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劇薬
処方箋医薬品注)
外国で本剤の急激な中止により死亡に至った症例が報告されているので、本剤を休薬又は投与中止する場合は、徐々に減量すること。
通常、成人にはトレプロスチニルとして1.25ng/kg/分の投与速度で持続静脈内投与又は持続皮下投与を開始する。この初期投与速度が本剤の全身性の副作用により耐えられない場合は、投与速度を0.625ng/kg/分に減量する。患者の状態を十分に観察しながら、原則、最初の4週間は、1週間あたり最大1.25ng/kg/分で増量し、その後は臨床症状に応じて1週間あたり最大2.5ng/kg/分で増量し、最適投与速度を決定する。1週間あたり1.25又は2.5ng/kg/分を超えて増量する場合、患者の忍容性を十分確認しながら慎重に投与する。最適投与速度の決定にあたっては、本剤の副作用と肺高血圧症状の改善を指標とする。
投与しないことが望ましい。本剤の血管拡張作用により、心血管系の状態を著しく悪化させるおそれがある。
肺血管抵抗が高度に上昇した病態を示す肺高血圧症の末期と考えられる患者では、心機能も著しく低下している。
本剤の血小板凝集抑制作用により、出血を助長するおそれがある。
本剤の血管拡張作用により、血圧をさらに低下させるおそれがある。
本剤の血中濃度が上昇する。また、重度の肝障害(Child-Pugh分類C)のある患者を対象として有効性及び安全性を評価した臨床試験は実施していない。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ)において骨格変異(腰肋骨)を有する胎児の出現率の増加がヒトでの推定最高全身曝露量(推定最高臨床用量525ng/kg/分投与時)の0.1倍で認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。類薬の動物試験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下していることが多い。
過度の血圧低下が起こることがある。併用薬もしくは本剤を増量する場合は血圧を十分観察すること。
相互に降圧作用を増強することが考えられる。
出血の危険性を増大させるおそれがある。定期的にプロトロンビン時間等の血液検査を行い、必要に応じてこれらの併用薬を減量又は投与を中止すること。
相互に抗凝固作用を増強することが考えられる。
本剤のAUC及びCmaxが低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。肺高血圧症状の観察を十分に行うこと。
本剤の代謝酵素であるCYP2C8を誘導することにより、本剤の代謝が促進されると考えられる。
本剤のAUC及びCmaxが上昇し、本剤の副作用が発現するおそれがある。
本剤の代謝酵素であるCYP2C8を阻害することにより、本剤の代謝が抑制されると考えられる。
過度の血圧低下、失神があらわれることがある。
消化管出血、鼻出血、皮下注射部位又はカテーテル留置部位の出血等があらわれることがある。
持続静脈内投与時に中心静脈カテーテル留置に伴う合併症として重篤な血流感染があらわれることがある。
持続皮下投与時に注射部位の局所反応(疼痛、紅斑、腫脹、熱感等)が高頻度にあらわれることがある。特に持続皮下投与の継続が困難な疼痛があらわれることがあるため、これらの症状があらわれた場合には、適切な処置(NSAIDs内服、クーリング/ヒーティング等)を行うこと。持続皮下投与の継続が困難な場合、本剤の投与中止又は持続静脈内投与への変更を検討すること。
10%以上
10%未満
頻度不明
出血傾向
不正子宮出血、結膜出血、鼻出血、紫斑
喀血、肺出血
循環器
潮紅、ほてり
動悸、低血圧
消化器
下痢、悪心
嘔吐、上腹部痛
軟便、腹痛
筋骨格
四肢痛、顎痛
*筋骨格痛、筋肉痛
精神神経系
頭痛、不眠症
浮動性めまい、異常感
頭部不快感
皮膚
発疹、そう痒症
投与部位
注射部位疼痛、注射部位紅斑、注射部位腫脹、注射部位熱感、注射部位硬結、注射部位そう痒感
注射部位出血、注射部位変色、注射部位血管炎
蜂巣炎注6)
その他
浮腫、倦怠感
血管障害(血管痛)、発熱
本剤の過量投与後には過度の薬理学的作用により、潮紅、頭痛、低血圧、悪心、嘔吐、下痢等が発現する。過量投与は、精密持続点滴装置の誤操作あるいは投与流量を変更せずに本剤注射液の濃度を変更した場合等に偶発的に生じる可能性がある。海外において小児患者1例で、中心静脈カテーテルから偶発的に本剤7.5mgが投与された。症状として潮紅、頭痛、悪心、嘔吐、低血圧、並びに数分間持続した意識消失を伴う発作のような行動があった。患者は本剤の休薬及び酸素吸入により回復した。
症状が消失するまで、直ちに本剤を減量又は投与を中止すること。減量又は投与中止の際は、肺高血圧症状の悪化又は再発を避けるため可能な限り徐々に投与速度を落とすこと。投与再開にあたっては、医師の監視の下で慎重に行い、症状の再発に注意すること。なお、トレプロスチニルは透析では除去されない。
本剤は日局注射用水又は日局生理食塩液で希釈し、外科的に留置された中心静脈カテーテルを介し、フィルターを接続した精密持続点滴装置(シリンジポンプ又は輸液ポンプ)を用いて持続静脈内投与する。まず投与流量を決定し、決定した投与流量(mL/hr)、投与速度(ng/kg/分)及び患者の体重(kg)から、本剤の希釈濃度(mg/mL)を算出する。投与流量の決定にあたっては、精密持続点滴装置の薬液容器の交換まで最大48時間であるため、投与期間が48時間以内になるよう選択する。本剤の希釈濃度は0.004mg/mL以上とすること。以下に計算方法及び参考計算例を示す。
ステップ2:本剤注射液量の計算算出された本剤の希釈濃度の薬液を、使用する薬液容器サイズに合わせて調製するために必要な本剤注射液の量は、以下の式より算出する。
算出された量の本剤注射液を、希釈液(日局注射用水又は日局生理食塩液)とともに薬液容器に加え、必要量に調製する。
ステップ2本剤の希釈濃度0.018mg/mLで、薬液を50mLに調製するために必要な本剤の注射液量は、20mgバイアル(本剤注射液濃度1mg/mL)を使用した場合、以下のように計算される。
ステップ2本剤の希釈濃度0.0675mg/mLで、薬液を100mLに調製するために必要な本剤の注射液量は、50mgバイアル(本剤注射液濃度2.5mg/mL)を使用した場合、以下のように計算される。
本剤は、精密持続点滴装置(注射筒輸液ポンプ)を使用し、自己挿入型皮下カテーテルを経由して持続皮下投与する。本剤は希釈せずに、投与速度(ng/kg/分)、体重(kg)、本剤注射液の濃度(mg/mL)に基づき計算された投与流量(µL/hr)で投与する。以下に計算方法及び参考計算例を示す。
健康成人24例に本剤を持続皮下投与又は持続静脈内投与(2.5、5、10又は15ng/kg/分、150分間)したときの薬物動態パラメータ(Cmax、Css、tmax、AUC及びt1/2)は、以下のとおりであった。皮下投与及び静脈内投与ともにCmax及びAUCは投与量(投与速度)にほぼ比例して増加した1)。
投与経路
投与速度
(ng/kg/分)
n
Cmax
(ng/mL)
Css注8)
tmax
(hr)
AUC0-∞
(ng・hr/mL)
t1/2注9)
皮下
2.5
6
0.29±0.06
0.27±0.06
2.4±0.3
0.67±0.15
0.53±0.16
5
0.57±0.07
0.51±0.06
2.6±0.0
1.26±0.15
0.61±0.18
10
0.95±0.13
0.94±0.09
2.5±0.2
2.35±0.22
0.82±0.15
15
4
1.25±0.13
1.15±0.11
2.5±0.0
2.89±0.27
0.82±0.21
静脈内
0.24±0.04
0.22±0.04
2.1±0.6
0.54±0.09
0.14±0.04
0.54±0.03
0.48±0.04
1.4±1.0
1.19±0.11
0.29±0.10
0.93±0.06
0.87±0.06
2.3±0.3
2.18±0.16
0.52±0.16
1.30±0.20
1.25±0.23
1.8±0.6
3.12±0.57
0.79±0.27
(Mean±S.D.)
WHO機能分類クラスⅡ~Ⅳの肺動脈性肺高血圧症患者38例に本剤を持続皮下投与又は持続静脈内投与したときの定常状態における血漿中濃度は、皮下投与が定量下限未満(<0.025)~10.944ng/mL(投与速度の範囲:1.250~81.942ng/kg/分)、静脈内投与が0.480~24.861ng/mL(投与速度の範囲:3.125~161.000ng/kg/分)であった。各被験者の血漿中濃度は概ね投与速度に比例して増加した1)。
健康成人24例に本剤を持続皮下投与(2.5、5、10又は15ng/kg/分、150分間)したときの生物学的利用率は、99~124%であった1)。健康成人51例に本剤を持続皮下投与又は持続静脈内投与(10ng/kg/分、72時間)したときの定常状態(投与開始から48~72時間)におけるCmax及びAUCは、生物学的に同等であることが確認された2)(外国人データ)。
健康成人24例に本剤を持続皮下投与又は持続静脈内投与(15ng/kg/分、150分間)したときの消失相の分布容積(VZ及びVZ/F)は、皮下投与では926mL/kg、静脈内投与では815mL/kgであった1)。
In vitro試験において、トレプロスチニルのヒト血漿蛋白結合率は、96.1~96.3%(平衡透析法)、91.0%(限外ろ過法)であり、結合率に濃度依存性は認められなかった3)。
In vitro試験において、トレプロスチニルは主にCYP2C8(一部CYP2C9)により代謝されることが示唆された。トレプロスチニルは各種CYP分子種(CYP1A2、2A6、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1、3A及び3A4)に対して顕著な阻害は示さなかった。また、ヒト肝細胞を用いた試験において、CYP1A2、2B6、2C8、2C9、2C19及び3A4の顕著な誘導は認められなかった4)。
健康成人24例に本剤を持続皮下投与又は持続静脈内投与(2.5、5、10又は15ng/kg/分、150分間)したとき、投与開始後48時間までに、未変化体及び未変化体のグルクロナイドとして、皮下投与ではそれぞれ投与量の5.4~6.8%及び11.2~15.0%、静脈内投与ではそれぞれ投与量の4.5~6.1%及び11.0~13.5%が尿中に排泄された1)。健康成人6例に14Cで標識した本剤を持続皮下投与(15ng/kg/分、8時間)したとき、投与開始後224時間までに、投与放射能の78.6%が尿中に、13.4%が糞中に排泄された。尿中には、未変化体として投与放射能の3.7%が排泄され、5種の代謝物(3種のトレプロスチニル3-ヒドロキシオクチル側鎖の酸化体、未変化体のグルクロナイド、1種の構造未同定代謝物)が、それぞれ投与放射能の10.2~15.5%排泄された5)(外国人データ)。
透析を必要とする重度の腎機能障害患者8例にトレプロスチニルの経口剤1mgを透析前及び透析後に単回投与した結果、健康成人と比べてトレプロスチニルの薬物動態に影響は認められなかった6)(透析前投与時のAUC:39.1%低下、Cmax:28.3%低下、透析後投与時のAUC:22.9%低下、Cmax:6.7%上昇)(外国人データ)。
軽度又は中等度(Child-Pugh分類A又はB)の肝機能障害を有する門脈肺高血圧症患者9例に本剤を持続皮下投与(10ng/kg/分、150分間)したとき、軽度(5例)及び中等度(4例)の肝機能障害患者におけるCmax及びAUCは、健康成人に比べて、軽度肝機能障害患者がそれぞれ127%及び161%、中等度肝機能障害患者がそれぞれ340%及び412%上昇した7)(外国人データ)。,
健康成人26例にアセトアミノフェン1000mgを6時間ごとに7回反復経口投与し、5回目の投与の後、本剤を15ng/kg/分で6時間併用持続皮下投与したとき、本剤の薬物動態に影響は認められなかった8)(外国人データ)。
健康成人15例に本剤を5ng/kg/分(1日目)及び10ng/kg/分(2~9日目)で持続皮下投与し、3日目にワルファリン25mgを併用経口投与したとき、血清中R-ワルファリン及びS-ワルファリンの薬物動態に影響は認められなかった。また、ワルファリンの抗凝固作用(プロトロンビン時間の国際標準比(INR)値)に影響は認められなかった9)(外国人データ)。
健康成人23例にトレプロスチニルの経口剤1mgを1日2回とボセンタン125mgを1日2回、4.5日間反復併用経口投与したとき、トレプロスチニル及びボセンタンの薬物動態に影響は認められなかった10)(外国人データ)。
健康成人18例にトレプロスチニルの経口剤1mgを1日2回とシルデナフィル20mgを1日3回、4.5日間反復併用経口投与したとき、トレプロスチニル及びシルデナフィルの薬物動態に影響は認められなかった11)(外国人データ)。
健康成人20例にトレプロスチニルの経口剤1mgを1日目(単独投与)及び11日目(併用投与)に経口投与し、リファンピシン600mgを3日目から12日目に反復経口投与したとき、11日目のトレプロスチニルのCmax及びAUCはそれぞれ16.6%及び21.7%低下した12)(外国人データ)。
健康成人20例にゲムフィブロジル(国内未承認)600mgを1日2回、4日間反復経口投与し、3日目にトレプロスチニルの経口剤1mgを併用経口投与したとき、トレプロスチニルのCmax及びAUCはそれぞれ96.4%及び91.6%上昇した13)(外国人データ)。
健康成人20例にフルコナゾールを7日間反復経口投与(1日目400mg、引き続き200mgを6日間)し、6日目にトレプロスチニルの経口剤1mgを併用経口投与したとき、AUCがやや低下したものの(14.6%低下)、トレプロスチニルの薬物動態に顕著な影響は認められなかった13)(外国人データ)。
特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症及び結合組織病に伴う肺動脈性肺高血圧症患者5例を対象とした非盲検非対照臨床試験において本剤を持続静脈内投与した。投与1、6、12週時の投与速度(中央値、範囲)はそれぞれ16.0(4.6-20.0、n=5)、80.0(5.0-99.0、n=5)、120.0(110.0-161.0、n=4)ng/kg/分であった。肺血管抵抗係数及び平均肺動脈圧の低下など心肺血行動態の改善が認められ、運動耐容能の評価である6分間歩行距離の改善が認められた。また、5例中4例で、肺血管抵抗係数及び6分間歩行距離が共に改善した。副作用発現頻度は、100%(5/5例)であった。主な副作用は、頭痛、ほてり、下痢、四肢痛、顎痛及び倦怠感各80.0%(4/5例)であった14)。
主要評価項目
開始時
変化量(12週時)
6分間歩行距離(m)
350.0[240.0-375.0](n=5)
72.0[30.0-75.0](n=5)
肺血管抵抗係数(mmHg・min・m2/L)
20.2[18.1-35.8](n=5)
-1.2[-7.4--1.2](n=5)
中央値[25%点-75%点]
特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症及び結合組織病に伴う肺動脈性肺高血圧症患者を対象とした非盲検非対照臨床試験において本剤を持続皮下又は持続静脈内投与した。エポプロステノール未使用の集団15例において、投与1、6、12週時の投与速度(中央値、範囲)はそれぞれ1.25(1.25-1.25、n=15)、5.0(1.25-10.0、n=13)、10.3(1.25-20.0、n=10)ng/kg/分であった。運動耐容能の評価である6分間歩行距離の延長が認められたが、心係数、肺血管抵抗係数、平均肺動脈圧など心肺血行動態の改善は認められなかった。副作用発現頻度は、100%(15/15例)であった。主な副作用は、注射部位の局所反応(紅斑、疼痛、腫脹、熱感、硬結、そう痒症等)86.7%(13/15例)、ほてり40.0%(6/15例)、頭痛及び下痢各33.3%(5/15例)、悪心26.7%(4/15例)であった。投与経路別では、皮下投与時で100%(13/13例)、静脈内投与時で100%(4/4例)に副作用が認められた。主な副作用は、皮下投与時で注射部位の局所反応(紅斑、疼痛、腫脹、熱感、硬結、そう痒症等)100%(13/13例)、静脈内投与時で頭痛及びほてり各75.0%(3/4例)であった(集計は副作用発現時の投与経路別とした)。なお、皮下投与で開始した症例12例中、注射部位の局所反応により、6例が投与を中止し1例が静脈内投与に切り替えた。また、2例が死亡(不整脈及び気胸)、1例が効果不十分により投与を中止した。静脈内投与で開始した症例3例中1例が気胸及び皮下血腫により皮下投与に切り替えたのち注射部位の局所反応により静脈内投与に切り替えた15)。
370.0[225.0-420.0](n=15)
45.0[12.0-75.0](n=13)
心係数(L/min/m2)
2.96[2.17-4.04](n=15)
-0.14[-0.28-0.46](n=9)
平均肺動脈圧(mmHg)
48.0[38-67](n=15)
0.5[-3-10](n=10)
14.3[10.9-20.5](n=15)
0.7[0.0-2.2](n=9)
肺動脈性肺高血圧症患者(469例)を対象とした無作為割付二重盲検プラセボ対照多国間多施設共同並行群間比較試験(2試験)において、本剤を12週間持続皮下投与した。投与1、6、12週時の投与速度(中央値、範囲)はそれぞれ2.3(0.0-2.5、n=233)、5.5(0.0-12.5、n=215)、8.2(0.0-22.5、n=202)ng/kg/分であった。本剤投与群はプラセボ群に比較して、心係数及び混合静脈血酸素飽和度は有意に増加し、平均右心房圧、平均肺動脈圧、肺血管抵抗係数及び体血管抵抗係数は有意に低下した。また、プラセボ群に比較して、本剤投与群において、運動耐容能、修正ボルグスケール、呼吸困難-疲労度評定及び身体的側面QOLに有意な改善が認められた16)。副作用発現頻度は、本剤投与群で96.6%(228/236例)、プラセボ投与群で66.1%(154/233例)であった。本剤投与群の主な副作用は、注入部位疼痛84.7%(200/236例)、注入部位反応83.1%(196/236例)、頭痛23.3%(55/236例)、下痢21.6%(51/236例)、注入部位出血/挫傷21.2%(50/236例)、悪心18.6%(44/236例)、顎痛12.7%(30/236例)、発疹11.4%(27/236例)であった。
評価項目
投与群
トレプロスチニル
346.2[265.6-395.0](n=232)注10)
10.0[-24.5-47.5](n=232)注10)
プラセボ
341.5[272.0-396.7](n=236)
0.0[-44.5-32.5](n=236)
23.5[16.5-33.2](n=204)
-2.5[-6.6-0.8](n=163)
23.0[17.1-30.7](n=216)
0.2[-3.5-5.2](n=187)
プロスタサイクリンと同様に、トレプロスチニルは、血管拡張作用及び血小板凝集抑制作用により、肺動脈の収縮及び血栓形成を抑制し、肺動脈圧及び肺血管抵抗を低下させることで、肺動脈性肺高血圧症に対する有効性を示すと考えられる。
トレプロスチニル(Treprostinil)
{[(1R,2R,3aS,9aS)-2-Hydroxy-1-[(3S)-3-hydroxyoctyl]-2,3,3a,4,9,9a-hexahydro-1H-cyclopenta[b]naphthalen-5-yl]oxy}acetic acid
C23H34O5
390.51
白色~淡黄色の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく、メタノール及びエタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。
バイアル:20mL×1本
1) 大森庸子 他:Prog. Med. 2014;34(2):333-348
2) Laliberte, K. et al.:J. Cardiovasc. Pharmacol. 2004;44(2):209-214
3) 持田製薬社内資料:薬物動態試験-トレプロスチニルのたん白結合の検討-(2014年3月24日承認、CTD 2.6.4.4.3)
4) 持田製薬社内資料:薬物動態試験-トレプロスチニルの代謝に関する検討(in vitro)-(2014年3月24日承認、CTD 2.6.4.5)
5) 持田製薬社内資料:海外臨床薬物動態試験-トレプロスチニルのマスバランス-(2014年3月24日承認、CTD 2.7.6.1.5)
6) 持田製薬社内資料:海外第Ⅰ相試験(トレプロスト吸入液:2022年12月23日承認、CTD 2.7.6.5)
7) 持田製薬社内資料:海外臨床薬物動態試験-肝機能障害患者におけるトレプロスチニルの薬物動態-(2014年3月24日承認、CTD 2.7.6.3.1)
8) 持田製薬社内資料:海外臨床薬物動態試験-アセトアミノフェンとの薬物相互作用-(2014年3月24日承認、CTD 2.7.6.4.1)
9) Wade, M. et al.:J. Cardiovasc. Pharmacol. 2003;41(6):908-915
10) Gotzkowsky, S. K. et al.:J. Clin. Pharmacol. 2010;50(7):829-834
11) 持田製薬社内資料:海外臨床薬物動態試験-シルデナフィルとの薬物相互作用-(2014年3月24日承認、CTD 2.7.6.4.4)
12) 持田製薬社内資料:海外臨床薬物動態試験-リファンピシンとの薬物相互作用-(2014年3月24日承認、CTD 2.7.6.4.5)
13) 持田製薬社内資料:海外臨床薬物動態試験-ゲムフィブロジル及びフルコナゾールとの薬物相互作用-(2014年3月24日承認、CTD 2.7.6.4.6)
14) 持田製薬社内資料:国内患者対象追加試験(2014年3月24日承認、CTD 2.7.6.7.2)
15) 持田製薬社内資料:国内患者対象試験(2014年3月24日承認、CTD 2.7.6.7.1)
16) Simonneau, G. et al.:Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2002;165:800-804
17) 持田製薬社内資料:薬理試験-低酸素負荷によるネコ肺高血圧症モデルにおける有効性-(2014年3月24日承認、CTD 2.6.2.2.1)
18) 持田製薬社内資料:薬理試験-低酸素負荷によるブタ肺高血圧症モデルにおける有効性-(2014年3月24日承認、CTD 2.6.2.2.1)
19) 持田製薬社内資料:薬理試験-ウサギ摘出腸間膜動脈における血管拡張作用(in vitro)-(2014年3月24日承認、CTD 2.6.2.2.2)
20) 持田製薬社内資料:薬理試験-イヌ及びネコにおける肺動脈圧及び肺血管抵抗に及ぼす影響-(2014年3月24日承認、CTD 2.6.2.2.2)
21) 持田製薬社内資料:薬理試験-ヒト、ラット及びウサギ血小板凝集に及ぼす影響(in vitro及びin vivo)-(2014年3月24日承認、CTD 2.6.2.2.2)
22) 持田製薬社内資料:薬理試験-イヌにおける冠動脈狭窄による冠血流量減少に及ぼす影響-(2014年3月24日承認、CTD 2.6.2.2.2)
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