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処方箋医薬品注)
本剤の耐性菌の発現を防ぐため、「5. 効能・効果に関連する注意」、「8. 重要な基本的注意」の項を熟読の上、適正使用に努めること。
本剤の成分によるショックの既往歴のある患者
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現を防ぐため、原則として他の抗菌薬及び本剤に対する感受性を確認すること。
「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
用時溶解し、通常、成人1回0.125~0.5g(力価)を1日4回経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
用時溶解し、通常、成人1回0.5g(力価)を非吸収性の抗菌剤及び抗真菌剤と併用して1日4~6回経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
7~10日以内に下痢、腹痛、発熱等の症状改善の兆候が全くみられない場合は投与を中止すること。
難聴が発現又は増悪するおそれがある。
投与量・投与間隔の調節を行い、慎重に投与すること。偽膜性大腸炎等の重度の腸管炎症のある高度の腎機能障害患者(血液透析中等)では、吸収され、排泄が遅延して蓄積するおそれがあり、バンコマイシン塩酸塩の静脈内投与で報告されているものと同様な副作用が発現する危険性がある。,,,,,,,,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。静脈内投与により、ヒト母乳中への移行が認められている。
腎機能等に注意して、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
同時に投与すると本剤の臨床効果が減弱するおそれがあるので、数時間間隔をあけて投与すること。
コレスチラミンは腸管内でバンコマイシンと結合する。
血圧低下、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴り、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3%以上
3%未満
頻度不明
過敏症
発熱
発疹、潮紅、悪寒、蕁麻疹、そう痒
血液
血小板減少
好酸球増多
白血球減少、貧血
肝臓
AST上昇
ALT上昇
Al-P上昇
消化器
下痢
悪心、嘔吐、食欲不振
腎臓
BUN上昇、クレアチニン上昇
その他
舌炎
口内炎
溶解後は直ちに服用すること。また、服用にあたっては口腔内殺菌のために薬剤溶液で十分含嗽した後飲用することが望ましい。
経口投与時の血中濃度を表1に示す3)。
1日投与量投与期間
n
血中濃度(μg/mL)
500mg(力価)×4/日7日
1
測定限界(2.5)以下
(測定法:bioassay)
経口投与時の血中濃度を表2に示す4)。
500mg(力価)×4/日5~7日
3
測定限界(1.25)以下
経口投与時の血清中濃度を表3に示す5)。
血清中濃度(μg/mL)
500mg(力価)×4/日2~19日※1
26
測定限界(1.0)以下
※1)有効性評価対象例31例における投与期間を示した。
〔測定法:FPIA(蛍光偏光免疫測定法)〕
通常、経口投与によってほとんど吸収されず、高い消化管内濃度が得られる。また、血中にはほとんど認められない3)。ただし、腸管に病変のある患者において、吸収され尿中に排泄されたとの報告がある4)。
健康成人に1.0g(力価)点滴静注注1)時の血清を用い、遠心限外ろ過法にて測定された血清蛋白結合率は34.3%であった6)。
バンコマイシン塩酸塩の代謝物は確認されていない。
経口投与時の糞便中濃度、尿中濃度を表4に示す3)。なお、バンコマイシン塩酸塩は点滴静注注1)後、72時間までに90%以上が尿中に未変化体として排泄された6)。
糞便中濃度(μg/g)
尿中濃度(μg/mL)
2500~4750(n=1)
検出されず(n=1)
経口投与時の糞便中濃度、尿中濃度を表5に示す4)。
500mg(力価)×4/日5~19日
726~8370(n=5)
測定限界(1.25)以下(n=1)
2.44~94.6(尿中排泄率:0.15~1.65%)(n=3)
経口投与時の糞便中濃度、尿中濃度を表6に示す5)。
500~5500(n=9)
10.5~92.5※2(n=1)
測定限界(0.39)以下~23.4(n=7)
※2)水様性下痢を呈した1例。
経口投与時の血清中濃度を表7に示す(外国人データ)。
No.
年齢、性
基礎疾患
14歳、女7)
無腎、血液透析中
250mg(力価)×4/日×8日
13.5~34.0
2
62歳、男8)
腎不全
500mg(力価)×4/日×8日1000mg(力価)/日×9日500mg(力価)/日×3日
11.4~20.3
32歳、男9)
糖尿病、血液透析中
250mg(力価)×4/日×11日
約4.5~7.0
4
45歳、男9)
血液透析中
250mg(力価)×4/日投与期間不明
2.4~2.6
5
500mg(力価)×4/日×3日
11~13
125mg(力価)×4/日投与期間不明
2.4~3.4
6
63歳、男9)
0.0
7
28歳、男9)
糖尿病性腎症
500mg(力価)×4/日投与期間不明
0.7~9.8
〔測定法:No.1;RIA(放射免疫測定法)、No.2~7;FPIA(蛍光偏光免疫測定法)〕
承認時における有効性評価対象例13例中12例(92.3%)が有効であった。平均下痢改善日数(4行/日以下)は約4日、平均解熱日数(37.5℃以下)は約6日であった4)。臨床検査値の異常変動を含む副作用は安全性評価対象例41例中3例(7.3%)に認められた。副作用は、「皮疹」、「嘔気」、「舌炎」、「発熱」が各1件(2.4%)であった10)。
承認時における有効性評価対象例33例すべて(100.0%)が有効であった。下痢、腹痛、腹部膨満等の腸炎症状及び発熱の正常化日数は3~4日であった。安全性評価対象例53例に副作用は認められなかった。臨床検査値の異常変動は51例中8例(15.7%)に認められた。主な副作用は、「AST、ALT上昇」、「AST、ALT上昇、Al-P上昇」各3例(5.9%)であった11)。
バンコマイシンの作用は細菌の細胞壁合成阻害によるものであり、その抗菌作用は殺菌的である12)。更に細菌の細胞膜の透過性に変化を与える。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、クロストリジウム・ディフィシルに対する最小発育阻止濃度(MIC)比較試験(in vitro)及びハムスター偽膜性大腸炎モデルにおける治療効果比較試験において、バンコマイシン塩酸塩散0.5g「明治」と塩酸バンコマイシン散0.5gの生物学的同等性が確認された16)。
バンコマイシン塩酸塩(Vancomycin Hydrochloride)
(1S,2R,18R,19R,22S,25R,28R,40S)-50-[3-Amino-2,3,6-trideoxy-3-C-methyl-α-L-lyxo-hexopyranosyl-(1→2)-β-D-glucopyranosyloxy]-22-carbamoylmethyl-5,15-dichloro-2,18,32,35,37-pentahydroxy-19-[(2R)-4-methyl-2-(methylamino)pentanoylamino]-20,23,26,42,44-pentaoxo-7,13-dioxa-21,24,27,41,43-pentaazaoctacyclo[26.14.2.23,6.214,17.18,12.129,33.010,25.034,39]pentaconta-3,5,8,10,12(50),14,16,29,31,33(49),34,36,38,45,47-pentadecaene-40-carboxylic acid monohydrochloride
C66H75Cl2N9O24・HCl
1485.71
バンコマイシン塩酸塩は白色の粉末である。本品は水に溶けやすく、ホルムアミドにやや溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、アセトニトリルにほとんど溶けない。本品は吸湿性である。
VCM
10バイアル
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
3) 舟田 久ほか:感染症学雑誌. 1979;53:182-204
4) 島田 馨ほか:最新医学. 1982;37:1558-1565
5) 小西敏郎ほか:Surg. Today. 1997;27:826-832
6) 中島光好ほか:Chemotherapy. 1992;40:210-224
7) Thompson, C. M. et al.:Int. J. Pediatr. Nephrol. 1983;4:1-4
8) Spitzer, P. G. et al.:Ann. Intern. Med. 1984;100:533-534
9) Matzke, G. R. et al.:Am. J. Kidney Dis. 1987;9:422-425
10) 厚生省薬務局:医薬品研究. 1993;24(5):566-567
11) 小西敏郎ほか:Chemotherapy. 1994;42:436-450
12) Barna, J. C. J. et al.:Annu. Rev. Microbiol. 1984;38:339-357
13) Watanakunakorn, C.:Rev. Infect. Dis. 1981;3:S210-215
14) 永田 弘ほか:Chemotherapy. 1992;40:581-591
15) 青木泰子ほか:感染症学雑誌. 1990;64:549-556
16) 社内資料:バンコマイシン塩酸塩散0.5g「明治」の生物学的同等性試験に関する資料
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