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日本薬局方
ロキシスロマイシン錠
処方箋医薬品注)
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、アクネ菌、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎
*「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
通常、成人にはロキシスロマイシンとして1日量300mg(力価)を2回に分割し、経口投与する。
QT延長を起こすおそれがある。,
投与間隔をあけること。血中濃度が持続するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において臨床用量の約80倍で胎児の外表異常及び骨格異常の発現頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
高齢者での薬物動態試験で、健康成人に比べ高い血中濃度が持続する傾向が認められているので、慎重に投与すること。
エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン)
ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩
エルゴタミンの作用を増強させ、四肢の虚血を起こすおそれがある。
肝薬物代謝酵素が阻害され、エルゴタミンの血中濃度が上昇し、エルゴタミンの末梢血管収縮作用が増強すると考えられる。
テオフィリン
テオフィリンの血中濃度が上昇し、中毒症状(悪心、嘔吐等)を起こすことがある。
肝薬物代謝酵素が阻害され、テオフィリン血中濃度が上昇すると考えられる。
ワルファリンカリウム
ワルファリンの作用を増強させ出血症状を起こすおそれがある。
肝薬物代謝酵素が阻害され、ワルファリン血中濃度が上昇すると考えられる。
QT延長を起こすおそれがある。
これらの薬剤との併用により、本剤によるQT延長が助長されるおそれがある。
ケイ酸アルミニウム
本剤の効果が減弱するおそれがある。
本剤の消化管からの吸収が阻害されると考えられる。
不快感、口内異常感、眩暈、便意、耳鳴、発汗、喘鳴、呼吸困難、血管浮腫、全身の潮紅・蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢、血便等があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
初期症状として発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
AST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
**
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹等
発熱、多形紅斑
精神神経系
頭痛、浮動性めまい、舌のしびれ感、しびれ
眠気、錯乱
血液
好酸球増多
白血球減少
肝臓
AST、ALT、Al-P等の上昇
胆汁うっ滞等の肝機能障害
消化器
胃部不快感、腹痛、下痢、嘔吐等
口渇、食欲不振、腹部膨満感
胸やけ
感覚器
味覚異常、嗅覚異常、難聴、耳鳴、回転性めまい、視力障害、霧視
その他
浮腫、菌交代症
全身倦怠感、脱力感、動悸、関節痛、鼻出血、月経異常
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人男子12例に本剤150mg(力価)を空腹時に単回経口投与した際注1)の血漿中濃度は投与2.5時間後にピーク値6.8μg/mLを示し、消失半減期は6.2時間であった2)。
定数/投与量
tmax(hr)
Cmax(μg/mL)
t1/2(hr)
AUC(μg・hr/mL)
150mgn=12
2.5
6.8
6.2
75.3
(Mean±S.D., n=12)
健康成人男子6例に本剤150mg(力価)を経口により1日2回15日間反復投与した際、血漿中濃度及び尿中排泄の推移から蓄積性は認められなかった2)。
患者における喀痰、扁桃、上顎洞粘膜、皮膚、歯肉及び顎骨組織への移行性は良好であった。
本剤は、主に肝で代謝されるが、代謝される割合は少ない2)。本剤は主に薬物代謝酵素CYP3Aにより代謝される3)。
健康成人男子4例に本剤150mg(力価)を投与した際注1)の検討では、本剤は肝から糞中へ排泄されたが、尿中にも排泄された。健康成人男子24例に本剤100、150、300及び600mg(力価)を経口投与した際注1)の尿中排泄率は、投与後48時間で6~8%であった2)。
高齢者7例(平均78.6歳)に本剤150mg(力価)を経口投与した際注1)、健康成人男子に比べ高い血中濃度推移、消失半減期の延長等がみられた4)。
In vitro試験において、本剤はCYP3Aの弱い阻害作用を示したが、CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19及びCYP2D6は阻害しなかった5)。健康成人10例に、本剤300mg(力価)とCYP3Aの基質であるミダゾラムを併用した臨床薬理試験において、ミダゾラムのAUCが1.47倍増加した6)(外国人データ)。
浅在性化膿性疾患患者を対象に本剤150mg(力価)を1日2回又は対照薬400mgを1日3回投与した二重盲検比較試験の結果、有効率は本剤群82.9%(87/105例)及び対照薬群80.8%(84/104例)で、両群間に有意差はなかった。本剤群の副作用発現率は3.6%(4/111例)で、軟便、腹痛・下痢、悪心増強及び頭痛・悪心が各0.9%(1/111例)であった7)。
化膿性中耳炎を対象に本剤150mgを1日2回又は対照薬200mgを1日3回投与した二重盲検比較試験の結果、有効率は本剤群53.3%(49/92例)及び対照薬群49.5%(48/97例)で、両群間に有意差はなかった。本剤群の副作用発現率は1.0%(1/97例)で、下痢が1.0%(1/97例)であった11)。
レンサ球菌属等による急性歯性感染症に対し、有効率82.9%(262/316例)であった。
急性歯性感染症患者を対象に本剤150mgを1日2回又は対照薬400mgを1日3回投与した二重盲検比較試験の結果、有効率は本剤群78.6%(99/126例)及び対照薬群82.1%(96/117例)で、両群間に有意差はなかった。本剤群の副作用発現率は2.9%(4/136例)で、胃部不快感1.5%(2/136例)、下痢及び発疹が各0.7%(1/136例)であった12)。
他のマクロライド系抗生剤同様、細菌のリボゾームに作用し、タンパク合成を阻害する。
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス及びアクネ菌及び肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)に抗菌作用を示し、細菌に対し静菌的又は一部殺菌的である。貪食細胞に顕著に取り込まれ、貪食細胞の食菌・殺菌作用を促進する。黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌、肺炎球菌、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)による動物実験感染症に対し優れたin vivo効果を示す13),14),15),16),17),18),19)。
ロキシスロマイシン(Roxithromycin)
(2R,3S,4S,5R,6R,8R,9E,10R,11R,12S,13R)-5-(3,4,6-Trideoxy-3-dimethylamino-β-D-xylo-hexopyranosyloxy)-3-(2,6-dideoxy-3-C-methyl-3-O-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyloxy)-6,11,12-trihydroxy-9-(2-methoxyethoxy)methoxyimino-2,4,6,8,10,12-hexamethylpentadecan-13-olide
C41H76N2O15
837.05
本品は白色の結晶性の粉末である。本品はエタノール(95)又はアセトンに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
3.0(pH7.0、オクタノール-リン酸塩緩衝液25℃)
RXM
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2) 小山 優 他:Chemotherapy. 1988;36(S-4):164-83
3) Yamazaki H, et al.:Xenobiotica. 1996;26(11):1143-53
4) 稲松孝思 他:Chemotherapy. 1988;36(S-4):184-90
5) Obach R S, et al.:J Pharmacol Exp Ther. 2006;316(1):336-48
6) Backman J T, et al.:Eur J Clin Pharmacol. 1994;46(6):551-5
7) 野原 望 他:感染症学雑誌. 1989;63:203-27
8) 河村正三 他:耳鼻と臨床. 1989;35:285-307
9) 副島林造 他:感染症学雑誌. 1989;63:501-29
10) 河村正三 他:耳鼻と臨床. 1989;35:103-12
11) 馬場駿吉 他:耳鼻と臨床. 1989;35:314-40
12) 佐々木次郎 他:Jpn J Antibiot. 1989;42:1233-55
13) 赤松浩彦 他:西日本皮膚科. 1997;59:451-5
14) 荒田次郎 他:西日本皮膚科. 1997;59:444-50
15) 横田 健 他:Chemotherapy. 1988;36(S-4):35-52
16) 坪井 靖 他:Chemotherapy. 1988;36(S-4):1-17
17) 村岡宏昭 他:Chemotherapy. 1988;36(S-4):18-34
18) 加藤直樹 他:Chemotherapy. 1988;36(S-4):65-75
19) 眞崎美矢子 他:Chemotherapy. 1988;36(S-4):421-37
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