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リネイルゲル10%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能・効果
5.効能・効果に関連する注意
6.用法・用量
7.用法・用量に関連する注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.7小児等
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
17.3その他
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2爪軟化作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
25.保険給付上の注意
26.製造販売業者等

リネイルゲル10%

添付文書番号

269971YQ1029_1_03

企業コード

730155

作成又は改訂年月

2023年3月作成(第1版)

日本標準商品分類番号

872699

薬効分類名

巻き爪治療用剤

承認等

リネイルゲル10%

販売名コード

YJコード

269971YQ1029

販売名英語表記

Renail Gel

販売名ひらがな

りねいるげる10%

承認番号等

承認番号

30500AMX00114000

販売開始年月

2023年4月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

36箇月

一般的名称

アセチルシステインゲル

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

リネイルゲル10%

有効成分1g中 日局アセチルシステイン   100mg
添加剤ヒドロキシエチルセルロース、1,3-ブチレングリコール、エデト酸ナトリウム水和物、pH調節剤

3.2 製剤の性状

リネイルゲル10%

性状無色のゲル剤で、特異なにおいがある

4. 効能・効果

  • 巻き爪矯正の補助

5. 効能・効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤は、医療機器である爪矯正具と併用すること。また、併用する爪矯正具の使用方法等は、当該医療機器の電子添文を参照すること。
  2. 5.2 本剤は皮膚刺激性を有するため、爪周囲の炎症の有無を確認し、本剤の使用の可否を慎重に判断すること。
  3. 5.3 脆弱化した爪は破損のおそれがあるため、爪の状態を確認し、本剤の使用の可否を慎重に判断すること。

6. 用法・用量

巻き爪に爪矯正具を装着後、爪甲全体に適量を塗布し、約24時間後に水又は湯で洗い流す。

7. 用法・用量に関連する注意

本剤は皮膚刺激性を有するため、塗布部周囲の皮膚等に付着しないよう、テープ等を使用し皮膚を保護すること。,

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等

12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

5%未満

皮膚

疼痛1)

1) 本剤、爪矯正具ともに関連あり。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意

  1. 14.1.1 本剤使用前及び使用中の爪には化粧品等を使用しないこと。
  2. 14.1.2 本剤は1回使い切りであるため、開封後の未使用分は廃棄すること。
  3. 14.1.3 本剤を巻き爪マイスター®以外の爪矯正具と併用した臨床試験は実施していないため、他の爪矯正具と併用する場合は、次の点に留意して用いること。
    • 本剤は金属を腐食し、ニッケルを溶出させることがあるので、爪矯正具との適合性を考慮すること。
    • 爪矯正具を固定する素材(接着剤等)に対する本剤の影響の有無は確認していないため、爪矯正具の固定方法に注意すること。
  4. 14.1.4 爪矯正具を装着後、テープ等で爪甲周辺の皮膚を保護してから本剤を塗布すること。その後、テープ等で爪甲を覆うこと。
  5. 14.1.5 テープ等で爪甲を覆っている間は、本剤の漏出を防ぐため、患部が濡れないように注意するよう患者に指導すること。患部が濡れた場合は、直ちにテープ等を剥がして本剤を洗い流し、医師に相談するよう患者に指導すること。

14.2 薬剤除去時の注意

  1. 14.2.1 本剤を洗い流すときには、次の点に注意するよう患者に指導すること。
    • 本剤は塗布約24時間後を目途に、爪周辺も含め爪甲表面に残留しないよう十分に洗い流し、塗布したままとしないこと。
    • テープ等を剥がすときに、爪矯正具が外れないように注意すること。また、医師に指示された期間以前に爪矯正具が外れた場合には、医師に相談すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

20歳以上の巻き爪患者(8例)に30%2)アセチルシステインゲル剤(1.4g~1.6g)を左右の全趾の爪に24時間塗布し、塗布後6時間、24時間(治験薬除去前)及び48時間の血漿中アセチルシステイン濃度を測定したところ、いずれの被験者も全ての時点で定量下限(0.400μg/mL)未満であった1)

2) 本剤の承認規格は10%である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第Ⅲ相臨床試験

    左右いずれかの第1趾の巻き爪の遠位爪幅狭小化率3)が20%以上、50%以下の12歳以上の患者4)(79例)を対象に、第1趾に爪矯正具5)を7日間装着下で、第1日から第2日にかけて本剤を24時間単回塗布する、プラセボ対照評価者単盲検ランダム化並行群間比較試験2)を実施した。主要評価項目である爪矯正具装着から第8日における遠位爪幅狭小化率70%の達成割合は、次のとおりであった。

    3) 遠位爪幅狭小化率は、爪の各部位の測定値(A(実寸幅)及びB(爪甲遠位での両側縁幅))から算出した値である。

    4) 評価対象となる爪に陥入爪、爪白癬、爪乾癬、鉤弯症、厚硬爪甲を合併する患者は除外された。

    5) 本試験では、爪矯正具として巻き爪マイスター®が用いられた。

    表 本剤の有効性

    有効性
    評価項目

    投与群

    被検者の割合

    (例数)

    プラセボ群との群間差

    群間差

    [両側95%信頼区間]b)

    P値c)

    爪矯正具装着から第8日における遠位爪幅狭小化率70%の達成割合a)

    本剤群

    47.5%

    (19/40)

    21.9%

    [0.6%~43.1%]

    0.0439

    プラセボ群

    25.6%

    (10/39)

    a)欠測はノンレスポンダーとして補完された。欠測は、プラセボ群4/39例、本剤群2/40例であり、欠測の理由はすべて爪矯正具外れによる中止であった。

    b)Farrington-Manning法

    c)ピアソンのカイ二乗検定、有意水準両側5%

    本剤群では、本剤に起因する副作用は報告されず、爪矯正具と関連ありの有害事象は15.0%(6/40例)に認められた。主な事象は適用部位損傷及び適用部位疼痛で各5.0%(2/40例)であった。

17.3 その他

  1. 17.3.1 皮膚刺激性

    健康成人男性(30例)の上背部皮膚に10%、20%6)及び30%6)アセチルシステインゲル剤を用い、皮膚刺激性を確認した。24時間密封パッチテスト及び48時間密封パッチテストでは、皮膚反応として本邦パッチテスト研究班の基準にもとづく「紅斑」を示し、皮膚への刺激性が認められた3)

    6) 本剤の承認規格は10%である。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

爪のケラチンに含まれるシスチンのジスルフィド結合を還元して開裂し、爪の微細構造や強度に影響を与えることで爪を軟化させると考えられる。

18.2 爪軟化作用

ヒトの爪試料に本剤等を適用することにより、時間及び濃度依存的な爪の軟化作用が認められた(in vitro4)。また、本剤等除去後に軟化した爪試料の再硬化を評価した結果、時間依存的な再硬化が認められた(in vitro4)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

アセチルシステイン(Acetylcysteine)(JAN)

化学名

(2R)-2-Acetylamino-3-sulfanylpropanoic acid

分子式

C5H9NO3S

分子量

163.19

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はエタノール(99.5)に溶けやすい。
水酸化ナトリウム試液に溶ける。

化学構造式

20. 取扱い上の注意

開封後、速やかに使用すること。

22. 包装

アルミパウチ:0.5g×5

24. 文献請求先及び問い合わせ先

マルホ株式会社  製品情報センター

〒531-0071 大阪市北区中津1-11-1

TEL:0120-12-2834

25. 保険給付上の注意

本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売

マルホ株式会社

大阪市北区中津1-5-22

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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