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劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
多発性骨髄腫
臨床試験に組み入れられた患者の状態等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。,,,,
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはイサツキシマブ(遺伝子組換え)として1回1400mgを、併用する抗悪性腫瘍剤の投与サイクルを考慮して、以下のA法又はB法の投与間隔で皮下投与する。A法:1週間間隔、2週間間隔の順で投与する。B法:1週間間隔、2週間間隔及び4週間間隔の順で投与する。
副作用
重症度注3)
処置
Infusion reaction
Grade 2又は3
本剤投与中の場合は本剤の投与を中断し、その回の投与は再開しないこと。次回の投与から、必要に応じて前投与薬を投与すること。
Grade 3(3回目)又はGrade 4
本剤の投与を中止し、本剤を再投与しないこと。
注射部位反応
Grade 2
本剤投与中の場合:本剤の投与を中断し、Grade 1以下に回復後に、投与速度を下げて(又は投与を一時中断しながら)本剤投与を再開することができる。本剤投与後の場合:Grade 1以下に回復後、本剤投与を再開することができる。
Grade 3又は4
好中球減少
好中球数が1000/mm3以上に回復するまで休薬すること。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後7ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていないが、IgG1モノクローナル抗体に胎盤通過性があることが知られている。また、CD38遺伝子欠損マウスで免疫系及び骨に対する影響が報告されており、本剤の妊娠中の曝露により胎児に有害な影響を及ぼす可能性がある1),2) 。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は検討されていないが、ヒトIgGは乳汁中に移行するので、本剤も移行する可能性がある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
アナフィラキシー、呼吸困難、咳嗽、悪寒、気管支痙攣、鼻閉、高血圧、嘔吐、悪心等のInfusion reaction(1.8%)があらわれることがあり、多くの場合は、初回投与時に発現が認められたが、2回目以降の投与時にも認められている。異常が認められた場合は、本剤の投与を中断又は中止し適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。,
好中球減少症(38.9%)、血小板減少症(8.6%)、好中球減少性感染(7.7%)、貧血(4.5%)、発熱性好中球減少症(3.3%)等の骨髄抑制があらわれることがある。,
肺炎(12.8%)、敗血症(0.9%)等の重篤な感染症があらわれることがある。
10%以上
10%未満5%以上
5%未満
精神障害
不眠症
血管障害
高血圧
胃腸障害
下痢便秘
一般・全身障害および投与部位の状態
疲労
末梢性浮腫発熱注射部位反応
感染症および寄生虫症
上気道感染
COVID-19
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者に、本剤1400mgをポマリドミド及びデキサメタゾンとの併用で週1回4週間反復皮下投与した後、2週に1回反復皮下投与したときの初回投与後の血漿中濃度推移、並びに初回投与後及び7回目投与後の薬物動態パラメータは以下のとおりであった3) 。
初回投与後(サイクル1、1日目)
7回目投与後(サイクル3、1日目)
例数
22
19
Cmax(μg/mL)
145±71.4
541±231
tmax(h)注4)
95.1(46.9, 192)
93.7(21.2, 192)
AUC注5)(μg・h/mL)
16500±8920注6)
128000±36200注7)
平均±標準偏差
再発又は難治性の多発性骨髄腫患者に、本剤1400mgをポマリドミド及びデキサメタゾンとの併用で週1回4週間反復投与した後、2週に1回反復投与したときの4週間後(サイクル2、1日目)及び20週後(サイクル6、1日目)のCtrough(平均値±標準偏差)はそれぞれ421±215μg/mL(131例)及び499±259μg/mL(121例)であった4) 。母集団薬物動態解析に基づき、本剤投与後22週間(サイクル6)で定常状態に到達し、定常状態におけるCtroughの累積係数は4.87であると推定された5) 。
母集団薬物動態解析に基づき、本剤の絶対的バイオアベイラビリティは75.9%と推定された5) 。
母集団薬物動態解析に基づき、本剤の総分布容積は5.68Lと推定された5) 。
母集団薬物動態解析に基づき、本剤の定常状態における半減期は40.2日と推定された5) 。
レナリドミド及びプロテアソーム阻害剤を含む1レジメン以上の前治療歴を有する再発又は難治性の多発性骨髄腫患者注8) 531例(日本人患者22例を含む)を対象に、ポマリドミド注9) 及びデキサメタゾン注10) (Pd療法)とイサツキシマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤注11) の併用療法(Isa-IV+Pd療法)とPd療法と本剤注12) の併用療法(Isa-SC+Pd療法)を比較するランダム化非盲検国際共同第3相試験を実施した。主要評価項目の一つとされた独立評価委員会による奏効率注13) は、Isa-IV+Pd群では70.5%(95%信頼区間:64.7~75.9%)(189/268例)、Isa-SC+Pd群では71.1%(95%信頼区間:65.2~76.5%)(187/263例)、奏効率の比は1.008(95%信頼区間:0.903~1.126)であり、信頼区間の下限が非劣性マージンである0.839を上回った(2024年11月6日データカットオフ)4) 。また、もう一つの主要評価項目とされたイサツキシマブの第6サイクル第1日目のCtrough(平均値±標準偏差)はIsa-IV+Pd群では340±169μg/mL(121例)、Isa-SC+Pd群では499±259μg/mL(121例)、幾何平均値の比は1.532(90%信頼区間:1.316~1.784)であり、信頼区間の下限が非劣性マージンである0.8を上回った(2024年11月6日データカットオフ)4) 。いずれの主要評価項目においてもIsa-SC+Pd群のIsa-IV+Pd群に対する非劣性が示された。Isa-SC+Pd群263例中228例(86.7%)に副作用が認められた。主な副作用は、好中球減少症126例(47.9%)、疲労40例(15.2%)、肺炎34例(12.9%)、不眠症32例(12.2%)、上気道感染22例(8.4%)、下痢20例(7.6%)、便秘19例(7.2%)、末梢性浮腫14例(5.3%)、COVID-19 7例(2.7%)、Infusion reaction 4例(1.5%)等であった。,
1~3レジメンの前治療歴を有する再発又は難治性の多発性骨髄腫患者注14) 74例(日本人患者2例を含む)を対象に、カルフィルゾミブ注15) 及びデキサメタゾン注16) の併用療法(Cd療法)に本剤注17) を上乗せしたIsa-SC+Cd療法の安全性及び有効性を検討するランダム化逐次非盲検国際共同第2相試験を実施した。主要評価項目である独立評価委員会による奏効率注18) は、79.7%(59/74例)であった6) 。本剤が投与された74例中57例(77.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、上気道感染11例(14.9%)、高血圧10例(13.5%)、肺炎9例(12.2%)、不眠症7例(9.5%)、下痢4例(5.4%)、発熱2例(2.7%)、COVID-19 1例(1.4%)等であった。,
レナリドミド及びプロテアソーム阻害剤を含む2レジメン以上の前治療歴を有する再発又は難治性の多発性骨髄腫患者注19) 307例(日本人患者13例を含む)を対象に、ポマリドミド注20) 及びデキサメタゾン注21) の併用療法(Pd療法)とPd療法にイサツキシマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤注22) を上乗せしたIsaPd療法を比較するランダム化非盲検国際共同第3相試験を実施した。主要評価項目である無増悪生存期間の中央値は、IsaPd群では11.5ヵ月(95%信頼区間:8.9~13.9)、Pd群では6.5ヵ月(95%信頼区間:4.5~8.3)であり、IsaPd群で統計学的に有意な延長が示された(ハザード比:0.60、95%信頼区間:0.44~0.81、p=0.001[層別log-rank検定]、2018年10月11日データカットオフ)7)。
IsaPd群152例中138例(90.8%)に副作用が認められた。主な副作用は、好中球減少66例(43.4%)、Infusion reaction 57例(37.5%)、上気道感染30例(19.7%)、肺炎23例(15.1%)、下痢17例(11.2%)、血小板減少17例(11.2%)、発熱性好中球減少16例(10.5%)、気管支炎13例(8.6%)、悪心10例(6.6%)、呼吸困難8例(5.3%)、嘔吐6例(3.9%)、貧血5例(3.3%)等であった。,
1~3レジメンの前治療歴を有する再発又は難治性の多発性骨髄腫患者注23) 302例(日本人患者19例を含む)を対象に、カルフィルゾミブ注24) 及びデキサメタゾン注25) の併用療法(Cd療法)とCd療法にイサツキシマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤注26) を上乗せしたIsaCd療法を比較するランダム化非盲検国際共同第3相試験を実施した。主要評価項目である無増悪生存期間の中央値は、IsaCd群では到達せず、Cd群では19.2ヵ月(95%信頼区間:15.8~推定不能)であり、IsaCd群で統計学的に有意な延長が示された(ハザード比:0.53、99%信頼区間:0.32~0.89、p=0.0013[層別log-rank検定]、2020年2月7日データカットオフ)8) 。
IsaCd群177例中153例(86.4%)に副作用が認められた。主な副作用は、Infusion reaction 79例(44.6%)、高血圧42例(23.7%)、疲労38例(21.5%)、不眠症36例(20.3%)、呼吸困難33例(18.6%)、下痢24例(13.6%)、肺炎21例(11.9%)、上気道感染20例(11.3%)、気管支炎15例(8.5%)、嘔吐10例(5.6%)、好中球減少9例(5.1%)、咳嗽5例(2.8%)、血小板減少5例(2.8%)、貧血4例(2.3%)、背部痛2例(1.1%)等であった。,
自家造血幹細胞移植が適応とならない注27) 未治療の多発性骨髄腫患者446例(日本人患者25例を含む)を対象に、ボルテゾミブ注28) 、レナリドミド注29) 、及びデキサメタゾン注30) の併用療法(BLd療法)とBLd療法にイサツキシマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤注31) を上乗せしたIsaBLd療法を、それぞれ2:3の比で割り付け、比較するランダム化非盲検国際共同第3相試験を実施した。主要評価項目である無増悪生存期間の中央値は、IsaBLd群では到達せず、BLd群では54.34ヵ月(95%信頼区間:45.207~推定不能)であり、IsaBLd群で統計学的に有意な延長が示された(ハザード比:0.596、98.5154%信頼区間:0.406~0.876、p=0.0005[層別log-rank検定]、2023年9月26日データカットオフ)9) 。
IsaBLd群263例中257例(97.7%)に副作用が認められた。主な副作用は、末梢性感覚ニューロパチー142例(54.0%)、下痢96例(36.5%)、好中球減少症80例(30.4%)、疲労65例(24.7%)、便秘62例(23.6%)、Infusion reaction 61例(23.2%)、白内障55例(20.9%)、不眠症44例(16.7%)、無力症38例(14.4%)、肺炎37例(14.1%)、血小板減少症36例(13.7%)、末梢性浮腫36例(13.7%)、上気道感染33例(12.5%)、気管支炎21例(8.0%)、貧血12例(4.6%)、背部痛4例(1.5%)、COVID-19感染1例(0.4%)等であった。,
イサツキシマブは、ヒトCD38に結合し、抗体依存性細胞傷害(ADCC)、抗体依存性細胞貪食(ADCP)及び補体依存性細胞傷害(CDC)活性並びにアポトーシスを誘導すること等により、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている10),11) 。
イサツキシマブは、ヒト多発性骨髄腫由来MOLP-8細胞株を皮下移植した重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した10),11) 。
イサツキシマブ(遺伝子組換え)Isatuximab(Genetical Recombination)
約148,000
遺伝子組換えキメラモノクローナル抗体であり、マウス抗ヒトCD38抗体の可変部及びヒトIgG1定常部からなる。チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。450個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2本及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
10mL×1バイアル
1) Cockayne D A, et al.:Blood. 1998;92(4):1324-33
2) Sun L, et al.:FASEB J. 2003;17(3):369-75
3) 社内資料:国際共同第1b相試験(TCD15484)
4) 社内資料:国際共同第3相試験(EFC15951)(2026年6月19日承認、CTD2.7.6.2)
5) 社内資料:母集団薬物動態解析(POH1117)(2026年6月19日承認、CTD2.7.2.2)
6) 社内資料:国際共同第2相試験(ACT17453)(2026年6月19日承認、CTD2.7.6.2)
7) 社内資料:国際共同第3相試験(EFC14335)(2020年6月29日承認、CTD2.7.6.2)
8) 社内資料:国際共同第3相試験(EFC15246)(2021年11月25日承認、CTD2.7.6.2)
9) 社内資料:国際共同第3相試験(EFC12522)(2025年2月20日承認、CTD2.7.6.2)
10) 社内資料:非臨床薬効薬理試験(2020年6月29日承認、CTD2.6.2)
11) Deckert J, et al.:Clin Cancer Res. 2014;20:4574-83
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*本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2027年8月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。
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