当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
日本薬局方
プロタミン硫酸塩注射液
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、ヘパリン1,000単位に対して本剤1.0~1.5mL(プロタミン硫酸塩として10~15mg)を投与する。ヘパリンの中和に要するプロタミン硫酸塩量は、投与したヘパリン量及びヘパリン投与後の時間経過により異なるので、本剤の投与量はプロタミンによる中和試験により決める。投与に際しては、通常1回につき本剤5mL(プロタミン硫酸塩として50mg)を超えない量を生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液100~200mLに希釈し、10分間以上をかけて徐々に静脈内に注入する。
プロタミンに感作されている可能性があり、本剤の投与によりショック、アナフィラキシーを起こしやすいとの報告がある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
本剤投与直後にショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、患者の状態を十分に観察し、血圧低下、脈拍異常、冷汗、呼吸困難、発赤、意識レベルの低下等、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
肺高血圧症(肺動脈圧の上昇、血圧低下、頻脈等)があらわれることがある。
頻度不明
循環器
血圧降下、徐脈
皮膚
一過性皮膚潮紅、温感
消化器
悪心・嘔吐
動物実験では過量投与で赤血球凝集、好酸球増多、血小板減少、炎症性肺動脈内膜病変、肝血管閉塞等が報告されている。
3H標識したプロタミン硫酸塩を家兎に静注すると、投与後約2分の半減期で急速に血中から減少したが、約30%の放射活性は投与後2時間でも存在していた1)。
3H標識したプロタミン硫酸塩を家兎に静注し、投与2~3時間後に屠殺して、各臓器における放射活性を測定すると、腎に最も高く、肝、肺及び胆汁中にも多く分布していた。脳にはほとんど認められなかった1)。
血液中で、ヘパリン及びヘパリン様物質と結合して生理学的不活性物質を形成することにより、ヘパリンの血液凝集阻止作用と拮抗する。このため、ヘパリン作用の中和剤として用いられる2)。
プロタミンのヘパリンに対する中和作用を量的に検討するため、化学的な滴定法、比濁法、生物学的な凝固法、BP法(以上in vitro法)及びマウスにおけるin vivo法によって測定すると、プロタミンによるヘパリンの平均中和量は、プロタミン1mgに対してヘパリン89.9~109.8単位であった3)。
プロタミン硫酸塩(Protamine Sulfate)
白色の粉末である。水にやや溶けにくい。
プロタミンはサケ科などの魚類の成熟した精巣から得た塩基性ポリペプチドであり、本品はその硫酸塩である。
バイアル:10mL×10本
1) Frimmer, M.:Med. Exp. 1963;9(3):168-172
2) Allen, J. G. et al.:Surg. Gynecol. Obstet. 1949;89(6):692-703
3) Graham, D. T. et al.:Thrombos. Haemostas. 1979;41(3):583-589
持田製薬株式会社 くすり相談窓口
東京都新宿区四谷1丁目7番地 〒160-8515
TEL 03-5229-3906 0120-189-522FAX 03-5229-3955
持田製薬株式会社
東京都新宿区四谷1丁目7番地
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.