:各種細菌に対する殺菌効果-3
4) 社内資料:ウイルスに対する不活化効果
5) 社内資料:HBs抗原に対する不活化効果
6) 倉堀知弘:防菌防黴,1977;5(9):T388-T392[M0710008]
7) 小林寛伊 他:医科器械学,1980;50(10):524-525[M0710037]
8) 小林寛伊 他:外科,1980;42(13):1526[M0710010]
9) 水野隆廣 他:日本手術部医学会誌,1984;5(2):158-160[M0710030]
10) 社内資料:各種材質に及ぼす影響
11) 桑野寛行 他:医学と薬学,1985;14(2):547-553[M0710031]
丸石製薬株式会社 学術情報部
〒538-0042 大阪市鶴見区今津中2-4-2
TEL.0120-014-561
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
丸石製薬株式会社
大阪市鶴見区今津中2-4-2
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.