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処方箋医薬品注)
ペントスタチンとの併用により、腎不全、肝不全、神経毒性等の重篤な副作用が発現したとの報告があるので1)、併用しないこと。,
本剤は、通常、5%ブドウ糖注射液または生理食塩液を用いて用時溶解し、輸液500mLあたり2~4時間かけて点滴静注する。
ビダラビンとして、通常1日10~15mg/kg、10日間点滴静注する。なお、症状・腎障害の程度により適宜増減する。
ビダラビンとして、通常1日5~10mg/kg、5日間点滴静注する。なお、症状・腎障害の程度により適宜増減する。
(薬液の調製法)
通常、輸液(5%ブドウ糖注射液または生理食塩液)500mLあたり本品1バイアルを溶かして用いる。なお、薬液の調製は次の操作で行う。
(1)輸液用容器より輸液約10mLを取り、本品1バイアルに注入し、約15秒間よく振り混ぜ、本品の懸濁液を調製する。
(2)本品の懸濁液を輸液用容器に戻し、よく振り混ぜ本品の溶解液を調製する。
帯状疱疹患者に投与する場合には、可能な限り早期(発症から5日以内)に投与を開始することが望ましい。
骨髄機能抑制等の副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。,
骨髄機能抑制を助長するおそれがある。,
副作用があらわれやすいとの報告がある。
排泄能の低下により、本剤の作用が増強することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形作用が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
必要最小限の使用にとどめるなど、慎重に投与すること。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。
腎不全、肝不全、神経毒性等の重篤な副作用が発現することがある1)。
ペントスタチンが、ビダラビンの代謝に関与するADA(アデノシンデアミナーゼ)酵素の阻害作用を有するため、ビダラビンの血中濃度が高まることによると考えられる2)。
精神神経障害、骨髄機能抑制等のビダラビンの副作用を増強するおそれがある。
これらの薬剤が、ビダラビンの主代謝物であるAra-Hxの代謝に関与するキサンチンオキシダーゼの阻害作用を有するため、Ara-Hxの血中濃度が高まることによると考えられる3)。
エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)がビダラビンの作用に影響を及ぼすおそれがある。
エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え)のADA活性により、ビダラビンが代謝される。
振戦、四肢のしびれ、痙攣、意識障害、幻覚、錯乱、一過性の精神障害等があらわれることがある。
赤血球数、白血球数、血小板数の減少及びヘモグロビン、ヘマトクリット値の低下があらわれることがある。,
血圧低下、胸内苦悶、脈拍異常、呼吸困難、悪心・嘔吐、発疹等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
0.1~5%未満
頻度不明
肝臓
AST、ALT、Al-Pの上昇等
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇等
精神神経系
頭痛・頭重感
不眠、めまい等
過敏症
発疹等
そう痒感
消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、下痢等
便秘
全身症状
発熱
全身倦怠感、疼痛、筋肉痛、体重減少
その他
注射部位の疼痛、性欲減退
本剤の長期投与、大量投与により、精神神経障害(振戦、しびれ、錯乱等)が発現しやすくなることが示唆されている4)。
本剤は通常、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液に溶解して用いるが、低溶解性のため、以下の点に留意すること。
本剤を点滴静注する際は大量の輸液を用いることから、脳圧亢進等の危険な状態を招くおそれもあるので、患者の状態を十分に観察しながら投与することが望ましい。
健康成人男性にビダラビン10mg/kgを3時間で点滴静注したところ、ビダラビンの血漿中濃度は0.2µg/mLであった。また、主代謝物であるAra-Hx(9-β-D-Arabinofuranosyl Hypoxanthine)は点滴開始2時間後に最高(7.2µg/mL)となり、以後漸減して投与終了5時間後には血中から消失した。
健康成人男性にビダラビン10mg/kgを点滴静注した結果、投与後24時間までの尿中排泄は未変化体として1.7%、主代謝物であるAra-Hxとして47.5%であった。
本剤10~15mg/kg/dayを10日間投与した本剤投与群(92例)と他剤で治療した過去5年間のretrospective data(対照群58例)を比較検討した結果、対照群の致死率に比べ本剤投与群の致死率は有意に低く、かつ正常生活に復帰できるようになった症例が多く、「寝たきり」の症例は有意に少なかった。さらに、本剤投与開始時の意識障害が軽度なほど、また投与時期が早期なほど予後良好であった。副作用発現頻度は、本剤投与群で13.0%(12/92例)であった。主な副作用は、発疹6.5%(6/92例)、下痢2.2%(2/92例)であった5)。
高齢者に発症した帯状疱疹を対象として、本剤5mg/kg/day(17例)、本剤10mg/kg/day(15例)又は対照薬(16例)を5日間投与した三群比較試験を実施した結果、5mg/kg/day投与群及び10mg/kg/day投与群ともに高い有用率が確認された。副作用発現頻度は、5mg/kg/day投与群で5.9%(1/17例)及び10mg/kg/day投与群で6.7%(1/15例)であった。副作用は、5mg/kg/day投与群のAST上昇及び10mg/kg/day投与群の血圧上昇(各1例)であった6)。
悪性腫瘍患者に併発した帯状疱疹を対象として、本剤を高用量(300mg/日)と低用量(50mg/日)で5日間投与した二重盲検比較試験注2)を実施した結果、高用量群(61例)は低用量群(66例)に比し、有意に高い有用率を示した。特に、一般状態の悪い患者では疼痛等の神経症状の消失が高用量群で早期に認められた。副作用発現頻度は、高用量群で16%(9/58例)であった。主な副作用は、高用量群では悪心・嘔吐及び発熱で各3%(各2/58例)であった7)。
ウイルスのDNA依存DNAポリメラーゼを強力に阻害することにより抗ウイルス作用が発現するものと推察されている8)。
ビダラビン(Vidarabine)
9-β-D-Arabinofuranosyladenine
C10H13N5O4
267.24
白色の結晶性の粉末で、におい及び味はない。ジメチルスルホキシドに溶けやすく、酢酸(100)に溶けにくく、水又はエタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
約250℃(分解)
バイアル:5本
1) Miser, J. S. et al.:Am. J. Clin. Oncol. 1992;15(6):490-493
2) Agarwal, R. P.:Cancer Treat. Symp. 1984;2:17-22
3) Friedman, H. M. et al.:N. Engl. J. Med. 1981;304(7):423
4) Burdge, D. R. et al.:Can. Med. Assoc. J. 1985;132(4):392-395
5) 大谷杉士 他:感染症学雑誌. 1982;56(9):799-824
6) 新村眞人 他:西日本皮膚科. 1985;47(2):292-301
7) 久木田 淳 他:Chemotherapy. 1985;33(1):53-73
8) Müller, W. E. G. et al.:Ann. N. Y. Acad. Sci. 1977;284:34-48
9) Miller, F. A. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1968;8:136-147
10) 山西弘一 他:皮膚. 1984;26(4):772-775
11) 倉田 毅 他:脳と神経. 1983;35(9):913-920
12) 持田製薬社内資料:薬理試験-実験的単純ヘルペス脳炎(ハムスター)を用いた抗ウイルス作用の検討-
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