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劇薬
処方箋医薬品注)
前立腺肥大症
前立腺が肥大していない患者における有効性及び安全性は確認されていない。国内臨床試験では前立腺体積30mL以上の患者を対象とした。,
通常、成人にはデュタステリドとして1回0.5mgを1日1回経口投与する。
投与開始初期に改善が認められる場合もあるが、治療効果を評価するためには、通常6ヵ月間の治療が必要である。
投与しないこと。本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇するおそれがある。
本剤は主に肝臓で代謝される。肝機能障害のある患者に投与した場合の薬物動態は検討されていない。
女性には投与しないこと。ラット及びウサギにデュタステリドを経口投与した結果、雄胎児の外生殖器の雌性化がみられ、本剤の曝露により血中ジヒドロテストステロンが低下し、男子胎児の外生殖器の発達を阻害する可能性が示唆された。,
女性には投与しないこと。本剤が乳汁中に移行するかは不明である。,
小児等には投与しないこと。小児等に対する適応はなく、小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。,
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
これらの薬剤との併用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
CYP3A4による本剤の代謝が阻害される。
AST、ALT、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
1%以上
1%未満
頻度不明
過敏症
蕁麻疹
アレルギー反応、発疹、瘙痒症、限局性浮腫、血管性浮腫
精神神経系
リビドー減退
浮動性めまい
抑うつ気分、味覚異常
生殖系及び乳房障害
勃起不全、乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感)
射精障害
精巣痛、精巣腫脹
皮膚
脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症
消化器
腹部不快感
下痢
その他
倦怠感
血中CK増加
健康成人に本剤1~20mg注)を単回経口投与した時、投与後2.0~2.3時間に最高血漿中薬物濃度(Cmax)に達し、みかけの分布容積は232~298Lであった。Cmaxは投与量に依存して増加し、終末相の消失半減期(t1/2)は89~174時間であり、消失は非線形であった4)。
前立腺肥大症患者に本剤0.05~2.5mg注)を1日1回6ヵ月間反復経口投与した時、0.5mgではおよそ投与5ヵ月で定常状態に達し、6ヵ月での血清中薬物濃度は44.82±17.91ng/mLであった。0.5mg投与の定常状態におけるt1/2は3.4±1.2週間であり、消失は非線形であった4),5)。
デュタステリド錠0.5mgAV「明治」とアボルブカプセル0.5mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠又は1カプセル(デュタステリドとして0.5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された6)。
被験者数
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-72(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
デュタステリド錠0.5mgAV「明治」
75
59.80±25.80
2.82±0.91
2.11±0.84
62.0±20.6
アボルブカプセル0.5mg
58.57±23.87
3.13±0.85
1.93±0.91
61.7±24.3
Mean±S.D.
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
健康成人に本剤2.5mg注)を食後単回経口投与した時、薬物動態パラメータに若干の変化を認め、AUC0-∞は空腹時投与の2573から2197ng・hr/mLに減少した。なお、この変化は臨床上影響を与えるものではない7)。
健康成人に本剤0.5mgを単回経口投与した時、生物学的利用率は59%であった7)(外国人データ)。
In vitro試験において、デュタステリド(2000ng/mL)のヒト血清蛋白結合率は99.8%と高く、血清アルブミン、α1-酸性糖蛋白、コルチコステロイド結合グロブリン及び性ホルモン結合グロブリンに対する結合率は、それぞれ99.0%、96.6%、89.2%及び87.6%であった。また、これらの蛋白に対する結合率は20~2000ng/mLの範囲で線形であった4)(限外ろ過法)。
健康成人に本剤0.5mgを反復経口投与した時、精液中/血清中薬物濃度比は平均11.5%であった4)(外国人データ)。
In vitro試験において、デュタステリドはCYP3A4/CYP3A5によって水酸化されたが、CYP1A2、2A6、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6及び2E1では代謝されなかった4)。,
In vitro試験において、デュタステリドはCYP1A2、2C9及び2D6活性を阻害しなかったが、CYP2C19及び3A4活性を阻害し、IC50は50μMであった8)。
In vitro試験において、デュタステリドはPXR活性化によるCYP3A4誘導能を示さなかった8)。
前立腺肥大症患者に本剤0.5mgを1日1回反復経口投与した時、主代謝物として1,2-二水素化体、4’-水酸化体、6-水酸化体が確認された4)。
健康成人に本剤1~20mg注)を単回経口投与した時、投与後48時間以内の尿中に未変化体は検出されなかった4)。
健康成人に本剤0.5mgを1日1回6ヵ月以上反復経口投与した時、糞中に約5%の未変化体が排泄され、関連物質(未変化体+代謝物)として約42%が回収された。尿中への未変化体の排泄は0.1%未満であり、関連物質の排泄も微量であった4)(外国人データ)。
24~87歳の健康成人に本剤5mg注)を単回経口投与した時、50~69歳及び70歳以上の年齢群のt1/2は49歳以下の年齢群に比べて延長し、AUC0-∞は約20%増加した。なお、この変化は臨床上影響を与えるものではない4)(外国人データ)。
本剤0.5mgあるいは5mg注)と、コレスチラミン、ワルファリン、ジゴキシン、タムスロシン塩酸塩、テラゾシン塩酸塩との併用において薬物相互作用は認められなかった4)(外国人データ)。注)本剤の承認用量は1日1回0.5mgである。
前立腺体積30mL以上の前立腺肥大症患者を対象とした二重盲検比較試験(1日1回24週間経口投与)9),10)において、用量依存的な前立腺体積の減少が認められた。本剤0.5mgはプラセボに比し、前立腺体積を有意に減少させ、I-PSS(国際前立腺症状スコア)及び最大尿流率を有意に改善した。
プラセボ(70例)
0.05mg注)(67例)
0.5mg(70例)
2.5mg注)(67例)
投与前
平均値(SD)
45.7(20.26)
44.4(14.22)
45.4(15.20)
41.0(13.61)
24週後
平均値(SD)変化率(%)p値
42.1(21.26)-8.7-
37.9(14.72)-15.50.021
34.6(14.66)-25.3<0.001
30.7(11.85)-25.6<0.001
単位(mL)、変化率は線形モデルによる調整済み平均値
副作用発現頻度は、本剤0.05mgで6%(4/70例)、本剤0.5mgで15%(11/71例)及び本剤2.5mgで13%(9/69例)であった。主な副作用は、本剤0.05mgで勃起不全3%(2/70例)、本剤0.5mgでリビドー減退4%(3/71例)、勃起不全3%(2/71例)及び射精障害3%(2/71例)、本剤2.5mgで勃起不全4%(3/69例)及びリビドー減退1%(1/69例)であった。
前立腺体積30mL以上の前立腺肥大症患者を対象とした二重盲検比較試験(1日1回52週間経口投与)9),10)において、本剤0.5mgはプラセボに比し、I-PSS及び最大尿流率を有意に改善し、前立腺体積を有意に減少させた。
投与群
評価項目
プラセボ(181例)
0.5mg(184例)
p値
I-PSS(点)
投与前52週後
平均値(SD)平均値(SD)変化量
16.0(6.01)12.4(6.32)-3.7
16.6(6.56)11.1(6.82)-5.3
0.003
最大尿流率(mL/sec)
11.2(4.41)11.9(4.82)0.7
11.2(4.13)13.4(5.75)2.2
<0.001
前立腺体積(mL)
平均値(SD)平均値(SD)変化率(%)
49.4(17.16)44.7(17.36)-10.8
50.2(19.79)35.1(19.04)-33.8
変化率及び変化量は線形モデルによる調整済み平均値
副作用発現頻度は、本剤0.5mgで6%(12/193例)であった。主な副作用は、勃起不全2%(4/193例)、浮動性めまい1%(2/193例)及びリビドー減退1%(2/193例)であった。注)本剤の承認用量は1日1回0.5mgである。
デュタステリドは、テストステロンをジヒドロテストステロンへ変換する1型及び2型5α還元酵素を阻害する。ジヒドロテストステロンは前立腺肥大に関与する主なアンドロゲンである11),12)。
In vitroにおいて、ヒト1型及び2型5α還元酵素を阻害した12)。また、去勢ラットにおいて、外因性に投与したテストステロンの前立腺におけるジヒドロテストステロンへの変換を阻害した12)。
ラットに反復投与することにより、前立腺組織中ジヒドロテストステロン濃度を低下させた12)。
ラットに反復投与することにより、前立腺を縮小させた。また、去勢ラットに反復投与することにより、テストステロン誘発前立腺肥大を抑制した12)。
前立腺肥大症患者に本剤0.05~2.5mg注)を1日1回反復経口投与した時、血清中ジヒドロテストステロン濃度は投与2週までに速やかに低下した。反応は用量依存的であり、投与6ヵ月の0.5mgによる減少は89.7%と2.5mgと同程度で最大であった4)。
前立腺肥大症患者に本剤0.5mgを1日1回反復経口投与した時、投与3ヵ月の前立腺組織中ジヒドロテストステロン濃度はプラセボ投与と比較して93%減少した4)(外国人データ)。注)本剤の承認用量は1日1回0.5mgである。
デュタステリド(Dutasteride)
N-[2,5-Bis(trifluoromethyl)phenyl]-3-oxo-4-aza-5α-androst-1-ene-17β-carboxamide
C27H30F6N2O2
528.53
デュタステリドは白色~微黄色の粉末である。本品はN-メチルピロリドンに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
PTP包装 30錠(10錠×3) 100錠(10錠×10)バラ包装(ボトル入、乾燥剤入) 300錠
1) Andriole GL,et al.:N Engl J Med.2010;362:1192-1202
2) Theoret MR,et al.:N Engl J Med.2011;365:97-99
3) Akaza H,et al.:Jpn J Clin Oncol.2011;41:417-423
4) アボルブカプセル:2009年7月7日承認、CTD2.7.2
5) アボルブカプセル:2009年7月7日承認、審査報告書
6) 社内資料:デュタステリド錠0.5mgAV「明治」の生物学的同等性試験に関する資料
7) アボルブカプセル:2009年7月7日承認、CTD2.7.1
8) ザガーロカプセル:2015年9月28日承認、CTD2.7.2
9) アボルブカプセル:2009年7月7日承認、CTD2.7.3
10) アボルブカプセル:2009年7月7日承認、CTD2.7.6
11) アボルブカプセル:2009年7月7日承認、CTD2.6.1
12) アボルブカプセル:2009年7月7日承認、CTD2.6.2
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