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D−ソルビトール内用液65%「マルイシ」

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2グリコーゲン生成
18.3抗ケトン作用
18.4緩下作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

D−ソルビトール内用液65%「マルイシ」

添付文書番号

7990001S2031_1_06

企業コード

730119

作成又は改訂年月

2024年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

877990

薬効分類名

造影補助剤

承認等

D−ソルビトール内用液65%「マルイシ」

販売名コード

YJコード

7990001S2031

販売名英語表記

D-Sorbitol Oral Solution 65%「Maruishi」

販売名ひらがな

D-そるびとーるないようえき65% まるいし

承認番号等

承認番号

21900AMX00795

販売開始年月

1982年1月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

D-ソルビトール液

一般的名称

D-ソルビトール液

3. 組成・性状

3.1 組成

D−ソルビトール内用液65%「マルイシ」

有効成分100mL中 日局D-ソルビトール液(70%)   118.1g

3.2 製剤の性状

D−ソルビトール内用液65%「マルイシ」

性状無色澄明の液である。
水、エタノール(95)、グリセリン又はプロピレングリコールと混和する。
結晶性の塊を析出することがある。
比重d 20 20 :約1.28

4. 効能又は効果

  • 経口的栄養補給
  • 消化管のX線造影時の便秘の防止
  • 消化管のX線造影の迅速化

6. 用法及び用量

  • 〈経口的栄養補給〉
  • 必要量を経口投与する。
  • 〈消化管のX線造影時の便秘の防止、消化管のX線造影の迅速化〉
  • X線造影剤に添加して経口投与する。添加量はX線造影剤中の硫酸バリウム100gに対してD-ソルビトールとして10~20gとする。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 投与量あたりの製剤量

    D-ソルビトール

    本剤

    硫酸バリウム100g

    10~20g

    12~24mL

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 腸穿孔、腸潰瘍、腸壊死(いずれも頻度不明)

    ポリスチレンスルホン酸ナトリウムのソルビトール懸濁液を経口投与し、小腸の穿孔、腸粘膜壊死、大腸潰瘍、結腸壊死等を起こした症例が報告されているので、激しい腹痛又は下痢、嘔吐等があらわれた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

消化器1)

腹痛、下痢、腹部膨満、放屁

1) 大量投与によりあらわれることがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

動物実験(ラット)で、ソルビトールの注腸投与により腸壁壊死を起こすことが報告されている。また、外国においてポリスチレンスルホン酸型陽イオン交換樹脂のソルビトール懸濁液を注腸し、結腸壊死を起こした症例が報告されているので、本剤を注腸しないこと1),2),3)

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

ポリスチレンスルホン酸カルシウムのソルビトール懸濁液を経口投与し、結腸狭窄、結腸潰瘍等を起こした症例が報告されている。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人6名、糖尿病軽症患者8名に一夜絶食後それぞれソルビトール35gを投与したとき、ソルビトールの血中濃度はわずかで、2~3mg/dL以下で測定困難であった4) (外国人データ)。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    便通異常・腹痛を訴える胃腸疾患患者70例にソルビトール添加バリウム造影剤(硫酸バリウム150gにソルビトールを10、15又は20%の割合で配合)を、対照として正常成人10例にソルビトール無添加バリウム造影剤を服用させたときの服用時の諸反応を比較した。6時間以内に排便を認めた症例はソルビトール無添加群(0%)に比較してソルビトール添加群で多かった(10%群:0%、15%群:16.3%、20%群:26.7%)。また、正常成人対照と3日以上の便秘例各5例を対象に、ソルビトール添加(10%、15%)及び無添加バリウム造影剤を服用させたときの胃腸管内通過時間をX線造影法により評価した結果、ソルビトール添加群は無添加群に比し、全胃腸管内の通過時間が30分~2時間短く、少なくとも4時間以内に全域の動態観察が可能であった5)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

吸収されると速やかに肝グリコーゲンへ変換され体内のエネルギー源として用いられる6) 。また、脂肪酸の代謝によるケトン体の生成を抑制する7),8) 。さらに、腸から吸収されにくく浸透圧活性を有するため、便塊の中に水分を引き込んで膨張させ、便意を催させる9)

18.2 グリコーゲン生成

40時間絶食させたラットにソルビトール溶液を経口投与すると、速やかに肝グリコーゲンに変換された6)

18.3 抗ケトン作用

48時間絶食させたラットの肝切片を用いたin vitroの実験にて、ソルビトールを投与した群は無添加の対照群に対して有意にケトン体の生成を抑制し、その抑制は果糖より有意であった7) 。また、24時間絶食させたラットの肝切片においても、ブドウ糖より大きなケトン体の抑制率を示した8)

18.4 緩下作用

健康人12名に、シロップ状のソルビトールあるいは結晶状のソルビトールをそれぞれ経口投与したときの軟便あるいは水様便を起こす最小投与量は、シロップ状のソルビトールでは20~30g、結晶状のソルビトールでは約50gであった10)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

D-ソルビトール(D-Sorbitol)

化学名

D-Glucitol

分子式

C6H14O6

分子量

182.17

性状

白色の粒、粉末又は結晶性の塊で、においはなく、味は甘く、冷感がある。

水に極めて溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。

吸湿性である。

化学構造式

22. 包装

500mL[ポリ容器]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

丸石製薬株式会社 学術情報部

〒538-0042 大阪市鶴見区今津中2-4-2

TEL.0120-014-561

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

丸石製薬株式会社

大阪市鶴見区今津中2-4-2

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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