当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
最適使用推進ガイドライン対象品目
生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品注)
本剤についての十分な知識と適応疾患の治療の知識・経験をもつ医師が使用すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
アトピー性皮膚炎に伴うそう痒(既存治療で効果不十分な場合に限る)
通常、成人及び13歳以上の小児にはネモリズマブ(遺伝子組換え)として1回60mgを4週間の間隔で皮下投与する。
本剤投与開始後に経口ステロイド剤を急に中止しないこと。経口ステロイド剤の減量が必要な場合には、医師の管理の下徐々に行うこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(カニクイザル)において本剤の胎盤通過性を示唆する報告がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(カニクイザル)において本剤の乳汁移行がわずかに認められている。
13歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
ウイルス、細菌、真菌等による重篤な感染症があらわれることがある。
アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、蕁麻疹等)などの重篤な過敏症があらわれることがある。
5%以上
5%未満
頻度不明
**皮膚
アトピー性皮膚炎(18.5%)
脱毛症、紅斑、蕁麻疹、中毒疹、ざ瘡、湿疹、尋常性疣贅、自家感作性皮膚炎、落屑
貨幣状湿疹、丘疹、皮膚炎
感染症
皮膚感染症(ヘルペス感染、蜂巣炎、膿痂疹、二次感染等)(18.8%)、上気道炎
胃腸炎、結膜炎
注射部位
注射部位反応(内出血、紅斑、腫脹等)
**その他
血清TARC上昇、好酸球増加、頭痛、末梢性浮腫、アレルギー性結膜炎、咳嗽、腹痛、倦怠感、回転性めまい、血中CPK増加、高尿酸血症、発熱
下痢、肝機能検査値異常
本剤の投与により、アトピー性皮膚炎の炎症症状とは一致しない一過性の血清TARC値の上昇が認められている。本剤投与開始から一定期間は血清TARC値をアトピー性皮膚炎の短期病勢マーカーとして使用できないことに留意すること。
患者が家庭で保管する場合は、光曝露を避けるため外箱に入れたまま保存するよう指導すること。
健康成人男性を対象にネモリズマブを0.003~3mg/kg(各群6例)単回皮下投与したとき注4)の血清中ネモリズマブ濃度推移は次のとおりであった。なお、0.003及び0.01mg/kg群はすべて定量下限値未満(<0.1μg/mL)であった1)。
また、0.03~3mg/kgを単回皮下投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった1)。
投与量(mg/kg)
Cmax(μg/mL)
AUCinf(μg・day/mL)
tmax(day)
CL/F(mL/day)
Vz/F(mL)
t1/2(day)
0.03
0.315(0.0352)
7.01(1.20)
6.50(4.00 - 11.0)
274(35.1)
4960(1150)
12.7(3.38)
0.1
0.782(0.143)
19.7(5.16)
7.00(6.00 - 10.0)
331(122)
6510(1620)
14.5(4.22)
0.3
2.33(0.486)
75.7(12.0)
10.0(4.00 - 10.0)
264(37.3)
5690(697)
15.1(1.71)
1
8.82(1.23)
226(24.5)
4.00(4.00 - 7.00)
269(47.7)
5840(842)
15.2(1.81)
3
23.9(3.40)
634(199)
5.00(4.00 - 6.00)
319(75.9)
7250(1200)
16.4(3.92)
平均(標準偏差)、tmaxは中央値(範囲)、n=5-6
既存治療を実施したにもかかわらず中等度以上のそう痒を有するアトピー性皮膚炎患者143例にネモリズマブ60mgを4週間隔で反復皮下投与したときの初回投与後の薬物動態パラメータは次のとおりであった。
AUClast(μg・day/mL)
5.74(1.79)
7.0(5 - 28)
103.57(31.48)
平均(標準偏差)、tmaxは中央値(範囲)
血清中ネモリズマブ濃度の平均は、投与7日後に最高値に達し、その後は4週後まで緩やかに低下した。血清中トラフ濃度の平均は、16週後及び32週後で、3.65μg/mL及び3.77μg/mLであり、投与16週後には定常状態に到達した2)。
**母集団薬物動態解析の結果、見かけの分布容積の母集団平均は8.44Lであった。
雄性カニクイザルに[125I]ネモリズマブを1mg/kgの用量で単回皮下投与し、全身オートラジオルミノグラフィーにより評価した。放射能濃度は甲状腺を除くと血液で最も高く、血液以外では血液が豊富な組織(肺、肝臓、腎臓など)で比較的高かった3)。
既存治療を実施したにもかかわらず中等度以上のそう痒を有する注5)13歳以上のアトピー性皮膚炎患者215例を対象としたプラセボ対照ランダム化二重盲検比較試験及び非対照長期投与試験を実施した2)。既存外用療法注6)との併用下で、本剤60mg又はプラセボを4週間隔で16週間皮下投与した後、本剤60mgを52週間皮下投与した。主要有効性評価項目とした投与開始16週後のそう痒VAS変化率は次のとおりであり、本剤群とプラセボ群の間で統計的に有意な改善効果を示した。
本剤群(143例)
プラセボ群(72例)
ベースラインa)
74.92(10.48)
75.30(10.46)
投与16週後a)
39.91(21.24)
56.76(21.42)
投与16週後のそう痒VAS変化率b)
-42.84%(2.57%)
-21.39%(3.61%)
群間差[95%信頼区間]p値c)
-21.45%[-30.19%, -12.71%]p<0.0001
a)平均(標準偏差)
b)最小二乗平均(標準誤差)
c)混合効果モデル(MMRM:mixed effect model for repeated measures)
副次評価項目とした投与開始16週後のEASI注7)変化率(平均)は本剤群で-45.85%、プラセボ群で-33.24%であった。投与開始68週後の本剤群及びプラセボから本剤に移行した群のそう痒VAS変化率(平均)はそれぞれ-65.87%及び-69.46%、EASI変化率(平均)はそれぞれ-78.22%及び-73.79%であった。副作用は58.1%(122/210例)で認められ、主な副作用はアトピー性皮膚炎16.2%(34/210例)、サイトカイン異常5.2%(11/210例)、好酸球数増加及び上咽頭炎各3.8%(8/210例)、蜂巣炎及び蕁麻疹各3.3%(7/210例)であった。
ネモリズマブは、ヒト化抗ヒトIL-31受容体A(IL-31RA)モノクローナル抗体であり、IL-31と競合的にIL-31RAに結合することにより、IL-31の受容体への結合及びそれに続く細胞内へのシグナル伝達を阻害する4)。
ネモリズマブは、可溶型IL-31RAに高い親和性で結合し、IL-31RAを発現させた組換え細胞へのIL-31の結合を濃度依存的に阻害した4)(in vitro)。
カニクイザルIL-31で全身性のそう痒を誘発させたカニクイザルモデルにおいて、ネモリズマブはそう痒抑制効果を示した4)。
ネモリズマブ(遺伝子組換え)Nemolizumab(Genetical Recombination)(JAN)
約147,000
ネモリズマブは、445個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ2鎖)2本及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質である。
外箱開封後は遮光して保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
*シリンジ:60mg×1(単回使用フィルタ付き注射針27ゲージ1本添付)
1) 社内資料:単回投与試験(2022年3月28日承認、CTD2.7.2.2.2.1)[20210802-1022]
2) 社内資料:アトピー性皮膚炎患者を対象とした第Ⅲ相比較/長期継続投与試験(2022年3月28日承認、CTD2.7.6.3)[20220228-1001]
3) 社内資料:組織分布試験(カニクイザル)(2022年3月28日承認、CTD2.6.4.4.1)[20210802-1016]
4) Oyama S., et al.:Exp. Dermatol. 2018; 27(1): 14-21[20191115-0032]
マルホ株式会社 製品情報センター
〒531-0071 大阪市北区中津1-11-1
TEL:0120-12-2834
マルホ株式会社
大阪市北区中津1-5-22
中外製薬株式会社
東京都中央区日本橋室町2-1-1
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.