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処方箋医薬品注)
通常、成人には20mL(イトラコナゾールとして200mg)を1日1回空腹時に経口投与する。なお、患者の状態などにより適宜増減する。ただし、1回量の最大は20mL、1日量の最大は40mLとする。
,
うっ血性心不全の悪化又は再発を来すおそれがある。虚血性心疾患、基礎心疾患(弁膜症等)、慢性閉塞性肺疾患、腎不全、その他の浮腫性疾患等うっ血性心不全を起こすおそれのある患者に対して本剤を投与する場合には、その危険性について十分に説明するとともに、下肢浮腫、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
投与しないこと。,
本剤及び代謝物等の排泄が遅延し、副作用があらわれやすくなるおそれがある。
投与しないこと。不可逆的な肝障害におちいるおそれがある。,
肝障害を悪化させるおそれがある。,
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は、適切な避妊を行うよう指導すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット1)、マウス)で催奇形性が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで母乳中へ移行することが報告されている2)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
消化器症状等副作用があらわれた場合は減量又は休薬するなど慎重に投与すること。高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
ピモジド
キニジン3),4)
ベプリジル5)
これらの薬剤の血中濃度上昇により、QT延長が発現する可能性がある。
本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。
トリアゾラム6)
トリアゾラムの血中濃度上昇、作用の増強、作用時間の延長があらわれることがある。
シンバスタチン7)
シンバスタチンの血中濃度上昇により、横紋筋融解症があらわれやすくなる。
アゼルニジピン
アゼルニジピン・オルメサルタン メドキソミル
ニソルジピン8)
これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。
エルゴタミン・カフェイン・イソプロピルアンチピリン
ジヒドロエルゴタミン
エルゴメトリンメチルエルゴメトリン
これらの薬剤の血中濃度上昇により、血管攣縮等の副作用が発現するおそれがある。
バルデナフィル
バルデナフィルのAUCが増加しCmaxが上昇するとの報告がある。
エプレレノン9)
エプレレノンの血中濃度を上昇させるおそれがある。
ブロナンセリン
ブロナンセリンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。
シルデナフィル10)
シルデナフィルの血中濃度を上昇させるおそれがある(シルデナフィルとリトナビルの併用により、シルデナフィルのCmax及びAUCがそれぞれ3.9倍及び10.5倍に増加したとの報告がある)。
タダラフィル
タダラフィルの血中濃度を上昇させるおそれがある(タダラフィルとケトコナゾールの併用により、タダラフィルのAUC及びCmaxがそれぞれ312%及び22%増加したとの報告がある)。
スボレキサント
スボレキサントの作用を著しく増強させるおそれがある。
イブルチニブ
イブルチニブの血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。
チカグレロル
チカグレロルの血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある。
ロミタピド
ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。
イバブラジン
イバブラジンの血中濃度が上昇し、過度の徐脈があらわれることがある。
ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期)
ベネトクラクスの血中濃度が上昇し、腫瘍崩壊症候群の発現が増強する可能性がある。
ルラシドン塩酸塩
ルラシドン塩酸塩の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。
アナモレリン塩酸塩
アナモレリン塩酸塩の血中濃度が上昇し、副作用の発現が増強するおそれがある。
フィネレノン
フィネレノンの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。
* イサブコナゾニウム硫酸塩
イサブコナゾールの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。
アリスキレン11)
イトラコナゾールカプセルの併用投与(空腹時)により、アリスキレンのCmax及びAUCがそれぞれ約5.8倍及び約6.5倍に上昇したとの報告がある。
本剤のP糖蛋白阻害作用により、アリスキレンの排泄が阻害されると考えられる。
ダビガトラン
ダビガトランの血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大することがある。
本剤のP糖蛋白阻害作用により、ダビガトランの排泄が阻害されると考えられる。
リバーロキサバン
リバーロキサバンの血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある(リバーロキサバンとケトコナゾールの併用により、リバーロキサバンのAUC及びCmaxがそれぞれ158%及び72%増加したとの報告がある)。
本剤のCYP3A4及びP糖蛋白阻害作用により、リバーロキサバンの代謝及び排泄が阻害され、抗凝固作用が増強されると考えられる。
リオシグアト
リオシグアトの血中濃度を上昇させるおそれがある(リオシグアトとケトコナゾールの併用により、リオシグアトのAUC及びCmaxがそれぞれ150%及び46%増加し、また、消失半減期が延長し、クリアランスも低下したとの報告がある)。
本剤のCYP3A4及びP糖蛋白阻害作用により、リオシグアトのクリアランスが低下することが考えられる。
アトルバスタチン12)
アトルバスタチンの血中濃度を上昇させることがあり、横紋筋融解症があらわれやすくなる。必要に応じてアトルバスタチンの投与量を減量するなど用量に注意すること。
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤
これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがあり、ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤の副作用が増強されることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。
メチルプレドニゾロン14)デキサメタゾン15)ブデソニド16)
これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがあり、これらの薬剤の副作用が増強されることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。
コルヒチン,,
コルヒチンの血中濃度を上昇させることがあり、コルヒチンの作用が増強されることがある。必要に応じてコルヒチンの投与量を減量するなど用量に注意すること。
ジソピラミド
ジソピラミドの血中濃度上昇により、QT延長が発現する可能性がある。必要に応じてジソピラミドの投与量を減量するなど用量に注意すること。
ベンゾジアゼピン系薬剤
これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。
抗精神病薬
免疫抑制剤
抗悪性腫瘍剤
オピオイド系鎮痛剤
ブプレノルフィンセレギリンガランタミンモザバプタントルバプタンエレトリプタンサルメテロールシクレソニドフルチカゾンアプレピタントイミダフェナシン23)ソリフェナシントルテロジンシロスタゾールシナカルセトエバスチンダルナビルマラビロクオキシブチニンドンペリドン
シロドシン
キニーネ
ゾピクロン
グアンファシン
ジエノゲスト
シルデナフィル
シルデナフィルとエリスロマイシンの併用によりシルデナフィルのCmax、AUCの増加が認められたとの報告がある。必要に応じてシルデナフィルの投与量を減量するなど用量に注意すること。
タダラフィルの血中濃度を上昇させるおそれがある(タダラフィルとケトコナゾールの併用により、タダラフィルのAUC及びCmaxがそれぞれ312%及び22%増加したとの報告がある)。必要に応じてタダラフィルの投与量を減量するなど用量に注意すること。
ワルファリン24)
ワルファリンの作用が増強し、著しいINR上昇があらわれることがある。必要に応じてワルファリンの投与量を減量するなど用量に注意すること。
アキシチニブ
アキシチニブの血中濃度が上昇し、副作用の発現頻度及び重症度が増加するおそれがある。やむを得ず併用する際にはアキシチニブの減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
フェソテロジン
活性代謝物5-HMTの血漿中濃度の上昇に伴い効果や副作用の増強が予想される。必要に応じてフェソテロジンの投与量を減量するなど用量に注意すること。
ボセンタン
ボセンタンの血中濃度が上昇し、ボセンタンの副作用が発現しやすくなるおそれがある。必要に応じてボセンタンの投与量を減量するなど用量に注意すること。
アルテメテル・ルメファントリン
アルテメテル及びルメファントリンの血中濃度が上昇し、QT延長が起こるおそれがある。必要に応じてアルテメテル・ルメファントリンの投与量を減量するなど用量に注意すること。
デソゲストレル・エチニルエストラジオール
これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてデソゲストレル・エチニルエストラジオールの投与量を減量するなど用量に注意すること。
ベネトクラクス(再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の維持投与期、急性骨髄性白血病)
ベネトクラクスの血中濃度が上昇し、副作用が増強する可能性があるので、ベネトクラクスを減量するとともに患者の状態を慎重に観察すること。
ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤
ベラパミル27)
これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。また、心機能が低下する可能性がある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。
本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、これらの薬剤の代謝が阻害される。また、両剤の心抑制作用が増強する可能性がある。
イリノテカン
イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が上昇することがある。必要に応じてイリノテカンの投与量を減量するなど用量に注意すること。
本剤のCYP3A4阻害作用により、イリノテカンの活性代謝物の無毒化が阻害されると考えられる。
バルベナジン
バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。バルベナジンの作用が増強することで副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行うこと。本剤を併用する場合にはバルベナジンの増量はしないこと。
本剤のCYP3A阻害作用により、バルベナジン及び活性代謝物の代謝が阻害されると考えられる。
ニロチニブ
ニロチニブの血中濃度が上昇し、QT延長があらわれることがある。必要に応じてニロチニブの投与量を減量するなど用量に注意すること。
本剤のCYP3A4及びP糖蛋白阻害作用により、ニロチニブの代謝及び排泄が阻害されると考えられる。
アピキサバン
アピキサバンの血中濃度を上昇させることがある。必要に応じてアピキサバンの投与量を減量するなど用量に注意すること。
本剤のCYP3A4及びP糖蛋白阻害作用により、アピキサバンの代謝及び排泄が阻害されると考えられる。
エドキサバン
エドキサバンの血中濃度を上昇させ、出血の危険性を増大させるおそれがある。必要に応じてエドキサバンの投与量を減量するなど用量に注意すること。
本剤のP糖蛋白阻害作用により、エドキサバンのバイオアベイラビリティを上昇させると考えられる。
ジゴキシン28)ブスルファン29)
これらの薬剤の血中濃度を上昇させることがある。本剤とブスルファンの併用により、ブスルファンのクリアランスが20%減少したとの報告がある。必要に応じてこれらの薬剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。
機序不明
ロペラミド
ロペラミドの血中濃度が上昇することがある。必要に応じてロペラミドの投与量を減量するなど用量に注意すること。
本剤のCYP3A4及びP糖蛋白阻害作用により、ロペラミドの代謝及び排泄が阻害されると考えられる。
クラリスロマイシン30)リトナビルホスアンプレナビル/リトナビルエリスロマイシンシプロフロキサシン31)
本剤の血中濃度が上昇することがある。本剤とシプロフロキサシンの併用により、イトラコナゾールのCmax及びAUCがそれぞれ53.13%及び82.46%増加したとの報告がある。必要に応じて本剤の投与量を減量するなど用量に注意すること。
これらの薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
ダルナビル/リトナビル
本剤又はダルナビルの血中濃度が上昇する可能性がある(ダルナビル/リトナビルとケトコナゾールの併用により、ダルナビルとケトコナゾールの血中濃度の上昇が認められたとの報告がある)。必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど用量に注意すること。
本剤及びこれらの薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、血中濃度の変化が起こる場合がある。
エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩
エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩
本剤、エルビテグラビル及びコビシスタットの血中濃度が上昇する可能性がある。必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど用量に注意すること。
本剤及びコビシスタットのCYP3A等阻害作用により、相互に代謝が阻害される。
ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット
本剤、ダルナビル又はコビシスタットの血中濃度が上昇する可能性がある。必要に応じて本剤又はダルナビル エタノール付加物・コビシスタットの投与量を調節するなど用量に注意すること。
本剤とダルナビル及びコビシスタットのCYP3A阻害作用により、相互に代謝が阻害される。
ダルナビル エタノール付加物・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩
本剤、ダルナビル、コビシスタット又はテノホビル アラフェナミドの血中濃度が上昇する可能性がある。必要に応じて本剤又はダルナビル エタノール付加物・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミドフマル酸塩の投与量を調節するなど用量に注意すること。
本剤とダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドのCYP3A及びP糖蛋白阻害作用により、相互に代謝が阻害される。
カルバマゼピン32),33)エトラビリンリファブチン
本剤の血中濃度が低下することがある。また、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の投与量を調節するなど用量に注意すること。
これらの薬剤の肝薬物代謝酵素誘導により、本剤の肝代謝が促進される。また、本剤のCYP3A4に対する阻害作用によりこれらの薬剤の代謝が阻害される。
リファンピシンフェニトインイソニアジド34)フェノバルビタールエファビレンツネビラピン35)
本剤の血中濃度が低下することがある。本剤とネビラピンの併用により、本剤のCmax、AUC及びt1/2がそれぞれ38%、61%及び31%減少したとの報告がある。必要に応じて本剤の投与量、両剤の投与間隔を調節するなど注意すること。
これらの薬剤の肝薬物代謝酵素誘導により、本剤の肝代謝が促進される。
メロキシカム36)
本剤とメロキシカムの併用により、メロキシカムのCmax及びAUCがそれぞれ64%及び37%減少したとの報告がある。必要に応じてメロキシカムの投与量を調節するなど用量に注意すること。
本剤がメロキシカムの消化管からの吸収を抑制すると考えられる。
チアノーゼ、冷汗、血圧低下、呼吸困難、胸内苦悶等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
下肢浮腫、呼吸困難等の症状に注意すること。
食欲不振、嘔気、嘔吐、倦怠感、腹痛、褐色尿等の症状に注意すること。,
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施し、本剤の投与を中止するとともに、適切な処置を行うこと。
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等があらわれることがある。
5%以上
5%未満
頻度不明
感染症
鼻炎
過敏症
血管浮腫
代謝・栄養
高トリグリセリド血症
循環器
血圧上昇、不整脈、心電図異常、高血圧、狭心症発作、徐脈
動悸、心室性期外収縮、房室ブロック、血管障害、頻脈、低血圧
消化器
下痢・軟便(26.1%)、悪心
腹部不快感、食欲不振、嘔吐、腹痛、腹部膨満、便秘、上腹部痛、消化不良、口内炎、口腔内痛、胃炎、歯周炎
舌炎、おくび、腹部腰背部痛、胃十二指腸潰瘍、食道炎
肝臓
肝機能異常、高ビリルビン血症、γ-GTP増加、ALT増加、AST増加、ALP増加、LDH増加
LAP増加
呼吸器
咳嗽、発声障害、咽喉頭疼痛
呼吸困難
皮膚
発疹、そう痒症、蕁麻疹
紅斑、脱毛、湿疹、光線過敏性反応、白血球破砕性血管炎、紅斑性発疹、皮膚乾燥、皮膚腫脹、多汗症、皮膚障害
精神神経系
めまい、感覚鈍麻、頭痛、不眠
味覚異常、傾眠、振戦、倦怠感、末梢神経障害、錯感覚、肩こり、眠気、不安、失神、うつ病、錯乱状態
腎臓
腎機能検査値異常(尿中β2ミクログロブリン増加、β-NアセチルDグルコサミニダーゼ増加、尿中α1ミクログロブリン増加、尿検査異常)
腎障害、腎尿細管障害、蛋白尿、尿量減少、血尿
頻尿、尿失禁、BUN上昇、尿検査異常、尿円柱
生殖器
月経異常、勃起不全
血液
白血球減少、血小板減少、貧血、好酸球増多、白血球増多
好中球減少、赤血球数減少、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、顆粒球減少
その他
末梢性浮腫、浮腫、潮紅、ほてり、高血糖、視覚障害(霧視、複視を含む)、体重増加
発熱、異常感、無力症、顔面浮腫、血清病、筋痛、関節痛、耳鳴、難聴、胸痛、悪寒、筋硬直、腫脹、自傷、脱水、多汗症
臨床検査
血中コレステロール減少、CRP増加、CK増加、血中ナトリウム減少、血中リン増加
血清尿酸上昇、血清カリウム上昇、血中アミラーゼ増加、総蛋白増加、総コレステロール増加、尿糖陽性
本剤は血液透析によって除去できない。
本剤は個々の患者の投与期間に基づいた必要量を交付し、計量カップを用い、正確に本剤1回服用量を量り取って服用するよう患者に指導すること。また、飲み忘れ等による服薬期間後の残薬については、服用しないよう指導すること。
健康成人男性を対象に、イトラコナゾール内用液をイトラコナゾールとして100及び200mgを空腹時に単回経口投与したとき、血漿中未変化体及び主活性代謝物ヒドロキシイトラコナゾールの薬物動態パラメータは以下のとおりであった40)。
用量
対象
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
AUC(ng・hr/mL)
t1/2(hr)
100mg(n=6)
未変化体主活性代謝物
309.9±43.8539.5±67.5
1.8±0.42.5±0.8
2,842.7±703.37,055.1±1,718.2
24.1±9.67.7±1.8
200mg(n=6)
688.3±163.81,002.3±203.1
2.2±0.43.0±1.1
7,914.3±1,874.719,073.7±3,732.6
26.3±5.28.3±1.4
投与日
AUC(0→24)(ng・hr/mL)
100mg(n=7)
未変化体
1日目
296.5±67.8
1.7±0.5
2,004.9±456.0
-
最終日
1,028.0±98.8
1.9±0.7
12,248.3±2,076.0
28.1±10.4
主活性代謝物
511.5±45.5
2.1±0.4
6,267.0±1,162.7
1,298.1±186.1
3.6±0.5
25,998.9±4,665.1
19.0±8.2
200mg(n=7)
738.0±174.4
1.7±0.8
4,932.0±1,069.3
2,503.7±537.1
2.1±1.1
31,169.1±7,527.8
39.0±5.6
914.8±102.0
2.6±1.0
13,359.0±2,358.0
2,851.7±692.6
3.0±1.0
59,652.5±14,939.6
37.6±12.1
イトラコナゾール内用液1%「VTRS」とイトリゾール内用液1%を、クロスオーバー法によりそれぞれ20mL(イトラコナゾールとして200mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中イトラコナゾール濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された43)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUCt(ng・hr/mL)
T1/2(hr)
イトラコナゾール内用液1%「VTRS」
9537.08±2893.35
1017.73±395.85
1.9±0.5
24.20±4.97
イトリゾール内用液1%
9110.00±3257.85
1036.96±344.57
1.7±0.6
25.20±6.03
(平均値±標準偏差、n=18)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
健康成人男性を対象に、イトラコナゾール内用液(空腹時)又はイトラコナゾールカプセル剤(食直後)をイトラコナゾールとして100及び200mgを単回経口投与した試験の成績を比較した結果、イトラコナゾール内用液のバイオアベイラビリティはイトラコナゾールカプセル剤と比べ高値を示した40),44),45)。,,
パラメータ
100mg
200mg
イトラコナゾール内用液(n=6)
イトラコナゾールカプセル剤(n=5)
132.2±80.7267.4±71.4
215.6±58.1678.6±62.4
4.8±1.86.0±1.4
4.4±0.95.2±1.8
2,221±1,1416,772±3,221
4,142±1,27215,028±2,524
24.9±7.717.4±11.2
27.9±9.99.5±2.1
イトラコナゾール内用液を空腹時に単回経口投与したとき、食直後投与よりも未変化体及びヒドロキシイトラコナゾールのTmaxの短縮(約0.5倍)、Cmaxの上昇(1.7倍及び1.6倍)及びAUCの増加(1.1倍及び1.2倍)が認められた40)。
イトラコナゾール200mg経口投与後の肺、腎、肝、皮膚等の組織内濃度は血漿中濃度よりも高かった46)(外国人データ)。
健康女性のデータでは、授乳婦にイトラコナゾール1回200mgを1日2回経口投与したとき、乳汁中に未変化体が検出された2)。
99.8%47)(in vitro、平衡透析法)
ヒトにイトラコナゾールを経口投与したとき、肝臓で主に代謝され、主な代謝物はヒドロキシイトラコナゾールである48)。初回通過効果:あり49)代謝物の活性の有無:ヒドロキシイトラコナゾール(主活性代謝物)は、未変化体と比較してほぼ同等の抗真菌活性を示す50)。代謝酵素(チトクロームP450)の分子種:CYP3A448)
健康成人男性に、イトラコナゾール内用液を単回及び反復経口投与したとき、未変化体及びヒドロキシイトラコナゾールの尿中排泄率はそれぞれ投与量の1%未満であった40),41)。
添加剤であるヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンは、血漿中には検出されず、ほとんど未変化体として吸収されない40)。また、未変化体の尿中排泄率は投与量の1%未満であり、投与量の約50%は未変化体のまま糞中に排泄され、残りは消化管内で腸内細菌叢により分解された後に糞中排泄あるいは吸収される41)。
口腔咽頭カンジダ症を対象とし、イトラコナゾール内用液200mg/日を8日間投与したときの改善率は90.5%(67/74例)であった45)。副作用は、104例中39例(37.5%)に認められた。その主なものは軟便14例(13.4%)、下痢7例(6.7%)、悪心5例(4.8%)であった45)。
食道カンジダ症を対象とし、イトラコナゾール内用液を初回200mg/日投与後、100mg/日を3~8週間投与したときの有効率は94.3%(50/53例)であった51)。有害事象は、62例中30例(48.4%)に認められた。主なものは発熱9例(14.5%)であった51)。
深在性真菌症を対象とし、イトラコナゾール内用液最大200mgを1日2回最長12週間投与したときの有効率は76.9%(10/13例)であった52)。副作用(臨床検査値異常を含む)は、16例中16例(100.0%)に認められた。その主なものは下痢8例(50.0%)、尿中β2ミクログロブリン増加7例(43.8%)、肝障害5例(31.3%)、腎障害4例(25.0%)であった52)。
好中球減少を伴う血液悪性疾患患者を対象とし、イトラコナゾール内用液2.5mg/kgを1日2回最長8週間投与※したときの予防効果をプラセボと比較したときの真菌感染症発症率は以下のとおりであった53),54)。
真菌感染症の発症
イトラコナゾール群(n=201)
プラセボ群(n=204)
p値注)
深在性真菌症(確定診断例+疑診例)+表在性真菌症
48(23.9%)
68(33.3%)
0.035
5(2.5%)
9(4.4%)
0.291
43(21.4%)
59(28.9%)
0.081
0(0%)
深在性真菌症と表在性真菌症を発症した場合、深在性真菌症に集計した。注)Cochran-Mantel-Haenszel検定
副作用の主なものは下痢、嘔吐、悪心であった53)。
好中球減少を伴う血液悪性疾患患者を対象とし、イトラコナゾール内用液2.5mg/kgを1日2回最長8週間投与※したときの予防効果をアムホテリシンBカプセルと比較したときの真菌感染症発症率は以下のとおりであった37)。
イトラコナゾール群(n=281)
アムホテリシンB群(n=276)
p値注1)
侵襲性アスペルギルス症
5(1.8%)
9(3.3%)
0.264
8(2.8%)
13(4.7%)
0.248
83(29.5%)
80(29.0%)
0.886
2(0.7%)
0.004
注1)χ2検定注2)侵襲性アスペルギルス症を含む。
※本剤の承認された用法及び用量は、「通常、成人には20mL(イトラコナゾールとして200mg)を1日1回空腹時に経口投与する。なお、患者の状態などにより適宜増減する。ただし、1回量の最大は20mL、1日量の最大は40mLとする。」である。主な有害事象は下痢、悪心、嘔吐であった37)。
真菌のチトクロームP450に特異的に作用して、真菌の細胞膜の主要構成脂質であるエルゴステロールの生合成を阻害する。イトラコナゾールは哺乳類由来のチトクロームP450には影響が少なかった55)。
イトラコナゾール(Itraconazole)
4-(4-{4-[4-({(2RS,4SR)-2-(2,4-Dichlorophenyl)-2-[(1H-1,2,4-triazol-1-yl)methyl]-1,3-dioxolan-4-yl}methoxy)phenyl]piperazin-1-yl}phenyl)-2-[(1RS)-1-methylpropyl]-2,4-dihydro-3H-1,2,4-triazol-3-one4-(4-{4-[4-({(2SR,4RS)-2-(2,4-Dichlorophenyl)-2-[(1H-1,2,4-triazol-1-yl)methyl]-1,3-dioxolan-4-yl}methoxy)phenyl]piperazin-1-yl}phenyl)-2-[(1RS)-1-methylpropyl]-2,4-dihydro-3H-1,2,4-triazol-3-one
C35H38Cl2N8O4
705.63
白色の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドにやや溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、水及び2-プロパノールにほとんど溶けない。N,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→100)は旋光性を示さない。
166~170℃
小児の手の届かない所に保管すること。
140mL[瓶]
1) イトラコナゾールの催奇形性試験(ラット)(イトリゾール内用液1%:2006.7.26承認、CTD2.6.6.6)
2) イトラコナゾールのヒト乳汁中への排泄(イトリゾール内用液1%:2006.7.26承認、CTD2.6.4.6)
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