当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
通常、成人にはメサラジンとして1日1回2,400mgを食後経口投与する。活動期は、通常、成人にはメサラジンとして1日1回4,800mgを食後経口投与するが、患者の状態により適宜減量する。
腹部の痙攣、腹痛、発熱、重症な頭痛又は発疹のような急性の過敏症の症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
投与しないこと。腎障害がさらに悪化するおそれがある。
排泄が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。中等度から重度の腎障害患者は臨床試験では除外されている。
投与しないこと。肝障害がさらに悪化するおそれがある。
代謝が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。中等度から重度の肝障害患者は臨床試験では除外されている。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。なお、動物試験において、メサラジンによる催奇形性は認められていない。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。メサラジンでヒト乳汁中へ移行することが報告されている1),2),3)。また、乳児に下痢が起きることが報告されている4),5)。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
十分観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能等)が低下している。
アザチオプリン
メルカプトプリン水和物
骨髄抑制があらわれるおそれがある。
メサラジンがチオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど、これらの薬剤の代謝を阻害するとの報告がある。
胸部痛、心電図異常、胸水等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
呼吸困難、胸痛、咳嗽があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、肝炎、黄疸があらわれることがある。
*初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
1%以上
0.1~1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒症、発疹、アレルギー反応
蕁麻疹、顔面浮腫、血管浮腫
血液
貧血、好酸球数増加
消化器
潰瘍性大腸炎の悪化、アミラーゼ増加
腹部膨満、腹痛、下痢、血便排泄
大腸炎、消化不良、鼓腸、悪心、嘔吐
肝臓
ビリルビン増加
Al-P増加、ALT増加、AST増加、γ-GTP増加
腎臓・泌尿器
尿中N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ(NAG)増加
尿中蛋白陽性、尿中血陽性
クレアチニン増加
その他
頭痛、発熱、脱毛症、浮動性めまい、傾眠、筋肉痛、CRP増加
無力症、疲労、関節痛、背部痛、頻脈、ざ瘡、ループス様症候群
本剤は放出制御製剤であることより、かまずに服用すること。
健康成人に本剤を絶食単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したときの血漿中未変化体濃度の推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった6)。
投与量(mg)
Cmax(ng/mL)注1)
tmax(hr)注2)
t1/2(hr)
未変化体(メサラジン)
2,400
900±922
25.0(6.00-34.0)
10.5±6.95注3)
4,800
1591±932
26.0(6.00-34.0)
6.55±1.76注4)
アセチル体(代謝物)
1398±765
25.0(6.00-36.0)
7.62±3.92注5)
2548±1192
5.74±4.09注5)
本剤を1日1回7日間反復経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したときの血漿中未変化体濃度は、いずれの用量ともに反復経口投与後48時間で定常状態に達した。反復経口投与の最終回投与時の血漿中未変化体濃度の推移は、見かけ上tlagが消失したが単回経口投与時と類似していた6)。
健康成人に本剤を絶食単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したとき、未変化体とアセチル体の尿中排泄量の合計から計算したメサラジンの吸収率は22.7%、17.1%であった6)。
健康成人に本剤を1日1回7日間反復経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したとき、未変化体とアセチル体の尿中排泄量の合計から計算したメサラジンの吸収率は22.6%、15.1%で、絶食単回経口投与と同程度であった6)。
健康成人に本剤を単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したときの血漿中未変化体及びアセチル体の濃度推移、尿中排泄率及び吸収率に、食事による著しい影響は認められなかった6)。
健康成人に本剤を絶食単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したときのみかけの分布容積(Vz/F)は、1,735L、1,072Lであった6)。
メサラジンのヒト血漿蛋白結合率は42.9%、アセチル体のヒト血漿蛋白結合率は78.2%あるいは83%であった7),8)(in vitro、外国人データ)。
メサラジンは、主に消化管粘膜のN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)によりアセチル体(N-アセチルメサラジン)に速やかに代謝される9),10)。なお、ヒトにおいて、メサラジンは大部分がNAT1によりアセチル化されることから、CYPを介した他の薬物との相互作用が生じる可能性は低いと考えられた11),12)。
健康成人に本剤を絶食単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したとき、投与後72時間までの未変化体の尿中排泄率は投与量の0.753%、1.14%、アセチル体の尿中排泄率は22.0%、15.9%であった6)。
健康成人に本剤を1日1回7日間反復経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したとき、絶食時と食後で合計排泄量は同程度であった6)。
一般的な4種の抗菌剤(アモキシシリン、シプロフロキサシン、メトロニダゾール、スルファメトキサゾール)の薬物動態に対する本剤の影響を検討した結果、薬物相互作用は認められなかった13)。
軽症~中等症の活動期の潰瘍性大腸炎患者を対象として、本剤1日1回4錠(メサラジンとして4,800mg)、pH依存型メサラジン放出調節製剤1日3回9錠(メサラジンとして3,600mg)を投与した二重盲検群間比較試験(投与期間8週間)において、本剤の活動期の潰瘍性大腸炎に対する有用性が認められた。副作用発現頻度は、本剤投与群で26.4%(37/140例)であった。主な副作用は、尿中NAG増加及び血中ビリルビン増加各5.0%(7/140例)、アミラーゼ増加2.1%(3/140例)であった14)。
投与群
UC-DAIスコア注6)の変化量
寛解率注7)
平均値[95%信頼区間]
メサラジン群との差
[95%信頼区間]
寛解率(%)[95%信頼区間]
メサラジン群との差[95%信頼区間]
本剤(1日1回製剤)4,800mg/日
-2.6
[-3.0--2.1](134例)
-0.7[-1.3--0.1]
43.4[34.9-52.1](59/136例)
12.8[1.4-24.3]
メサラジン(1日3回製剤)3,600mg/日
-1.8[-2.3--1.4](129例)
-
30.5[22.8-39.2](40/131例)
寛解期の潰瘍性大腸炎患者を対象として、本剤1日1回2錠(メサラジンとして2,400mg)、時間依存型メサラジン放出調節製剤1日3回9錠(メサラジンとして2,250mg)を投与した二重盲検群間比較試験(投与期間48週間)において、本剤の寛解期の潰瘍性大腸炎に対する有用性が認められた。副作用発現頻度は、本剤投与群で17.0%(17/100例)であった。主な副作用は、潰瘍性大腸炎4.0%(4/100例)、尿中NAG増加及び腹部膨満各2.0%(2/100例)であった15)。
血便の非発現率
再燃率注8)
非発現率(%)[95%信頼区間]
再燃率(%)[95%信頼区間]
本剤(1日1回製剤)2,400mg/日
84.8[76.2-91.3](84/99例)
6.8[-3.9-17.6]
13.1[7.2-21.4](13/99例)
-4.9[-14.9-5.2]
メサラジン(1日3回製剤)2,250mg/日
78.0[68.6-85.7](78/100例)
18.0[11.0-26.9](18/100例)
メサラジンは、活性酸素種産生の抑制16),17),18),19),20)、活性酸素種による組織/細胞傷害の抑制21),22),23)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPAR-γ)活性化24)、核内因子κB(NF-κB)活性化の抑制25),26),27)、アラキドン酸代謝物産生の抑制28),29)及びホスホリパーゼD活性化30)を示し、これらの作用機序により有効性を示すと考えられている。
メサラジンは、カラゲニン誘発潰瘍性大腸炎モデル(モルモット)31)、酢酸誘発潰瘍性大腸炎モデル(ラット)32)及び2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸誘発潰瘍性大腸炎モデル(ラット)33)において潰瘍発生率あるいは損傷スコアを低下させる。
メサラジン(Mesalazine)
5-Amino-2-hydroxybenzoic acid
C7H7NO3
153.14
白色、淡灰色又は帯赤白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に極めて溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
PTP:56錠(8錠×7)、224錠(8錠×28)
1) Jenss, H. et al.:Am. J. Gastroenterol. 1990;85(3):331
2) Christensen, L. A. et al.:Acta Obstet. Gynecol. Scand. 1994;73(5):399-402
3) Klotz, U. et al.:Lancet. 1993;342(8871):618-619
4) Nelis, G. F.:Lancet. 1989;1(8634):383
5) Ito, S. et al.:Am. J. Obstet. Gynecol. 1993;168(5):1393-1399
6) 持田製薬社内資料:国内第Ⅰ相試験-健康成人における単回及び反復投与試験-(2016年9月28日承認、CTD 2.7.6.5)
7) Klotz, U. et al.:Arzneimittelforschung. 1985;35(3):636-639
8) Rasmussen, S. N. et al.:Gastroenterology. 1982;83(5):1062-1070
9) Haagen Nielsen, O. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1983;16(6):738-740
10) De Vos, M.:Clin. Pharmacokinet. 2000;39(2):85-97
11) Ricart, E. et al.:Am. J. Gastroenterol. 2002;97(7):1763-1768
12) Cantilena, L. R. et al.:J. Clin. Pharmacol. 2004;44(12):1405-1411
13) Pierce, D. et al.:Drug Des. Devel. Ther. 2014;8:529-543
14) 持田製薬社内資料:国内第Ⅲ相試験-メサラジンを対照とした軽症~中等症の活動期の潰瘍性大腸炎における有効性及び安全性の検討-(2016年9月28日承認、CTD 2.7.6.18)
15) 持田製薬社内資料:国内第Ⅲ相試験-メサラジンを対照とした寛解期の潰瘍性大腸炎における有効性及び安全性の検討-(2016年9月28日承認、CTD 2.7.6.17)
16) Simmonds, N. J. et al.:Aliment. Pharmacol. Ther. 1999;13(3):363-372
17) Valentine, J. F.:Am. J. Physiol. Gastrointest. Liver Physiol. 2001;281(4):G1044-G1050
18) Kennedy, M. et al.:Int. J. Mol. Med. 1999;4(4):437-443
19) Cavicchi, M. et al.:Gastroenterology. 2000;118(4):A804
20) Horváth, K. et al.:Eur. J. Pharmacol. 2008;581(3):315-323
21) Sandoval, M. et al.:Gastroenterology. 1997;113(5):1480-1488
22) McKenzie, S. M. et al.:Gut. 1999;44(2):180-185
23) Lutz, J. et al.:Adv. Exp. Med. Biol. 1994;361:327-332
24) Rousseaux, C. et al.:J. Exp. Med. 2005;201(8):1205-1215
25) Kaiser, G. C. et al.:Gastroenterology. 1999;116(3):602-609
26) Yan, F. et al.:J. Biol. Chem. 1999;274(51):36631-36636
27) Bantel, H. et al.:Am. J. Gastroenterol. 2000;95(12):3452-3457
28) Schmidt, C. et al.:Curr. Med. Res. Opin. 1996;13(7):417-425
29) Zijlstra, F. J. et al.:Agents Actions. 1993;38 Spec No:C122-C124
30) Gómez-Muñoz, A. et al.:Biochim. Biophys. Acta. 2001;1533(2):110-118
31) Goto, M. et al.:J. Pharm. Pharmacol. 2001;53(12):1711-1720
32) Rodrigues, L. V. et al.:Phytother. Res. 2002;16(3):267-272
33) Tozaki, H. et al.:J. Pharm. Pharmacol. 1999;51(10):1107-1112
持田製薬株式会社 くすり相談窓口
東京都新宿区四谷1丁目7番地 〒160-8515
TEL 03-5229-3906 0120-189-522FAX 03-5229-3955
持田製薬株式会社
東京都新宿区四谷1丁目7番地
Nogra Pharma Ltd.
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.