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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の用法・用量は通常次の通りであるが、年齢・症状により適宜増減する。
本剤を、ミコナゾールとして200mgあたり200mL以上の生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、通常、成人にはミコナゾールとして初回200mgより開始し、以後1回200~400mgを1日1~3回、30~60分以上かけて点滴静注する。ただし、輸液量が制限される場合には、ミコナゾールとして200mgあたり50mL以上の生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、30~60分以上かけて点滴静注する。また、髄膜炎の場合は髄腔内注入を併用する。
通常、成人にはミコナゾールとして1日1回5~20mgを1~7日毎に髄腔内に注入する。
髄腔内注入は確定診断がなされた患者のみに行うこと。
血糖値その他患者の状態を十分観察しながら慎重に投与すること。低血糖症状をきたした症例が報告されている。
,
症状を悪化させるおそれがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ウサギ)において、流産動物数の増加及び死亡・吸収胚数の増加傾向が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において、乳汁中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
ワルファリンの作用が増強し、重篤な出血あるいは著しいINR上昇があらわれることがある。また、ミコナゾールゲル経口用とワルファリンとの併用において、併用中止後も、ワルファリンの作用が遷延し重篤な出血を来したとの報告もある。患者がワルファリンの治療を必要とする場合は、ワルファリンの治療を優先し、本剤を投与しないこと。
ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。
ピモジドによるQT延長、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)等の重篤な心臓血管系の副作用があらわれるおそれがある。
キニジンによるQT延長等があらわれるおそれがある。
トリアゾラムの作用の増強及び作用時間の延長があらわれるおそれがある。
シンバスタチンによる横紋筋融解症があらわれるおそれがある。
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
これらの薬剤の血中濃度が上昇し、血管攣縮等の重篤な副作用があらわれるおそれがある。
リバーロキサバンの血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強されることにより、出血の危険性が増大するおそれがある。
アスナプレビルの血中濃度が上昇し、肝胆道系の副作用が発現又は重症化するおそれがある。
ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。
ルラシドン塩酸塩の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。
これらの薬剤の作用を増強することがある。
これらの薬剤による骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。
シクロスポリンの血中濃度が上昇することがある。
ミコナゾール又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
ミコナゾールとこれらの薬剤との、代謝における競合的阻害作用によると考えられる。
他のアゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、フルコナゾール)の血中濃度の低下及び血中濃度半減期の減少が報告されている。
リファンピシンがアゾール系抗真菌剤の代謝酵素であるCYPを誘導するためと考えられる。
悪心・嘔吐、血圧降下、胸内苦悶、呼吸困難、チアノーゼ、意識低下等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5%未満
頻度不明
循環器
血圧低下、期外収縮
頻脈等
過敏症
発疹、そう痒感等
血液
貧血、白血球減少、血小板減少等
消化器
悪心、嘔吐、食欲不振、下痢等
精神神経系
頭痛・頭重感、めまい・ふらつき、振戦等
肝臓
AST・ALT・総ビリルビンの上昇等
腎臓
BUN・クレアチニンの上昇等
その他
発熱・悪寒、倦怠感、静脈炎、血管痛、低ナトリウム血症、トリグリセライド・総コレステロールの上昇
主な症状は不整脈、痙攣、下痢、嘔吐である。
他剤との配合後は速やかに使用することが望ましい。
深在性真菌症患者25例に本剤200~600mgを1回1時間かけて単回又は反復点滴静注注1)した時の血中濃度は、点滴終了時に0.96~3.5µg/mLの値を示し、以後漸減して7~8時間後では点滴終了時の値の1/4以下であった1)。
深在性真菌症患者133例注2)を対象として本剤を点滴静注及び/又は局所投与注3)した臨床試験において、重複感染4例を含む、確定診断がなされた延べ76例の真菌学的効果及び臨床効果は下表のとおりであった2),3),4),5),6),7),8)。
疾患名
真菌学的効果<真菌消失率>
臨床効果<有効率>
クリプトコックス症
50%(6/12例)
86%(12/14例)
カンジダ症
87%(27/31例)
88%(30/34例)
アスペルギルス症
69%(9/13例)
64%(16/25例)
コクシジオイデス症
-
100%(1/1例)
(47施設)
ミコナゾールは低濃度では主として真菌の膜系(細胞膜及び細胞壁)に作用して、膜透過性の変化を起こし、高濃度では細胞の壊死性変化をもたらして殺菌的に作用するものと考えられている9),10),11),12)。
各種真菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)は下表のとおりであった13)(in vitro)。なお、本剤の適応菌種はクリプトコックス、カンジダ、アスペルギルス、コクシジオイデスである。
菌種
MIC(µg/mL)
カンジダ
≦0.04~5
ヒアロホーラ
≦0.04~2.5
クリプトコックス
≦0.04~1.25
クラドスポリウム
0.08~1.25
アスペルギルス
1.25~5
スポロトリックス
0.63~2.5
トルロプシス
≦0.04~0.63
ヒストプラズマ
≦0.04
トリコスポロン
≦0.04~0.08
ブラストマイセス
ムコール
5~10
ゲオトリクム
0.63~1.25
ホンセカエア
0.08~0.31
培地:Sabouraud dextrose agar
対照群が10日目に全例死亡したマウス実験的カンジダ症において、ミコナゾール25及び50mg/kg尾静脈内投与により2週間後で80%以上の高い生存率が得られた。また、12.5mg/kg尾静脈内投与でも66%の生存率が得られた14)。
ミコナゾール(Miconazole)
1-[(2RS)-2-(2,4-Dichlorobenzyloxy)-2-(2,4-dichlorophenyl)ethyl]-1H-imidazole
C18H14Cl4N2O
416.13
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
84~87℃
アンプル:20mL×10管
1) 内田勝久 他:Chemotherapy. 1984;32(8):541-546
2) 池本秀雄 他:Jpn. J. Antibiot. 1984;37(4):615-662
3) 川村光夫 他:新薬と臨牀. 1983;32(12):129-132
4) 永井謙一 他:Jpn. J. Antibiot. 1984;37(3):303-308
5) 武田 元 他:基礎と臨床. 1983;17(12):229-234
6) 澤田博義 他:基礎と臨床. 1984;18(2):185-190
7) 那須 勝 他:Chemotherapy. 1984;32(6):365-370
8) 榊原 啓 他:日本内科学会雑誌. 1984;73(7):44-49
9) Van den Bossche, H.:Biochem. Pharmacol. 1974;23(4):887-899
10) Sreedhara Swamy, K. H. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1974;5(4):420-425
11) De Nollin, S. et al.:Sabouraudia. 1974;12(3):341-351
12) De Nollin, S. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1975;7(5):704-711
13) 平谷民雄 他:Chemotherapy. 1984;32(8):534-540
14) 内田勝久 他:Chemotherapy. 1984;32(8):547-554
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