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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
先天性トキソプラズマ症の発症抑制
通常、妊婦には1回2錠(スピラマイシンとして300万国際単位)を1日3回経口投与する。
QT延長を起こすおそれがある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中に移行することが報告されている1)。
併用によりQT延長作用が増強する。
レボドパ/カルビドパ配合剤
レボドパの血中濃度を低下させ、作用を減弱させる。本剤と併用する場合には、患者の状態を十分観察し、必要に応じてレボドパの投与量を調整すること。
本剤はカルビドパの吸収を阻害する。その結果、レボドパの血中濃度が低下する。
蕁麻疹、血管浮腫、血圧低下、呼吸困難等があらわれることがある。
腹痛、頻回の下痢等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
* ,
胆汁うっ滞性肝炎、混合型肝炎等の肝機能障害があらわれることがある。
頻度不明
過敏症
IgA血管炎
血液
急性溶血、白血球減少症、好中球減少症
皮膚
発疹、蕁麻疹、そう痒症
精神神経系
錯感覚、味覚異常
消化器
腹痛、悪心、嘔吐、下痢
肝臓
肝機能検査異常
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。
日本人健康成人女性被験者10例を対象にスピラマイシン300万国際単位を単回経口投与したときのスピラマイシンI及びネオスピラマイシンIの血漿中薬物動態パラメータ及び平均血漿中濃度プロファイルを以下に示す2)。
測定対象
例数
Cmax(ng/mL)
tmax注1)(hr)
AUClast(ng・hr/mL)
t1/2z(hr)
スピラマイシンI
10
2640±946
3.0[2.0-5.0]
17000±5170
9.23±1.80
ネオスピラマイシンI
289±304
4.5[3.0-6.0]
1250±1360
-
平均値±標準偏差
外国人健康若年男性被験者10例を対象に、スピラマイシン150万国際単位を8時間ごとに、1時間かけて6日間静脈内投与(初日及び6日目は1日1回、2~5日目は1日3回投与)注2)したとき、血清中スピラマイシン濃度は反復投与開始約2日目に定常状態に達し、投与初日及び6日目のCmaxは、それぞれ2.14±0.32及び3.10±0.70μg/mLであり、投与初日のAUCinf及び投与6日目のAUC0-8は、それぞれ6.19±1.19及び7.33±1.51μg・h/mLであった3)。
外国人健康男性被験者にスピラマイシン300万国際単位を経口投与したとき、絶対バイオアベイラビリティは33%であった4)。
食事と同時に摂取しても、スピラマイシンの吸収には有意な影響はなかった5)。
スピラマイシンの血漿タンパク結合率は約30%であった6),7)。全身に広く分布し、組織や細胞、特に食細胞に良好に移行する8),9),10),11),12),13),14)。妊娠中の外国人女性被験者にスピラマイシンを経口投与したとき、スピラマイシンとその代謝物であるネオスピラマイシンは、胎盤に移行することが確認されている8),15),16)。また、スピラマイシンは胎児に移行することが確認されている15)。
スピラマイシンを経口投与したとき、一部は胃内で加水分解を受けてネオスピラマイシンに変換されると考えられる。
スピラマイシンは主として胆汁を介して排泄される17),18)。健康男性被験者3例にスピラマイシン500mg注3)を単回経口投与注2)したとき、投与後7時間までに投与量の約4%が尿中に排泄された19)。
外国人健康男性被験者8例を対象に、レボドパ及びカルビドパの配合剤とスピラマイシン1g注3)1日2回3日間を経口投与注2)したとき、カルビドパの吸収阻害とレボドパ血漿中薬物濃度の低下が認められている20)。
抗原虫作用の作用機序については十分な解明がなされていないが、スピラマイシンがトキソプラズマの細胞小器官であるアピコプラストでのタンパク合成を阻害すること等が報告されている21),22),23)。
トキソプラズマ感染妊娠マウスにスピラマイシンを投与することにより、出生児の感染を阻害した24),25)。
スピラマイシン(Spiramycin)
(3R,4S,5S,6R,8R,9R,10E,12E,15R)-5-[2,6-Dideoxy-3-C-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyl-(1→4)-3,6-dideoxy-3-dimethylamino-β-D-glucopyranosyloxy]-9-(2,3,4,6-tetradeoxy-4-dimethylamino-β-D-erythro-hexopyranosyloxy)-6-formylmethyl-3-hydroxy-4-methoxy-8-methylhexadeca-10,12-dien-15-olide
(3R,4S,5S,6R,8R,9R,10E,12E,15R)-3-Acetoxy-5-[2,6-dideoxy-3-C-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyl-(1→4)-3,6-dideoxy-3-dimethylamino-β-D-glucopyranosyloxy]-9-(2,3,4,6-tetradeoxy-4-dimethylamino-β-D-erythro-hexopyranosyloxy)-6-formylmethyl-4-methoxy-8-methylhexadeca-10,12-dien-15-olide
(3R,4S,5S,6R,8R,9R,10E,12E,15R)-5-[2,6-Dideoxy-3-C-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyl-(1→4)-3,6-dideoxy-3-dimethylamino-β-D-glucopyranosyloxy]-9-(2,3,4,6-tetradeoxy-4-dimethylamino-β-D-erythro-hexopyranosyloxy)-6-formylmethyl-4-methoxy-8-methyl-3-propanoyloxyhexadeca-10,12-dien-15-olide
C43H74N2O14(スピラマイシンI)
C45H76N2O15(スピラマイシンII)
C46H78N2O15(スピラマイシンIII)
843.05(スピラマイシンI)
885.09(スピラマイシンII)
899.12(スピラマイシンIII)
白色~微黄色の粉末である。エタノール(95)、メタノール、クロロホルム及びアセトンに溶けやすく、エーテルにやや溶けにくく、水に溶けにくい。
約223℃(分解)
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
96錠[8錠(PTP)×12]
1) Briggs G G, et al.:Drugs in Pregnancy and Lactation 9th Ed. A Reference Guide to Fetal and Neonatal Risk. :Wolters Kluwer Health;2011:1347-8
2) 渋谷弓枝 他:Ther Res. 2017;38(3):301-10
3) 社内資料:海外第I相臨床試験(No.694)(2018年7月2日承認、CTD2.7.2.2)
4) 社内資料:海外第I相臨床試験(No.756)(2018年7月2日承認、CTD2.7.1.2)
5) C Kamme, et al.:Scand J Infect Dis. 1978;10(2):135-42
6) P Periti, et al.:Clin Pharmacokinet. 1989 Apr;16(4):193-214
7) Seyffart G.:Drug Dosage in Renal Insufficiency. :Springer-Science+Buisiness media BV;1992:537
8) J P Garin, et al.:Presse Med. 1968 Dec 7;76(48):2266
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