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オキサロール軟膏25μg/g/オキサロールローション25μg/g

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能・効果
6.用法・用量
7.用法・用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
13.過量投与
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.2非臨床試験に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.2吸収
16.4代謝
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2受容体親和性
18.3表皮角化細胞に対する増殖抑制作用
18.4表皮角化細胞に対する分化誘導作用
18.5サイトカイン、リンパ球等に対する作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

オキサロール軟膏25μg/g/オキサロールローション25μg/g

添付文書番号

2691702M1036_2_03

企業コード

730155

作成又は改訂年月

2023年4月改訂(第2版)
2020年10月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872691

薬効分類名

尋常性乾癬等 角化症治療剤

承認等

オキサロール軟膏25μg/g

販売名コード

YJコード

2691702M1036

販売名英語表記

Oxarol Ointment

販売名ひらがな

おきさろーるなんこう25μg/g

承認番号等

承認番号

21800AMX10386000

販売開始年月

2001年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

36箇月

オキサロールローション25μg/g

販売名コード

YJコード

2691702Q1020

販売名英語表記

Oxarol Lotion

販売名ひらがな

おきさろーるろーしょん25μg/g

承認番号等

承認番号

21900AMX00607000

販売開始年月

2007年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

24箇月

一般的名称

マキサカルシトール 製剤

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

オキサロール軟膏25μg/g

有効成分1g中 マキサカルシトール   25μg
添加剤無水エタノール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、白色ワセリン

オキサロールローション25μg/g

有効成分1g中 マキサカルシトール   25μg
添加剤無水エタノール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、モノステアリン酸バチル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、ジブチルヒドロキシトルエン、L-アルギニン、1,3-ブチレングリコール、カルボキシビニルポリマー、ジイソプロパノールアミン

3.2 製剤の性状

オキサロール軟膏25μg/g

性状白色半透明の軟膏剤

オキサロールローション25μg/g

性状白色のローション剤

4. 効能・効果

尋常性乾癬、魚鱗癬群、掌蹠角化症、掌蹠膿疱症

6. 用法・用量

通常1日2回適量を患部に塗擦する。なお、症状により適宜回数を減じる。

7. 用法・用量に関連する注意

  1. 7.1 1日の使用量はマキサカルシトールとして250μg(マキサカルシトール外用製剤として10g)までとする。
  2. 7.2 本剤は、通常、使用後6週目までに効果が認められているので、治療にあたっては経過を十分に観察し、症状の改善がみられない場合には、漫然と使用を継続しないこと。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤は活性型ビタミンD3誘導体製剤であり、血中カルシウム値が上昇する可能性がある。また、高カルシウム血症に伴い、急性腎障害の報告があるため、本剤の使用に際しては、血中カルシウム値及び腎機能(血中クレアチニン、BUN等)の検査を定期的(開始2~4週後に1回、その後は適宜)に行うこと。なお、正常域を超えた場合には減量又は使用を中止すること。,,,
  2. 8.2 皮疹が広範囲にある場合や、皮疹重症度が高く、皮膚のバリア機能が低下して本剤の経皮吸収が増加する可能性のある患者では、高カルシウム血症が発現しやすく、急性腎障害に至る可能性もあるため、本剤を少量から使用開始し、観察を十分に行い、血中カルシウム値及び腎機能の検査を定期的に行うこと。,,,
  3. 8.3 本剤の密封療法(ODT)における安全性は確立していない。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 高カルシウム血症及びそのおそれのある患者

    本剤の使用によりさらに血中カルシウム値を上昇させるおそれがある。,,,

9.2 腎機能障害患者

血中カルシウム値を上昇させるおそれがある。,,,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用しないことが望ましい。動物実験(ラット)では胎盤を通じて胎児へ移行することが認められている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。周産期及び授乳期の静脈内投与試験(ラット)において、1.1μg/kg/日投与で出生児に体重増加抑制がみられた。また、分娩後哺乳中のラットに静脈内投与したとき、乳汁中への移行を示唆する報告がある。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

使用が過度にならないように注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    ビタミンD及びその誘導体

    • アルファカルシドール
      カルシトリオール
      カルシポトリオール 等

    高カルシウム血症があらわれるおそれがある。

    相加作用

    PTH製剤

    • テリパラチド
    • *アバロパラチド酢酸塩

    高カルシウム血症があらわれるおそれがある。

    相加作用

    カルシウム製剤

    • 乳酸カルシウム水和物
      炭酸カルシウム 等

    高カルシウム血症があらわれるおそれがある。

    本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 高カルシウム血症(頻度不明)

      高カルシウム血症及び高カルシウム血症によると考えられる臨床症状(口渇、倦怠感、脱力感、食欲不振、嘔吐、腹痛、筋力低下等)があらわれることがある。異常が認められた場合には使用を中止し、血中カルシウム値、尿中カルシウム値等の生化学的検査を行い、必要に応じて輸液等の処置を行うこと。,,,

    2. 11.1.2 急性腎障害(頻度不明)

      血中カルシウム増加を伴った急性腎障害があらわれることがあるので、血中カルシウム値及び腎機能を定期的に観察し、異常が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。,,,

    11.2 その他の副作用

    1%以上

    0.1~1%未満

    頻度不明

    皮膚

    そう痒、皮膚刺激、紅斑、皮膚剥脱

    発疹、湿疹、接触皮膚炎、水疱、腫脹、疼痛、毛包炎、色素沈着、びらん、浮腫、熱感

    腎臓

    尿中蛋白陽性、血中クレアチニン増加、増殖性糸球体腎炎

    尿路結石、BUN増加

    代謝

    血中カルシウム増加

    血中リン増加、Al-P増加、CK増加、尿中ブドウ糖陽性、血中アルブミン減少、血中カリウム減少

    消化器

    口渇、食欲不振、びらん性胃炎

    肝臓

    γ-GTP増加、AST増加、ALT増加、血中ビリルビン増加、尿中ウロビリン陽性

    血液

    白血球数減少、白血球数増加、血小板数減少

    筋・骨格系

    背部痛

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      高カルシウム血症が発現する可能性がある。高カルシウム血症の主な症状は、口渇、倦怠感、脱力感、食欲不振、嘔気、嘔吐、腹部膨満感、腹痛、頭痛、めまい、筋肉痛、筋力低下等である。

    2. 13.2 処置

      直ちに使用を中止すること。血中カルシウム値、尿中カルシウム値等の生化学的検査を行い、必要に応じて輸液等の処置を行うこと。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    誤用(内服等)防止のため、薬剤の保管に十分注意させること。特に、小児の手のとどかない所に保管させること。万一、誤って内服した場合には、高カルシウム血症等の全身性の副作用があらわれることがあるので、医療機関を受診するなど、適切な処置を受けるよう指導すること。

    14.2 薬剤使用時の注意

    1. 14.2.1 使用部位
      1. (1) 本剤は患部にのみ使用し、正常皮膚部位には使用しないこと。
      2. (2) 皮膚以外の部位(眼、粘膜)には使用しないこと。
    2. 14.2.2 使用時

      本剤に触れた手で傷口等に触れないように注意すること。

    3. 14.2.3 使用後

      本剤塗擦後は手をよく洗うこと。

    15. その他の注意

    15.2 非臨床試験に基づく情報

    1. 15.2.1 光苛酷試験において、本剤は紫外線(太陽光線を含む)により分解された。
    2. 15.2.2 がん原性試験においてラット(F344/DuCrj)に1日1回24カ月間経皮投与した結果、副腎において褐色細胞腫の発生頻度が増加した。一部、副腎被膜への浸潤を示す例が認められたが、副腎近隣組織への浸潤や遠隔転移を示すものはなかった。また、マウスでは1日1回18カ月間経皮投与で発がん性は認められなかった。

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    1. 16.1.1 尋常性乾癬患者126例にマキサカルシトール軟膏(マキサカルシトールとして25μg/g)1回適量(7gまで)を1日2回26週間塗擦したところ1)、24例に血清中マキサカルシトール(50.4~744.0pg/mL)を検出したが、他は検出限界(50pg/mL)以下であった1)
    2. 16.1.2 尋常性乾癬患者4例にマキサカルシトール軟膏(マキサカルシトールとして50μg/g2))4gを1日1回3日間塗擦したところ、得られたパラメータは次のとおりであった2)(外国人データ)。
      表 薬物動態学的パラメータ

      tmax
      (h)

      Cmax
      (pg/mL)

      AUC
      (pg・h/mL)

      t1/2
      (h)

      1日目

      3.0

      591±285

      4177±2369.1

      3.9

      3日目

      3.5

      475±188

      2452±1218

      2.2

      平均±標準偏差

    16.2 吸収

    健康成人男子12例に同一被験者の左前腕内側部にマキサカルシトール軟膏及びマキサカルシトールローションを塗布(38mg)し、塗布8時間後(定常状態)における角質内薬物濃度を測定した。その結果、軟膏及びローションの角質内薬物濃度は、それぞれ11.1±3.4μg/g及び11.2±3.1μg/gであった3)

    16.4 代謝

    ラット腎ミトコンドリアを用いた代謝試験4)において、マキサカルシトールは活性型ビタミンD3の代謝酵素であるCYP24により代謝されると考えられた(in vitro)。ヒトP450発現系を用いた代謝試験4)において、マキサカルシトールはCYP3A4によって代謝された(in vitro)。

    16.5 排泄

    尋常性乾癬患者4例に[3H]マキサカルシトールを用いた試験2)では、塗擦6時間後に拭き取った軟膏中に42.6%の放射能が検出され、また、塗擦168時間までに排泄された放射能は、尿中に投与量の15.2%、糞中に11.4%であった。血清中には未変化体及びO-脱アルキル体が認められたが、尿及び糞中には未変化体は認められなかった(外国人データ)。

    1) 本剤の1日最大使用量は10gである。

    2) 本剤の承認規格は25μg/g軟膏である。

    17. 臨床成績

    17.1 有効性及び安全性に関する試験

    • 〈尋常性乾癬〉
      1. 17.1.1 国内第Ⅲ相臨床試験(軟膏の左右比較試験)

        尋常性乾癬患者79例を対象にマキサカルシトール軟膏を1日2回適量(片側の1回最高量1g)3)、8週間連日外用した左右比較試験5)において有効性が認められた。
        安全性解析対象例75例において、局所性の副作用は4例(5.3%)に5件認められた。副作用の内訳は、そう痒3件(4.0%)、刺激感、発赤各1件(1.3%)であった。全身性の副作用は2例(2.7%)にγ-GTP上昇が認められた。

      2. 17.1.2 国内第Ⅲ相臨床試験(軟膏の長期外用試験、長期外用継続試験)

        尋常性乾癬患者128例を対象にマキサカルシトール軟膏を1日2回(1回も可)、適量(1回最高量7g)3)、26週間連日外用した長期外用試験6)において、外用開始後から速やかな治療効果を認め、長期間その効果が維持されたことより、有用性が認められた。
        安全性解析対象例127例において、局所性の副作用は16例(12.6%)に18件認められた。主な副作用は、刺激感、そう痒各5件(3.9%)、鱗屑、発赤各2件(1.6%)等であった。全身性の副作用は14例(11.0%)に18件認められた。主な副作用は、血清カルシウム上昇7件(5.5%)、γ-GTP上昇3件(2.4%)、ALT上昇2件(1.6%)等であった。
        また、長期外用試験完了例で継続同意が得られた46例を対象に、長期外用試験終了後さらに26週間連日外用した長期外用継続試験7)においても、効果の継続が確認された。
        安全性解析対象例46例において、局所性の副作用は3例(6.5%)に5件認められた。副作用の内訳は、鱗屑が2件(4.3%)、そう痒、発赤、刺激感が各1件(2.2%)であった。全身性の副作用は9例(19.6%)に11件認められた。主な副作用は、血清カルシウム上昇4件(8.7%)、骨型ALP上昇2件(4.3%)等であった。

      3. 17.1.3 国内第Ⅲ相臨床試験(ローションの剤形追加時)

        尋常性乾癬患者を対象にローション又は軟膏を1日2回適量(ローション又は軟膏として1日10gまで)、8週間塗擦した比較臨床試験8)における全般改善度は次のとおりであった。
        ローション群の安全性解析対象例86例において、副作用は10例(11.6%)に15件認められた。主な副作用は、投与部位刺激感3件、皮膚剥脱3件、湿疹2件等であった。

        表 全般改善度(「中等度改善」以上又は「略治」)

        被髪頭部(%)

        体幹部、上肢又は下肢(%)

        ローション

        95.2%(79/83)

        89.2%(74/83)

        軟膏(対照)

        98.8%(79/80)

        96.3%(77/80)

    • 〈魚鱗癬群、掌蹠角化症〉
      1. 17.1.4 国内第Ⅲ相臨床試験(軟膏の一般臨床試験)

        魚鱗癬群患者21例、掌蹠角化症患者29例を対象にマキサカルシトール軟膏を1日2回(1回も可)、適量(1回最高量7g)3)、8週間連日外用した一般臨床試験9)における全般改善度は、「著明改善」以上の部位数が魚鱗癬群61.9%(13/21例)、掌蹠角化症28.6%(8/28例)であり、「中等度改善」以上の部位数が魚鱗癬群81.0%(17/21例)、掌蹠角化症67.9%(19/28例)であった。
        局所性の副作用は、魚鱗癬群患者では安全性解析対象例21例において1例(4.8%)に2件認められ、副作用の内訳はそう痒、発赤が各1件(4.8%)であった。掌蹠角化症患者では安全性解析対象例29例において5例(17.2%)に8件認められ、主な副作用はそう痒3件(10.3%)、刺激感2件(6.9%)等であった。全身性の副作用は、魚鱗癬群患者では2例(9.5%)に3件認められ、副作用の内訳はAST上昇、血清アルブミン低下、尿蛋白陽性が各1件(4.8%)であった。掌蹠角化症患者では1例(3.4%)に2件認められ、副作用の内訳はウロビリノゲン陽性、尿蛋白陽性が各1件(3.4%)であった。

    • 〈掌蹠膿疱症〉
      1. 17.1.5 国内第Ⅲ相臨床試験(軟膏の比較臨床試験)

        中等症以上の掌蹠膿疱症患者を対象に1日2回、適量(軟膏として1日10gまで)、8週間塗擦した比較臨床試験10)において、軟膏投与群(94例)の最終評価時の皮膚所見合計スコア変化量は-3.7であり、プラセボ投与群(93例)の-1.9に比し、有意なスコアの低下が認められた(p<0.0001)。
        安全性解析対象例188例において、副作用は軟膏投与群では95例中11例(11.6%)に認められた。軟膏投与群の中止に至った重要な副作用は適用部位腫脹、適用部位刺激感各1件(1.1%)であった。

    3) 本剤の1日最大使用量は10gである。

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    ビタミンD受容体に結合し、表皮角化細胞に対する分化誘導作用や異常増殖抑制作用、IL-6の分泌抑制作用を示すことにより、尋常性乾癬に対して有効性を発揮する11),12),13),14),15)

    18.2 受容体親和性

    マキサカルシトールは、ヒト表皮角化細胞のビタミンD受容体に対して親和性を示した16)in vitro)。また、ヒト・ビタミンD結合蛋白との親和性はカルシトリオールより低く17)、表皮角化細胞の細胞核内により多く移行することが認められた18)in vitro)。

    18.3 表皮角化細胞に対する増殖抑制作用

    マキサカルシトールは、ヒト表皮角化細胞の増殖を抑制した11)in vitro)。さらに、尋常性乾癬患者の皮膚を用いた器官培養系においても、表皮角化細胞の増殖を抑制し、表皮肥厚を改善した12)in vitro)。また、尋常性乾癬患者への外用により表皮におけるDNA合成ならびに核分裂を低下させ、細胞増殖の異常亢進を抑制することが示唆された13)

    18.4 表皮角化細胞に対する分化誘導作用

    マキサカルシトールは、表皮角化細胞の分化マーカーであるインボルクリンmRNAの発現を促進した14)in vitro)。また、尋常性乾癬患者への外用により、有棘層より上位で発現する分化型ケラチンを増加させるとともに表皮細胞分化マーカーであるロリクリンの発現を誘導した13)

    18.5 サイトカイン、リンパ球等に対する作用

    マキサカルシトールは、IL-1α刺激によるヒト表皮角化細胞のIL-6の分泌を濃度依存的に抑制し、サクシニル・コンカナバリンAで刺激したマウスの脾臓リンパ球の増殖を濃度依存的に抑制した15)in vitro)。また、尋常性乾癬患者への外用により多形核白血球やTリンパ球等の炎症細胞の浸潤を減少させた13)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    マキサカルシトール(Maxacalcitol)(JAN)

    化学名

    (+)-(5Z,7E)-(1S,3R,20S)-20-(3-Hydroxy-3-methylbutyloxy)-9,10-secopregna-5,7,10(19)-triene-1,3-diol

    分子式

    C26H42O4

    分子量

    418.61

    性状

    白色の結晶性の粉末である。
    メタノールに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。

    化学構造式

    22. 包装

    • 〈オキサロール軟膏〉

      チューブ:10g×1、10g×10

    • 〈オキサロールローション〉

      ボトル:10g×1、10g×10

    23. 主要文献

    1) 社内資料:尋常性乾癬患者における血清中薬物濃度[11111111-2430]

    2) 社内資料:尋常性乾癬患者を対象とした第Ⅰ相臨床試験[11111111-2421]

    3) Umemura K., et al.:Int. J. Clin. Pharmacol. Ther. 2008; 46(6): 289-294[11111111-2453]

    4) 社内資料:薬物相互作用試験(in vitro)[11111111-2423]

    5) OCT 軟膏研究会:医学のあゆみ 2000; 194(11): 887-904[11111111-2410]

    6) 社内資料:尋常性乾癬患者を対象とした長期外用試験[11111111-2422]

    7) 社内資料:尋常性乾癬患者を対象とした長期外用継続試験[11111111-2424]

    8) 中川秀己ら:臨床皮膚科 2007; 61(10): 771-779[11111111-2448]

    9) 社内資料:角化異常症患者を対象とした第Ⅲ相一般臨床試験[11111111-2419]

    10) 社内資料:掌蹠膿疱症患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験(2008年11月25日承認、CTD2.7.6.(3))[11111111-2455]

    11) 社内資料:薬理作用試験(ケラチノサイトの増殖抑制)[11111111-2425]

    12) Kondo S., et al.:Arch. Dermatol. Res. 2000; 292(11): 550-555[11111111-2418]

    13) 社内資料:尋常性乾癬患者を対象とした臨床薬理試験[11111111-2426]

    14) 社内資料:薬理作用試験(ケラチノサイトの分化促進)[11111111-2416]

    15) Komine M., et al.:Arch. Dermatol. Res. 1999; 291(9): 500-506[11111111-2417]

    16) 社内資料:薬理作用試験(ビタミンD受容体に対する親和性)[11111111-2428]

    17) 社内資料:薬理作用試験(ビタミンD結合蛋白に対する結合能)[11111111-2427]

    18) 社内資料:薬理作用試験(ケラチノサイト核内への移行)[11111111-2429]

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    マルホ株式会社 製品情報センター

    〒531-0071 大阪市北区中津1-11-1

    TEL:0120-12-2834

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売

    マルホ株式会社

    大阪市北区中津1-5-22

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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