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日本薬局方
ラノコナゾールクリーム
ラノコナゾール外用液
ラノコナゾール軟膏
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
1日1回患部に塗布する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
0.1~5%未満
0.1%未満
皮膚
皮膚炎(接触皮膚炎等)、刺激感、発赤
小水疱、そう痒感、亀裂、乾燥、腫脹
ラノコナゾール1%クリーム1)5g又はラノコナゾール1%外用液2)5mLを健康成人各6例の背部に8時間単回塗布し血漿中未変化体濃度を測定した。その結果、ラノコナゾール1%クリームでは2例で塗布8時間~12時間後に0.35~0.44ng/mL検出したが、それ以外は検出限界(0.3ng/mL)以下であった。ラノコナゾール1%外用液では4例で塗布24時間後に0.38~1.25(平均0.45)ng/mL検出したが、48時間後には全例検出限界以下となった。また、健康成人6例の背部に、ラノコナゾール1%クリーム1)5gを1日あたり8時間、7日間反復塗布した結果、7日目の塗布後8時間目に0.31~0.76(平均0.45)ng/mLを検出したが、24時間後には全例検出限界以下となった。
健康成人にラノコナゾール1%クリーム1)を単回あるいは7日間反復塗布、また、ラノコナゾール1%外用液2)を単回塗布した結果、塗布部位からの回収率はいずれも高く、皮膚からの吸収率は低いと考えられた。
ラノコナゾールを0.01~1.0μg/mLの濃度範囲でヒト血漿に添加したときの蛋白結合率は、いずれの添加濃度でも99%以上であった3)(in vitro、平衡透析法)。
ヒト尿中の代謝物から、ジチオラン環の開裂が代謝経路の一つであると考えられた1),2)。
健康成人によるラノコナゾール1%クリームの単回及び反復塗布試験時の尿からジチオラン環開裂型の代謝物が検出され、未変化体はほとんど検出されなかった1)。また、健康成人によるラノコナゾール1%及び2%注1)クリームの単回塗布試験時の糞中から未変化体が12例中7例に検出された。その排泄率は投与量の0.27%以下であった4)。
皮膚真菌症患者を対象に、ラノコナゾール1%クリーム、ビホナゾール1%クリームのいずれかを入浴後又は就寝前に1日1回、足白癬では4週間、その他の疾患では2週間塗布した二重盲検比較試験5)を実施した。本剤群の有効性評価対象395例の有効率は次のとおりであった。副作用発現頻度は本剤群で0.9%(4/442例)であった。その内訳は「接触皮膚炎の疑い」、「発赤、びらん、二次感染」、「ジーンと熱い感じ」及び「AST、ALT、BUNの上昇」が各1例であった。
対象疾患名
有効率(%)(有効以上)
白癬
足白癬
78.9(101/128)
体部白癬
84.3(70/83)
股部白癬
90.6(48/53)
カンジダ症
間擦疹
90.7(39/43)
指間びらん症
92.6(25/27)
癜風
96.7(59/61)
皮膚真菌症患者を対象に、ラノコナゾール1%外用液を入浴後又は就寝前に1日1回、足白癬及びカンジダ性爪囲炎では4週間、その他の疾患では2週間塗布した非盲検試験6)を実施した。有効性評価対象390例の有効率は次のとおりであった。副作用発現頻度は2.4%(11/465例)であった。その内訳は外用初期の刺激感6例、接触皮膚炎2例、塗布部の発赤とそう痒感1例、病変部の角化の悪化1例及びASTの軽度上昇1例であった。
80.0(120/150)
84.8(56/66)
92.0(46/50)
81.8(36/44)
88.5(23/26)
爪囲炎
75.0(3/4)
90.0(45/50)
皮膚真菌症患者を対象に、ラノコナゾール1%軟膏を入浴後又は就寝前に1日1回、足白癬及びカンジダ性爪囲炎では4週間、その他の疾患では2週間塗布した非盲検試験7)を実施した。有効性評価対象210例の有効率は次のとおりであった。副作用発現頻度は1.6%(4/245例)であった。その内訳は接触皮膚炎3例及び刺激感1例であった。
71.4(40/56)
77.1(27/35)
87.5(28/32)
87.5(21/24)
100(17/17)
76.9(10/13)
97.0(32/33)
ラノコナゾールは真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成阻害作用により抗真菌作用を示す8),9)(in vitro)。
ラノコナゾール(Lanoconazole)(JAN)
(2E)-2-[(4RS)-4-(2-Chlorophenyl)-1,3-dithiolan-2-ylidene]-2-(1H-imidazol-1-yl)acetonitrile
C14H10ClN3S2
319.83
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。アセトンにやや溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
チューブ:10g×10
ボトル:10mL×10
1) 大西明弘ら:臨床医薬 1992; 8(4): 799-811[11111111-0961]
2) 社内資料:外用抗真菌剤ラトコナゾール液剤の安全性ならびに薬物動態に関する検討[11111111-0974]
3) 社内資料:ラトコナゾールのヒト血漿蛋白結合[11111111-0975]
4) 社内資料:ヒトにおけるラトコナゾールの代謝および排泄[11111111-0981]
5) TJN-318クリーム研究班:西日本皮膚科 1992; 54(5): 977-992[11111111-0957]
6) TJN-318液剤研究班:西日本皮膚科 1992; 54(5): 944-953[11111111-0958]
7) ラノコナゾール軟膏剤研究会:西日本皮膚科 1995; 57(4): 829-840[11111111-0960]
8) 近江哲人ら:日本医真菌学会雑誌 1992; 33(3): 339-348[11111111-0963]
9) 近江哲人ら:日本医真菌学会雑誌 1992; 33(3): 349-354[11111111-0962]
10) 平谷民雄ら:日本医真菌学会雑誌 1992; 33(3): 321-328[11111111-0964]
11) 内田勝久ら:日本医真菌学会雑誌 1992; 33(2): 217-220[11111111-0968]
12) 内田勝久ら:日本医真菌学会雑誌 1992; 33(3): 361-366[11111111-0965]
13) Ohmi T., et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1991; 41(Ⅱ)(8): 847-851[11111111-0970]
14) Oka H., et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1992; 42(Ⅰ)(3): 345-349[11111111-0971]
15) 庭野吉己ら:Jpn. J. Antibiot. 1994; 47(9): 1192-1195[11111111-1004]
16) 庭野吉己ら:Jpn. J. Antibiot. 1995; 48(1): 150-154[11111111-1005]
17) 岡 秀紀ら:日本医真菌学会雑誌 1992; 33(3): 313-319[11111111-0972]
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