当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
向精神薬
習慣性医薬品注)
処方箋医薬品注)
全身麻酔の導入及び維持
通常、成人には、レミマゾラムとして12mg/kg/時の速度で、患者の全身状態を観察しながら、意識消失が得られるまで静脈内へ持続注入する。なお、患者の年齢、状態に応じて投与速度を適宜減速すること。
通常、成人には、レミマゾラムとして1mg/kg/時の速度で静脈内への持続注入を開始し、適切な麻酔深度が維持できるよう患者の全身状態を観察しながら、投与速度を適宜調節するが、上限は2mg/kg/時とする。なお、患者の年齢、状態に応じて投与開始速度を適宜減速すること。覚醒徴候が認められた場合は、最大0.2mg/kgを静脈内投与してもよい。
投与速度の減速を考慮するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。鎮静作用の増強や低血圧等の副作用があらわれるおそれがある。
依存性を生じやすい。
投与速度の減速を考慮するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。鎮静作用が強くあらわれるおそれがある。
投与速度の減速を考慮するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤の代謝が遅延し、作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット及びウサギ)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
投与速度の減速を考慮するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能の低下により、鎮静作用の増強や低血圧、徐脈等の副作用があらわれるおそれがある。
中枢神経抑制剤
局所麻酔剤
アルコール(飲酒)
血圧低下や覚醒遅延を起こすおそれがある。併用する場合には、投与速度を減速するなど慎重に投与すること。
ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用が増強されるおそれがある。
連用により、薬物依存を生じることがある。投与量の急激な減少ないし中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想、不随意運動等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には慎重に行うこと。
異常が認められた場合には、抗コリン剤(例えばアトロピン)の静脈内投与を行う等適切な処置を行うこと。
異常が認められた場合には患者の頭部を下げ、重篤な場合には血漿増量剤、昇圧剤の使用等適切な処置を行うこと。
異常が認められた場合には気道を確保し、人工呼吸等適切な処置を行うこと。
1%以上10%未満
1%未満
頻度不明
皮膚
紅斑
精神神経系
頭痛
譫妄、ジスキネジー
激越
循環器
第二度房室ブロック、心室期外収縮、血圧上昇、高血圧
消化器
悪心、嘔吐
流涎過多
肝臓
血中ビリルビン増加
その他
悪寒
薬効延長
過量投与により、過鎮静、傾眠、錯乱、昏睡等が起こる可能性がある。
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合には、必要に応じてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)の投与を考慮すること。なお、フルマゼニルの作用持続時間は本剤と同程度であるが、鎮静等の本剤の作用が再度あらわれるおそれがある。また、投与された薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静作用が変化、遅延するおそれがある。
本剤を持続注入するにあたっては、投与速度の調節可能な注入器具(シリンジポンプ等)を使用すること。
集中治療における鎮静に対する臨床試験において本剤を24時間以上持続投与した患者で血中濃度の上昇及び覚醒遅延がみられた。
日本人健康成人男性(30例:5例6群)に本剤を0.05~0.5mg/kgを1分間かけて単回静脈内投与したときのレミマゾラムの血漿中濃度推移及び薬物動態(PK)パラメータは以下のとおりであった2)。
投与量(mg/kg)
Cmax(ng/mL)
AUCinf(ng・h/mL)
t1/2(min)
CL(L/min/kg)
Vss(L/kg)
0.05(N=5)
654(138)
49.6(2.7)
39(8)
0.0168(0.0009)
0.507(0.123)
0.1(N=5)
1620(210)
120(9)
52(13)
0.0140(0.0011)
0.480(0.090)
0.2(N=5)
3260(550)
199(34)
52(9)
0.0171(0.0025)
0.516(0.058)
0.3(N=5)
4190(520)
255(23)
48(8)
0.0198(0.0017)
0.580(0.094)
0.4(N=5)
6000(1700)
365(47)
45(7)
0.0185(0.0023)
0.533(0.085)
0.5(N=5)
6960(1210)
452(55)
53(9)
0.0187(0.0025)
0.573(0.080)
平均値(標準偏差)ノンコンパートメント解析、PK解析対象集団
In vitro限外ろ過法を用いた14C-レミマゾラムのヒト血清タンパク結合率は約92%であり、主にアルブミンに結合している3)(in vitro)。14C-レミマゾラム(添加濃度1~10μg/mL)のヒト血球移行率は、7.5%~11.7%であった4)(in vitro)。
レミマゾラムは、主に肝臓のカルボキシルエステラーゼによって速やかに加水分解され代謝される5),6)。
日本人健康成人男性5例に本剤0.2又は0.3mg/kgを単回静脈内投与したとき、投与後24時間までに未変化体は尿中から検出されず、主代謝物として80%以上が尿中に排泄された2)。
日本人健康高齢男性5例[中央値66.0歳(65~73歳)]及び非高齢男性5例[中央値21.0歳(20~40歳)]に本剤0.1mg/kgを1分間かけて単回静脈内投与したときの血漿中レミマゾラムの体内動態に、高齢男性と非高齢男性において差は認められなかった2)。
高齢(N=5)
1590(580)
104(19)
47(12)
0.0164(0.0030)
0.473(0.093)
非高齢(N=5)
中等度及び高度の肝機能障害(Child Pugh分類B及びC)患者及び健康成人に本剤0.1mg/kgを1分間かけて単回静脈内投与したときの血漿中レミマゾラムのPKパラメータは以下のとおりであった。T1/2及びVssは肝機能障害の重症度が高いほど延長又は増加した。中等度肝機能障害患者と健康成人のAUCinfは同様であったが、高度肝機能障害患者では健康成人に対してAUCinfが増加した8)(外国人データ)。
健康成人(N=8)
2690(404)
132(26.5)
43.1(12.8)
0.0131(0.00308)
0.329(0.0985)
中等度肝機能障害患者(N=8)
1670(621)
111(29.7)
57.4(12.5)
0.0161(0.00478)
0.652(0.298)
高度肝機能障害患者(N=3)
1650(234)
171(20.9)
109(36.0)
0.00987(0.00114)
1.01(0.438)
平均値(標準偏差)PK解析対象集団
末期腎不全患者(eGFR30未満)、及び腎機能正常者(eGFR80以上)に本剤1.5mgを単回静脈内投与したとき、血漿中レミマゾラムのPKパラメータに顕著な違いは認められなかった9)(外国人データ)。
t1/2(h)
CL(L/h)
Vz(L)
腎機能正常者(N=10)
60.1(35.4)
13.6(1.9)
0.40(0.05)
112.2(13.9)
65.4(13.1)
末期腎不全患者(N=8)
57.7(12.2)
13.1(3.7)
0.40(0.23)
123.0(36.7)
63.1(24.7)
日本人の全身麻酔施行手術患者を対象とした第II/III相実薬対照無作為化単盲検比較試験において、本剤を12mg/kg/時の速度で意識消失が認められるまで静脈内持続投与し、その後1mg/kg/時の速度で維持投与を開始し、手術終了まで被験者の全身状態を観察しながら投与速度を適宜調節a)した結果、術中覚醒・記憶の有無、鎮静作用に対する救済処置の有無、及び体動の有無の3指標のすべてが「無」であった被験者割合(有効率)は、本剤12mg/kg/時群 100%(150/150例)及びプロポフォール群100%(75/75例)であり、本剤12mg/kg/時群のプロポフォール群に対する非劣性が検証された。本剤12mg/kg/時群における副作用発現割合は42.7%(64/150例)であり、主な副作用は血圧低下24.0%(36/150例)、嘔吐7.3%(11/150例)、悪心6.7%(10/150例)等であった10)。
a)維持投与中の投与速度の上限は2mg/kg/時としたが、覚醒徴候が認められた場合、本剤を最大12mg/kg/時で最大1分間静脈内投与した。
レミマゾラムは、GABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位を介して、主要な抑制性神経伝達物質であるGABAのGABAA受容体への結合を促進させることで鎮静作用を示すと考えられる。
レミマゾラムは、ラット脳GABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位に高い親和性を示す(Ki値=26.3nmol/L)7)(in vitro)。
レミマゾラムは、マウス、ラット、ミニブタ及びサルにおいて用量依存的な鎮静作用を示す11),12),13),14)。レミマゾラムの主代謝物(加水分解物)の鎮静作用はレミマゾラムの約1/200(ラット)であり、薬理学的に不活性である15)。また、本剤による鎮静作用は、ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤であるフルマゼニルにより拮抗される(ラット及びヒト)16),17)。
レミマゾラムベシル酸塩(Remimazolam Besilate)
Methyl 3-{(4S)-8-bromo-1-methyl-6-pyridin-2-yl-4H-imidazo[1,2-a][1,4]benzodiazepin-4-yl}propanoate monobenzenesulfonate
C21H19BrN4O2・C6H6O3S
597.48
白色~微黄色の結晶性の粉末である。ジメチルスルホキシドに溶けやすく、エタノールにやや溶けやすく、水にやや溶けにくい。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
50mg[1バイアル]×10
1) 社内資料:非臨床試験(胎盤通過性)
2) 社内資料:国内第I相臨床試験
3) 社内資料:非臨床試験(in vitro分布)
4) 社内資料:非臨床試験(血球移行性)
5) 社内資料:非臨床試験(薬物相互作用)
6) 社内資料:非臨床試験(in vitro代謝)
7) 社内資料:結合親和性の検討
8) 社内資料:海外第I相臨床試験(健康成人及び肝機能障害者を対象)
9) 社内資料:海外第I相臨床試験(末期腎不全者及び腎機能正常者を対象)
10) *Doi M. et al.:J Anesth 2020;34:543-53
11) 社内資料:マウスにおける鎮静作用
12) 社内資料:ラットにおける鎮静作用
13) 社内資料:ミニブタにおける鎮静作用
14) 社内資料:サルにおける鎮静作用
15) 社内資料:代謝物の鎮静作用
16) 社内資料:拮抗剤投与による鎮静作用
17) 社内資料:海外第I相臨床試験
ムンディファーマ株式会社 お客様相談室
東京都港区港南2-15-1
電話 0120-525-272
ムンディファーマ株式会社
東京都港区港南 2-15-1
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.