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日本薬局方
プロゲステロン注射液
処方箋医薬品注)
本剤を妊娠維持の目的で投与する場合は、黄体機能不全によると考えられる流早産に留めること。また、妊娠状態が継続しているか否か確かめること。
プロゲステロンとして、通常成人1日10~50mgを1~2回に分けて筋肉内注射する。
ナトリウムや体液の貯留により症状が増悪するおそれがある。
投与しないこと。症状が増悪することがある。
*問診、内診、基礎体温の測定、免疫学的妊娠診断などにより、妊娠していないことを十分に確認すること。,
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
頻度不明
過敏症
発疹等
肝臓
AST・ALTの上昇等
電解質代謝
ナトリウムや体液の貯留による浮腫、体重増加等
消化器
悪心・嘔吐、下痢等
精神神経系
頭痛、眠気、倦怠感等
投与部位
疼痛、発赤、硬結等
プロゲステロンを100mg注1)含有する油性注射液を卵胞期の女性8人と閉経後の女性4人に筋注したところ、血中のプロゲステロン濃度は急速に上昇して、投与後4時間から8時間後に最高値(平均68ng/mL)を示し、以後漸減して48時間後までは持続するが、72時間後にはほとんど血中から消失した。また、プロゲステロンを50mg、25mg、10mg筋注した場合も同様のパターンを示し、最高血中濃度はそれぞれ50ng/mL、28ng/mL、7ng/mLであった2)(外国人データ)。
プロゲステロンは天然の黄体ホルモンで、妊娠の成立と維持をつかさどる3)。
プロゲステロンはエストロゲンにより肥厚増殖した子宮内膜に作用して、腺の拡張、分泌能の亢進、血管の新生拡張などのいわゆる分泌期を形成する。この状態で妊娠が成立しなければ、黄体機能の衰退に伴い、分泌期内膜の剥脱とともに月経が発来する4)。
プロゲステロンは子宮筋の自発性収縮を抑制するとともに子宮筋のオキシトシン感受性を低下させ、絨毛血行を良好にして子宮の安静を保つ作用を有する4),5)。
妊娠動物の黄体を剔除すると流産が惹起されることや、妊娠初期の卵巣剔除動物にプロゲステロンを投与すると妊娠が維持されることから、プロゲステロンは着床から胎児にいたる全過程で重要な役割を果たしていると考えられている4)(ウサギ、ラット)。
プロゲステロンが排卵を抑制することは古くから明らかにされており、妊娠時に排卵が起こらないのはプロゲステロンにより下垂体性ゴナドトロピンが抑制されることによると考えられている。一方、排卵前日にプロゲステロンを投与すると排卵が促進されることも認められており、プロゲステロンには投与時期により性中枢抑制作用と促進作用の相反する作用を有することが認められている4)(ウサギ、ラット、ニワトリ、サル)。
プロゲステロン(Progesterone)
Pregn-4-ene-3,20-dione
C21H30O2
314.46
白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。
128~133℃又は120~122℃
外箱開封後は遮光して保存すること。
アンプル:1mL×10管
アンプル:1mL×10管、1mL×50管
1) Janerich, D. T. et al.:N. Engl. J. Med. 1974;291(14):697-700
2) Nillius, S. J. et al.:Am. J. Obstet. Gynecol. 1971;110(4):470-477
3) 第十八改正日本薬局方解説書. 廣川書店;2021. C-5004-5008
4) 梅原千治 他:ステロイドホルモン Ⅳ 黄体ホルモン. 南江堂;1967. 603-613
5) Knaus, H.:Arch. für Gynäk. 1930;141(2):374-394
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