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ホスミシン錠250/ホスミシン錠500

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能・効果
5.効能・効果に関連する注意
6.用法・用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.3肝機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2invitro抗菌作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ホスミシン錠250/ホスミシン錠500

添付文書番号

6135001F1029_1_14

企業コード

780009

作成又は改訂年月

2023年7月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

876135

薬効分類名

ホスホマイシン系抗生物質製剤

承認等

ホスミシン錠250

販売名コード

YJコード

6135001F1029

販売名英語表記

FOSMICIN TABLETS

販売名ひらがな

ほすみしんじょう250

承認番号等

承認番号

20200EMZ00012000

販売開始年月

1990年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

ホスミシン錠500

販売名コード

YJコード

6135001F2025

販売名英語表記

FOSMICIN TABLETS

販売名ひらがな

ほすみしんじょう500

承認番号等

承認番号

20200EMZ00011000

販売開始年月

1990年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ホスホマイシンカルシウム水和物

3. 組成・性状

3.1 組成

ホスミシン錠250

有効成分  1錠中日局ホスホマイシンカルシウム水和物250mg(力価)
添加剤  D-マンニトール、結晶セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、その他1成分

ホスミシン錠500

有効成分  1錠中日局ホスホマイシンカルシウム水和物500mg(力価)
添加剤  D-マンニトール、結晶セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、その他1成分

3.2 製剤の性状

ホスミシン錠250

剤形素錠
色調白色
外形表面
裏面
側面
大きさ長径12.0(mm)
短径5.5(mm)
厚さ5.6(mm)
質量0.403(g)

ホスミシン錠500

剤形素錠
色調白色
外形表面
裏面
側面
大きさ長径16.0(mm)
短径7.4(mm)
厚さ6.8(mm)
質量0.806(g)

4. 効能・効果

  • 〈適応菌種〉

    ホスホマイシンに感性のブドウ球菌属、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・レットゲリ、緑膿菌、カンピロバクター属

  • 〈適応症〉

    深在性皮膚感染症、膀胱炎、腎盂腎炎、感染性腸炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、中耳炎、副鼻腔炎

5. 効能・効果に関連する注意

  • 〈感染性腸炎、中耳炎、副鼻腔炎〉

    「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

6. 用法・用量

通常、成人はホスホマイシンとして1日量2~3g(力価)を3~4回に分け、小児はホスホマイシンとして1日量40~120mg(力価)/kgを3~4回に分け、それぞれ経口投与する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.3 肝機能障害患者

肝障害が悪化するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では、一般に腎機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎(0.1%未満)

    腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

頻度不明

肝臓

AST、ALT、Al-P、LDHの上昇等の肝機能異常

消化器

嘔気、腹痛、下痢・軟便

食欲不振、消化不良、胃部不快感、胃もたれ、胸やけ、腹部膨満感、嘔吐

腎臓

浮腫、BUN上昇

皮膚

発疹

蕁麻疹、瘙痒感

血液

好酸球増多、血小板減少

神経系

頭痛、耳鳴、眩暈

菌交代症

口内炎

その他

ほてり、発赤、発熱、心悸亢進、倦怠感

菌交代により非感受性のクレブシエラ・オキシトカがあらわれることがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人(n=20)にクロスオーバー法で、本剤又は旧製剤(カプセル剤)の1,000mg(力価)を1回経口投与したときの血清中濃度、薬物動態パラメータは以下に示すとおりであった。この結果より、本剤とカプセル剤の生物学的同等性が証明された2)

製剤

血清中濃度(μg/mL)

薬物動態パラメータ

2.5時間

6時間

10時間

Tmax
(時間)

Cmax
(μg/mL)

T1/2
(時間)

錠剤

5.36

2.68

1.54

2.63

5.86

4.35

カプセル剤

5.19

2.32

1.42

2.43

5.64

4.55

図 血清中濃度推移

16.3 分布

  1. 16.3.1 蛋白結合

    平衡透析法により測定したヒト血清蛋白との結合率は2.16%であった。

16.4 代謝

ホスホマイシンは、体内で代謝されずに、大部分が未変化体のまま尿中に排泄される。

16.5 排泄

本剤との生物学的同等性が確認されているカプセル剤では、健康成人(n=3)に1,000mg(力価)を経口投与したとき、24時間までの尿中回収率は、28.4%であった3)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内一般臨床試験

    一般臨床試験での臨床効果は次のとおりであった。

    • 尿路感染症

      膀胱炎(急性単純性膀胱炎)に対して100.0%(18/18例)の有効率を示した4)

    • 眼科領域感染症

      麦粒腫、瞼板腺炎、涙嚢炎に対して100.0%(20/20例)の有効率を示した5)

    • 耳鼻科領域感染症

      中耳炎、副鼻腔炎に対して90.5%(38/42例)の有効率を示した6),7)

  2. 17.1.2 国内臨床試験(カプセル剤、ドライシロップ剤)

    本剤とカプセル剤は生物学的同等性が確認されている。カプセル剤、ドライシロップ剤における比較試験及び一般臨床試験での臨床効果は次のとおりであった8),9),10),11),12),13),14),15),16),17)

    • 深在性皮膚感染症(せつ、せつ症)に対して78.4%(40/51例)の有効率を示した。
    • 感染性腸炎(腸炎、細菌性赤痢)に対して96.0%(406/423例)の有効率を示した。
    • 膀胱炎、腎盂腎炎に対して74.7%(280/375例)の有効率を示した。
    • 麦粒腫、瞼板腺炎、涙嚢炎に対して93.8%(91/97例)の有効率を示した。
    • 中耳炎に対して68.6%(153/223例)、副鼻腔炎に対して81.8%(81/99例)の有効率を示した。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ホスホマイシンは、UDP-GlcNAcエノールピルビン酸エーテル生成を触媒するUDP-GlcNAcエノールピルビルトランスフェラーゼを不可逆的に失活させ、細胞壁ペプチドグリカン生合成の初期反応を阻害することにより抗菌活性を示す18)

18.2 in vitro抗菌作用

ホスホマイシンは、グラム陽性菌、グラム陰性菌に対して殺菌的に作用した19)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ホスホマイシンカルシウム水和物(Fosfomycin Calcium Hydrate)

化学名

Monocalcium(2R,3S)-3-methyloxiran-2-ylphosphonate monohydrate

分子式

C3H5CaO4P・H2O

分子量

194.14

性状

ホスホマイシンカルシウム水和物は白色の結晶性の粉末である。
本品は水に溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。

化学構造式

分配係数

略号

FOM

22. 包装

  • ホスミシン錠250

    PTP包装 100錠(10錠×10)

  • ホスミシン錠500

    PTP包装 100錠(10錠×10) 500錠(10錠×50)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

Meiji Seika ファルマ株式会社 くすり相談室

〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16

フリーダイヤル(0120)093-396 電話(03)3273-3539
FAX(03)3272-2438

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

Meiji Seika ファルマ株式会社

東京都中央区京橋2-4-16

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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