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劇薬
処方箋医薬品注)
重篤な低血圧、低血糖及び不整脈があらわれることがある。「6.用法及び用量」、使用上の注意に特に留意し、このような症状が発現した場合は直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。,,,,,,
ニューモシスチス・カリニ
カリニ肺炎
本剤による重篤な副作用報告があるので、カリニ肺炎と確定診断された患者若しくは臨床的にカリニ肺炎が強く疑われる患者において、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。なお、投与に際しては使用上の注意、「6.用法及び用量」を厳守すること。
通常、ペンタミジンイセチオン酸塩として4mg/kgを1日1回投与する。
通常、ペンタミジンイセチオン酸塩として300~600mgを日局注射用水(1バイアルにつき3~5mL)に溶解し、吸入装置を用いて1日1回30分かけて投与する。吸入装置は5μm以下のエアロゾル粒子を生成する能力を有する超音波ネブライザー又はコンプレッサー式ネブライザー等を使用すること。なお、吸入装置により霧化能力、薬液槽容量が異なるので、使用する機種に応じて薬液を日局注射用水で適切な量に希釈して用いること。
症状を悪化させるおそれがある。,,
膵臓のβ細胞に作用し、症状を悪化させるおそれがある。,,,
症状を悪化させるおそれがある。
QT延長及びTorsade de pointesを含む重篤な心室性不整脈が起こるおそれがある。,,,
腎機能障害を悪化させるとともに副作用も発現しやすくなるおそれがある。,
肝機能障害を悪化させるとともに副作用も発現しやすくなるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で母体死亡、胎児毒性(後期死亡児数の増加、化骨の遅延)が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
定期的に検査を行うなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
カリニ肺炎の治療のため本剤が必要になった場合は、ザルシタビンを休薬すること。海外で本剤(静注)との併用により劇症膵炎による死亡例が報告されている。
機序不明
腎障害の増強、低カルシウム血症が起こることがある。なお、海外で本剤(静注)との併用により、重篤な低カルシウム血症が発現した死亡例が報告されている。
相加的に副作用(腎障害、低カルシウム血症)が増強する。
併用によりTorsade de pointesのリスクが増加する。
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。
QT延長を起こすおそれのある薬剤
,
QT延長及びTorsade de pointesを含む重篤な心室性不整脈が起こるおそれがある。
併用によりQT延長作用が増強すると考えられる。
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。,,
重篤な低血圧、QT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。また、高度徐脈があらわれることがある。,,,,,
重篤な低血糖があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。,,
高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には投与を中止し、インスリンなどの適切な処置を行うこと。,
5%以上
0.2%以上~5%未満
0.2%未満
頻度不明
心・血管系
心室性頻脈、心電図ST異常
血液
白血球減少、血小板減少、貧血
代謝異常
K・Na・Clの異常
Ca・Mgの異常
過敏症
発疹、発熱
神経系
しびれ感、めまい
失神、神経痛
呼吸器
吸入投与時に、咳嗽、気管支痙攣、咽頭刺激
呼吸困難、喘鳴
消化器
悪心・嘔吐注2)
腹痛、下痢、味覚障害、食欲不振
腎臓
BUN上昇注3)
血清クレアチニン上昇、血尿、無尿、乏尿
肝臓
AST・ALT・Al-P上昇、黄疸
投与部位
静脈内又は筋肉内投与時に、局所の膿瘍、壊死、疼痛、硬結
静脈内又は筋肉内投与時に、局所の不快感
その他
静脈炎、CK上昇、LDH上昇
顔面潮紅
外国人男性の後天性免疫不全症候群(AIDS)患者に単回筋肉内(n=6)あるいは単回静脈内(n=6)投与時の薬物動態学的パラメーターは以下のとおりである3)。
投与経路
投与量
Cmax(ng/mL)
t1/2α(hr)
t1/2β(hr)
CL(L/hr)
筋肉内(n=6)
4mg/kg
209±48
0.9±0.18
9.36±2.01
305±81
静脈内(n=6)(2時間点滴)
612±371
0.3±0.22
6.40±1.32
248±91
CL:血漿クリアランス
外国人男性AIDS患者13例にネブライザーを用いて単回吸入投与時の血漿中及び気管支肺胞洗浄液中濃度は以下のとおりである4)。
血漿中濃度
気管支肺胞洗浄液中濃度
吸入
0〜35ng/mL
16.8〜149.7ng/mL
外国人男性AIDS患者に単回筋肉内(n=5)あるいは単回静脈内(n=4)投与時の尿中排泄パラメーターは以下のとおりである3)。
24時間までの尿中排泄率
24時間までの腎クリアランス(L/hr)
筋肉内(n=5)
4.81%
15.4(CLの5.0%)
静脈内(n=4)(2時間点滴)
2.51%
6.21(CLの2.5%)
国内において、本剤を2~4mg/kg、1日1回、10~14日間の静脈内・筋肉内投与及び300~600mgを蒸留水に溶解しネブライザーを用いた吸入投与による臨床試験は35例(うちカリニ肺炎確診14例)を対象として実施され、カリニ肺炎確診14例における治癒率(生存率)は64.3%(14例中9例が生存)であった。なお、全症例の治癒率(生存率)は48.6%(35例中17例)であった。全症例での投与経路別治癒率(生存率)は吸入投与単独では80.0%(5例中4例)、静脈内・筋肉内投与単独では31.8%(22例中7例)、静脈内・筋肉内投与と吸入投与の混合では75.0%(8例中6例)であった。また、AIDS患者が9例(カリニ肺炎確診7例、カリニ肺炎疑診2例)あり、そのうち8例(確診6例、疑診2例)が救命された。投与経路別の副作用は、吸入投与単独では5例中3例(60.0%)に発現し、蕁麻疹、悪心、嘔吐、食欲不振及び腎障害各1件(20.0%)であった。静脈内・筋肉内投与単独では22例中9例(40.9%)に発現し、主な副作用としては、腎障害4件(18.2%)、嘔吐及び血糖値異常各2件(9.1%)がみられた。また、静脈内・筋肉内投与と吸入投与の混合では8例中5例(62.5%)に発現し、咳嗽4件(50.0%)、白血球減少2件(25.0%)、喘息様症状、咽頭刺激、口のまわりの違和感及び発熱各1件(12.5%)がみられた5),6)。
ペンタミジンイセチオン酸塩はin vitroでニューモシスチス・カリニのグルコース代謝及び蛋白質合成を抑制し7)、マウス実験腫瘍のDNA合成、RNA合成、蛋白質合成、リン脂質合成及びヌクレオチド合成を抑制し8)、ジヒドロ葉酸脱水素酵素(DHFR)活性をin vitro及びin vivo(ラット)で抑制した9)。
ペンタミジンイセチオン酸塩は、in vitroにおいて、カリニ肺炎発症ラットの肺より分離されたニューモシスチス・カリニに対して、致死的作用を有することが示唆された10)。
ペンタミジンイセチオン酸塩(Pentamidine Isetionate)
4,4'-(Pentamethylenedioxy)dibenzamidine bis(2-hydroxy-ethanesulfonate)
C19H24N4O2・2C2H6O4S
592.68
本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。本品は水に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、アセトン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品は0.01mol/L塩酸試液に溶ける。本品は吸湿性である。
188~192℃
5バイアル
1) Soo Hoo G W, et al.:Ann Intern Med. 1990;113(3):195-202
2) Conte J E, et al.:Ann Intern Med. 1990;113(3):203-9
3) Conte J E, et al.:J Infect Dis. 1986;154(6):923-9
4) Conte J E, et al.:Ann Intern Med. 1987;107(4):495-8
5) 田辺清勝 他:薬理と治療. 1988;16(9):3897-921
6) 田辺清勝 他:感染症学雑誌. 1991;65(3):299-303
7) Pesanti E L, et al.:Infect Immun. 1981;34(3):908-14
8) Bornstein R S, et al.:J Surg Oncol. 1970;2(4):393-8
9) Waalkes T P, et al.:Natl Cancer Inst Monogr. 1976;43:171-6
10) Pesanti E L:J Infect Dis. 1980;141(6):775-80
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