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生物学的製剤基準
**乾燥ヘモフィルスb型ワクチン(担体たん白質結合型)
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
インフルエンザ菌b型による感染症の予防
本剤を添付溶剤0.5mLで溶解し、その全量を1回分とする。初回免疫:通常、3回、いずれも4~8週間の間隔で皮下に注射する。ただし、医師が必要と認めた場合には3週間の間隔で接種することができる。追加免疫:通常、初回免疫後おおむね1年の間隔をおいて、1回皮下に注射する。
通常、本剤の接種は2ヵ月齢以上5歳未満の間にある者に行うが、標準として2ヵ月齢以上7ヵ月齢未満で接種を開始すること。また、接種もれ者に対しては下記のように接種回数を減らすことができる。
初回免疫:通常、2回、4~8週間の間隔で皮下に注射する。ただし、医師が必要と認めた場合には3週間の間隔で接種することができる。追加免疫:通常、初回免疫後おおむね1年の間隔をおいて、1回皮下に注射する。
通常、1回皮下に注射する。
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫、顔面浮腫、喉頭浮腫等があらわれることがある。
通常、接種後数日から3週ごろに紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等があらわれる。本症が疑われる場合には、血液検査等の観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。
5%以上注1)
5%未満注1)
頻度不明
過敏症
蕁麻疹、発疹、そう痒症注2)
過敏症反応、浮腫(顔面、喉頭等)
局所症状(注射部位)
紅斑(発赤)、腫脹、硬結等
疼痛
注射部位の炎症症状
精神神経系
易刺激性(不機嫌)、不眠
傾眠、神経過敏、異常号泣
消化器
食欲不振、下痢
嘔吐、口唇変色注3)
呼吸器
咳、鼻炎、鼻出血
その他
発熱
血色不良、結膜炎、皮膚肥厚
下肢浮腫
接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。なお、同一接種部位に反復して接種することは避けること。
2~6ヵ月齢の健康乳児122例を対象に本剤を単独で接種して実施された非盲検非対照による臨床試験で、本剤を初回免疫として4週間隔で3回、初回免疫終了1年後の追加免疫として1回、合計4回の皮下接種の免疫原性が119例で評価された。血清の抗PRP抗体価を測定した結果、0.15μg/mL(感染予防レベル)以上の抗体保有率、1μg/mL(長期感染予防レベル)以上の抗体保有率及びGMT(抗PRP抗体価の幾何平均)は下記のとおりであった2) 。
採血時(評価例数)
初回免疫
追加免疫
前(119)
後(119)
前(116)
後(116)
0.15μg/mL以上の抗体保有率(%)
13.4
99.2
90.5
100
1μg/mL以上の抗体保有率(%)
2.5
92.4
61.2
GMT(μg/mL)
0.06
9.68
1.84
117
延べ接種例数(回数)482例中294例(61.0%)に副反応が認められた。本剤接種7日後までに、局所(注射部位)の副反応は、240例(49.8%)に認められた。その内訳は、注射部位発赤213例(44.2%)、注射部位腫脹90例(18.7%)、注射部位硬結86例(17.8%)、注射部位疼痛27例(5.6%)であった。また、全身性の副反応は136例(28.2%)に認められた。主なものは、発熱(37.5℃以上)12例(2.5%)、不機嫌71例(14.7%)、異常号泣4例(0.8%)、食欲不振42例(8.7%)、嘔吐27例(5.6%)、下痢38例(7.9%)、不眠47例(9.8%)、傾眠20例(4.1%)であった3),4) 。
フィンランド感染予防大規模介入研究では、国家主導による全国的予防接種プログラムとして非盲検非対照により本剤が接種され、接種率は97%であった。接種スケジュールは、初回免疫として4及び6ヵ月齢に2回、追加免疫として14又は18ヵ月齢に1回であった。試験開始後の20ヵ月間に発現したインフルエンザ菌b型(Hib)全身感染症は約107,000例中2例であり、いずれも本剤が1回目のみ接種された初回免疫途中の乳児であった。過去にフィンランドで行われた疫学調査データから推定したHibワクチン未接種児におけるHib全身感染症の予測発現例数は、初回免疫途中に相当する月齢層の乳児で14例、初回免疫完了に相当する月齢層の乳幼児で26例、追加免疫完了に相当する月齢層の幼児で2例(計42例)であったが、本試験で初回免疫(2回接種)を完了した約97,000例では発現例はなかった。
免疫状態
評価例数
20ヵ月間のHib全身感染症発現例数
発現例数
予測発現例数#
初回免疫途中(1回目接種完了)
約107,000
2
14
初回免疫完了(2回目接種完了)
約97,000
0
26
追加免疫完了(3回目接種完了)
約47,000
#過去のHibワクチン未接種児の疫学調査データを基に推定した発現例数
合計251,000回の接種に対して43回(10万回あたり17.1回)に予測されなかった又は重篤である可能性のある副反応が報告された。副反応の内容は発熱(直腸温≧38℃)20件、刺激性及び/又は異常号泣17件、発疹14件、局所反応15件、低緊張-低反応状態2件であった。これらの副反応はすべて数日中に軽快した。死亡もしくは永続的障害の発生は報告されなかった5) 。
初回免疫群2,195例及び追加免疫群1,144例に非盲検非対照により本剤を接種し、安全性を評価した。接種スケジュールは、初回免疫群では2、3、4ヵ月齢に3回、追加免疫群では16~24ヵ月齢に1回であり、いずれの接種においても、ジフテリア・破傷風・無菌体百日せき・不活化ポリオ4種混合ワクチンと同時又は混合接種した。接種完了後4週間までに認められた重篤な副反応は、初回免疫群では7件であり、その内訳は肺炎(4件)、呼吸不全、中耳炎及び胃腸炎(各1件)であった。また、追加免疫群では血小板減少性紫斑病が1件認められた6) 。
生後3ヵ月齢以上7ヵ月齢未満の健康乳児192例を対象に実施された非盲検非対照による製造販売後臨床試験で、DPTとの同時接種での免疫原性が評価された。血清の抗PRP抗体価を測定した結果は下記のとおりであった。なお、同時接種とは別に実施されたDPT単独接種の試験成績との比較で、本剤とDPTとの同時接種によるDPTの免疫原性への影響は認められなかった7),8) 。
前(187)
後(186)
前(184)
後(184)
13.9
99.5
93.5
1.6
95.7
62.5
0.05
9.47
1.68
101.12
延べ接種例数(回数)756例中455例(60.2%)に副反応が認められた。本剤接種7日後までに、局所(アクトヒブ注射部位)の副反応は、316例(41.8%)に認められた。主なものは、注射部位発赤294例(38.9%)、注射部位腫脹124例(16.4%)、注射部位硬結102例(13.5%)、注射部位疼痛12例(1.6%)であった。また、全身性の副反応は、260例(34.4%)に認められた。主なものは、発熱(37.5℃以上)112例(14.8%)、不機嫌93例(12.3%)、異常号泣1例(0.1%)、食欲不振36例(4.8%)、嘔吐30例(4.0%)、下痢56例(7.4%)、不眠37例(4.9%)、傾眠16例(2.1%)であった。
収集された1,103例から計10例(登録期間外の登録9例、有害事象の有無が不明1例)を除外した1,093例が安全性解析対象とされた。延べ接種例数(回数)3,504例中993例(28.3%)に副反応が認められた。主なものは、注射部位発赤726例(20.7%)、注射部位腫脹240例(6.8%)、注射部位硬結204例(5.8%)、注射部位疼痛17例(0.5%)、発熱139例(4.0%)、不機嫌95例(2.7%)、食欲不振64例(1.8%)、嘔吐19例(0.5%)、下痢39例(1.1%)、不眠41例(1.2%)、傾眠27例(0.8%)であった。
Hibの感染防御抗原は、その莢膜多糖体のPRPである。PRPはマウスに反復接種しても抗PRP抗体産生を誘導しなかったが、PRPに破傷風トキソイドを結合した本剤はマウスに対して抗PRP抗体産生を誘導し、その効果は反復接種によって増強された9) 。
乳幼児において本剤によって誘導される抗PRP抗体はIgG(主にIgG1)が主体であった。また、本剤接種後の血清には殺菌活性及びオプソニン活性が抗PRP抗体価に相関して認められた10),11) 。なお、外国で行われたHib全身感染症の疫学研究等により、Hibの感染予防に必要な抗PRP抗体価(感染予防レベル)は0.15μg/mL、長期の感染予防に必要な抗PRP抗体価(長期感染予防レベル)は1μg/mLであることが明らかにされた12) 。
1バイアル
1) 小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチン接種の再開についてのQ&A(厚生労働省 健康局結核感染症課、医薬食品局安全対策課)http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/pdf/110329-1.pdf
2) 富樫武弘:臨床と微生物. 2005;32(5):511-6
3) 社内資料:国内第3相試験(DF098-01)概要(2007年1月26日承認、CTD2.7.6)
4) 社内資料:比較的よくみられる有害事象(2007年1月26日承認、CTD2.7.4.2)
5) 社内資料:フィンランド感染予防大規模介入試験(2007年1月26日承認、CTD2.7.3.2)
6) 社内資料:フランス大規模安全性試験(2007年1月26日承認、CTD2.7.3.2)
7) 仁科哲史 他:臨床と微生物. 2014;41(4):399-409
8) 吉岡和子 他:日本小児科学会雑誌. 2011;115(3):570-7
9) 社内資料:マウスにおける免疫原性の検討(2007年1月26日承認、CTD2.6.2.2)
10) 社内資料:イスラエル免疫原性の検討(2007年1月26日承認、CTD2.7.6)
11) 社内資料:フィンランド免疫原性の検討(2007年1月26日承認、CTD2.7.6)
12) Käyhty H, et al.:J Infect Dis. 1983;147(6):1100
サノフィ株式会社サノフィワクチンコールセンター
〒163-1488 東京都新宿区西新宿三丁目20番2号
フリーダイヤル 0120-870-891
*本剤はペグセタコプラン又はイプタコパン塩酸塩水和物投与患者に保険給付が限定される。
サノフィ株式会社
この操作にあたっては雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
①バイアルの栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、溶剤が充填された添付のシリンジ(以下、シリンジ)の注射針をバイアルの栓の中央付近に刺し、シリンジに充填された溶剤全量を注入する。②注射針をバイアルに刺したまま、シリンジとバイアルをまっすぐの状態に保ちながら、本剤が均一に溶解するまでよく振り混ぜる。③完全に溶解した後、注射針の先端がバイアル内に残っていることを確認し、全量を再度シリンジ内にゆっくりと吸引する。④気泡を上部に集めてから押子をゆっくり押し、シリンジ内部の気泡を抜く。
接種に使用する注射針を用意する。注射針は、ガンマ線等により滅菌されたディスポーザブル品を用い、接種用器具は被接種者ごとに取り換えること。
(1)溶剤が充填された添付のシリンジ(以下、シリンジ)のルアーロックアダプター(透明)を指で固定した状態で、シリンジの先端に装着してあるスクリューキャップ(表面:半透明、内部:グレー)を反時計回りにねじって取り外す。(2)シリンジのルアーロックアダプターを指で固定した状態で、注射針をルアーロックアダプターに時計回りにねじ込み装着する。その際、注射針がまっすぐ固定されていることを確認する。(3)バイアルのゴム栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、シリンジに取り付けた注射針をバイアルの栓の中央付近に刺し、シリンジに充填された溶剤全量を注入する。
(4)注射針をバイアルに刺したまま、シリンジとバイアルをまっすぐの状態に保ちながら、本剤が均一に溶解するまでよく振り混ぜる。(5)完全に溶解した後、注射針の先端がバイアル内に残っていることを確認し、全量を再度シリンジ内にゆっくりと吸引する。(6)気泡を上部に集めてから押子をゆっくり押し、シリンジ内部の気泡を抜く。
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