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劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
被接種者が次のいずれかに該当すると認められた場合には、接種を行ってはならない。
黄熱の予防
本剤を添付溶解液0.6mLで溶解し、その0.5mLを1回皮下に注射する。
本剤接種後の黄熱に対する免疫は接種10〜14日目以後に賦与される。
他の生ワクチン(注射剤)の接種を受けた者は、通常、27日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
輸血及びガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は3〜6箇月以上間隔を置いて本剤を接種すること。また、本剤接種後14日以内に輸血及びガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、3箇月以上経過した後に本剤を再接種すること。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
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接種要注意者である。
接種要注意者である。妊娠又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。17Dワクチンウイルスは経胎盤感染する可能性が示唆されている1),2) 。
授乳しないことが望ましい。ワクチン成分が授乳を介して乳幼児に伝搬する可能性がある。,
脳炎発症の危険性が高いことから、9箇月齢未満の乳児には接種しないこと。1945年から1991年までの間に、全ての17Dワクチンで報告された接種後脳炎は21症例であり、うち16例が8箇月齢未満、2例が3歳及び13歳であり、3例は成人であった3) 。,,
接種要注意者である。接種にあたっては予診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。また、接種後10日間は慎重に健康状態を監視すること。一般に生理機能が低下している。米国での報告(2000年から2006年にVAERSに報告された660症例の分析)では、60歳以上の重篤な有害事象報告率は10万回接種あたり8.3であり、全体の報告率4.7に比し高かった1),4) 。
放射線副腎皮質ステロイド剤(プレドニゾロン等)免疫抑制剤(シクロスポリン等)アルキル化剤(シクロフォスファミド等)代謝拮抗剤(テガフール等)
本生ワクチン接種により、右記機序で黄熱様症状があらわれるおそれがあるので接種しないこと。
免疫抑制下で本剤を接種すると、ワクチンウイルスの感染を増強あるいは持続させる可能性がある。放射線療法あるいは免疫抑制的な作用を持つ薬剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者、又は投与中止後6箇月以内の者は免疫機能が低下していることがある。
輸血ガンマグロブリン製剤
接種前3箇月以内に輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、3箇月以上過ぎるまで接種を延期すること。また、ガンマグロブリン製剤の大量療法において200mg/kg以上投与を受けた者は、6箇月以上過ぎるまで接種を延期すること。本剤接種後14日以内にガンマグロブリン製剤を投与した場合は、投与後3箇月以上経過した後に本剤を再接種することが望ましい。
輸血及びガンマグロブリン製剤中に黄熱ウイルス抗体が含まれると、ワクチンウイルスが中和されて増殖の抑制が起こり、本剤の効果が得られないおそれがある。
他の生ワクチン(注射剤)麻しんワクチン風しんワクチンおたふくかぜワクチン水痘ワクチンBCGワクチン等
通常、27日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
他の生ワクチンの干渉作用により本剤のウイルスが増殖せず免疫が獲得できないおそれがある。
蕁麻疹、喘息様症状、呼吸困難、血管浮腫等があらわれることがある。
接種2〜5日目に疲労、筋肉痛、頭痛を伴う発熱があらわれ、呼吸不全、肝機能障害、リンパ球減少、血小板減少、高ビリルビン血症、腎不全等の急速な進行を特徴とする多臓器不全を発現し、重大な転帰をたどることがある1),5) 。
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒感、喘息様症状等
全身症状注2)
頭痛、発熱、筋肉痛、背部痛、関節痛、倦怠感等
消化器症状
下痢、悪心、嘔吐、腹部不快感等
局所症状(接種部位)
発赤、紅斑、そう痒、浮腫、腫脹、疼痛、硬結、水疱等
本剤の溶解にあたっては、容器の栓及びその周囲をアルコールで消毒した後、添付溶解液0.6mLを注射筒で吸引し、ワクチンの入ったバイアルにゆっくり注入する。次いで1〜2分間静置後、静かに振り混ぜて均一の懸濁液を得る。懸濁液に気泡が生じるおそれがあるので激しく振り混ぜないこと。得られた均一の懸濁液0.5mL(1人量)を接種用の注射筒に吸引する。この操作にあたっては雑菌が迷入しないように注意すること。なお、溶解したワクチンは希釈しないこと。
接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。
本剤は、日本における評価を受けた臨床成績がないため、有効性及び安全性については米国の添付文書における記載を参考とした。
2001年に米国の9施設で実施された二重盲検比較試験において、本剤は18歳以上の725例に接種され、このうち312例を血清学的に評価したところ、99.3%において抗体獲得が認められた6) 。
接種後の免疫の賦与に関しては、米国での報告では17D-204ワクチン臨床試験2試験において、被験者の90%が接種後10日以内に、100%が14日以内に抗体が獲得されている7),8) 。また、日本での報告では接種後の抗体獲得率(抗YFV中和抗体)は7日目では0%、10日目では32%、14日目及び29日目では100%であった9) 。免疫機能正常者において初回接種で免疫応答が得られなかったケースで、再接種により応答が示されたとの報告がある10) 。
2001年に米国の9施設で実施された二重盲検比較試験(18歳以上725例対象)での安全性成績では、副反応発現率は71.9%であった。重篤例はなかった。最も多かった副反応は軽度から中等度の局所反応であったが、4例(0.6%)は重度局所反応と判定された。局所反応以外では発疹が3.2%、蕁麻疹が0.3%の発現率であった。また、軽度の頭痛、筋肉痛、倦怠感、喘息様症状等の全身反応が接種後数日間に10〜30%に認められた6) 。
黄熱は黄熱ウイルス(フラビウイルス)が蚊によって媒介され発症にいたる。本剤を接種した場合、野生型ウイルス感染と同等の免疫応答が誘導されるものと予測されている。本剤の免疫応答において重要な役割を担っているのはウイルス構造タンパクに対する液性免疫反応であり、あらかじめ本剤の接種により黄熱ウイルスに対する液性免疫が獲得されていると、感染したウイルスの増殖は抑制され発症は阻止される3) 。
1バイアル(添付溶解液付)
1) ACIP:MMWR. 2010;59(RR7):1-27
2) Tsai T F, et al.:J Infect Dis. 1993;168:1520-3
3) Monath T P, et al.:Vaccines. 2008;5:959-1055
4) Lindsey N P, et al.:Vaccine. 2008;26:6077-82
5) Martin M, et al.:Lancet. 2001;358:98-104
6) Monath T P, et al.:Am J Trop Med Hyg. 2002;533-41
7) Smithburn K C, et al.:Am J Trop Med Hyg. 1945;s1-25:217-23
8) Wisseman C L, et al.:Am J Trop Med Hyg. 1962;11:550-61
9) 多賀賢一郎 他:感染症学雑誌. 2002;76(9):738-46
10) Bonnevie-Nielsen V, et al.:Clin Diagn Lab Immunol. 1995;2(3):302-6
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