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トロンビン液モチダソフトボトル5千/トロンビン液モチダソフトボトル1万

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
1.警告
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.3肝機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
10.相互作用
10.1併用禁忌(併用しないこと)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

トロンビン液モチダ ソフトボトル5千/トロンビン液モチダ ソフトボトル1万

添付文書番号

3323702Q2024_1_06

企業コード

790005

作成又は改訂年月

2023年1月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873323

薬効分類名

止血剤

承認等

トロンビン液モチダ ソフトボトル5千

販売名コード

YJコード

3323702Q2024

販売名英語表記

Thrombin Liquid MOCHIDA Softbottle 5,000

販売名ひらがな

とろんびんえきもちだ そふとぼとる5せん

承認番号等

承認番号

21500AMZ00393000

販売開始年月

2003年7月

貯法・有効期間

貯法

凍結を避け、10℃以下に保存すること

有効期間

3年

規制区分

トロンビン液モチダ ソフトボトル1万

販売名コード

YJコード

3323702Q3020

販売名英語表記

Thrombin Liquid MOCHIDA Softbottle 10,000

販売名ひらがな

とろんびんえきもちだ そふとぼとる1まん

承認番号等

承認番号

21500AMZ00394000

販売開始年月

2003年7月

貯法・有効期間

貯法

凍結を避け、10℃以下に保存すること

有効期間

3年

規制区分

一般的名称

トロンビン

1. 警告

本剤を注射しないこと。[静脈内に誤って注射すると、血液を凝固させ致死的な結果をまねくおそれがある。また、アナフィラキシーを起こすおそれがあるので、静脈内はもちろん皮下・筋肉内にも注射しないこと。]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤又は牛血液を原料とする製剤(フィブリノリジン、幼牛血液抽出物等)に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 凝固促進剤(ヘモコアグラーゼ)、抗プラスミン剤(トラネキサム酸)、アプロチニン製剤を投与中の患者

3. 組成・性状

3.1 組成

トロンビン液モチダ ソフトボトル5千

有効成分トロンビン原液(ウシ血液由来)   1本中 トロンビンとして 5,000単位
添加剤濃グリセリン、L-アルギニン、塩化ナトリウム、氷酢酸、塩酸、水酸化ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル
本剤は製造工程でウシ肺由来トロンボプラスチンを使用している。

トロンビン液モチダ ソフトボトル1万

有効成分トロンビン原液(ウシ血液由来)   1本中 トロンビンとして 10,000単位
添加剤濃グリセリン、L-アルギニン、塩化ナトリウム、氷酢酸、塩酸、水酸化ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル
本剤は製造工程でウシ肺由来トロンボプラスチンを使用している。

3.2 製剤の性状

本剤は専用容器に充填されたキット製品である。

トロンビン液モチダ ソフトボトル5千

性状無色澄明又はわずかに混濁した液(無菌製剤)
におい・味においはなく、甘味がある

トロンビン液モチダ ソフトボトル1万

性状無色澄明又はわずかに混濁した液(無菌製剤)
におい・味においはなく、甘味がある

4. 効能又は効果

  • 通常の結紮によって止血困難な小血管、毛細血管及び実質臓器からの出血(例えば、外傷に伴う出血、手術中の出血、骨性出血、膀胱出血、抜歯後の出血、鼻出血及び上部消化管からの出血など)

6. 用法及び用量

  • 〈上部消化管出血以外〉

    通常、出血局所に本剤をそのまま噴霧もしくは灌注するか、又は撒布する。
    なお、出血の部位及び程度により適宜増減する。

  • 〈上部消化管出血〉

    適当な緩衝剤で希釈した液(トロンビンとして200~400単位/mL)を経口投与する。
    なお、出血の部位及び程度により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈上部消化管出血〉

    トロンビンの至適pHは7付近であり、酸により酵素活性が低下するので、本剤を上部消化管出血に用いる場合には、事前に緩衝液等により胃酸を中和させること1),2),3),

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 重篤な肝障害、播種性血管内凝固症候群(DIC)等網内系活性の低下が考えられる病態を有する患者

    微量のトロンビンの血管内流入により、血管内血栓を形成するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝障害のある患者

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
    • ヘモコアグラーゼ
      • レプチラーゼ
    • トラネキサム酸
      • トランサミン

    血栓形成傾向があらわれるおそれがある。

    凝固促進剤、抗プラスミン剤及びトロンビンは血栓形成を促進する薬剤であり、併用により血栓形成傾向が相加的に増大する。

    • アプロチニン

    血栓形成傾向があらわれるおそれがある。

    アプロチニンは抗線溶作用を有するため、トロンビンとの併用により血栓形成傾向が増大する。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック(頻度不明)

      呼吸困難、チアノーゼ、血圧降下等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 凝固異常(頻度不明)、異常出血(頻度不明)

      ウシ由来トロンビン投与により、抗ウシ・トロンビン抗体及び抗第Ⅴ因子抗体を生じ凝固異常あるいは異常出血が認められたとの報告がある。

    11.2 その他の副作用

    頻度不明

    過敏症

    発疹、発赤

    消化器

    嘔気、嘔吐

    その他

    発熱、頭痛

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤投与時の注意

    • 〈効能共通〉
      1. 14.1.1 一度キャップを開けると本剤の無菌性が損なわれるため、開封後は速やかに使用すること。
      2. 14.1.2 出血局所に使用する場合には血管内に入らないように注意すること。血液を凝固させ、また、アナフィラキシーを起こすおそれがある。
      3. 14.1.3 強酸、強アルカリ、重金属塩及び熱により酵素活性が阻害されるので注意すること。,
      4. 14.1.4 本剤は、そのまま投与できるように調製されているため、希釈には適していない。
    • 〈上部消化管出血〉
      1. 14.1.5 希釈した溶液を経口投与する必要がある場合には、コップなどに移して行うこと。
      2. 14.1.6 事前に緩衝液等により胃酸を中和させること。例えば、本剤を経口投与する前に約50mLの牛乳を与え、5分後にトロンビン10,000~20,000単位を約50mLの牛乳に溶かして経口投与する。なお、牛乳の代わりにリン酸緩衝液等を用いてもよい。ただし、アジ化ナトリウム等の防腐剤を含有している緩衝液は使用しないこと。,

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    1. 18.1.1 トロンビンは古くから知られている血液凝固因子のひとつであり、血液凝固過程の最終段階、すなわちフィブリノーゲンに直接作用してフィブリンに転化する。従って、血液中にフィブリノーゲンが存在すれば下記の作用機序により出血局所の血液を急速に凝固して損傷血管端を閉塞し、血小板の存在のもとに凝血塊は収縮して血管断端を完全に止血する。
    2. 18.1.2 トロンビンはフィブリノーゲンを加水分解して2種のペプチドを遊離し、できたフィブリンは生理的条件下で速やかにゲル化する。このゲルにさらに、活性化されたⅩⅢ因子が作用してフィブリン分子を共有結合で結びつけ、安定化したフィブリンを形成する4)
    3. 18.1.3 血液凝固速度はトロンビン溶液の濃度に依存する。正常ヒト血漿を用いた試験において、トロンビン1、3、10及び30単位/mLの血液凝固時間は約24、10、6及び4秒であった5)in vitro)。

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    トロンビン(Thrombin)

    性状

    トロンビン原液は無色澄明又はわずかに混濁した液である。

    22. 包装

    • トロンビン液モチダ ソフトボトル5千

      ソフトボトル:5mL×5本

    • トロンビン液モチダ ソフトボトル1万

      ソフトボトル:10mL×5本

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    持田製薬株式会社 くすり相談窓口

    東京都新宿区四谷1丁目7番地 〒160-8515

    TEL 03-5229-3906  0120-189-522
    FAX 03-5229-3955

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    持田製薬株式会社

    東京都新宿区四谷1丁目7番地

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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