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処方箋医薬品注)
本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者
カナマイシンに感性のブドウ球菌属、肺炎球菌、淋菌、結核菌、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、緑膿菌、百日咳菌
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、淋菌感染症、子宮付属器炎、中耳炎、百日咳、肺結核及びその他の結核症
「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
カナマイシンとして、通常成人1日2g(力価)を朝夕1g(力価)ずつ2回筋肉内注射し、週2日使用するか、または1日1g(力価)ずつ週3日使用する。また必要に応じて局所に投与する。ただし、高齢者(60歳以上)には1回0.5~0.75g(力価)とし、小児あるいは体重の著しく少ないものにあっては適宜減量する。なお、原則として他の抗結核薬と併用する。
カナマイシンとして、通常成人1日1~2g(力価)を、小児には1日体重1kgあたり30~50mg(力価)を1~2回に分けて、筋肉内注射する。また必要に応じて局所に投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
難聴が発現又は増悪するおそれがある。,
神経筋遮断作用がある。
観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
投与量を減ずるか、投与間隔をあけて使用すること。高い血中濃度が持続し、腎障害が悪化するおそれがあり、また、第8脳神経障害等の副作用が強くあらわれるおそれがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。新生児に第8脳神経障害があらわれるおそれがある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行する。
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
腎障害が発現、悪化することがあるので、併用は避けることが望ましい。
腎障害が発生した場合には、投与を中止し、透析療法等適切な処置を行うこと。
機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中への蓄積、近位尿細管上皮の空胞変性が生じるという報告がある。
腎障害及び聴器障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用は避けることが望ましい。
機序は明確ではないが、併用によりアミノグリコシド系抗生物質の血中濃度の上昇、腎への蓄積が起こるという報告がある。
両薬剤ともに腎毒性、聴器毒性を有するが相互作用の機序は不明。
呼吸抑制があらわれるおそれがある。
呼吸抑制があらわれた場合には、必要に応じ、コリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム製剤の投与等の適切な処置を行うこと。
両薬剤ともに神経筋遮断作用を有しており、併用によりその作用が増強される。
腎障害が発現、悪化するおそれがある。
両薬剤ともに腎毒性を有するが、相互作用の機序は不明。
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胸内苦悶、呼吸困難、心悸亢進、血圧低下等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5%以上又は頻度不明
0.1~5%未満
0.1%未満
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇、浮腫、蛋白尿、血尿、カリウム等電解質の異常
過敏症注)
発疹
ビタミン欠乏症
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
注射部位
注射局所の疼痛又は硬結
その他
一過性の頭痛、口唇部のしびれ感
腎障害、聴覚障害、前庭障害、神経筋遮断症状、呼吸麻痺があらわれることがある。
血液透析、腹膜透析による薬剤の除去を行う。神経筋遮断症状、呼吸麻痺に対してはコリンエステラーゼ阻害剤、カルシウム製剤の投与又は機械的呼吸補助を行う。
他剤との混注は、着色や力価の低下をきたすことがあるので避けること。
クエン酸水和物で抗凝固処理した血液を大量輸血された患者にアミノグリコシド系抗生物質を投与すると、投与経路にかかわらず、神経筋遮断症状、呼吸麻痺があらわれることがある。
健康成人(n=4)に0.5g(力価)及び1g(力価)を1回筋注した場合の血中濃度・薬物動態パラメータは図・表の通りであった2)。
投与量(g(力価))
Tmax(hr)
Cmax(μg/mL)
T1/2※(hr)
AUC0-∞※(μg・hr/mL)
0.5
1
28.0±2.7
3.31±0.63
190±22
1.0
43.1±4.3
3.85±0.14
295±28
Mean±S.D.
※文献2)の個々の血中濃度を使用し、非線形最小二乗法により1-compartment modelに当てはめて解析した。
健康成人(n=5)に1g(力価)を1回筋注した場合、尿中には6時間までに約77%が排泄された3)。
細菌のリボソームの30Sサブユニットに結合し、タンパク合成の開始反応を阻害することにより抗菌作用を示す4)。
カナマイシンはグラム陽性菌、グラム陰性菌及び結核菌に対し強い抗菌作用を示した。また多剤耐性のブドウ球菌属、大腸菌、肺炎桿菌にもすぐれた抗菌力を示した5)。
カナマイシン硫酸塩(Kanamycin Sulfate)
3-Amino-3-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→6)-[6-amino-6-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→4)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
C18H36N4O11・xH2SO4
484.50(ただし遊離塩基)
カナマイシン硫酸塩は白色~黄白色の粉末である。本品は水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
KM
10アンプル
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) 石神襄次ほか:Chemotherapy. 1963;11(Suppl.):43-48
3) 真柄正直ほか:Chemotherapy. 1962;10(6):448-449
4) 吉田眞一ほか:戸田新細菌学.2010;33 版:165-167、㈱南山堂
5) 野宮文三ほか:Clinical Report. 1970;4(10):2125-2133
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