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処方箋医薬品注)
通常、成人には本剤を1回1錠、1日2回(朝及び夕食前)、リルゾールとして1日量100mg(本剤2錠)を経口投与する。
好中球減少があらわれることがある。
腎機能が低下している患者を対象とした臨床試験は実施していない。
投与しないこと。,,
肝機能を悪化させるおそれがある。本剤は主として肝で代謝される。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラット妊娠前及び妊娠初期投与試験において、高用量投与時(15mg/kg/日)に胎児の骨化遅延が、また、ラット及びウサギの器官形成期投与試験において、胎児に軽度の外表及び内臓異常が用量非依存的に認められたとの報告がある。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
副作用の発現に注意すること。一般に生理機能(肝機能等)が低下していることが多い。
慎重に投与
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験においてチトクロームP-450の分子種であるCYP1A2はリルゾールの酸化的代謝を伴う主要な酵素であることが示唆されており、これらの薬剤は、本剤の排泄を遅延させる可能性がある1) 。
血管浮腫、呼吸困難、喘鳴、発汗等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重篤な好中球減少(0.1%未満)の報告があるので、発熱が認められた場合には直ちに白血球数を測定し、好中球減少が認められた場合には投与を中止すること。
発熱、咳嗽、呼吸苦等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し適切な処置を行うこと。
AST、ALT、γ-GTP、Al-Pの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。,,,
5%以上注1)
1~5%未満
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
肝臓
AST上昇、ALT上昇
γ-GTP上昇、Al-P上昇、総ビリルビン上昇
消化器
悪心・嘔吐、食欲不振、便秘、下痢、腹痛
味覚障害、膵炎注2) 、アミラーゼ上昇
精神神経系
めまい
口内・舌のしびれ感、傾眠、不眠症、うつ、口周囲感覚異常、筋緊張亢進
不安
血液
赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少
腎臓
BUN上昇、尿蛋白上昇
皮膚
発疹
そう痒
循環器
頻脈
筋・骨格系
筋痙攣、背部痛
関節炎
その他
無力感
頭痛、倦怠感、発熱、浮腫
疼痛、頭重
体重減少
過量投与時に、急性中毒性脳症による昏迷、昏睡、その他の神経系及び精神系の症状、メトヘモグロビン血症が発現したとの報告がある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
日本人健康成人男子8例にリルゾール50mg注3) を空腹時単回経口投与した時の最高血漿中濃度(Cmax)などは下表のとおりであった2) 。
Cmax(ng/mL)
tmax(hr)
t1/2(hr)
AUC(ng・hr/mL)
149.46±63.37
0.81±0.26
5.64±2.23
613.12±263.52
日本人健康成人男子16例及び外国人健康成人男子16例にリルゾール50mg注3) を1日2回8日間反復経口投与(8日目は1日1回投与)した時、血漿中リルゾールトラフ濃度は日本人及び外国人ともに投与後2日以降はほぼ平坦に推移した。投与8日目の血漿中リルゾール濃度は、日本人及び外国人ともに30分から2時間で最高血漿中濃度に達した。投与8日目の血漿中リルゾール濃度は、日本人と外国人でほぼ同様に推移した。
t1/2Z(hr)
AUC0-12(hr・ng/mL)
CL/F(L/hr)
日本人
179.2±71.5
1.0±0.6
51.5±20.2
733.1±273.0
75.5±22.7
外国人
207.9±78.3
0.9±0.4
42.7±19.7
833.8±381.8
71.3±29.9
日本人健康成人男子9例にリルゾール50mg注3) を1日2回13日間反復経口投与(1日及び13日目は1日1回、3~12日目は1日2回、2日目は休薬、合計22回投与)した時の尿中排泄率は、未変化体として1~2%、未変化体及びそのグルクロン酸抱合体として20~25%(最終投与後48時間)であった3) 。また、海外健康成人男子16例を対象にリルゾール100mgを単回経口投与した時の絶対生物学的利用率は約63%であった4) 。
全国48施設で実施された第3相二重盲検試験(総投与例数:リルゾール100mg/日投与群101例、プラセボ投与群99例)において、プライマリ・エンドポイントである「一定の病勢進展」又は「死亡」までの期間について、プラセボに対する本剤の有効性は検証されなかった(本剤の臨床試験期間(18ヵ月)において、プライマリ・エンドポイントを「死亡」とした場合の生存率は、本剤群63.3%、プラセボ群70.1%;層別Log-rank検定、両側p=0.216)5) 。安全性について、98例中67例(68.4%)に副作用がみとめられた。主な副作用はALT増加29件(29.6%)、AST増加(24.5%)、γ-GTP増加及び赤血球数減少各15件(15.3%)であった。
海外では、「死亡」あるいは「レスピレータ装着のための挿管又は気管切開」までの期間(生存期間)をプライマリ・エンドポイントとした、2つのpivotalな試験が実施された。2ヵ国(フランス及びベルギー)、7施設で実施された第2相二重盲検試験(総症例数:リルゾール100mg/日投与群77例、プラセボ投与群78例)の結果、生存期間の中央値は全症例に対して本剤群502日、プラセボ群は469日(層別Log-rank検定、両側p=0.131)、球発症型症例に対してそれぞれ476日、239日(Log-rank検定、両側p=0.072)であり、統計学的な有意差は認められないものの本剤投与群の生存期間が長かった6) 。7ヵ国(米国、フランス、カナダ、イギリス、ベルギー、ドイツ、スペイン)、31施設で実施された第3相二重盲検試験(総症例数:リルゾール50mg/日投与注4) 群237例、100mg/日投与群236例、200mg/日投与注4) 群244例、プラセボ投与群242例)の結果、18ヵ月後もしくは試験打ち切り日における生存率は本剤50mg群55.3%、100mg群56.8%、200mg群57.8%、プラセボ群50.4%であり、統計学的な有意差は認められないものの本剤100mg群はプラセボ群よりも生存率が高かった(層別Log-rank検定、両側p=0.076)。また、本剤の全投与量群を合わせた生存率は56.6%であり、プラセボ群との間に有意な差が認められた(層別Log-rank検定、両側p=0.048)7) 。
観察期間18ヵ月の使用成績調査(有効性解析対象症例1,513例)において、「死亡」又は「気管切開を伴うレスピレータ装着」をイベントと定義した場合のイベント非発生率は54.6%であった。また、「死亡」をイベントと定義した場合のイベント非発生率は63.2%であった。安全性解析対象症例1,997例中、567例(28.4%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用はALT上昇138件(6.9%)、AST上昇132件(6.6%)、悪心、γ-GTP上昇各75件(各3.8%)等であった。また、18ヵ月を超えて投与した485例において、副作用発現率は、20.2%であった。
海外第3相二重盲検試験の被験者と同様の患者注5) を対象とした観察期間18ヵ月の特別調査(有効性解析対象症例781例)において、「死亡」又は「気管切開を伴うレスピレータ装着」をイベントと定義した場合のイベント非発生率は64.9%であった。また、「死亡」をイベントと定義した場合のイベント非発生率は73.6%であった。安全性解析対象症例826例中、232例(28.1%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用はALT上昇89件(10.8%)、AST上昇79件(9.6%)、γ-GTP上昇36件(4.4%)、悪心35件(4.2%)等であった。また、18ヵ月を超えて投与した233例において、副作用発現率は、26.6%であった。
本剤の作用機序は完全には解明されていないが、各種in vitro、in vivoの試験において、グルタミン酸遊離阻害、興奮性アミノ酸受容体との非競合的な阻害、電位依存性Na+チャネルの阻害等の作用を有しており、これらが単独あるいは複合して神経細胞保護作用を発現するものと考えられる8) 。
リルゾール(Riluzole)
2-Amino-6-(trifluoromethoxy)benzothiazole
C8H5F3N2OS
234.20
本品は白色~微黄色の結晶性の粉末である。本品はN, N-ジメチルホルムアミド、メタノール又はアセトニトリルに極めて溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水に極めて溶けにくい。本品は0.1mol/L塩酸試液に溶ける。本品は希水酸化ナトリウム試液に溶けない。
117~120℃
外箱開封後は遮光して保存すること。
*28錠[14錠(PTP)×2]
1) Sanderink G-J, et al.:J Pharmacol Exp Ther. 1997;282(3):1465-72
2) 丁 宗鉄 他:臨床医薬. 1996;12(5):795-807
3) 丁 宗鉄 他:臨床医薬. 1996;12(5):809-27
4) Le Liboux A, et al.:J Clin Pharmacol. 1997;37(9):820-7
5) 柳澤信夫 他:医学のあゆみ. 1997;182(11):851-66
6) Lacomblez L, et al.:Lancet. 1996;347(9013):1425-31
7) Bensimon G, et al.:N Engl J Med. 1994;330(9):585-91
8) Doble A:Rev Contemp Pharmacother. 1997;8(4):213-25
9) Couratier P, et al.:Neuro Report. 1994;5(8):1012-4
10) Gurney M E, et al.:Ann Neurol. 1996;39(2):147-57
11) Rothstein J D, et al.:J Neurochem. 1995;65(2):643-51
12) Estevez A G, et al.:Eur J Pharmacol. 1995;280(1):47-53
13) Malgouris C, et al.:Neurosci Lett. 1994;177(1-2):95-9
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