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通常、小児には1回オキサトミドとして0.5mg/kg(シロップとして0.25mL/kg)を朝及び就寝前の1日2回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、1回最高用量はオキサトミドとして0.75mg/kg(シロップとして0.375mL/kg)を限度とする。
本剤投与によりステロイド減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行うこと。
肝機能障害が悪化又は再燃するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で口蓋裂、合指症、指骨の形成不全等の催奇形作用が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(イヌ)で乳汁移行が認められている。
過量投与を避けること。幼児(特に2歳以下)において錐体外路症状が発現するおそれがある。
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では肝機能が低下していることが多い。
アルコール性飲料
中枢神経抑制剤
眠気、倦怠感等が強くあらわれるおそれがある。
相加的に作用する。
AST、ALT、γ-GTP、ビリルビン、Al-P、LDHの著しい上昇等を伴う肝炎、肝機能障害、黄疸(初期症状:全身倦怠感、食欲不振、発熱、嘔気・嘔吐等)があらわれることがある。
血圧低下、呼吸困難、全身紅潮、咽頭・喉頭浮腫等の症状があらわれることがある。
0.1~5%未満
頻度不明
錐体外路症状注1)
硬直(口周囲、四肢)、眼球偏位、後屈頸、攣縮、振戦
過敏症
発疹、浮腫(顔面、手足等)
内分泌
月経障害、乳房痛、女性化乳房
精神神経系
眠気、倦怠感、口渇、頭痛・頭重、めまい・ふらつき・立ちくらみ
しびれ感
泌尿器
膀胱炎様症状(頻尿、排尿痛、血尿、残尿感等)
排尿困難
消化器
下痢、腹痛、腹部不快感
嘔気・嘔吐、胃部不快感、便秘、胃痛、食欲不振、食欲亢進、にがみ、口内炎、舌のあれ
循環器
動悸
その他
好酸球増多
ほてり、鼻出血、発熱
本剤の投与は、アレルゲン皮内反応を抑制し、アレルゲンの確認に支障を来すので、アレルゲン皮内反応検査を実施する前は本剤を投与しないこと1) 。
頸部硬直等の錐体外路症状、痙攣、意識障害、傾眠、血圧低下、洞性徐脈、縮瞳等が発現した例がある。
本剤は、他の液シロップ剤と混合した場合に分散性が低下し、正確な用量調整が困難であるため配合しないこと。
オキサトミドシロップ小児用0.2%「VTRS」30mLとセルテクトドライシロップ2% 3.0g(それぞれオキサトミドとして60mg)をクロスオーバー法により健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中オキサトミド濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)の平均値の差はセルテクトドライシロップ2%の20%以内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUCt(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
オキサトミドシロップ小児用0.2%「VTRS」
127.40±103.88
17.12±13.68
2.57±0.65
4.76±1.70
セルテクトドライシロップ2%
124.85±104.84
18.24±14.63
2.36±0.63
3.58±1.33
(平均値±標準偏差、n=14)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
ラットに14C-オキサトミド10mg/kgを経口投与した場合、投与後30分で、肝臓、腎臓、腸間膜リンパ節、肺、副腎の順に高い放射能濃度を示し、投与後1、2及び6時間においても上記組織で放射能濃度が認められたが、96時間にはほとんどの組織で検出限界値以下となった3)。
妊娠ラットに14C-オキサトミド10mg/kgを経口投与した結果、胎児内濃度は胎盤中濃度の1/4~1/5であり、母体に投与した量の0.08%であった4)。
分娩後のイヌに14C-オキサトミド10mg/kgを経口投与し、乳汁への移行性を検討した結果、血漿中及び乳汁中の放射能の最高値は、投与後2時間以内にほぼ同程度のレベルを示した4)。
健常成人に14C-オキサトミド60mgを経口投与した場合、放射能は投与後96時間までに尿中に投与量の40.1%、糞中に54.0%が排泄された5)(外国人データ)。
15歳以下の気管支喘息患者40例を対象に、オキサトミドシロップ1mg/kg/日(分2)、8週間経口投与した結果、臨床的改善度の改善率(「改善」以上)は、62.5%(25/40)であった8)。副作用発現率は、眠気2.5%(1/40例)であった。
15歳以下のアトピー性皮膚炎患者40例を対象に、オキサトミドシロップ1mg/kg/日(分2)、8週間経口投与した結果、臨床的効果が有効以上は、60.0%(24/40)であった9)。副作用発現率は、眠気2.5%(1/40例)であった。
14歳以下の気管支喘息患者89例を対象に、オキサトミドドライシロップ1mg/kg/日(分2)、4週間経口投与した結果、最終全般改善度の改善率(「改善」以上)は、59.2%(45/76例)であった10)。副作用発現率は3.4%(3/89例)で、眠気2.2%(2/89例)、血尿1.1%(1/89例)であった。
14歳以下のアトピー性皮膚炎、蕁麻疹及び痒疹患者338例を対象に、オキサトミドドライシロップ0.4~1.9mg/kg/日(分2)、2週間経口投与した結果、臨床効果が「有効」以上は、アトピー性皮膚炎67.5%(158/234)、蕁麻疹89.0%(81/91)、痒疹・色素性蕁麻疹76.9%(10/13)であった11)。副作用発現率は、2.0%(7/344例)で、眠気1.2%(4/344例)、下痢0.6%(2/344例)、咳0.3%(1/344例)であった。
オキサトミドは、アレルギー反応に関係する細胞内のカルシウム制御作用により、ヒスタミン、ロイコトリエン等のケミカルメディエーターの遊離を抑制する。また、アレルギー反応により遊離したメディエーターに対する拮抗作用も有し、特にアレルギー性疾患の慢性化と重症化に関係するロイコトリエンに対しては、拮抗作用とともにその合成酵素の阻害作用を有する。
本剤は、アレルギー反応によって誘発される細胞内カルシウム濃度の上昇を抑制する作用、いわゆる細胞内カルシウム制御作用を有することが、ラット腹腔肥満細胞を用いた実験で確認されている。このカルシウム制御作用により、本剤はアレルギー反応性細胞におけるケミカルメディエーターの遊離抑制作用を発現するものと考えられている。なお、心筋細胞内へのカルシウム流入を抑制する作用は弱い12)。
本剤のヒスタミン遊離抑制作用が、ラット腹腔肥満細胞、ヒト白血球、アナフィラキシー反応時のラット皮膚を用いた実験で確認されている。また、ロイコトリエンの遊離抑制が、ヒト肺、ヒト白血球、ヒト好中球、ヒト好酸球、ラット腹腔肥満細胞を用いた実験で確認されている。更に、ロイコトリエンについて本剤は、その合成酵素である5-lipoxygenaseに対する阻害作用を示すことが認められている12),13),14),15)。
本剤のロイコトリエン、ヒスタミン、セロトニン、アセチルコリン、ブラディキニンに対する拮抗作用が、ラット皮膚、モルモットの摘出回腸、摘出気管支を用いた実験で確認されている。また、血小板活性化因子(PAF)によるモルモット気道抵抗上昇に対しても抑制作用を示した16),17),18)。
本剤は、アレルギー反応のモデルである、抗原投与時のモルモット気道収縮反応、抗原投与時のイヌ気管縮小反応、ラット受身皮膚アナフィラキシー反応、モルモット摘出回腸及び気管のシュルツ・デール反応等を抑制する14),19),20)。
オキサトミド(Oxatomide)
1-[3-[4-(Diphenylmethyl)-1-piperazinyl]propyl]-2-benzimidazol-2(3H)-one
C27H30N4O
426.55
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)又はクロロホルムに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
155~161℃
用時よく振って用いること。
500mL[瓶]
1) 足立満ほか:新薬と臨床. 1984;33(8):1127-1129
2) 社内資料:生物学的同等性試験(オキサトミドシロップ小児用0.2%「VTRS」)
3) 柴田邦彦ほか:薬理と治療. 1984;12(9):3887-3903
4) Michiels M,et al.:Oyo Yakuri. 1984;28(2):357-374
5) Meuldermans W,et al.:Xenobiotica. 1984;14(6):445-462
6) Goto A,et al.:Biol Pharm Bull. 2004;27(5):684-690
7) Goto A,et al.:Biol Pharm Bull. 2005;28(2):328-334
8) 豊田茂ほか:医学と薬学. 1996;36(4):655-662
9) 豊田茂ほか:医学と薬学. 1996;36(4):647-654
10) 中村孝ほか:小児科臨床. 1985;38(2):423-435
11) 山本一哉ほか:日小皮会誌. 1984;3(1):317-327
12) Tasaka k,et al.:Int Arch Allergy Appl Immunol. 1987;83(4):348-353
13) Manabe H,et al.:Int Arch Allergy Appl Immunol. 1988;87(1):91-97
14) 大森健守ほか:日薬理誌. 1982;80(3):251-260
15) Kosaka Y,et al.:Agents Actions. 1987;21(1-2):32-37
16) Ohmori K,et al.:Arch Int Pharmacodyn Ther. 1985;275(1):139-150
17) 大森健守ほか:日薬理誌. 1983;81(5):399-409
18) Nijkamp FP,et al.:Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol. 1989;340(1):111-118
19) 大森健守ほか:日薬理誌. 1982;80(6):481-493
20) 藤井一元ほか:日平滑筋雑誌. 1983;19(1):47-54
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